ポリッシュマーク(Polish Mark)
ダイヤモンドの研磨仕上げは専用の研磨機”スカイフ”を使って行います。高速で回転する鋼鉄の研磨盤にフラックス材と研磨粉になるダイヤモンド微小パウダーを塗布して、ドープという専門の器具に固定したダイヤモンドを擦りつけて少しづつ研磨します。この時、ダイヤモンドと鋼鉄の研磨盤の間には摩擦熱が発生します。高速で回転する研磨盤とダイヤモンドの摩擦熱は非常に高温に達しダイヤモンドが焦げる事が有ります。この常態になると”バーンマーク”と呼びます。熟練したダイヤモンド研磨者は”バーンマーク”を付けてしまうことは無いのですが、駆け出しのダイヤモンド研磨者の場合は注意が必要です。
ポリッシュマークはバーンマークに至る手前の状態を指す言葉で、ダイヤモンドの表面が摩擦熱によって白く曇ってしまう状態の事を指しています。また研磨するダイヤモンドの結晶構造に歪みが有る場合などにも研磨面が不均等になってしまう結果、ポリッシュマークがついてしまう事が有ります。いずれにしてもダイヤモンド原石が上質な場合には気にする必要は在りません。
100ctを超えるような巨石を加工する場合にはスカイフ摩擦熱がダイヤモンドに残らないように細心の注意を払って行われます。