クロムパイロープガーネット(Chromium Pyrope Garnet)はクロム着色されたパイロープガーネット。アリゾナのルビーと言う異名を持つ。ガーネット族は宝石種として多彩で複数の系統が有る。パイロープガーネットはダイヤモンドの指標鉱物として注目されており、ダイヤモンドパイプを探す探鉱家やガリンペイロにとって最初に目指す鉱物の1つ。ダイヤモンド内部に内包される事も多い代表的な内包物の1つでPタイプ、Eタイプ両方に共通した内包物としてパイロープガーネットは内包されている事がGIAなどの研究でも明らかになっている。多くの場合赤色~黒色に着色している為、ダイヤモンドの内包物としては内包する事でダイヤモンドの評価が下がる。
クロムパイロープガーネットの中には紫外線で色の変わる”カラーチェンジタイプ”が有り、これが内包したダイヤモンドはクラリティグレードの良し悪しよりも希少宝石の内包した希少なダイヤモンドとして高値で取引される。
ガーネットGarnetの和名はザクロ石
ザクロの色に似ているからザクロ石では無く、ザクロの実の付き方に結晶構造が似ている事からザクロ石と呼ばれます。ガーネットはガーネット族と呼ばれ様々な宝石種が混在する宝石ファミリー。また古くはカーバンクル(Carbuncle)ラテン語の”燃える石”と言う意味で呼ばれていた。ルビーやスピネル等赤い宝石は基本的にカーバングルと呼ばれていた時代。アルマンダイト、ロードライト、パイロープ等赤いガーネットが多かったが中でもクロムパイロープガーネット(Chromium Pyrope Garnet)はアリゾナのルビーと呼ばれるほどの美しい赤色も産出する事から最もカーバングルに近い宝石と言える。