皆さんこんにちは!ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーです。
先日いダイヤモンドの産地、集散地、取引所、研磨地のある場所の地図を記載したところ、「日本でダイヤモンド産出しないんですか?」とい質問を頂きましたのでお答えします!
上地図にも日本は無印でナンのマークも在りません、日本はダイヤモンドにとっては消費地で有って、産地でも研磨地でもありません、しかも取引所も在りません。原石の売り買いが行われているとは言えないレベル感でしか動いていないという事です。実際は日本にダイヤモンドの研磨をする会社も有りますが、自社商材向けだったりで、外に向けてBtoB等で出すには何か足りない状況の様です。
ダイヤモンドは地下資源であり、マグマの噴出と共に地上へ運ばれてくると説明を受けたのに、火山大国日本にダイヤモンドが出ないのはおかしいよ?と思われている方も多いのではないかと思います。確かにそうですよね?
ダイヤモンドはコンドワナ大陸という5億年前から地面が動いていない場所で産出していると考えられていました、日本は大陸移動して中国などの大陸から切り離されて移動していいると考えられていますので、日本の地下にダイヤモンドは埋まっていない、(※基本的に一時鉱床ではありえない)東野が今までのセオリーでした。しかし、、、2007年、日本で初めての天然のダイヤモンドが四国の愛媛県で発見されたのです。四国山地は実は火山だそうで、その中にある火山岩からダイヤモンドが発見されたのです!!これは大きなニュースだと思いましたが、、、その大きさはなんと1/1,000ミリ!小さい~~~~これでは鑑賞用にはとても使えません、そして加工はまずできないサイズですね、、、残念。
今までダイヤモンドは地下150キロよりも深い地下のマントルで作られていると考えられていました。※2017年に150-200キロよりも深い2900キロまでがダイヤモンドの結晶深度であるという事が判ってきています。
そのマントルで作られたダイヤモンドが、マグマの働きで地上近くまで運ばれて来ます。ダイヤモンドが地上へダイヤモンドのまま運ばれてくるには最終的なマグマの上昇スピードがマッハ1.8以上であることが条件として必要です。そしてそうした超スピードでマグマが噴出した噴火が起こったのは直近では5億年前だと言われています。ですので、5億年前の今と同じ場所に地面が有った場所だけがダイヤモンドの産地とされているのです。こうした現象は、アフリカ大陸やオーストラリア大陸といった古い地質で多く見られていて、そうした古い大陸を「コンドワナ大陸」と呼んでいるのです。
今回の四国での発見はそうした条件でダイヤモンドが地上へ来ると言う説を少しだけ覆す大発見となったのです。
それにしても1000分の1ミリ、、、成分検査ですかね?どうやってダイヤモンドだと調べたんでしょうか?興味は尽きませんね、という事で日本ではダイヤモンド産出しますが、それはあくまでも鉱物としてのダイヤモンドで”宝石としてのダイヤモンドは産出していない”というのが正しい情報の様です。
宝石の条件は「美しい」「永遠」「希少」の3要素を満たすと宝石と呼びます。これに「携帯出来る資産性」を加えると完全です。この内希少であるはどの程度希少だと良いのでしょうか?宝石の世界にも厳密に希少な宝石は2種類あると言われています。
それは、宝石の需要と供給の問題になるのですが、供給は需要があって初めてです。特に宝石類は基本的に地下資源として採掘されますので、それにかかる採掘コストもかなりの高額となります。そのため中には地下にはたくさん埋まっていますが、採掘コストが需要に対して確保できない為、採掘できないままで希少である宝石もあるのです。一方ダイヤモンドの様に世界中にファンがいて、採掘企業が大規模に採掘しても供給が間に合わず希少となる宝石も有ります。
産地に偏りが有ってその場所でないと産出しない宝石(別産地の場合は名前が名乗れない等)も基本的には前者に分類されます。スリランカ産限定のピンキッシュオレンジのサファイヤでその色範囲を巡って鑑定鑑別機関でも意見の分かれるパパラチアサファイヤの希少性が希少宝石の分類点かな?と思います。←判り難いですねw
個人的には半貴石、半貴石とは半分貴石の意味で希少性、美しさ、永遠性の内2項目は満たしているが3項目となると微妙な宝石類を指します。水晶やトルマリン等は地下に沢山有るので美しさ、と永遠性は満たすのですが、希少かどうか?はその程度が微妙ともいえます。
一般的に希少と言われて思いつくのは後者の方ではないか?と思いますが、ダイヤモンド以外の希少宝石のほとんどは前者のパターンの場合が多いのです。
という事で日本では宝石としてのダイヤモンドは産出していません
そしてそれが有った場合はとても希少です!