マザーグースのサムシングフォー
昨日マザーグースの童謡に出て来るサムシングフォーと6ペンスコインについて書きましたが、今日はそのサムシングフォーについて書いておきます。繰り返しに成りますが、あれから結構探していますがマザーグース童謡にサムシングフォーの歌は見つける事が出来ません、、、しかしヨーロッパ各地の言い伝えや伝説の中で6ペンスコインは花嫁が幸せになれる象徴として出てきます。わわせて今日紹介する4つも古くから花嫁が幸せになれるおまじないとして親しまれています。
マザーグースが広まった18世紀はまだまだ政略結婚の多かった時代です。19世紀に入って自由な恋愛結婚へと移り変わる時代が重なって、女性の幸せを願う意味が込められたという説があるのですが、サムシングフォーは多分後者だと思います。種明かしすると【夢が壊れる】とかクレーム来そうなのでこの辺にしときま。※実際にサムシングフォーの言い伝えはヨーロッパ各地で使われています。
なにかひとつ古いもの、なにかひとつ新しいもの
(Something old, something new,)
なにかひとつ借りたもの、なにかひとつ青いもの
(something borrowed, something blue,)
そして靴の中には6ペンス銀貨を
(and a sixpence in her shoe.)
「古きもの」の意味
昔、「何か古いもの」を含めることは、”悪のまなざし”を追い払い、夫婦がの間に生まれてくるはずの未来の子供を守ると信じられてきました。(”悪のまなざし”は、花嫁に不妊を引き起こすと考えられていました。)また別の地方では「何か古いもの」は家族の継続性を表します。家が繋がる家族繁栄の意味ですね、現代の解釈では親戚や両親が持っている、元々受け継いだ伝統的なジュエリーや衣料品を身につけるチャンスとされています。また歴史ある家では両親から家宝を贈られる事もある様です。
「何か新しいもの」の意味
これは非常に単純明快です。「何か新しいもの」は未来における二人の楽観主義をもたらします。夫婦は今、人生の新しい章を迎えようとしているので、「何か新しいもの」と結婚することは完全にリンクしているからです。 「何か新しいもの」はアイテムの種別にこだわる必要は在りません。それは”ウェディングドレス”でも”ベールで”も”結婚指輪”でも”靴”などでもKOです。「何か新しいもの」が他の誰かからの新品の贈り物でも良いのです。
「借りたもの」の意味
「借りたもの」を組み込むことで、新郎新婦に幸運をもたらすと考えられています。幸せに結婚した友人や親戚から何かを借りることによって、新郎新婦は、彼らの幸運の少しを分けてもらえると考えられているからです。ヨーロッパの伝統では幸せな結婚生活を送っていて、健康な子供を持つ友人や親戚の下着を借りるのが一般的だったようです。また一説には祖母や母親のダイヤモンドのイヤリングなど家宝となるような品物を借りる花嫁も多いようです。
「サムシング・ブルー」の意味
「何か青いもの」を身に着けることは、花嫁に不妊を引き起こす”悪のまなざし”をそらすことを意味しています。また青い色は愛、純粋さ、忠実さと言った結婚に重要な3つの性質を表していると言われています。そしてそれらの”青いもの”は人から見えない場所にこっそりと身につける必要があるのです。ですので私が学生だった頃のゼクシィのTVCMで花嫁が白いドレスの下に着用した青いガーターベルトを「サムシングブルー」と言ってスカートをまくり上げる過激なCMが有ったのを覚えています。
幸せを呼ぶブルーサファイア
因みに青い宝石といえばブルーサファイアでしょうか。サファイヤは貞操観念を守る宝石で宝石言葉には「浮気封じ」というメッセージもあります。古くは古代ローマの十字軍が遠征する際に奥さんにサファイヤのジュエリーを託して「浮気すると色が変わっれ知らせる」と言い残して戦争へ行ったそうです。、、、、実際にサファイヤは加熱処理でその色を整える宝石なのですが、古代人がその事を知っていたかは不明です。
そして6ペンスコインを靴の中にで童謡は完成します。幸せな結婚をお迎えください。