みなさんこんにちはBRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーです。最近複数のお客様からイスラエル産のダイヤモンドを扱っているお店が有ったと言われているので、イスラエルという場所がダイヤモンドにとってどんな場所なのか?を説明したいと思います。
まず、ご質問のイスラエル産のダイヤモンドですが、私の知る限りイスラエルにはダイヤモンドの鉱山は在りません!イスラエルはダイヤモンドの集散地としては有名です。しかしなぜイスラエルがダイヤモンドの集散地として栄えているのでしょうか?
実はイスラエルは大きなユダヤ人のコミュニティーが有る国なのです。ダイヤモンドビジネスにおいてユダヤ人は外せない存在です。ユダヤ人は仮に国籍を持っていても国という概念を基本的に認めていません、なぜかと言うと、人に上下の優劣が無いと考えているからなのです。ですからユダヤ人という言葉も実際にユダヤと負う国が無いのに皆さんご存知ですよね?そういう人種がいるという事を?
イスラエルはご存知の方も在るかもしれませんがエルサレムという聖地が有ります。この聖地をめぐってキリスト教やユダヤ教、イスラム教が何千年も争っているって日本人の私たちからは想像もできない事ですよね?キリスト教徒ユダヤ教は近しい宗教です。ユダヤ教の経典は一説にはキリスト教の旧約聖書だそうで、旧約聖書に出て来る神様がユダヤ教でも神様なんですね!キリスト教はその神様の息子として人々の救世主として使わされたのが”イエスキリスト”と信じている人の事を言います。ですので、キリスト教徒の中にもユダヤ人は居ることに成ります。っていうかもともというだ家人の宗教上の新興宗教がキリスト教なんですよね。しかもそこからまたプロテスタントとカトリックに枝分かれしていますので、結構多岐にわたりる宗教と言えるのです。イスラム教もそうした神が使わした最後の預言者ムハンマドを信仰する宗教なのです。しかし各宗教間での経典の違いや父なる神の使わした誰が本当の救世主(預言者)なのか?で、もめていると言う訳です。
日本の場合はこんな時は元をたどると同じ神様ですね!とか、仏教の場合は親鸞か?日蓮か?でそこまでの争いにならないですし、現人神である”天皇”はどうなの?とか、そもそも寺社仏閣が全部同じような宗教の建物と認識されるような国ですから、キリスト教とユダヤ教、イスラム教の問題は日本人からすると判り難い所です。有難いことに(?)私たち日本人は柔軟な考えで全ての神様を受け入れる事が出来るのですが、欧米の人はそうはいきません!
ユダヤ人は狭義にはユダヤ教徒の間に生まれた人の事を指しますが、広義ではユダヤ教を信じている人の事もさす事が有ります。トレードマークは髭(ひげ)古い宗教画に出て来る神様や聖人は殆どがユダヤ人だと思われます。皆立派なもみ上げから顎にかけて髭を生やしていませんか?それがユダヤ人のトレードマークなのです。
余談ですが、私はルパン三世に出て来る次元大介が大好きで、一時次元の髭を真似しようとしたことが有ります。しかし残念ながらもみ上げから顎にかけてのラインに髭の生えない私では次元の様なスタイルは出来ませんでしたw
話は戻りますが、そうした宗教上の聖地があるイスラエルではダイヤモンドは産出していません。ダイヤモンドの産地は1850年まではインドとブラジルが主要産地でした。1850以降この2か所では枯渇してダイヤモンドは産出していません。当時それ以外からも僅かに出てはいますが、目立った産出ではなくしかも一時鉱床ではありませんでした。そして1900年頃からはアフリカが唯一の産地となります。その後、カナダの鉱脈、オーストラリアの鉱脈(オーストラリアは今年2020年に採掘終了します。)そしてロシアの鉱脈が発見されます。
ではイスラエルとはどんな場所なんでしょうか?イスラエルにはダイヤモンド取引所が2ヶ所有ります。因みにダイヤモンドの取引所は世界中に点在していて最多はベルギー・アントワープの4ヶ所です。2020年現在ダイヤモンド取引所はアメリカのニューヨークに2か所、フランスのパリ、イタリアのミラノとベニス、オランダのアムステルダム、南アフリカの ヨハネスブルグ、ドイツの イダー・オベルスタインにそれぞれ1ヵ所ずつ存在します。
イスラエルでダイヤモンドは取れませんが取引所がある為、買い付けに行くには適した場所なのです。上写真でもダイヤモンドの産地で地中海付近が無いことが見ていただけると思います。この他にも現在稼働していない産地してはインドのゴルゴンダ、やブラジルの金鉱山で産出していたダイヤモンド等が有ります。黒ひげ危機一髪の海賊”黒ひげ”が目指していたエルドラドという黄金境はブラジルの事であると言われています。有名な逸話で、ブラジルの金鉱山で働く工夫がトランプゲームをしているのをある冒険家が見つけました。工夫たちは透明な石をチップ代わりにトランプゲームをしていたのです。ダイヤモンド等の鉱物学に明るかった冒険家は、そのチップ代わりに使われている石がダイヤモンドであると見抜くと工夫に持ち掛けます。「私をヨーロッパまで船で送ってくれたら、その船をあなたたちに差し上げます。その代わり、トランプゲームに使ているチップを私にください。」と、チップに使っている石がダイヤモンドとは知らない工夫は冒険家をヨーロッパまで送り届けると、お宝を目指す旅に船で向かったという逸話が有ります。冒険家はその後ダイヤモンドを販売し巨万の富を築くのです。ブラジルの金鉱山でダイヤモンドが産出したことは大きな驚きでした。
金とダイヤモンドが両方産出するなんて、、、そんな夢のような場所があるのか!そうして1700年頃のブラジルは多くの冒険家やトレジャーハンターの憧れの場所となったのです。と話が長くなったので明日に続く!!