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ダイヤモンドの谷間

ダイヤモンドの谷間

ダイヤモンドの伝説として最も有名な逸話の1つ。サラミス(地中海の東部に浮かぶキプロス島の東部海岸にあった町)の大司教エピファニウスEpiphanius(BC.315-403)による旧約聖書の【裁きの胸当て】についての考察が最初とされている。

「すなわち、スキタイの砂漠には高い岩山に囲まれた深い谷が有り、頂上から見ても、谷の底は霧に阻まれてみる事が出来ない。近隣諸国の王たちはその谷沿いの山に人を使わして谷の一番深い底にある宝石を取らせようとする。しかし、この谷は眼力の強い蛇に守られていて容易に違づく事が出来ない。そこで家来たちはトリックを使う。羊を殺し、皮をはいでバラバラにした生肉を数えきれないほどの宝が有る深い谷底へ投げ落とす。すると鷲が空から現れ、霧を裂いて急降下し、肉を掴み巣へ持ち帰る。宝石はこの石に付着しているから、家来たちは鷲巣を盗んで宝石を集めさえすればよい」

と言うものでした。この伝説に登場する谷間は”インドである”とする説が有力です。これは当時インドが唯一のダイヤモンド産地だったからなのですが、当時のインドの状況を考えるとインドではすでにダイヤモンドはカーストの証として用いられており、原石の形に応じた価格体系が決まっていましたので、この谷間がインドである確率は実は低いのです。しかもこの谷間の伝説は西暦500年頃にも中国の王朝で伝説として広まっていますし、西暦750年頃に書かれた文献にはここにアレキサンダー大王が追加されます。そして宝石の谷間が「ダイヤモンドの谷間」に書き換えられたとされています。この本には「私の教え子のアレキサンダーを除いては、ダイヤモンドの谷へたどり着いたものは一人もいない。それは東の方クラサンの大きな国境沿いにある。アレクサンダーが谷に着いた時、無数の蛇が彼の行く手を阻んだ。蛇どもの睨みは人間に致命的だったので、彼は鏡を利用した。蛇たちは鏡に映た自分たちの眼力で死んだ。アレクサンダーはまた別の方法も試した。彼は羊を殺し、皮をはぎ、肉を深みに投げ込んだ。近所の山から猛禽類が急降下し肉を爪に掴んで持ち去ったが肉には数えきれないほどのダイヤモンドが付いていた。アレクサンダーの部下たちは鳥を追い、肉に着いたダイヤモンドを集めた。」

さらにダイヤモンドの谷間の物語はこの後、千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)アラジンと魔法のランプでも描かれる。船乗りのシンドバッド3度目の航海の中で描かれる面白いエピソードだ。怪鳥ロックによってダイヤモンドがザクザクの、蛇がいっぱい住んでいる脱出不能の谷間に落とされたシンドバッドが危機一髪の状況に陥った時、シンドバッドは商人たちがハゲタカをおびき寄せるのに肉片を投げ込むのを思い出し、肉片を1つ取って自分のベルトに結びつける。このアイディアでシンドバッドはひときわ大きな猛禽類に広いあげられて山の頂上にある猛禽類の巣に落とされて危機を脱する。命が助かって喜ぶシンドバッドは猛禽類の持ち主(設定では商人たちは自分の猛禽類をこの谷間で飼ってダイヤモンドを集めている。)にダイヤモンドを差し出してお礼をする。

エピソードは少しづつ書き換えられて脚色されていると想像できます、しかも最初は宝石の話でインドの話でもないはずが、次第にダイヤモンドの話に成って、場所も東へ東へと誘導されていきます。こうした話は最終的にベニスの冒険家”マルコ・ポーロ”によってインドの話として1298年出版の「東方見聞録」に記載されて世界に広まっていきます。

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