研磨されたダイヤモンドの表面に残ったレーザーサーイングによる残留痕。
レーザー マニュファクチュリング レジドゥ・Laser manufacturing residue(LMS)は直訳するとレーザー製造残留物。ダイヤモンド研磨の業界用語で鑑定書に記載される場合はLMSと記載される。(その場所を境にレーザーソーイングによってダイヤモンドを切り出したポイント部分に残ってしまった研磨痕)ほとんどの場合透明あるいは白い溝のような表面の不均等に見える。また10倍での拡大検査で確認した場合にダイヤモンドの内部までレーザーの痕跡が突入しているとレーザードリルホールとみなされる場合が有る。LMSは内部に達していない場合のみポリッシュ研磨の痕として扱われクラリティーグレードでは減点対象となる。
LMSは強震度レーザーによってダイヤモンドを切断できることに成った1990年以降に登場した比較的新しい業界用語。ダイヤモンドのへき開方向を無視して切断する場合に出現しやすく、原石の形状が不完全なほど現れやすい。レーザー切断機を操る職人は【ダイヤモンドをレーザーで焼き切る】という表現をします。レーザー製造残留物は切断の際の熱によって出来たバーンマークでもあるのです。またレーザー技術の進歩によってLMSは検出されにくくなってきています。
デビアスや大手サイトホルダー等ダイヤモンド原石を取り扱う国際的な企業はいち早くこの技術を取り入れています。ダイヤモンドの加工は歴史と経験、積み上げた知識と最新技術の融合で行われるのです。