ダイヤモンド指標鉱物とは
ダイヤモンドパイプによって地上に運ばれた宝石類のうち、特にガーネットやスピネル、オリビン、ダイオプサイドなどのダイヤモンドの内包物でもあり、ダイヤモンドと一緒に産出する鉱物。これらはしばしばダイヤモンドの従兄弟と表現されたりする。
ダイヤモンド指標鉱物はダイヤモンドの生成に関係する事から、これらの鉱物を探す事で一次鉱床が発見された1880年代以降にダイヤモンドパイプの研究過程で地球科学者のジョン・ガーニーによって研究解明された。それ迄冒険家やガリンペイロたちはダイヤモンドを探す手助けとしてイエローグラウンドやブルーグラウンド等キンバーライトを探していたが、後にキンバーライトパイプにおけるダイヤモンドパイプである出現確率が600分の1と希少な事が判明すると、単純にキンバーライトを目指して冒険するだけではダイヤモンドにたどり着けない事を知っていました。その為、一緒に産出しやすいガーネット等の指標鉱物を追い求めるようになっていきます。
G10ダイヤモンドの指標鉱物
ガーネット族は結晶方法によって宝石種分類される為に様々な成分のガーネットが有ります。中でもクロムが多くカルシウムが少ないパイロープガーネットがダイヤモンドの内包物にも含まれ、また指標鉱物でもあるダイオプサイド内部にパイロープガーネットを含む鉱物が発見されることはダイヤモンドが産出するかどうか?の決定的な指標として利用される。
1990年代に発見されたカナダのエカティやダイアビックなどは不毛な氷河の中で発見されたためにジョン・ガーニーの研究を基に指標鉱物を追い求めキンバーライトパイプにたどり着いたという逸話が有名。これの発見でデビアス系のダイヤモンドカルテルは原石供給で重大なシェアを失い世界のダイヤモンド取引は新しい段階へ突入する事になりました。
ダイヤモンドの指標鉱物として最も好ましいのは実はダイヤモンドです。0.5㎜程度のダイヤモンドをマイクロダイヤモンドと呼びます。