共ズレ(ともずれ)
共ズレは複数のダイヤモンドを同じ袋に入れていた場合に干渉して、ダイヤモンドの内どちらかが傷ついてしまう事を指す業界用語。共ズレがを避けるために通常ダイヤモンドは1つづつパーセルに分けて保管されるのが望ましい。
共ズレはダイヤモンドの硬度に差がある事を暗示していた。産地の事なるダイヤモンドでは実際に硬さに違いがあり、硬さの差が仕上がりの差につながる事を研磨師のフィリッペンス・ベルト氏らは早くから指摘していた。
実際に1990年頃アフリカの鉱山産出を拠点としていたダイヤモンドの中央販売体制デビアスではHカラーアップの通称ハイカラーのダイヤモンドが殆ど産出していませんでした。実際全体の6%以下がハイカラーの出現確率Dカラーのアフリカ産は出現確立0.2%と言われる。ダイヤモンドの中央販売体制ではハイカラーのダイヤモンド原石が産出していたが、非民主主義国の為に原石販売に行き詰まっていたロシアのダイヤモンドを購入してパーセルに少しずつ混ぜて販売した経緯がある。
この時、超硬アフリカ産と比較的柔らかいロシア産のダイヤモンドでは【共ズレ】が発生してロシア産が傷だらけになってしまう。バイヤーたちは貴重なハイカラーダイヤモンドが傷だらけになってしまうという事が頻繁に起こった。