仕上げ技術の高いダイヤモンドが多くみられる?
飛び代(とびだい)はダイヤモンドの石目方のカラットの中で0.303や0.502等の100分の1ラットが0で1000分の1カラットが整数のダイヤモンドを現すダイヤモンド業界の用語。
ダイヤモンドの4Cを定めるGIAのカラット計算方法は、小数点第4位を四捨五入した後、小数点第3位を八捨九入し、小数点第2位までの表記で表されます。
例えば 0.3985ctの場合、小数点第4位を四捨五入し0.399となり、次に小数点第3位を八捨九入するので、0.40ctとなります。また 0.39576ctの場合、小数点第4位を四捨五入し0.398となり、次に小数点第3位を八捨九入するので、0.39ctとなります。
対して日本国内の鑑定鑑別機関CGL(中央宝石研究所)とAGTジェムラボラトリーではカラット計算方法は、小数点第4位を四捨五入し、小数点第3位までの表記で表されます。
例えば0.3565ctの場合、小数点第4位を四捨五入し、0.357ctとなります。
ですのでダイヤモンドバイヤーがダイヤモンドを買い付ける際に若干のリカットを施してカットグレードが良くなるダイヤモンドや少し研磨を入れる事で耐久性が飛躍的に向上するダイヤモンドが”飛び代”だった場合は仕上がりのカラット数が0.301ct→0.299ctとなる可能性がある為に買い付けには慎重になるか敬遠するグレードとなります。
逆にトリプルエクセレントに仕上げられた”飛び代”のダイヤモンドは研磨師がギリギリの研磨を施して最高グレードに到達したダイヤモンドと言えます。しかし、この場合も歩留りに余裕のある石目方のダイヤモンドの方が思うような仕上げを施している場合もある為、慎重に買い付けるダイヤモンドを見定める不必要があるのです。
飛び代から見えてくるダイヤモンドの背景
ダイヤモンドではカットグレード”ベリーグッド”の0.305ctはエクセレントカット0.25ctの価格で買い付けるのが通常です。これは研磨してエクセレントカットに仕上げた場合にそこまでダイヤモンドが軽くなることを想定して値付けする必要があるからです。売りて買い手はその内容(条件を)比較してダイヤモンドの売価を見極める必要が在ります。
またルビーやサファイヤでは形が不細工なまま仕上げてあり重さは1ct以上と言う宝石をよく見かけます。しかしこれらの宝石は理想的な形に研磨した際の価格で取引されるのが通常で、バイヤーは仕上がりのカラット数を凡そ予想する必要が在ります。またその予想が出来ない未熟なバイヤーの場合は割高の宝石を買い付けることに成ります。