BRIDGE ANTWERP > スタッフブログ > ハーフエタニティリング

プリンセスカットメレの石留(いしどめ)加工

皆さんこんにちは!ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーです。

昨日の引き続き今日はプリンセスカットメレ”カレ”についてです。昨日書きそびれました部分を補足します。今日は加工についてです。プリンセスカットのレール留めは石留に非常に高い技術の要求されます。その為、ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーのアトリエでも石留のトップ職人の手で行われます。見ていただくと判るように石留する時にダイヤモンドがズレてしまってはいけないので石と石の平行には細心の注意を払う必要が有ります。

ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーでは現在約50名の宝飾加工職人がアトリエに在籍して居ます。その内ダイヤモンドの石留で10年以上のキャリアの有る職人は3名です。その3名だけがプリンセスカットの石留を担当しているのです。

この作業は当たり前ですが作業経験の浅い(5年以内)の職人には任せません、隙間なくダイヤモンドを整列させる作業は、単純作業ですが、石の並びが均一にしかもシェイプの整った正方形を並べるためにダイヤモンド一つ一つに現れるモザイク模様のズレもパッと見ただけで目に入ってきてしまいます。単純に石の上下を合わせればよ言うというわけではないのです。

マイクロスコープセッティング

職人は作業の間専用のスコープを使ってジュエリーを拡大して作業します。これは繊細なプリンセスカットの石留作業では大変有効です。石を置いた時に金属面が均等な角度で磨きあがれていない場合は石の正面があべこべな方向を向いてしまう恐れがあるからです。リングの造形時にも修正しますが、ダイヤモンドのセッティング角度は実際の石を置いて最終的に職人の手で調整されます。

直径1㎜のプリンセスカットメレ”カレ”をハーフエタニティでセッティングする場合はなんと24ピースもダイヤモンドを並べます。寸分の狂いもなくそんな小さなサイズのダイヤモンド1つづつ並べてレール留めしていきます。

通常の彫り留ではダイヤモンド一つに対して爪を4つ削り出してその爪をダイヤモンド方向に倒して石を固定します。4つの爪の抑える力を均等になるように鏨を使って都度調整します。しかしレール留めの場合は右の石を鉸めるために力を入れると、その横の石もその作用で若干位置ずれてしまいます。その為石留は高い技術が要求されます。

伝説のダイヤモンドクリエイターの思い描いた輝き

そうして作り出されるプリンセスカットメレは開発者のイスラエル・イツコウイッツ氏がプリンセスカットを開発するときに頭の中で思いうかべたであろう美しさに仕上がってきました。2018年のデビアスグループ鑑定鑑別機関はプリンセスカットの理想的なフォルムを発表しました。これによってプリンセスカットは光学理論上最も強い輝きを発揮し始めたのです。最高グレードのプリンセスカットをチャンネルセッティングしたブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーのレール留めプリンセスカットは、開発者でもあるイスラエル・イツコウイッツ氏が1977年にレール留めで隙間なくダイヤモンドの輝きを敷き詰めたいと思った、その形に40年以上の時を経て遂に仕上がったのです。

プリンセスカット

プリンセスカットメレ”カレ”をセッティングしたハーフエタニティの結婚指輪は完全受注生産の超貴重な品物です。プリンセスカットに限らずダイヤモンドは原石の研磨を担当する企業がダイヤモンドを研磨済みの状態で保有する従来のスタイルから脱却して、オーダー毎にどんな形にダイヤモンドを仕上げるのか?を決める受注発注システムへと移行しています。

その為、今まであれば市場にある小さなサイズのダイヤモンドを集めて商売していましたが、これからはオーダーをもらってからその形にダイヤモンド原石を研磨して出荷するというシステムが主流になってくるはずです。レーザースキャンの技術が上がったことで1つの原石で複数パターンのダイヤモンドの商談が可能になったのです。事実そう方法をとるとダイヤモンドが過剰に市場にあふれて価格の下落につながるリスクは非常に低くなり最も効率よくダイヤモンドと言う塚資源を活用する事が出来るので非常に合理的ではあります。

しかし、在庫をストックしないこのスタイルではレール留めのような大量に素材を消費するデザインを作場合は納期までの問題が出てきてしまいます。これはブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーでも同じです。私たちも定期的にダイヤモンドの輸入をしていて、そのオーダーの中に若干の余裕を持たせて在庫の管理をしていますが、現在プリンセスカットメレ”カレ”を使った商品は大変人気で通常のジュエリーを作る納期とは別にダイヤモンドを原石から研磨済みの製品にする時間もお待ちいただくことに成っています。ですので通常の6~8種間で品物が仕上がらない(ダイヤモンドが国内調達できないので、プリンセスカットメレを新たに加工する時間がリング作成納期とは別に必要になってくるのです。)プリンセスカットの商品をお探しの場合は少し早めにオーダーを入れていただくようお願いいたします。

BRIDGE ANTWERP BRILLIANT GALLERY

〒104-0061
東京都中央区銀座2丁目6-15
第1吉田ビル1F (アクセス)

営業時間 11:00~19:30 通常木曜定休(営業カレンダー