熱水方(水熱法とも)
熱水法 hydrothermal process
宝石の合成法の1つで水晶の合成などに用いられた技術。熱水法は耐圧釜の内部で高温高圧状態を作り出し、ケイ酸を融解した液体を対流させると、釜上部に設置した水晶の種に接触させて結晶を成長さる方法として発見された。しかし結晶日は非常に時間がかかることが報告されている。ロシアでニッケルを発色成分とした合成ルビーが作られたこともある。
ブルーサファイヤではカシミール産や一部のスリランカ産、マダガスカル産等のカラーサファイアにはペグマタイト性の熱水中で結晶したものがあります。これらの産地のサファイヤは不純物が少なく透明度の高いのが特徴です。熱水法ではそうした内包物の少ないクリアな結晶を人工の環境下で再現することに適した方法です。しかし熱水法のルビーとサファイアはロシア等で産業用に試験的に製造されたのみで、宝飾品として商業的に生産は行われていませんので市場で見かけることも少ない合成宝石です。宝石の学校では取り上げる合成方法としては実際がレア。