7月 ルビーは「情熱・仁愛・勇気・自由・威厳」の宝石
世界中で愛される5大宝石の1つ。日本名では「紅玉」、ルビーの最大の特徴はその情熱的な赤色にあります。ルビーは鉱物名称を”コランダム(Corundum)”コランダムの赤色をルビー、その他の色をサファイヤと呼びます。本来のコランダムは無色の鉱物ですが、1~1.5%とごく微量のクロムが含まれることによって美しい赤色を発生します。天然の鉱物でコランダムが含まれる事は稀でベリルやクリソベリルなどの鉱物でもクロム着色の宝石はそれぞれ特別な名前が与えられている。特にコランダムの場合、含まれるの分量が少し違うだけでルビーの赤色の範囲を外れてしまいます。ルビーの語源はラテン語の赤色「ルベウス」。
ルビーは産地が東南アジアに集中していて特にミャンマー産は最高評価を受ける。タイ、スリランカ、ベトナム、カンボジア、ラオス、マダガスカルからモザンビーク等アフリカの一部とオーストラリアでも産出が確認されているが宝石品質となるとミャンマー、スリランカ、タイ等、更に産出範囲が狭くなる。
宝石としての人類とのかかわりはダイヤモンドよりも長く、ルビーに関する逸話や伝説は数知れず。三原色の1つである事から世界中にファンの多い宝石です。赤い色合いから【勝利の宝石】【成功の宝石】【魔よけの宝石】として世界中に多数語り継がれる。
ピジョンブラッド(PigeonBlood)はルビーの最高色
ルビーの中で特に美しく最高級とされているのがミャンマー産の【鳩の静脈血の色:ピジョン・ブラッド(PigeonBlood)】と呼ばれる色。ピジョンブラッドの条件は鑑定機関によってマチマチですが、赤色が濃くなりすぎて黒味がさすとマイナス、赤が薄くてピンク味が強くてもマイナス、宝石の全面、全体に強い赤色のファセット・モザイクが広がってキラキラする事が必須条件です。赤色の色合いは濃さを7段階で考えた時に(1:淡いピンク色、2:ピンク色、3:濃いピンク色、4:薄い赤色、5、赤色、6:濃い赤色、7:濃すぎて暗い赤色)4番の中間から6番がルビーの色範囲その内5,6番の濃さならピジョンブラッドの色合いです。更にルーペで覗き込んだ際に、激しく赤い色の洪水のような状況であれば「ピジョンブラッド」と呼べる最高峰ルビーとなります。
ピジョンブラッドルビーを選ぶ際に宝石の鑑定鑑別機関によってもピジョンブラッドの範囲は異なるために世界的に信用の高い鑑定鑑別機関の選定は必須です。ブリッジ銀座ではGIA、CGL何れかの鑑定鑑別レポートをお付けします。
ちなみにピジョンブラッドの範囲内でおすすの色は、金色っぽく見える赤「ゴールデンレッド」写真のミャンマー産は正にゴールデンレッドカラーのピジョンブラッド。産地は赤道直下であることが多い為、日本に比べて紫外線量が多く検品時間によってはルビーの色合いが正しく判断できない事が有る。
ルビーの中でもミャンマー産ルビーは特に紫外線に対する反応が強く、紫外線を照射した際の色反応が「蘚赤色」というヴィヴィットな赤色反応を示します、晴れた日の太陽に下で最も強く輝き”火の宝石”や”太陽の宝石”とされる事に繋がっています。
原石のカタチが6方晶のルビーは結晶に対して横向きにテーブルをとると場面の大きなルビーを切り出す事が出来ますが、引き換えに赤色の中に強い色むらが出てしまう為に宝石としての価値が落ちます。そのため高品質で価値の在るルビーは色むらの出にくい正面にテーブルを配置してカット・研磨します。