アルベルトゥス・マグヌス(Albertus Magnus)
アルベルトゥス・マグヌス(Albertus Magnus)
西欧の13世紀にローマカトリック教会で絶大な権力を持っていたドイツの聖人アルベルトゥス・マグヌス(Albertus Magnus)
ダイヤモンドについて、「体の左側につけておくと、敵に対して驚くべき作用をし、理性を保ち、獰猛で有毒な猛獣を退散させ、暗殺を望み何度も企てる者の謀略を防ぎ、諍いや裁判沙汰を終結させる。しかもこの石は毒薬や悪霊に対して効果がある」と記しています。
この時代ダイヤモンドは圧倒的な希少性で、その生成や産出原因などが全くの謎でした。ダイヤモンドは僅かに世界中に点在する二次鉱床から産出するだけでした、主な産地であるインドを含めても年間の平均産出量は僅かに40カラット程度、8グラムほどしかありませんでした。アルベルトゥス・マグヌス等のローマカトリック教会の実力者をもってしても早々手にする事の出来ない代物だったのです。その為ダイヤモンドに対する呪術医学的な根拠のない迷信が多数生まれたのです。(本当かもしれないので迷信かどうか?は謎です。)
どうしてそんなことに成ったのか?は全く不明です。それでも希少性があまりにも高かった為に、その真贋を検証する事も出来ないままダイヤモンドの噂や迷信だけが独り歩きした結果で有る事は想像に難しくありません。それでもそれだけの権力者をしてそこまで言わせるダイヤモンドと言う宝石の持つ”魔力(魅力)”を表す言葉と言えるのではいでしょうか。