スチュアート・ブラッソン(Stewart Blusson)
スチュアート・ブラッソン(Stewart Lynn “Stu” Blusson:1939年~現在)カナダの地質学者、ヘリコプターのパイロット、ビジネスマン、慈善家。1991年ブラッソンは、カナダのノースウェスト準州イエローナイフから300キロ離れた場所でパートナーのチャールズ・フィプケ氏と共にダイヤモンドの鉱山を発見します。エカティダイヤモンド鉱山は現在世界でも3番目の産出量を誇る高品質なダイヤモンド鉱山です。
ブラッソンは、ブリティッシュコロンビア州のバンクーバーで生まれました。ブリティッシュコロンビア大学(1960)で学士号を、カリフォルニア大学バークレー校(1964)で地質学博士号を取得しています。同時にヘリコプターパイロットでもあったブラッソンは地層学者のチャールズ・フィプケ氏が遭難している現場を偶然救出します。この救出がきっかけでフィプケ氏とは一生のパートナーとなります。
一生のパートナー、フィプケ氏と意気投合したブラッソン氏は1979年にメキシコの地質調査所を離れ、北極圏への鉱物堆積物の形成様式を調査し始めます。これはフィプケ氏がその地にダイヤモンド鉱山が有るはずだと強く信じていた事が原因でした。当時に地下資源が豊富なこの地を調査する事はブラッソン氏にとっても有益な事でした。事実ブラッソン氏は金、銅、その他の金属の重要な鉱脈を数多く発見していきます。
そして1981年、ブラッソン氏とフィプケ氏はノースウェスト準州でダイヤモンドの検索を開始し、ダイヤモンドの母岩であるキンバーライトの指標鉱物であるG10ガーネットに検索を集中させていきます。ブラッソン氏らは1985年にノースウエストテリトリーのラックデグラス近くでキンバーライト層を発見、同時にダイヤモンド指標鉱物も大量にを発見します。そしてついに1991年にポイントレイクで最初のダイヤモンドを含むキンバーライトパイプを発見しました。
このダイヤモンドパイプは世界第3位の採掘量を持つエカティ鉱山でブラッソン氏は自身の名義で産出の10%の権利を持って財を成したのです。この成功は近年のダイヤモンド業界でも最も大きな成功時れに一つと言われています。