オリエンテーション
宝石の魅力を最大限に引き出すオリエンテーション
オリエンテーション宝石には特殊な光学効果を持つ個体が存在します。アステリズム・スター効果のサファヤやルビー、シャトヤンシー・キャッツ効果のクリソベリルやトルマリン、その他にもムーンストーンとラブラドライト等、多くの宝石が多彩な光学効果を発揮します。こうした光学効果をしっかりと引き出すためには各宝石の結晶目を正しい方向で仕上げる必要があります。ルビーやサファイヤでは六方晶系の原石を六面体をテーブル・カボショントップに平行に取る必要があります。それ以外の方向に仕上げてしまうと、スター効果が宝石の中心に出現しないことに成ってしまうのです。こうした研磨の最も望ましい色調または光学効果を示す方向で仕上げる、石の正面にしなければならない事をオリエンテーションと呼びます。
ダイヤモンド等、等軸状結晶のオリエンテーションは縦型晶系の宝石に比べて広くとる事が出来ます。サファイヤやルビーはスター効果以外にも結晶目を六面体面に平行に取らない場合に色むらの原因となる為、生地不足の場合は低評価となる。