ロングスター(Long Star)はアントワープ研磨のダイヤモンドスタイル
ラウンドブリリアントカットダイヤモンドのスターファセットサイズを50%よりも大きく仕上げたダイヤモンドの事。通常スターファセットの長さパーセンテージはガードルからテーブルまでの距離を100とした時のスターファセット部分のパーセンテージで表します。
スターの長さ8つの平均を5パーセント(5%)ごとの最も近い値のパーセンテージで表記します。5%とやや大雑把な為にエクセレントカットに仕上がった場合には殆どのダイヤモンドが50%~60%となります。
思想的なスターファセットレングスは45%~65%で中心は55%です。中で55%以上65%以下のものを”ロングスター”と呼びます。
1980年代以降のアントワープにおけるダイヤモンド研磨のトレンドはスターファセットを長めに仕上げてフェイスアップで”内反り”にしますので、多くのアントワープ研磨のダイヤモンドはロングスター仕上となります。
細部まで設定されているGIAのカットグレード
以下参考までにダイヤモンドの国際的な評価基準4Cを設定するGIAによって定められているスターファセットのカットグレードです。
40%以下・・・・Good(グッド)
40%・・・・・・Very Good(ベリーグッド)
45%~65%・・・Excellent(エクセレント)
70%・・・・・・Very Good(ベリーグッド)
70%以上・・・・Good(グッド)
スターファセットは長すぎても短すぎても外観の美しさを損ねてしまいます。ダイヤモンドの輝きを引き出すポリシャーは原石に最も適したスター長さに研磨仕上げしますので”内反り”や”ロングスター”に拘り過ぎるよりも、最終的なダイヤモンドの輝きをご自身の目で見て美しいと感じる最高評価範囲で選ぶのが美しいダイヤモンドを選ぶ際には大切です。
※ダイヤモンドはスターファセットやテーブルサイズ、キュレットの有無等のどれか一つの項目を調整したから美しく仕上がると言う訳では在りません。複合する光の複雑な関係は研磨者が見てその原石に適した仕上げを施す事でより発揮されるのです。ロングスターもその一つでロングスターだから美しいと言う訳では必ずしもありません。