プレミア鉱山(Premiere Diamond Mine)
プレミア鉱山(Premiere Diamond Mine)
プレミア鉱山は、南アフリカのハウテン州プレトリアの東40キロメートルに位置し、地下資源採掘企業ペトラダイヤモンドが所有するニンジン型の火山パイプ・キンバーライトパイプの地下ダイヤモンド鉱山で、表面積は32ヘクタールです。
世界最大のダイヤモンド原石”カリナン”や最大のダイヤモンド”ゴールデンジュビリー”を産出した、2017年以降CLIPPERダイヤモンドの産地としても注目を集める。他にもタイプⅡb等も多く産出する超硬品質ダイヤモンド鉱山
1870年代インドやブラジルのダイヤモンド鉱山が枯渇して宝石としてのダイヤモンドの供給が不安定になった後、アフリカでダイヤモンド原石が発見されダイヤモンドラッシュが起こります。そして人類は遂に一次鉱床へたどり着くのです。プレミアはそんな時代に発見された鉱山です。
最初の鉱山主はトーマス・カリナンでした。ボーア人としてホープコロニーで生まれた彼は地層学を学びこの地がブルーグラウンドで有る事を突き止めるとダイヤモンド採掘を開始、当時世界最高のダイヤモンド鉱山へと成長させていきます。その後政治の世界に進出したトーマス・カリナンでしたが南アフリカを支配するイギリスとのボーア戦争に敗れると、トランスバール共和国はイギリスに対して多額の賠償金と金鉱脈などを明け渡す形で自治権の存続を約束されます。
この時当時世界最大のダイヤモンド原石”カリナン”はトランスバール政府がトーマスカリナンから買い上げる形でイギリス王室に献上されました。
南アフリカを率いていたセシル・ローズはこれにより金鉱脈を手に入れ更なる政治力と経済力を着けて行くことに成るのです。
プレミア鉱山はトーマス・カリナンによって最初にダイヤモンドを見つけた1897年から5年後の1902年に鉱山企業として設立されました。1905年にはカリナンを産出します。その後ボーア戦争でセシル・ローズ率いるデビアスグループに買収(接収)されます。2003年11月にそれまでの運営企業であったアングロアメリカン(デビアスグループ)からペトラダイヤモンドへ売却されたタイミングにカリナン・ダイヤモンド・マイン(Cullinan Diamond Mine)と改名されました。
鉱山は1905年に世界最大のダイヤモンドカリナンを産出してその名を世界に知られる大鉱脈となります。プレミア鉱山は、これまでに100カラット(20 g)を超える750個以上の石と、400カラット(80 g)を超える全世界のダイヤモンドの4分の1以上を生産しました。 また、現在では世界で唯一ホウ素含有タイプⅡのブルーダイヤモンドを安定的に産出する鉱山でもあります。
プレミア鉱山産出のダイヤモンドの一部
プレミアローズ – 353カラット(70.6 g原石)
ニアルコス – 426カラット(85.2 g原石)
デビアスセンテナリー – 275カラット(55.0 g原石)
ゴールデンジュビリーダイヤモンド –755カラット(151.0 g原石)
テイラーバートン – 69カラット(13.8 g )
カリナンヘリテージ - 507カラット(101.4 g原石)
この他20カラット以上のブルーダイヤモンドは2009年以降毎年のように産出されており、世界的なダイヤモンドの産地として現在も最も注目を集める鉱山であることは間違い在りません!特に2013.14年に産出し回収された大きなブルーダイヤモンドはオークションハウスに登場するタイミングを世界が見守っている状況です。