メモで買う(Buy with notes)
メモで買う(Buy with notes)
原石や研磨済みのダイヤモンド取引で使われる方式の事。イスラエル方式とも言われるこの手法は主にユダヤ人のビジネススタイル。アントワープでは、このように伝統的にイスラエル方式の“メモで買う”というスタイルが採用されています。
メモで買うとはダイヤモンド代金の請求書に会社詳細、商品詳細、キンバリープロセス、原石研磨済みか?等を記載したメモを伝票代わりして目当てのダイヤモンドの買うという意味です。
最終合意したら購入者のサインをする商習慣はあまりとらずに信頼と信頼で取引するユダヤ人スタイルが主流です。
メモで買う場合は売買代金が発生しない場合も、在庫として計上すれば資産として扱われる為に販売成立まで委託状態で取り扱われる事もあります。メモでの売買方法はケースバイケースなのです。ラパポートレポートの公式サイトにメモで買うの意味が解説されました。
最終的に国という概念がやや希薄な流浪のユダヤ人種は国に治める税金などの意識が一般的に希薄だったりします。悪気は無いんでしょうけど、伴って資産(お金)や税金、勿論非税の知識も豊富です。その為、現金と概ねペッグしているダイヤモンドという在庫(資産)を持ったにもかかわらず、それを在庫や資産として計上しないこともシバシバ、、、その為ユダヤ人はそうしたダイヤモンドの売買が成立してもそれにまつわる税金を逃れることに成ります。
ベルギーではそうした税逃れが横行し過ぎた結果ダイヤモンド業界に対する税の優遇を撤廃するまでになってしまいました。また2002年にはソレを逆手に取った強盗にユダヤ人ダイヤモンドバイヤーが大量のダイヤモンド在庫を強奪されるという事件が起こりました。しかし在庫計上していないダイヤモンドを盗難されたことを逆に証明できず、泣き寝入りしたというエピソードがあります。メモで買うは中々スリリングな売買手法です。