オイリー
ダイヤモンドのオイリーは何故低評価につながる?
ダイヤモンドのオイリーとはオイリーは蛍光性の強いダイヤモンドが白く濁った様な見た目になる場合に使う業界用語。蛍光生がベリーストロング以上に現れる表現です、この要素でクラリティがダウンすることはありません。しかし、トゥワイニングウィスプ(twining wisp)と言われるダイヤモンド結晶の双晶面や成長線などが多く入っていたり、クラウドと言われる微細なダイヤモンド結晶群が多いとクラリティのダウンにつながります。通常オイリーのダイヤモンドは本来の輝きが発揮できない為に美しさに欠けます。
しかし多くの強い蛍光性(ストロング)を示すダイヤモンドでオイリーの様に外観を損なわないケースも多く一概に強蛍光性なのでオイリーと言う訳ではないようだという事は昔から業界内で問題となっていました。ではどいった場合に外観の美しさを損なうオイリーとなってしまうのか?と言うと
それは光の利率の問題です。カットグレードの高いダイヤモンドにオイリーは確認されません。ブライダルジュエリーなどで使用するエクセレントカットのダイヤモンドは気にする必要のない項目かもしれません、ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーではダイヤモンドの研磨をフィリッペンス・ベルト氏が担当する為オイリーのダイヤモンドが店頭に並ぶ事は在りませんのでご安心ください。またオイリーについてはGIAやCGLも見解を出していますので参考まで
ダイアモンドのオイリーはもっと別の原因が有るのかも
最新の研究でオイリーと評価されるダイヤモンドは本体の持つ蛍光性の他にもツイニングと言う石の成長線や微小インクリュージョン(クラウドなど)の影響で本体のダイヤモンドの見た目を損なう現象であることが報告されています。また青色蛍光のダイヤモンドは黄色を相殺してカラーグレードを高く誤審する問題も減殺の鑑定鑑別化機関では解決済みです
※ダイヤモンドの蛍光性や内包物の研究が十分ではなかった時代にオイリーに蛍光するダイヤモンドの外観が蛍光性なしのダイヤモンドに比べて劣る為に、強い蛍光性を示すダイヤモンドについて本来の4C評価よりも低評価とする考え方が宝飾業界にありました。しかし現在では蛍光性と内包物の関係についてもある程度理解が進み、それぞれに特徴として確認されています。現在でも一部ベテランバイヤーの中には認識として強い蛍光性を発揮する微細な内包物を持つダイヤモンドについて敬遠する場合があります。
天然ダイヤモンドの35%が何らかの蛍光性を持っています。逆にいうと蛍光性もダイヤモンドの個性なので、実際に様々な光源下でご検討のダイヤモンドがどのように見えるのか?を良く観察して購入する事をお勧めいたします。また蛍光する場合でも青色以外の特殊な蛍光色を発揮するダイヤモンドも多く存在します。仮に蛍光性がストロング評価でもオイリーではないダイヤモンドも有りますので一概に強蛍光性だという事で選択の幅を狭める必要は無いのでないでしょうか?