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ラン オブ マイン(run-of-mine ore)

ランオブマイン(run-of-mine ore)

鉱山で使われる地下資源採掘業者の用語でランオブマイン(run-of-mine ore)と言う言葉が有ります。これはダイヤモンド業界ではダイヤモンドの原石群を見たらどの地域のダイヤモンドか判断できてしまう事を指す業界用語です。原石のエキスパートは驚くほど正確にダイヤモンドの産地を目視で言い当ててしまいます。それだけダイヤモンド原石には産地特性が有るという事です。
ブラジルなどの古い漂砂鉱床のダイヤモンドは表面が何らかの作用で磨かれて薄い緑色若しくは茶色の艶消し(すりガラス状)に成っていることが多く、アンゴラの漂砂鉱床は12面体の比率が高くアフリカ産特有のケープ原石がおおく漂砂鉱床なので表面は艶消し状に成っていることが多いのです。ボツワナでは6面の原石が最も多く産出するためにパーセルの中に6面結晶が多くなればボツワナ産と判断しやすいのいです。
ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーでは原石供給を受けるデビアスの方針でロシア産を取り扱いませんが、ロシア産のダイヤモンドは一次鉱床で8面体が多くグラッシーで透明度の高い原石が多く産出しています。中に脆い石も含まれ、研磨が容易いダイヤモンドが多いのです。他にロシアの特徴としてアイスホワイトと呼ばれる氷のような見た目の白色に若干のブラウンカラーへ濁ったような原石も多く見れます等。

ボツワナのダイヤモンド鉱山ジュワネング

一次鉱床では等軸状の結晶がそのまま残っているケースが多く、二次交渉ではダイヤモンドは自然に磨かれ角の無い丸いフォルムの原石が多くなります。通常取引されるダイヤモンド原石は酸性薬剤で洗浄されてダイヤモンド以外の部分を取り除いて出荷されます。この洗浄過程において微量な泥などをすべて除去する事が難しいので僅かに付着し被膜化した成分(泥)を調べる事で産地を看破する方法が確立されました。
これは酸性薬剤によってダイヤモンドの外部に付着した別の鉱物を完全に除去するには少なくとも数か月の洗浄期間を必要とする事からも明らかでした。研究者は手始めにボツワナ・オラパ鉱山の産出のダイヤモンド原石が紛争地域(非政府組織によって運営される違法なダイヤモンド鉱山)のダイヤモンドであるかどうかの検査に取り掛かりました。

この調査ではダイヤモンドの原石表面の超微細な隙間に入り込こみ顕微鏡でのみ確認可能なレベルの微細な泥が入り込んでいるのを発見、この泥を調査すると、通常採掘されたダイヤモンドの表面は被膜によって覆われてることを発見ます。(※ボツワナジュワネングのグリーンベールなどが可視化された代表的な被膜です。)
これは原産地の水に溶け込み沈殿した鉱物によって出来る残滓物で、時間をかけて少しづつ生長し地中でダイヤモンドの表層を形成している粘り気の有る被膜となります。例えば一次鉱床以外の二次鉱床など地殻変動や水によって運ばれたダイヤモンド、例えばナミビアの漂砂鉱床など海に流れ出る場合も等でも、そのダイヤモンドが落ち着いて長くとどまる場所の地質に応じた特殊な被膜が形成されます。その皮膜はその土地の泥の化学的性質と水の同位体組織によって構成が決定されるという事を発見したのです。水は世界中のいかなる場所であっても特定の同位体組成という特徴を持つ事から、ダイヤモンドの対流する地域の地層成分と水の比重の違いの組み合わせは測定可能で数値化する事が出来ます。その組み合わせは殆ど無限ですが産地による特性として見た場合に一定のデータとして有力な手掛かりとなるのです。

※上記のような科学調査を行わない場合に目視判断では原石エキスパートであっても1石だけで見極めるのはとても困難です。また産地がミックスされたパーセルの中からこの石が何処産であるかを言い当てるのも困難だそうです。目視で判断出来るのは、あくまでも産地ごとの原石が集合している場合です。微細な被膜調査をした場合にはどの子の鉱山産出か?までを看破する事が出来ます。しかし、この方法には問題点もあります。ダイヤモンドの鉱山企業が同一の場合は問題ないのですが、通常ダイヤモンドの鉱山企業は同じダイヤモンド採掘企業としてライバル関係にあります。
その為、ライバル鉱山で残出するダイヤモンドの品質アベレージが判る事は重要です。ライバル企業の得意とする(主要な)品質のダイヤモンドの価格を意図的に下げて取引した場合に直接的にライバル企業を攻撃出来る事に繋がるからです。こうした事から鉱山企業では産出するダイヤモンドの品質を公表する事は稀です。またロシアなどの共産・社会主義圏のダイヤモンドは尚更謎に包まれています。これはデビアス内であっても有る事で、例えば鉱山での産出記録ではダイヤモンドのタイプⅡは宝石品質の約20%確認されています。しかし鑑定鑑別機関に持ち込まれるタイプⅡの割合は1%を切っています。この事からも判るように流通ルートも産出タイプも鉱山企業内で情報開示しないのが通常です。ランオブマインはそうした企業秘密部分を原石のプロフェショナルが経験と勘で看破してきた歴史の積み上げで生まれた考え方なのです。

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