漂砂鉱床(二次鉱床)
漂砂鉱床(ひょうさこうしょう)リバー鉱床とも呼ぶ、ダイヤモンド原石の内二次鉱床で産出した原石をリバー原石と呼ぶ。
一時鉱床のダイヤモンドパイプのうち大規模な噴火などで地上に露出したダイヤモンドを含むキンバーライト鉱石が長い年月をかけて風化し、風雨によって少しづつ運ばれて川や沼などの堆積物となっている事、リバー鉱床では泥や砂と一緒に堆積したダイヤモンドを採掘しますので一次鉱床(パイプ鉱床)と比べて採掘コストがかからず人力でも運が有れば価値の高いダイヤモンド原石を手に入れる事が出来た。
そのためダイヤモンドラッシュでは南アフリカのアレンジ川に世界中のトレジャーハンターが殺到して大変な賑わいだったとされている。南アフリカのオレンジ川は代表的な漂砂鉱床。
またオレンジ川が海へ流れ出すナミビアとの国境では海流が南から北へ流れるために、南アフリカ側の海底には漂砂鉱床がなく、ナミビア側だけが大規模な海底漂砂鉱床となっている。こうした海底の漂砂鉱床は海洋鉱床と呼ぶ。当然この海は遊泳禁止、立ち入りも国の規制によて制限されたまさに宝の眠る海と言える。
漂砂鉱床から産出した蛍光性の少ない高品質のダイヤモンドはリバーと呼ばれる。リバー原石は角の取れた比較的丸っこい結晶でツルツルしている。リオティントが運営するダイヤモンド鉱山会社はジンバブエのムロワを拠点としつつ、オレンジ川が沼状になって滞留する場所で大規模なリバー鉱床でダイヤモンドを採掘ししている。ムロワは鬱蒼としたジャングルをオレンジ川沿いにボートで南アフリカから遡った場所にあるオアシス。幻想的な風景で描かれる文献が数有る。
→ダイヤモンドのリバー
ブラジルやインドはアフリカの漂砂鉱床
上マップ)ダイヤモンドの原産地からも判るように、インドやブラジルの漂砂鉱床から産出するダイヤモンドはもともとアフリカ産であるとされている。アフリカで一次鉱床が見つかるまでの1860年頃迄の人類は、インドやブラジルで長い年月をかけて大陸が移動するのに伴って漂砂鉱床ごと運ばれたダイヤモンド原石が表層に露出したものを拾っていた。