エカティ鉱山(Ekati Diamond Mine)
エカティ鉱山(Ekati Diamond Mine)
エカティはカナダ、ノースウェスト準州、ラック・デ・グラス(Lac de Gras)地区にあるダイアモンド鉱山。1999年1月よりダイヤモンド原石の供給を開始している。供給量は世界第4位(3位)日本のウェブサイトでエカティを検索するとオーロラ鑑賞等でイエローナイフが紹介される程度だがダイヤモンド業界では鉱山ある場所として認知されている。
カナダ北部のバレングラウンドと呼ばれる先カンブリア時代のカナダ楯状地(約45億年前 – 5.4億年前)に形成された非常に古い岩盤に有る。鉱山の近辺は氷食を受けて平滑化され殆ど平坦な景色が続く、草やコケでおおわれた樹木の乏しい平原で。地表面から 20~30cm以下は永久凍土となっている。日のささない時間帯は氷点下40℃以上にもなる為に容易に人を寄せ付けない。
カナダのダイヤモンドの存在は古くから指摘されていました。それはエカティ鉱山のキンバーライトが風化して運ばれた堆積物はアメリカにまで運ばれていたからです。アメリカのモンタナの川や小川で発見されていたダイヤモンドをめぐってデビアスほか多くの探検家、探鉱者がダイヤモンドパイプを目指しましたが、それは遥か北極圏付近まで北上することに成るのです。過酷を極めるダイヤモンド調査では多くの者が挫折しましたが、カナダの地層学者チャールズ・フィプケ氏とそのチームはG10パイロープガーネットがダイヤモンドの指標鉱物である事を突き止め遂にダイヤモンドパイプを発見したのです。
エカティ鉱山では現在年間3200万カラットのダイヤモンド原石を産出しています。創業は露天掘りで当初2022年までとされていましたが、技術の向上で鉱山の延命が図られる予定の様です。