ホウ素(Boron)
珍重されてきた鉱物ホウ素
ホウ素鉱石である硼酸石(サッソライト)は古くは西暦300年ごろの中国ではすでに陶磁器の表面をガラスコートする釉薬として利用されていました。13世紀にはマルコ・ポーロによってヨーロッパへ持ち帰られ人気を博す。それ以外にも歴史上多くの学者や錬金術師が注目した素材でもあります。現在でもガラス生産には欠かせない素材として使用されています。
地上には比較的大量に存在していてそれほど珍しい物質では在りません。
ホウ素(Boron)は、元素記号 B で表され、原子番号は5、原子量は約10.81、比重は2.3(g/cc)硬くて脆い黒色固体元素であり、ダイヤモンドに次いで硬い。またダイヤモンド内部に内包される場合、ダイヤモンドはタイプⅡbに分類され青い色の発色原因にもなる。
長らく、地表に大量に発見されるホウ素が地球深部で結晶するダイヤモンド内部にどの様な原因で入り込むのか?が謎に包まれていました。しかし2016年にGIAのエヴァン・スミス博士によって超深度起源ダイヤモンドの成り立ちが仮定されると、海洋から沈み込むプレート動きは地球深部660キロよりも深い場所までホウ素を運んでいるという事が定義されました。
この研究によって現在ダイヤモンドは超深度起源ダイヤモンドなのか、従来通り地底150キロから200キロで結晶した個体なのか?を区別するべきだという考えが広がっている。