べネチア・ダイヤモンド鉱山(Venetia Diamond Mine)
ベネチアは南アフリカ最大の稼働鉱山
ベネチア鉱山1992 年に開山し、南アフリカの年間ダイヤモンド生産量の40%を占めています。
南アフリカの北東隅にあるリンポポ州のリンポポ川の南32 kmにある北トランスバールにあります。 現在のリンポポ州に改名される前は北トランスバース州で、その起源はトランスバール共和国の支配地域だった事に起因しています。
現在の一次鉱床が発見される前に、オレンジ川上流へと漂砂鉱床を求めて採掘していました。ダイヤモンドを含む漂砂砂利は、現在の鉱山の北東35kmにあるリンポポ川の近くで1903年に発見されました。
デビアス グループは、これらの漂砂ダイヤモンドの産地を突き止めるため、1969年にサンプリング・プログラムを開始しました。後にカナダのダイアヴィックを発見するチャールズ・フィプケ氏もこのプログラムに参加していました。
そして1980年遂に実行可能なキンバーライト パイプを発見します。
稼働調査を終えて鉱山での作業は1990年に開始され、1993年に完全な生産が達成されました。
ベネチアでの露天採掘は当初2021年まで行われる事になっていましたが現在2022年も継続しており、同時並行で坑内採掘(地下彫り)への転換の準備が進められていて、露天掘り終了後は地下掘りへ移行する予定となっています。
これにより、鉱山の寿命が2046年まで延長され、推定9,400万カラットが得られると予想されます。 デビアス グループが 125 周年を迎えた 2013 年に、20 億米ドルをかけた地下拡張工事の発掘作業が始まりました。
新しい地下鉱山は南アフリカのダイヤモンド産業における数十年で最大の発見となり、ダイヤモンド採掘鉱山としても最大の規模となります。
ベネチア鉱山では約 4,365 人が雇用されており、そのうち 2,571 人が請負業者です。 デブスワナ社では、環境管理プログラムを採用することにより、業務の自然環境への影響を最小限に抑えています。
また、ベネチア・リンポポ自然保護区を作成するなど、周辺地域の強化にも力を入れています。
鉱山は半乾燥地域にあるため、水の使用を最小限に抑えています。鉱山創業に伴う水の 3 分の 1 がリサイクルされます。
半乾燥地帯のダイヤモンド鉱山
ボツワナと国境を接する南アフリカのリンポポ州の北部に位置しています。砂漠化が進むこの地域の平均年間降水量は 344mm で、平均年間蒸発量は 2650mm/年程度で、何もないと乾燥していく特徴的な気候です。
地質学的には、ベネチア鉱山は多種多様な岩石が発達するリンポポベルトの中央地帯に位置しています。リンポポベルトには、珪岩、ドロマイト大理石、マグネタイトに富む珪岩、角閃岩、片麻岩、片岩が含まれます。
水文地質調査中(地下水調査)に、調査の為に地面などに垂直にボーリングで空けた穴、多数のボアホールが掘削され、多数の従来型および非従来型の帯水層テストが行われました。
鉱山由来の岩石群は硬い為にボーリングが困難な場所が多いのですが、同時に地下水の貯留容量も大きく、鉱山由来の岩の中にある断層や割れ目は、所々の透水力が有り、露天掘時に流れ込む雨水などの排水ラインとして機能してくれます。
キンバーライトは、掘削と爆破によって作成されたいわゆる「オーバーショット ゾーン」と、ブルーグラウンド状に残された乱されていないキンバーライトという 2 つの重要な水平水文地質単位に分けることができます。
今後採掘終了に伴い鉱山が閉鎖した場合にも、水の蒸発はピットへの地下水の流入を超えるます。どいう言う事かというと、降水時に溜る雨水の量よりも空気の乾燥の方が早く、飽和水蒸気量が低すぎる為に水蒸気となって空気に水分が取り込まれ早く乾燥してしまうのです。結果、露天掘りのオープンピット内に塩が蓄積する塩水湖に発展すると考えられています。
この地域では蒸発が降雨量を超えるため、砂漠化が進んでおり、地下水面の低下は無期限に続きます。
※リンポポベルト
リンポポベルトがに位置しており、南アフリカやジンバブエ、E-NEが実行され、参加しカープバールクラトンを持つ南にジンバブエクラトン北へ。帯は、隣接する山塊が安定した後、20億年前に終わった変成と変形の長いサイクルを経た高品位の変成岩です。ベルトは、中央ゾーン、北辺縁帯、南辺縁ゾーンの3つのコンポーネントで構成されています。