スタールビー(Star Ruby)
スタールビーは六方晶系に平行に内包するシルクインクリュージョンで内部反射した光が6条の線となって星を結びます。ルビーの色は情熱の赤、それに星が出現する何とも魅力的な宝石
スター効果=アステリズム
結晶構造に対して平行に内包する液膜やシルク等に反射した光がドームの頂上で光を結ぶ効果をシャトヤンシー効果と呼びます。シャトヤンシー効果の宝石はクリスベリルキャッツアイが有名で、シャトヤンシーが複数発揮されるとアステリズムとなってスター効果を発揮します。この光の効果の発揮される原因は内包物なので強くはっきりとしたスター効果やキャッツアイ効果を発揮する宝石は基本的に透明度が犠牲になります。
またルビーの情熱的な赤色に対してアステリズムを発揮するシルクインクリュージョンは白色なので、ルビーの色がピンク味や紫味を帯びる事が通常です。
真っ赤でいて強いスター効果を発揮する天然スタールビーは希少性が非常に高く高値で取引されます。
ブリッジ銀座ではスタールビー判定にGIA(Gemological Institute of America Inc)若しくはCGL(中央宝石研究所)等、世界的に信用の高い第三者宝石鑑別機関を使用し鑑別書のを発行いたします。
カボションカットのルビーであっても長波紫外線に対する鮮赤色反応の高い個体は人気も高いです。
カボションカットは歩留りに注意
スタールビーに限らず円形ドーム状にカットする宝石をカボションカットと呼びます。カボションは宝石の底部分を平らに加工しているものをカボションカットと呼び、宝石の底部分もドーム状に加工しているものをダブルカボションと呼びます。ダブルカボションはその分、石の大きさが上がり、カラットサイズか大きくなってしまう事と、加工の際に縦の厚みが大きいためにリングなどにセット留守際は深さの処理が大変重要になります。
ダブルカボションのスタールビーの石目を軽く加工するためにダブルカボション部分を研磨仕上げした結果、内包するシルクインクリュージョンも一緒に削り落とされてスター効果が喪失してしまう事も有る為に、ダブルカボションのルースはそういう個性の宝石だと理解する必要があります。