マザラン枢機卿(Jules Mazarin)
Jules Mazarin ジュール・マザラン(1602年~1661年)
マザラン枢機卿 ジュール・マザランは、17世紀フランス王国の政治家、枢機卿。政治力を買われてローマ教皇に使えていたマザランはフランスのリシュリュー公爵(カトリック教会の聖職者、ルイ13世の宰相でフランスの政治家)に認められ1639年にフランスのルイ13世に招聘されフランスに帰化、ルイ14世の教育係となる。
イタリア人でローマ教皇に使えてダイヤモンドに精通していた彼は17世紀にブリリアントカットの原型となるマザランカットを発明した。自身の開発したダイヤモンド設計図をベネチアのダイヤモンド研磨師”ヴィンセント・ペルッチ”等に研磨させた。当時ダイヤモンドは権力の象徴と考えられていて非常に希少な宝石で有る反面。加工が難しく素材自体もまだまだ謎に包まれていたため、その実現は困難を極めた。そうした時代背景の中、イタリア時代にはダイヤモンド研磨工場を産業として根付かせようとしたと言われている。
マザランカットはこの後改良されブリリアントカットに必要な7項目をすべて満たす最初のブリリアントカットとなります。因みにマザランはダイヤモンドの設計者でした。彼の設計したダイヤモンドを研磨した職人は”ヴィンセント・ペルッチ氏”マザランカットのカッターです。当時はダイヤモンドの産出は不安定で、まったく発見されない年も多くありました。その為、ダイヤモンドの加工はそれだけを専属にして生業にすることは出来ませんでした。ペルッチも本業はベネチアガラスの職人だったと言われています。それでも17世紀においてペルッチ氏はもっとも腕の立つダイヤモンド加工者だったのです。