リカット(ReCut)
再研磨で生まれ変わるダイヤモンド
リカット(ReCut)はダイヤモンドの研磨方法の1つで、一旦仕上がったダイヤモンドを再研磨する事をリカットと呼ぶ。本来リカットはダイヤモンドの外観を良くするために行われる。一方、リカット(再研磨)によって石目方(カラット)が変化するので古い在庫を新品のように見せる場合にもリカットを施す場合が有る。
有名なリカットダイヤモンドと言えばインドから持ち出されたコ・イ・ヌール。リカットされてムガールカットからブリリアントカットへと仕上げられました。コイヌールはポリッシュだけでなく再度クリーピングされた為に大幅にカラットを失ってしまったのです。
フィリッペンス・ベルト氏は基礎カットされたラウンドブリリアントのダイヤモンドを最終仕上げする。これは
最も多いのはGIAがラウンドブリリアントカットの定義を発表した1988年以前に研磨仕上げされたカットグレードが不完全なダイヤモンドを現在の技術で最高グレードにリカットする場合です。この場合、ダイヤモンドはそれ以前に採掘された在庫、若しくは一旦誰かに売却された古い物なのですが、ダイヤモンド研磨業者によって新しいパーセルに混ぜて出荷されると中古との区別がつ無くなります。
1850年アメリカのヘンリーDモースは世界初のリカット業者となりました。彼は重さよりも輝きを提唱しドイツの光学学者”ツァイス”の光学理論を用いでダイヤモンドの研磨角度を計算しダイヤモンドの最適なプロポーションを研究した最初の人物でもあります。時代背景としてはモースの活躍したころは世界中でダイヤモンドの産出が全く無く、ダイヤモンドは大変貴重な宝石でした。しかし、ダイヤモンドを仕上げる為の動力も蒸気機関や電力などが在りませんでしたのでダイヤモンドのカットが原石の形を無視する事が出来ず不完全であまり輝かなかったのです。蒸気機関のブルーティングマシーンを開発したモースはブリリアントカットのダイヤモンドの輪郭を丸く磨いてラウンドブリリアントカットを人為的に生み出した最初の人物でもあるのです。