レーザースキャン(laserscan)
原石のまま研磨済みダイヤモンドを予測するレーザー技術
レーザー技術は1990年頃から活発にダイヤモンド業界にといれられた新しい技術です。ダイヤモンド内部をレーザーで読み取り、どこにどんな内包物や欠陥部分が有るのか?を看破します。これによってダイヤモンドの加工は大きく改善されました。また思う方向にダイヤモンドを焼き切る事の出来るレーザーソーイングがこれに加わるとダイヤモンド原石を余すところなく使い切る事が出来るようになり、歩留まり問題も解決されたのです。レーザーの登場でダイヤモンド加工は新しい局面に突入しました。
レーザーの登場以前はダイヤモンド原石はクリーピング(叩き割る)して切断して研磨可能な形に成型し、それを磨き上げると言う加工工程でした。クリーピングは人の手で行いますのでミスする場合もあります。しかも”へき開”方向を見誤った場合はダイヤモンド原石が思わぬ砕け方をして台無しになってしまう事も有ります。
ミスを回避する方法は事前にダイヤモンド原石内部を観察して何処にどの様な内部特徴が有るのか?を看破する必要が有るのですが、原石がグラッシーでない場合は必要なだけ表面を磨いて窓(ウィンドウと呼ばれる)の様なものを作り、そこから内部を観察すると言った原始的な方法で加工するほかなかったのです。
写真はデビアスグループがダイヤモンド加工時に使うレーザースキャンです。不要部分と研摩済みダイヤモンドとして取り出される部分が視覚的に判り易く表示されます。