カラット(Carat/4C)
人類史とダイヤモンドの深い関係を表す
カラット/Carat宝石のサイズや重さを表す単位として世界中で共通に使われる単位。1カラットは0.2gと定められています。語源はBC500~BC600年ごろインドのトラヴィダ人がダイヤモンドを量るのに使用していた錘用の豆「カラブ」からだと言われています。カラブの実はどの豆の値をとっても均一な事が、目方を量る錘に非常に適していたとされています。今日使用されている0.2gという定義がこんなに古い時代の名残を留めているというのは、ダイヤモンドと人の係わりの深さ、歴史を感じさせてくれます。
しかし、このカラブの実を使ったダイヤモンドの測量は大きなトラブルが付きまといます。カラブの実は平均0.2gなのですが、天然の植物ですので実際の重さには若干の差異が個体ごとにあるからです。特にダイヤモンドラッシュで沸くアフリカなどのやや無政府状態の中でそんな曖昧な単位が通用したのでしょうか?当然ですが、重めのイナゴマメや軽めのイナゴマメ、見た目に判らないように重さに工夫を施したイナゴマメが活躍したのは言うまでもないですね。
という事で、カラブの実、イナゴマメがカラットの起源となったという話は本当なのですが、その豆を実際の宝石取引に使っていたのか?と言うと、貴重な地下資源だったはずのダイヤモンドを豆の種の重さで計っていたというのは本当は間違いです。当り前ですよね、実は1907年の第4回:世界度量衡総会において【200ミリグラムを1カラットとする】事が決定されてダイヤモンドの1カラットは0.2gと定義されたのです。1907年世界度度量衡総会はカラットだけを設定するために開かれた臨時総会だったことからもカラットでのダイヤモンド原産地の混乱が伺い知れるエピソードです。