ダイヤモンド(Diamond)
ダイヤモンド(Diamond)天然宝石の中でもっとも有名な宝石。歴史や逸話も多く人類との係わりも古く紀元前7世紀には既に人類史に登場します。しかもその時点で既に最も価値の高い宝石とされています。大プリニウスの著書【博物誌】にも最も価値の高い宝石として紹介されます。そして科学の発展した現代でもまだ謎の多い宝石。100年以上の歴史を持つダイヤモンドのエキスパート【デビアス】や4Cを定めるGIA等でもダイヤモンドの研究を現在も絶え間なく行っています。「ダイヤモンドを制するものは世界を制する」と言う格言は今も活きているのです。
ダイヤモンドの希少性は他のどんな宝石よりも高い
宝石の3条件「美しく・希少で・永遠」を最も高い水準で満たす宝石でもあるダイヤモンドは希少宝石としても最高位に位置します。宝石として最も希少なのは【赤いダイヤモンド】で次いで【青いダイヤモンド】、そしてその他のカラーダイヤモンド、グリーンやオレンジ、イエロー等が続きますが、ルビーやエメラルドに代表される色石はどんなに希少な個体でもDカラーダイヤモンドの希少性に追い付くことは無く取引される価格も安価です。希少宝石の価値を計るにダイヤモンドは最も有効な宝石でもあります。
2カラットサイズのコロンビア産無含侵エメラルドと3カラットサイズのミャンマー産ピジョンブラッド非加熱ルビーは同サイズ帯の希少性で唯一ダイヤモンドと拮抗できる宝石です。その他、特別なサイズの宝石はその限りではない事も有ります。
ダイヤモンドの発揮する輝きは全ての宝石を凌駕する
ダイヤモンドの輝きは無限の色合いを発揮します。【色とは】音や匂い、肌触り等と同じように私たちが目で見て得られる感覚の1つです。鑑賞して美しさを楽しむ宝石類にとって色は大変重要な要素です。色の感覚は、光が目に入る事によって得られます。つまり、色を感じる原因は光なのです。
色相は3元素である赤、緑、青を中心として、黄、紫の中間を挟みなら連続しています。それは色の性質で光の特性でもあるのですが、光の色はそれぞれは独立したものではなく、お互いが連続してつながりあってスペクトル色相の輪をつくっています。赤と黄の間には、両方の要素を含む色が無数に存在するのです。例えば、黄みの赤、赤みの橙、橙、黄みの橙、赤みの黄というように、厳密にはもっと細かく分類できます。色の強弱が有るからです。人間の目で判断できる色の種類は60億以上に上ります。そしてダイヤモンドは人間が感じ取る事の出来る全ての色を光として強く発揮する宝石なのです。
ダイヤモンドは希少宝石の王様・最高の護符でもある
元々ダイヤモンドはその硬さに注目が集まり、硬い宝石として人類との係わりが始まったとされています。あまりの硬さ故に【アダマス・征服されざる者】と言う語源を持っています。呪術医学的にも山や森といった大地信仰の衰退に伴って台頭した太陽信仰などの光形宗教の布教と共に世界に広がった為、人類と深いかかわりを持つ事となった宝石なのです。※現在は宗教的な意味合いでダイヤモンドを嗜好する事は稀の様です。
ダイヤモンドは4月の誕生石、うお座と てんびん座の守護石。