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エメリー鉱

宝石で宝石を磨くダイヤモンドを加工するルーツとなる素材

エメリー鉱はローマ時代に登場した宝石の研磨材。地球の平均硬度7と言われています。その為硬度7以下の宝石類は水晶などで磨き上げる事が出来ました。しかし、ダイヤモンド10コランダム(ルビーやサファイヤ)9エメラルド(アクアマリーンなどのベリル)8は水晶では傷を付ける事も出来ませんでした。硬すぎて加工する事が出来なかったのです。

これ等の宝石の研磨材として登場したのがエメリーと呼ばれるルビーやサファイヤコランダムの粉末でした。主にコランダム(corundum 天然の酸化アルミニウム。鑚鉄(サンテツ)。鋼玉(コウギョク))かスピネル(尖晶石)、または両者を主成分とし、磁鉄鉱、斜長石、石英などを含む鉱石で、硬度は約8~9。

エメリー鉱を使って同硬度の宝石を磨くと言う考え方が定着、ついにはダイヤモンド加工する

天然のエメリーはキュクラデス諸島のナクソス島を原産にして産出した。またトルコ南西部でも産出が確認されています。エメリーはオリーブ油と混じり易い性質のコランダム粉末でスカイフのダイヤモンドディスクに塗布して研磨材として使われた。

実はエメリーは日本でも九州で産出しており、鉄に近い重さと質感のある鉱石として知られていました。エメリー鉱はその極めて硬い特性から、研磨剤や道路舗装面の滑り止めとして活用されました。このため現在でも「エメリー研磨」という言葉はその業界で研磨の意味で使われています。現在では人工の研磨剤に置き換わってきています。2020年現在、九州で国産エメリー鉱は採鉱はされていない。

同行度の宝石で宝石を仕上げるこの考え方は後にルドヴィック・ベルケムによってダイヤモンドでダイヤモンドを磨くと言う考え方へと繋がっていくことに成ります。

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