ダイヤモンドのシェイプ・カットはどんなものがある?
98%の花嫁がラウンドブリリアントを選んでいる
婚約指輪にセットするダイヤモンドのカットは何でも自由に選べるのですか? どんなカットやシェイプが人気なのか、カットごとの特徴もご案内させていただきます。
最も人気の高いダイヤモンドのカットは「ラウンドブリリアントカット」です。ラウンドブリリアントカットは正面から見て丸の58面に研磨されます。18世紀の初頭に登場したラウンドブリリアントは、19世紀に数学者でダイヤモンド研磨師だったマルセル・トルコフスキー氏によって最も最適な形が計算されました。しかし、100年前のこの数学理論には様々な不完全部分が有ったために、その設計図の通りに研磨してもダイヤモンドは最高グレードを獲得する事は在りませんでした。
GIAによって定められたエクセレントカット
そこで国際的なダイヤモンドの評価を決めているGIAでは1988年にラウンドブリリアントダイヤモンドのカット最高グレードの設計図を独自に再計算し直ししてエクセレントカットを定めました。この最高のカット達成は困難を極め誰にも仕上げきる事は出来ませんでした。しかし1990年ベルギー・アントワープのダイヤモンド研磨師フィリッペンス・ベルト氏の手で達成されます。エクセレントカットを達成しダイヤモンドから最高の輝きを引き出したベルト氏は1993年にはハート&キューピッドパターンも完成させます。輝くことがダイヤモンドの宿命、美しく強い輝きを放つエクセレントカットのダイヤモンドは人気となり今ではダイヤモンドのスタンダードへと進化しています。※トルコフスキー理論で仕上げたダイヤモンドはモディファイテッドラウンドブリリアントととして評価され最高グレードにはなりません。
世界の花嫁の30%はプリンセスカットを選択
トリプルエクセレント・プリンセスカット日本国内では98パーセントの支持のあるラウンドブリリアントですが世界の花嫁の間ではその支持率は50パーセントになります。これはエンゲージリングの文化が古い欧米では既にラウンドブリリアントのダイヤモンドを持っている方も多く、少し違った形のダイヤモンドの需要が高まります。そこで最も人気のある形は正方形です。正方形のブリリアントカットはプリンセスカットと呼ばれとても人気が有ります。日本では殆どの花嫁がラウンドブリリアントをエンゲージリングに選ぶために「人と違う、個性を出したい」と思う花嫁に支持のある形がプリンセスカットなのです。
また2018年にはダイヤモンドのエキスパートデビアスグループによってプリンセスカットのカットグレードが設定され、それまで重さ重視で仕上げられてあまり輝かないプリンセスカットが多く市場に出回っていましたが、本来の輝きを手に入れたプリンセスカットが世界に紹介されるようになりました。これによって重さ重視のプリンセスカットはカットグレードが悪いことに成り美しさと価格のバランスが整理されたのです。個人的には日本人の最も好きな図形でもある”正方形”とその対角線と一片の比率が1:1.41という”白銀比”で作り出されるプリンセスカットの凛とした輝きは婚約指輪にもお勧めです。個性を出したハートやオーバルなどのシェイプも人気
その他ダイヤモンドには様々な形に仕上げたものがあります。ハートやオーバル、スクエアや船形のマーキース等、です。ダイヤモンド上級者にはこれらのカットも人気があります。それらの特殊な形のダイヤモンドは輝きはラウンドブリリアントカットに劣りますが上品な輝きを放ち周りの人と同じくはならず、自分らしさを演出してくれるでしょう。
また、エクセレントカット登場から約30年、ダイヤモンド研磨の現場では次のスタンダードカットを模索する動きも出て生きています。ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーではフィリッペンス・ベルト氏考案のアントワープブリリアントカットをお勧めいたします。アントワープブリリアントカットはエクセレントカットと同等の輝きを持つ多面カットダイヤモンドです。ダイヤモンド研磨の聖地の名を冠し正面から見て8面体(オクタゴン)に仕上げられています。しかもラウンドブリリアントカットの3倍のファセットからは特別なブリリアンスを発揮します。ぜひ店頭でアントワープブリリアントカットの輝きをお確かめください。