ダイヤモンドについて
ラボ・グロウン・ダイヤモンド(Laboratory Grown)の現在
ラボグロウンダイヤモンド(合成ダイヤモンド)は宝石では在りません
現在国内の様々なメディアでも目にすることが有る合成ダイヤモンドですが、一口に合成ダイヤモンドと言っても様々な合成ダイヤモンドが有ります。代表格はCVDダイヤモンド、CVDの他にもHPHT合成等もあります。合成ダイヤモンドの歴史は意外と古く1955年にアメリカゼネラル・エレクトリック社によって完成し、50年以上の歴史があります。当時は黄色いダイヤモンドしか作れなかったのですが、色の無いDカラーなども生成可能なCVD合成が2015年に登場すると一気にダイヤモンドマーケットにも広がってきたのです。
合成宝石なので、そもそも価値は無いのですが、天然ダイヤモンドと同一の生成条件で研究所内(ラボ)で作られる為に天然ダイヤモンドと同じ価値があると誤解するような売り方で問題になる事もシバシバでした。
そして、近年では2023年1月のラパポートレポートの記事でもラボ・グロウン・ダイヤモンドを天然石と同等の価値があると誤解して購入する事への警鐘を鳴らす記事が出て、再度合成ダイヤモンドの問題点として提起されています。
そもそも宝石ではないラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドと根本的に異なります。長期にわたって価値を維持することがで出来ない事を公表せずに販売されることは問題であり、この事が市場の混乱を招いているというものでした。実際にはラボグロウンダイヤモンド(人造ダイヤモンド)の価格が時間の経過とともに著しく低下することを示す十分な情報とデータが存在しており、ダイヤモンド業界の多くの小売業者は価格が落ち着くのを静観している状況ですが、一部新興業者の中には合成ダイヤモンド・ラボグロウンが将来大きく価格下落する事が決定しているにも拘わらず、その事を伏せて販売し大きな問題となっているのです。また、ラパポートレポートでは合成ダイヤモンドを正しい情報開示無しに このまま販売し続ける事は長期的に天然ダイヤモンドの価値の大幅な下落につながる事だとして警告も発しています。
その解決策は、小売業者が積極的に対策を講じ、人工ダイヤモンドの価格が今後数年間で大幅に下落する可能性が高いことを消費者に認識させることである。RJC(Responsible Jewellery Council:責任あるジュエリー協議会)を含むダイヤモンドに関わる全ての業者がこの事を認識する必要があります。
またラパポートレポートやGIA 、RJCではアメリカのダイヤモンド小売王手「ゼール・Zales」や「ジェームス アレン・James Allen」,「ブリリアントアース・Brilliant Earth」「ダイヤモンド ダイレクト・Diamonds Direct」等、天然ダイヤモンドとラボ・グロウン・ダイヤモンドが同一の物であるかのような虚偽の説明をする業者を名指しで批判しており、これは今後消費者との間で何らかのトラブルに発展する事は必定の様です。
現在既に大きく価格下落している合成ラボグロウンダイヤモンドですが、今後も値下がりし続けて行くことは既に周知の事なのです。しかし、2023年現在日本国内では正しい情報が殆ど開示されておらず、ダイヤモンド小売商であってもその内容をほとんど知らないのが実情かもしれません。2022年末の段階で合成ダイヤモンドの流通量は天然ダイヤモンドの約10分の1まで広がってきています。
上写真のグラフはラパポートレポートWebサイトから引用
多くの専門家の意見は以下の通りです。”天然ダイヤモンドは、自然がダイヤモンドを生み出すのに何十億年もかかるため、供給量に限りがあります。しかし、人工ダイヤモンドの場合、供給量に上限がないため、供給量が増えれば増えるほど、価格はどんどん下がっていきます。ラボグロウンダイヤモンドの価格は最初にCVDが発表された2016年から驚くべき速さで年々下落しており、止まる気配も反転する気配もない」ラボグロウンダイヤモンド価格は驚くべき速さで年々下落、下げ止まりも反転も気配ない
実際2016年の3Qの約5100から21年の3Qで約1700と比較しても約77%の値下がりを起こしています。
繰り返しますが、合成ダイヤモンドは宝石は在りません。工業製品である以上、生産コストの下落と生産量の増大によって価格は下がり続けるのです。合成ダイヤモンド、ラボグロウンダイヤモンドには天然ダイヤモンドのような価値は無いのです。
上写真はキンバーライト鉱石を運び出すトラックです。天然ダイヤモンドは長い年月をかけて地球が作り出した宝石。それに対してラボ・グロウン・ダイヤモンドは生成方法を人工的に再現して地上で作った工業製品です。
ダイヤモンドと同様の化学式で作られていますが、成長線や強度、美しさには大きな差があり、そもそも限りある天然資源であるダイヤモンドと無尽蔵に作り出せる合成ダイヤモンドでは希少性に大きな差が有る事は明白です。引用:ラパポートレポートのラボグロウンダイヤモンド警鐘記事
https://rapaport.com/news/rapaport-consultation-to-the-rjc-regarding-new-laboratory-grown-material-standards/
ラボグロウンダイヤモンドの価値は下がらない?
合成ダイヤモンド「ラングロウンダイヤモンド」
英語表記だと「Man-Made Diamonds(マンメイド ダイヤモンド)」や「Laboratory Grown Diamonds(ラボラトリー グロウンズ ダイヤモンド)」通称ラボグロウンと呼びます。昨今話題の合成ダイヤモンド「ラボグロウンダイヤモンド」について、その価値はどうなのか?とご質問いただきましたので回答します。丁度良くダイヤモンドの国際基準価格を定めるラパポートレポートにも同様の記事が有ったので添付しておきます。
結論から言うと「人工ダイヤモンドは天然ダイヤモンドの様に価値が高くありません。なぜなら、人工ダイヤモンド(ラボグロウン)は無制限に生産でき天然ダイヤモンドのように供給制限を受けない工業製品だからです。」ラボグロウンダイヤモンドは宝石ではなく工業製品なのです。また一部アメリカの大手サイトや小売店で合成ダイヤモンドの情報開示を十分に行わずに販売が行われた結果大きな問題となっている事もニュースとしてと取り上げられています。
https://rapaport.com/news/rapaport-consultation-to-the-rjc-regarding-new-laboratory-grown-material-standards/人工ダイヤモンド(ラボグロウンやマンメイド)を販売するすべての供給者サプライヤーは天然ダイヤモンドと人工ダイヤモンド(ラボグロウン)の同一性を強調して販売していますが、これは間違いであるとRJC(Responsible Jewellery Council)も警鐘を鳴らしています。
天然ダイヤモンドと違い合成ダイヤモンドの生産は無制限で行えるために、世界に衝撃を与えたCVD合成ダイヤモンド登場から今日まででさえも価格の下落を止める事が出来ないままでその販売価格は下落し続けています。ただ多くの合成ダイヤモンド販売業者は天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドの価値が同じであるかのように説明し誤解するような販売方法を取っており、一部の販売業や虚偽または誤解を招くような説明を行って合成ダイヤモンドを販売している事も問題となっています。
ラボグロウンダイヤモンドはこの数年間で半値以下に価値を下げています。合成ラボグロウンダイヤモンドは価値が維持できる?
答えは「ノー」です。実際既に時間の経過と共に価格が大幅に下落するであろうデータも多く揃っており、天然ダイヤモンドの様に価値が担保されると考えて合成ダイヤモンドを購入する事は間違いです。また、投機的な意味合いでラボグロウンダイヤモンドを購入している一部投資家に対してもマーティン・ラパポート氏等も合成ダイヤモンドの価格は他の合成宝石同様に時間の経過と共に大幅に低下する事に注意すべきとコメントを発表しています。投機的な宝石投資の場合、時間の経過と共にその価値が上昇するのが通常です。実際天然ダイヤモンドの価値は上昇していますが、合成ダイヤモンドは宝石では無く工業製品である以上、低コストの生産手段で供給量が増えれば増えただけ価格が下落するのです。
事実2023年現在2016年からの数年間で約70%もの価格下落を引き起こしています。2023年現在BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは合成ダイヤモンド、ラボグロウンダイヤモンド、マンメイドダイヤモンドの取り扱いを行っておりませんのでご安心ください。
※RJCとは金およびダイヤモンドを取り扱う宝飾業界を対象とした、社会・環境責任の範囲をカバーする規範と規格を開発する国際的な非営利組織です。ダイヤモンド業界のグローバル企業(リオティント、デビアス、カルティエ、ティファニー、グッチなど)を含む約1,500のメンバーを有し、メンバー企業に対して、CoP基準への適合認証を2年以内に取得することを求めるなど国連のグローバルコンパクト(10の環境・倫理などの原則から成る企業への戦略的方針イニシアチブ)にも参加しています。
ダイヤモンド付きの結婚指輪は普段使い出来ますか?
普段使いの結婚指輪にダイヤモンドを入れると邪魔になって使い辛い?
普段使いもする予定の結婚指輪にダイヤモンドを入れるか入れないかで迷っている女性は意外と多い用です。普段使いすることを考えると、石なしのシンプルなデザイン結婚指輪ほうがいいと考えるのが一般的ですが、実際はどうなのかブリッジのリングを例にいろいろご案内させていただきます。
ダイヤモンドは普段使いで絶対取れないという事は在りません、手指の力は意外と強く瞬間的には誰しも100キロ程度の負荷は出せると思います。時にはダイヤモンドの打ちどころが悪く割れてしまう事も有るかもしれません、しかし結婚指輪は元々普段使いを想定してデザインされており、ダイヤモンド等宝石の留め方にも工夫を凝らしかなり強固に割れにくい角度で留めるなどして作ってあるモノが多いのも事実です。
ですので普段使いではダイヤモンドを着けれないとは成りません。逆にエンゲージリングは普段使いを想定していませんのでダイヤモンドを留める爪も繊細で引っかかりが有って使い辛くても見た目の美しさや指につけた時の優美さを優先してデザインしていることが多いのです。超硬度の宝石ダイヤモンドは結婚指輪の傷除けにもなる
ダイヤモンドはモース硬度10と地上で最も硬い鉱物です。結婚指輪の表面にセットした場合にダイヤモンドの場所は仮に何かにぶつけてしまってもキズに成る事は在りません、しかしリングのベース素材でもあるプラチナや金はそこ迄表面硬度のある素材では在りませんので普段使いの中で小さなキズは避けれません。結婚指輪表面に艶消し仕上げをした場合にも艶消し部分は徐々に磨かれてしまいます。しかし表面にセッティングしたダイヤモンドに傷かつく事は本当に稀です。ダイヤモンドは指輪の表面に出来るキズを少なくしてくれるのです。逆にモース硬度の低い宝石、具体的には水晶以下のモース硬度7以下を結婚指輪の表面にセットするのはお勧めできません、その宝石が割れてしまったり傷が付いてしまう場合が有るからです。
上写真のリングはアントワープブリリアントのイブニングスターです。婚約指輪は立て爪で普段使いには向いていませんがセットマリッジリングの女性用は”彫り留”という彫金技法でダイヤモンドが殆ど埋め込まれてリングにセットされています。指で触っても引っ掛かりはほとんどなく滑らかなさわり心地です。こうした留め方の結婚指輪は普段使いしてもそれほどダイヤモンドは邪魔なにならず且つダイヤモンドが傷除けになってくれます。
結婚指輪の変形は石取れの大きな原因
ダイヤモンドを留めている技法等で使いやすいとしてもダイヤモンドが外れる原因は他にもあります。それが指輪の変形です。出来るだけ強固に作り込んではいますがどれだけ強く作っても、すごく強い力が加わった時に結婚指輪が変形してしまう事が有ります。その時にダイヤモンドを留めている爪が緩んでダイヤモンドが外れてしまうことが有ります。結婚指輪の強度について弊社は長い歴史の中でどの程度の厚さを持たせると変形しにくいのか?を研究していて強度と見た目のバランスの良い所を常に探して結婚指輪をデザインしています。また素材の研究も行っており特にプラチナ素材ではビッカース硬度が200を超える超硬プラチナ950を開発しました。超硬プラチナは新潟県の測定施設新潟県工業技術総合研究所で3度測定して3度とも200以上の評価を受けた宝飾業界最高の硬さを持つプラチナです。
※ブリッジではメンテナンスにも万全の体制を取っていますのでもしお求めの指輪が変形してしまったり、留めている宝石が取れてしまった場合にはすぐに使用をやめて店頭までお持ち込みください。
婚約指輪の相場は「給料3か月分」と聞きましたが本当ですか?
プロポーズの婚約指輪にみんなどのくらいお金をかけている?
婚約指輪(エンゲージリング)や結婚指輪(マリッジリング)は、一生に何度も買うものではないので、価格について詳しい方は少なく相場や平均と言ってもなかなか判り難いものです。
「婚約指輪の相場は「給料3か月分」と聞きましたが本当ですか?」「二人分の結婚指輪の平均金額は?」など、結婚指輪に先輩カップルがどの程度お金をかけているのか?ブリッジ銀座で実際に先輩カップルにアンケートした生データを基にご案内させていただきます。因みに給料の3ヶ月と言うのは1970年代にダイヤモンドのエキスパート”デビアスグループ”がTVCMで使っていたプロモーションから来ています。大々的に行われたTVCMプロモーションは大成功し多くのドラマや様々な映画の中でもプロポーズのシチュエーションでダイヤモンドの婚約指輪を小さな黒いボックスに忍ばせてポケットから取り出してプロポーズするシーンが定着してきたのです。という事で給料の3ヶ月は1970年代に言われていた事の名残なのです。ではそれから約半世紀が経過した現在では一体どのくらいの予算で皆さん動いているのでしょうか?
婚約指輪の平均金額は39.5万円
因みに一般的な結婚情報サイトなどでは30~50万円となっています。アンケートを取っている媒体によってかなり価格の開きが有る(29万円~78万円)ので何とも言えませんがブリッジの場合は平均約40万円と言った所です。平均金額は年齢でもやや統計ズレはあるモノのその価値を認めた場合に多く出したいし、あまり価値を感じない場合にはそこまで予算を取らないカップルが多い様でした。ダイヤモンドは二人の思い出を閉じ込めるタイムカプセルであり、時間が有限な人間に代わって永遠に不変な想いを込める事が出来るアイテムでもあります。時には既婚者の証としてTPOに併せて装いに必要な場面も多い物です。それでも高額な品物である事に違いはありませんので経済的な理由で諦めてしまうパターンもある様です。
実際に婚約指輪を貰ってプロポーズされた女性の意見は?
実は事前調査では「もらわなくても良い」と言う女性は多いです。しかし出来れば貰いたいか?となると90%もの女性が「欲しい」と回答しています。また男性にどうしてダイヤモンドを贈ろうと思ったか?については約半数のカップルが「女性が望んでいた(と思った)」という回答が最も多く、ひと昔前の「気を使って要らないと言う」女性は減っている印象でした。欲しい物は欲しいと言う、大事ですよね、とはいえプロポーズは男性が一人で用意することが多いので、女性が何を望んでいるか?をリサーチする事は大切ですね。
- ①女性が欲しそうだったから
- ②けじめ
- ③先方の両氏への挨拶や世間体で必要と感じた
結婚は二人にとってだけでなく二人の家族にとっても大きなことです。女性のご両親にしても婚約記念品をきちんと用意していくれる男性の元に嫁に行くのは安心ですよね、親戚付き合いや両親との円満な関係を継続する意味でも「けじめ」としてや「世間体」と言うのも立派な理由に成りえると言うのも納得ですね。
サプライズプロポーズは人気が高まっています。
そして現在のプロポーズ事情で見逃がせないのがサプライズプロポーズです。しかし大々的なサプライズを望んでいる女性は意外と少なく「プチ」サプライズが希望の様です。その内容を聞いて行くと「普段の何気ないタイミングでプロポーズされた」「記念日では無いタイミングでプロポーズされた」等、事前にプロポーズを”あまり匂わせず”に”さり気なく”と言うのが大事の様です。
ブルーダイヤモンドは不幸の宝石?
サムシングブルーは花嫁に幸せを運ぶおまじない
結婚式当日に何か青い物を誰にも見られない場所に身に着けると幸せになれると言うヨーロッパの言い伝えをご存知でしょうか?ブルーのダイヤモンドはそのサムシングブルーになぞらえて結婚指輪のインサイドセッティング(シークレットストーン内径宝石)として選ばれることが多いです。ブルーダイヤモンドがブリッジでも橋と一対の清らかな川の流れとして使われるなどそのイメージは幸せそのものです。決してブルーダイヤモンドが呪いの宝石等という事は在りませんのでご安心ください。
呪いの伝説を持つブルーホープ
宝石の逸話は様々にあるのですが取分けダイヤモンド逸話は多く、しかも多岐にわたります。比類なき美しさは時に人の心を誘惑し狂わせてしまうのではないか?そんなある意味おかしなことまでを連想させる力を持つ宝石がダイヤモンドです。古来人類はダイヤモンドの持つ例えようのない美しさと強さに自身の想いや夢愛や希望を託し後世へ伝えてきた歴史があります。
ブルーダイヤモンドで有名な話としては持ち主が次々謎の死を遂げてしまうブルーホープなどが有名なのではないでしょうか?ブルーホー;プダイヤモンドの逸話を紹介してみます。昔9世紀ごろインド南部のデカン高原にあるコーラルという町を流れる川で、一人の農夫により発見されました。ブルーホープはタイプⅡbのダイヤモンドである事からゴルゴンダ産であるとされています。発見された時のブルーホープは濃い青色をした112.5ctの大きなダイヤモンド原石でした。原石からの加工により表面にファセットを僅かにつけただけのムガールカット仕上げられました。
その後、間もなくペルシア軍(現在のイラン)がその地に侵入してきて、農夫を殺し、ブルーダイヤモンドを持ち去ります。ペルシア軍の司令官はその青いダイヤモンドを国王に献上しましたが、その司令官は死刑になり、国王も臣下の謀反で殺されたとされています。
伝説ではなぜ死刑になったか?は語られていませんが9世紀だと中央アジアのアンナフル地方を支配した”サーマーン朝”と思われます。余談ですがサーマーン朝はイラン人系のイスラーム政権で中央アジアにおける最初のイスラーム政権でした。この辺は不幸演出の為のフィクションだと考えられています。伝説では17世紀のフランスの業商人、ジャン・バティスト・タヴェルニエが、インドの寺院にラマ・シタ像の眼として祀られていたブルーホープを取り外しヨーロッパへ持ち出した後、「直後に熱病で死んだ」とか「狼(野犬)に噛み殺されたて死んだ」等の逸話がありますが、これもフィクションです。ダヴェヌリエは84歳まで幸せに暮らしています。「王冠の青」あるいは「フランスの青(フレンチ・ブルー)」
ここから少し年を追ってブルーホープを追いかけてみます
1668年タヴェルニエからフランス王ルイ14世がブルーホープを購入します。古代ムガールカットであまり輝いていなかったホープはリカットされ69.03ct(67.13ctとも)、リカットされたブルーホープは「王冠の青」あるいは「フランスの青(フレンチ・ブルー)」「ブルーダイヤモンド」と呼ばれた。このダイヤは王の儀典用スカーフにとり付けられた。その後、フランス王ルイ15世は、このブルーホープを金羊毛騎士団用ペンダントに付け直しました。
1792年9月11日フランス革命のさなか窃盗団が王室の宝玉庫に侵入し宝石類を強奪する事件が勃発する。窃盗団のギヨは1796年に宝石類を売却する、しかしこのタイミングにブルーホープは売却されていない。フランス革命ではルイ15世の愛人デュ・バリュー夫人や、ルイ16世王妃マリー・マントワネットが断頭台で処刑されています。これらの非業の死についてはブルーホープとはあまり関係ない気もしますが?どうでしょうか?
1812年9月記録ではイギリスのダイヤモンド商ダニエル・エリアーソンが出所不明の大きなブルーダイヤモンドを持っている事でブルーホープは再び表舞台に出てきます。このブルーダイヤモンドがフランス革命の混乱中に持ち出された「ブルーホープ」であることが、後にスミソニアン協会やフランス国立自然史博物館によって鑑定されています。ブルーホープは犯罪の時効期限の丁度20年で表舞台に戻ったのです。この間オランダ・アムステルのダイヤモンド研磨工の元で磨き直しをかけたるのですが、それを担当した宝石商は磨く宝石の価値の高さのあまりに精神病になってしまい死んでしまいます。その息子もダイヤモンド研磨の対価として大金を手にしますがすぐに破産して自殺したと言われています。これについては正確にどこの誰か?判りませんのでフィクションと思われます。
そしてロンドンで競売に掛けられたブルーホープを実業家のフィリップ・ホープが競り落とし所有します。フィリップはブルーホープを落札後謎の不調に見舞われ数年後に亡くなってしまいます。フィリップ・ホープ死去。以後3人の甥が10年以上に渡ってこのダイヤを含む宝石の所有権を裁判で争い一家はバラバラになってしまいます。その後ホープ家は4代にわたってブルーホープを所有ますが破産してしまいブルーホープを手放す事に、その後さまざまな人の手を転々とするブルーホープしかし所有者は非業の死を次々遂げてしまいます。伝説ではこの後、所有者となったフランスの宝石ブローカーが気が狂って自殺し、パリの女優ラドル嬢は舞台上で愛人のロシア人に射殺され、その愛人も革命家に殺されてしまいました。その後の持ち主となったトルコのスルタンは革命によって王位を追われ、ギリシアの宝石ブローカーは妻子と一緒に自動車で崖から転落死します。本当は幸運の宝石ブルーホープ
しかしこれらは完全にフィクションであると考えられています。史実では1万8000ポンドでホープ家の物になったブルーダイヤモンドは1902年頃に2万9000ポンドでロンドンの宝石商アドルフ・ウィルに売却され、続いてアメリカのダイヤモンド商サイモン・フランケルに売却されます。フランケルはダイヤをニューヨークに持ち込み、14万1032ドル相当と評価されています。売買を通り超えてその価値はうなぎ上り!所有者は皆富豪になっているの部分もあるのです。
フランケルからブルーホープを買い取ったフランスの宝石商カルティエはホープダイヤを装飾し直してブルーホープ最後の持ち主となるマクリーン夫人に売却しますマクリーン夫妻はアメリカの社交界の名士でした。マクリーン夫人はホープダイヤモンドを社交の場で常に身に着けていました。また、ペットの犬の首輪にこのブルーダイヤモンドを付けていたのは有名な逸話として残っています。
このようにダイヤモンドを愛好してたマクリーン夫人は呪いの伝説なと信じていませんでした。それでも夫人は「ホープダイヤモンド」を教会に持ち込み、神の祝福をしてお祓いしています。しかし呪いは続きマクリーン夫人の長男が交通事故死。さらに夫は精神病で死に、娘までも変死、その数ヶ月後には、マクリーン夫人も肺炎で病死しました。伝説では一家全員が死に絶えることに成っていますが、孫がいる事からこれも事実とは異なる様です。しかし、このころからまわりの人々までもがホープダイヤモンドの呪いについて噂しはじめました。一家の相続人はマクリーン夫人のホープダイヤモンドをアメリカ・ニューヨークの宝石商ハリー・ウィンストン氏に売却。実際呪いの噂でなかなか買い手が付かなかったとされています。ハリー・ウインストン氏はブルーホープを再度磨きなおすことにし45.52ctのクッションモディファイトブリリアントカット(Cushion Modified Brilliant Cut)現在の形にリカットします。そして1958年11月7日ハリー・ウィンストンはスミソニアン協会にホープダイヤモンドを寄贈し現在もスミソニアン博物館に展示されているのです。※GIAによるグレーディングではFancy Dark Grayish Blue-VS1
ピンクダイヤモンド(PinkDiamond)は有りますか?
はいございます。エンゲージリングのメインストーンはもちろんのこと両サイドにセッティングする小さなダイヤモンドをピンクやブルーに変更するアレンジも大変人気がございます。BRIDGE Antwerp Brilliant GALLERYではピンクダイヤモンドを常時様々なサイズでご案内させていただきます。店内に展開しているすべてのダイヤモンドの色をピンクに変更できます。変更のアレンジをご希望の場合はお気軽に店頭スタッフまでお問い合わせください。
↑BRIDGEのRose GARDEN(薔薇のアーチ)
またセンターダイヤモンドをピンクダイヤモンドに変更する事も出来ますので合わせてご検討ください。ピンクダイヤモンドは純色のピンクを使用します。
一口にピンクダイヤモンドと言いいましても実は様々な”色調”や”濃さ”が有ります。天然ピンクダイヤモンドは色の濃淡と色調の組み合わせでグレードを評価します。ピンクダイヤモンドの色の濃淡は、丁度透明な水に赤い絵の具を溶かしていき、赤色が薄くなっていく途中の色合いに似ています。ダイヤモンドの鑑定基準を定めているG.I.A.ではその濃淡の段階を細かにグレーディングしています。
BRIDGEでは以下のグレードの中でファンシーピンクを使用します。
カラーダイヤモンドの世界はなかなか奥が深いです。通常カラーグレードはD~Zカラーの23段階評価なのですが、実はZ以降も続きがあるのです!Z以上に色の濃い(Z以上に色のある)ダイヤモンドは通称”カラーダイヤモンド”と呼ばれます。例えばNカラーのダイヤモンドはVery light pink(Yellow)と呼ばれ見た目にも黄色いダイヤモンドなのですが厳密にはカラーダイヤモンドとは言いません。
Z以上のカラーの中でFancy(ファンシー)Collarと呼ばれるグレード以上はファンシーカラーと呼ばれ希少性がとても高くなります。ファンシーは直訳すると幻想的なという意味で正にダイヤモンドの色があるなんて幻想的な事が起こっているとしか言いようのない希少価値となります。
ファンシーカラーのグレードを解説してみます。
- ファンシー ヴィヴィッド(Fancy-Vivid):鮮やかな色、明度が明るい~中程度、彩度が非常に高い色を示す。
- ファンシー インテンス(Fancy-Intense):強く強調された色、明度が明るい~中程度、彩度が高い色を示す。
- ファンシー ディープ(Fancy-Deep):濃い色、明度が中程度~暗く、彩度が中程度~高い色を示す。
- ファンシー ダーク(Fancy-Dark)濃くやや深みのある色、明度が非常に暗く、彩度が非常に低い色を示す。
- ファンシー:(Fancy)ファンシーな色(幻想的な色)明度が中程度、彩度が中程度。BRIDGEのピンクダイヤモンドです。
- ファンシー ライト(Fancy-light)やや淡い色明度が中程度~非常に明るい、彩度が低い色を示す。
濃淡の他にピンクダイヤモンドの色合いを大きく左右するのが色調です。茶色や黄色系の色が入るピンクダイヤモンドはブラウニッシュピンクやシャンパンピンクと呼ばれます。青みが入るとパープル紫系のパープリッシュピンクダイヤモンドとなります。紫系のパープリッシュの中には”純色のピンク”を上回る評価を受けるダイヤモンドも少なくありません。一般的にはブラウン系やシャンパン系は純色のピンクに比べて評価が下がる傾向にあります。そしてVIVID(ヴィヴィット)以上のピンクは色の名前が変わってRED(レッド)赤いダイヤモンドに成ります。
恐らく宝石と呼ばれる鉱物全ての中で最も希少性が高いのは赤いダイヤモンド(Red Diamond)ではないか?と思われます。(次いで天然のブルーダイヤモンド・オレンジダイヤモンド・ピンクやグリーン等のカラーダイヤモンドが上位を占めます。)事実1カラット当りの売買代金としては2013年にオーストラリアのアーガイル鉱山産出の1.56ctのレッドダイヤモンド「アーガイル・フェニックス(Argyle・Phoenix)」は1カラット当り2億円以上で売買されており(顧客情報の守秘義務で正確には公表されていません)希少性というテーマでは群を抜いています。ピンクダイヤモンドはそうした最高の希少性の系譜の中にあるダイヤモンドなのです。
オーストラリア・アーガイル鉱山産ピンクダイヤモンドを使用します
BRIDGEのピンクダイヤモンドはオーストラリアのアーガイル鉱山産出のダイヤモンドを使用します。実は天然ピンクダイヤモンドの98%までがこの鉱山で産出しています!(2017年現在)ピンクダイヤモンドはほかの産地からは極端に産出量が無くほとんど産出していません。しかもアーガイル鉱山は2020年に閉山が決定しており、それ以降は新品のピンクダイヤモンドが市場に出回る事は無くなるか極端に少なくなる予定なのです。希少宝石は数あれど無くなる事が近々で決まってる宝石はこのピンクダイヤモンドなのではないでしょうか!?ぜひこの機会にピンクダイヤモンドの変更アレンジもご検討下さい。
今後ロシア・ロモノーソフ産ピンクダイヤモンドに注目か
2017年7月にフィンランドにほど近いロシアのロモノーソフ鉱山でピンクダイヤモンドの産出が確認されたとのニュースが発表されました。通常ロシア産ダイヤモンドは東ヨーロッパのクラトン(古生代の地層)安定陸塊から産出していますがこのロモノーソフ鉱床は原生代の地層らしくこうした活発な変動によってピンクダイヤモンドの結晶が生成されたのではないかと考えられる注目のダイヤモンド鉱床です。ロモノーソフ鉱床は以外にもヨーロッパ初のダイヤモンド鉱山。鉱山は鉱脈の発見から操業までそれなりの時間を要しますのでアーガイル産出のピンクダイヤモンドが枯渇しそうなタイミングでロモノーソフ鉱山からピンクダイヤモンドの産出が安定して行われれば、ピンクダイヤモンドが市場から姿を消すことはなんとか避けれるかもしれません。
でもその場合はアーガイル産のプレミアが上がるんでしょうか?注目です。ピンクダイヤモンドはまるで庶民の中から現れた姫
ピンクダイヤモンドの色原因は結晶構造の中にある特殊な結晶構造の歪み、実はこの歪みに色原因の秘密が隠されています。ピンクダイヤモンドの色は光の吸収によって失われず残った色、「残像色」と呼ばれています。
ダイヤモンドの中に入った光の内「ピンク色」以外の色が吸収されて見えなくなってしまい、残ったピンク色だけが見えるという不思議な原理なんですね、ちなみにピンクの反対色は緑色系統の光、赤と青の中間がピンクなので光3元素の表でご存知の方も多いのではないかと思います。
アーガイル鉱山産出のダイヤモンドは結晶構造が歪んでいますので結晶構造の目に沿って研磨する劈開やグレインが複雑で通常ダイヤモンドが持つ研磨しやすい結晶方向が複雑になっており研磨が極端に難しいのです。しかも色原因である結晶の歪みの為に不純物も多く不透明で”茶色”や”黒いダイヤモンド”等の工業用ダイヤモンド(ニアジェム以下の品質)も多く産出します。このためアーガイル鉱山の開設当初は、宝飾用というよりも工業用の超低品質のダイヤモンドの鉱山として認知されていたようです。
アーガイルはボツワナなどの宝飾用高品質ダイヤモンド原石が産出する鉱山とは根本的な違いがあったのです。そんな中1990年代にはインドの研磨業者がオーストラリア産のダイヤモンドの研磨に成功すると、低品質だと思っていたブラウン系のダイヤモンドの中に桜色の可愛いピンクダイヤモンドが有る事が分かってきました。その外にもグレー系のブルーダイヤモンドやパープルダイヤモンド、イエロー、グリーンダイヤモンドなど様々なカラーダイヤモンドが次々発見されカラーダイヤモンドの一大産地として注目を集めるようになったのです。
婚約用のセンターダイヤモンドは無色のD~Fカラーが人気です。それらのハイクラスダイヤモンドはもともと結晶構造の整ったエリートの様なダイヤモンド結晶。しかしピンクダイヤモンドは結晶の歪みという一見欠点と思うような部分が原因でその魅力につながっていたのです。もともとエリート(貴族)だったのではなく、まるで一般庶民の中から突如として現れた美しいお姫様の様なダイヤモンドこそピンクダイヤモンドなのです。
ダイヤモンドの産地と集散地の違いとは?
ダイヤモンド等の宝石類には産地と集散地とが有ります。
ダイヤモンド野産地として有名なのは①ロシア ②ボツワナ ③南アフリカ ④ナミビア ⑤オーストラリア ⑥カナダ ⑦ジンバブエ ⑧ボルネオ、その他コンゴ、レソトなどアフリカ諸国
集散地は①ベルギー ②ニューヨーク ③イスラエル ④インド ⑤イタリア ⑥フランス ⑦タイ 等です。ダイヤモンド取引所が有る場合も多いです。集散地は研磨地が併設している事が殆どです。厳密にはニューヨークの研磨地はプエルトリコ、インドの研磨地はスーラットなどありますが基本的に隣接して併設していることが多いです。ベルギーは集散地と研磨地とが併設していますがベルギー産のダイヤモンドと言うのは存在しません。産地では無いのです。南アフリカ産ダイヤモンドをベルギーで研磨して、ニューヨークで販売すると言った具合です。
多くのダイヤモンドバイヤーが買いに入る集散地
ダイヤモンドの輸入業者と呼ばれる企業が入れる川上マーケットが集散地です。ベルギー・アントワープやイスラエル・テルアビブ、インド・ムンバイ、アメリカ・ニューヨーク、香港などです。ダイヤモンドの場合基本的にこの集散地に入れる業者がと言えます。ダイヤモンドのマーケットに品物を供給しているのはサイトホルダーと呼ばれる鉱山企業からダイヤモンド原石を買い付ける権利を持つ会社です。ダイヤモンドは他の宝石に比べて特に強うカルテルが組まれているために、鉱山迄出向いて行っても原石を買い付ける事は基本的にできません。ダイヤモンドの原石を研磨仕上げするためには高い社会的な責任を果たし倫理的に商売をする事をきちんと審査されたサイトホルダーだけなのです。※ブリッジ・アントワープブリリアントでは今回鉱山企業からのダイヤモンド鉱山からの原石オファーで選ばれたTOPサイトホルダーが研磨するプロジェクトの導入店舗として選ばれた経緯があります。
集散地と原産地ではダイヤモンド業界に携わる企業が変化します。現残地には鉱山企業が居ますし、集散地にはダイヤモンドを加工する業者と原石と研磨石のブローカー、ディーラーと輸入商社が居ます。- ルビーの集散地と産地について ルビーなどのコランダムは主に東南アジアで産出しています。主な産地としてはミャンマー・タイ・スリランカなどが挙げられます。その他マダカスカルやモザンビーク、一部オーストラリア等でもルビーサファイアは産出しています。その中で産出国周辺の集散地として有名なのはタイ・バンコクと香港です。
- エメラルドは南米のコロンビア、ブラジルにザンビア・ジンバブエ等、北極以外のすべての場所で産出、一部ロシアなどでも産出しています。産地は世界中ですが主な集散地はニューヨークやインド・ジャイプールそのままコロンビアなどが挙げられます。他の宝石も同様で世界中で産出していますが集散地や研磨地はなぜか限られます。
宝石に限らず50年くらい前までの世界情勢で考えると、政治と経済が安定していて治安がそれなりに良い場所でなければ研磨地や集散地にはなりえなかかったのです。これは盗難や強盗の問題もありますが、古来高い価値を持つ宝石はお金やゴールドと価値がペッグしていて資産として取引されることが多かった為に、宝石を買う顧客は経済的に高価な宝石加工は経済的に発展していないとできなかったという事も大きな原因となっています。宝石類の他にもチョコレートとカカオ豆やコーヒーなども産地と加工地が違う場合が有り様々な利権が複雑に絡み合っていたと想像できます。
どうしてセレブや知識人はロシア産ダイヤモンドを選ばない?
現在セレブや王室、貴族の間ではロシア産ダイヤモンドへの不買が広がっていると言われています。イギリス王室でも王子が婚約の記念宝石に選んだのはボツワナ産ダイヤモンドであったことが報告されています。アフリカのダイヤモンドが美しさに勝るとはいえ、なぜロシア産ダイヤモンドは選ばれないのでしょうか?アフリカやカナダなどクリーンなイメージの産地のダイヤモンドに注目が集まる一方、クリーンで安全な合成ダイヤモンド【ラボグロウン・ダイヤモンド】への注目も見逃せません。アメリカのセレブレティーの間では合成された人工ダイヤモンドもサスティナブルな考え方においてはエシカルでクリーンな事から人気を博しているのです。では逆にセレブや貴族・王族は何故ロシア産ダイヤモンドを選ばないのでしょうか?その理由は看過できない自然環境の破壊と劣悪な労働環境に有ります。
永久凍土を”核爆破”して採掘されるダイヤモンド
1970~80年代ロシアでは永久凍土を核爆破して地下資源採掘を進めた歴史があります。しかしこのダイヤモンドの採掘エリアでは核爆破が【逆火・Back-Fired】してしまい、広大なエリアを核物質(放射能)で汚染してしまったのです。一度汚染されると長期間にわたってその影響から逃れる事の出来ない放射能。その為、この鉱山で働く工夫は日常的に被爆し命の危険にさらされながら働くのです。見返りとして一般的な労働者に比べて高い賃金で雇われるため、ロシア国内から出稼ぎ労働を余儀なくされる人が後を絶ちません。世界ではその現状を看過できないとする意見が多いのです。
サハ共和で稼働する5つのダイヤモンド鉱山は全て永久凍土の核爆破によって地上が汚染された地域。濃いピンクのエリアは現在も放射能に汚染されています。
サハ共和国の外貨獲得手段を支える地下資源と伴って発生する環境問題
シベリア東部のサハ共和国(ヤクート)は地理的に旧ソ連の中で最大の領土面積を誇る国です。人口は約100万人、領土の40%以上が北極圏内にあり、すべての領土が永久凍土層に覆われています。ヤクートは夏の+40°Cから冬の-60°Cまで変化する大変厳しい環境にあります。ヤクートは多様な鉱物資源を持ち、ロシアのダイヤモンドの99%を産出しています。それは年間15億米ドルのにも上り、とても価値の高い地下資源採掘が展開されているのです。
現在ロシア産ダイヤモンドの世界シェアは20〜25%で世界一。1974年から1987年の間に、10の「平和な」地下核爆発を行い、それ迄手が出せなかった永久凍土の下に眠る地下資源採掘が出来るようになったのです。多様な地下資源が有る同国ですが、この地域の平和的な核爆弾の地下爆破は失敗「逆火」し、放射性核種で表面を汚染してしまいました。セシウム137、ストロンチウム90、プルトニウム239、240、アメリシウム241など。さらに、社会主義国であるが故の鉱山企業による環境法の実施の低レベルが招いた汚染は深刻で周辺の水源にも影響を及ぼしています。現在、この地域に鉱山労働者として働くすべての工夫の飲料水の主要な供給源は汚染されており健康状態に大きな影響を与えている事が報告されています。それでも経済的な理由で鉱山労働者はロシア中からやってきてしまうのです。
こうした劣悪な労働環境が社会的にも環境的にも愛や絆の象徴であるダイヤモンドとは正反対の環境下で採掘されれていることに世界のセレブレティーや知識人、王侯貴族などダイヤモンドにゆかりの深い人々からバッシングされているのです。
1950年代からダイヤモンドを採掘しているロシアですが、最初はダイヤモンドの中央販売体制(デビアス)にダイヤモンド原石販売をゆだねていました。それはロシア産のダイヤモンドが核汚染されているのではないか?という風評被害的な事と社会主義国産出のダイヤモンドは世界のマーケットでは販売が難しい事が重なっての事でした。
デビアスでは1997年までロシア産ダイヤモンドを自身の運営するアフリカのダイヤモンド鉱山産出のパーセルに混ぜて販売していました。しかし1997年にロシア産ダイヤモンドの現状が世界に報告されると販売を停止し新たに締結書を交わし販売量を制限していきました。そして現在デビアスではロシア産ダイヤモンドを取り扱いません。
その為ロシア産ダイヤモンドは独自の販売機構で販売される為に販売者は仕入れたダイヤモンドがロシア産である場合容易に産地を応える事が出来ます。※BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでもロシア産ダイヤモンドの取り扱いは在りません。被爆の過去が有るためにサハ共和国は再生へのプロジェクトを進める一方で法改正を行い環境保全への道を探しています。これに対しイギリスなど世界の研究チームが救済に乗り出しています。ロシア・サハ共和国はある意味において途上国であり先進国にとっては救済しなければならない国の1つです。地下資源の獲得は国際的な経済活動において途上国にとっても極めて重要なのです。
その為ダイヤモンドの採掘は経済的な理由から中断されることは無く現在も続けられているのです。ダイヤモンド採掘を継続するために森林伐採、土壌擾乱、大気汚染、核物質の大気への排出、地表水質汚染、地下水汚染、ほこり、騒音、職場の健康と安全、等多くの犠牲を払いながら続けているのです。サハ共和国ではダイヤモンドの他にも雲母、ニッケル、銅、希土類元素、白金族金属、スズ、その他の多くの金属および工業用金属、鉱物、および石油、天然ガス、石炭などの燃料を採掘しています。
現在もロシアのダイヤモンド鉱山では天然ガスが自然噴出し逆火しているために気流が安定しない事から鉱山の上空をヘリコプターで飛行することは禁止されています。永久凍土の発破は自然環境に多くの悪影響を与えているであろう事は推測されているにもかかわらず、現在の技術では永久凍土を再生することは出来ないのです。
以上の事がありつつ高品質で知られるロシア産ダイヤモンドは鑑定取得した際に国際基準である4Cでは高く評価される傾向に有り、4C至上主義の日本や中国のマーケットでは大変に人気の有る産地なのです。
逆に経済活動が社会的責任や道徳的責任を持って行われる事に敏感な西側諸国(ヨーロッパや英国米国)では倫理的な理由も手伝って一部業者を除いて敬遠されています。4Cではなくダイヤモンドの美しさを固体1つ1つ丁寧に評価して仕入れる西側諸国(ヨーロッパや英国米国等)ではボツワナをはじめとするアフリカ産の人気が高いのは言うまでも在りません。【美しい物はアフリカから】ダイヤモンド業界の格言です。参考:イギリスのNewCastle大学の論文
ブラッドダイヤモンド血塗られたダイヤモンドとは
2022年に勃発したロシアとウクライナの戦争では罪のない多くの市民が犠牲となっており、ダイヤモンド業界としてもこの現状に多くの懸念をもって注視しています。地下資源であるダイヤモンドを販売し、資金を得て武器や弾薬を購入、罪のない人々を攻撃する事は非難されなければなりません。
人々の大切な絆となるダイヤモンドが血塗られた背景を持つ事は避けなければならないとBRIDGE銀座アントワープブリリアントでは考えています。現在ダイヤモンド業界ではキンバリープロセスでは制御・監視できない正規政府(しかも国連の常任理事国)の起こした戦争について新たな枠組みでの規制を模索中です。また、ダイヤモンド原石は換金価値が高い為に第三国を経由して取引されるブラッドダイヤモンドについても問題視されており、今後ダイヤモンドのトレーサビリティは一生重要視される事になると考えられます。クリーンでエシカルなボツワナのダイヤモンド
写真はボツワナのジュワネング鉱山
一方ボツワナをはじめとする地下資源採掘王手”デビアス”の運営する鉱山では正しい労働環境でクリーンな採掘が展開されています。地下資源採掘を行う鉱山の何倍ものサイズの森林を保護する活動を行っています。
特に野生動物の保護にも力を入れており、昨年も隣国モザンビークへ良環境で増えた野生の象を移動するプロジェクトなどが様々なニュースでも報告されています。さらに鉱山のある地域に住む暮らす人々の生活インフラの整備や生活水準の向上に努め地域と一体になって地下資源開発に取り組んでいるのです。
西側諸国のセレブレティや知識人が”ロシア産を選ばない”というよりはダイヤモンドの産地やバックグラウンドに興味を持ち最終的にクリーンでエシカルなダイヤモンドを選ぶ人が増えているのです。結果的にロシア産よりも”クリーンでエシカルな産地のダイヤモンドが選ばれている”という事なのです。貴方の大切な人に贈る記念のダイヤモンドはどの様なバクグラウンドで採掘されたものが相応しいでしょうか?
ダイヤモンドの蛍光性は美しさに影響を与えますか?
蛍光性はダイヤモンドの全体の約20%が持つ個性
婚約指輪で人気のダイヤモンド、大切な人への贈り物のダイヤモンドには美しい物を選びたいですよね。希少なダイヤモンドの選定に4C評価も大切ですが、美しさと言う観点では原石の品質や研磨者の腕前もとても大切です。また天然ダイヤモンドの中には蛍光性と言う不思議な性質を持つダイヤモンドが有ります。すべてのダイヤモンドに蛍光性が有るわけではなく全体の約20%程度が蛍光性を持っていると言います。ダイヤモンドの蛍光性とは長波紫外線に対する反応色を調べて調査されるダイヤモンドが持つ光の特性の事です。
現在の所白いダイヤモンドで青色蛍光のダイヤモンドはやや安価に取引されるマイナス要素としてカウントされているようです。これはカット技術が未熟だった1990年以前の慣習を引きずっていて、黄色のダイヤモンド(当時はアフリカ産メインだったためダイヤモンドのカラーグレードハイカラーは大変希少だった)で青色蛍光のダイヤモンドはボディーカラーがやや白く見える事から4Cを誤診している鑑定機関が有り一つカラーグレードを下に評価して価格決定していた事の名残と思われます。
天然ダイヤモンドの蛍光性はその発生原因等は不明です。その為に合成ダイヤモンドに意図的に蛍光性を発揮させることは困難です。また現在の所、合成ダイヤモンドが発揮する蛍光性は短波紫外線に対してのみで宝飾用の検査機で使用する長波紫外線には無反応となります。天然と合成ダイヤモンドでは発輝される蛍光性に大きな違いが有るのです。蛍光性はその発生原因その物が不明な為に神秘的な現象です。今後何らかの発見や技術革新によっては再現可能になるかもしれません。ダイヤモンドの蛍光性とオイリーの関係
その昔、蛍光性が有るダイヤモンドはダイヤモンドに白い靄がかかった様な見た目になる事から【オイリー】と呼ばれて敬遠される傾向が在りました。しかし、オイリーはカットグレードが改善されるに従って見なくなりました。これはカットグレードが上昇するとダイヤモンドの光の利率が上がって蛍光性によって起こる光のハレーションが起きにくい事によると言われています。事実カットグレードエクセレントのダイヤモンドで強い蛍光性を持っていたとしても不思議な事にオイリーが観察できる事は在りません。
エクセレントに仕上げられた場合に丸型のダイヤモンドでは気にしなくて良くなったオイリーですが、小判型や四角、しずくやハートなどカットグレードが未導入の変形ダイヤモンドでは強い蛍光性を示すダイヤモンドはオイリーとなる事がありますので、お求めになる場合に蛍光性のチェックは必須です。変形ダイヤモンドでは多くの場合美しさよりもカラット(重さ)重視で仕上げてあることが多いので見た目の美しさは最重要項目と言えます。
また、ダイヤモンドのカット研磨の技術が未熟だった1990年代までは強蛍光性のダイヤモンドはやや敬遠されていたのですが、現在では実際の美しさの差は無いものの業界の慣習として強い蛍光を持つダイヤモンドを敬遠する石屋も多いようです。その為ブライダル品質のダイヤモンドの中で強い蛍光性を示すものは逆に希少と言えます。もしも強蛍光のダイヤモンドに出会った場合は店内のライトはもちろんの事、自然光の下でどの程度蛍光色が発揮されるのか?の目視チェックは大切です。その上で美しいと感じるダイヤモンドを選ぶことが大切です。
青色蛍光のダイヤモンドはサムシングブルー!?
ダイヤモンドの蛍光反応色は様々ありますが、その中で最も多いのが青色です。中には赤や緑の蛍光を示すダイヤモンドも有り蛍光する反応色にもそれぞれに希少な色が有ります。個人的に黄色のダイヤモンドでは黄色い蛍光性がおススメですし、茶色や緑のダイヤモンドであれば同系統の蛍光性が望ましいと思います。ブライダル品質のダイヤモンドでは青い蛍光性は【サムシングブルー】として誰にもばれないように身に付ける事のできる”青い物”としてメインストーンのダイヤモンドを置き替える事も出来るのでとってもロマンチックです。
BRIDGE銀座でも稀に専属研磨師フィリッペンスベルト氏が選び抜いたダイヤモンドでワザと強蛍光のダイヤモンドを仕上げる事が有ります。2020年までの7年間で僅かに3ピースですが販売させていただいたことが有ります。そのどれもが蛍光性はダイヤモンドの個性として発輝され、蛍光性が有る事で魅力的な仕上がりになっていたと記憶しています。
以下蛍光性の表記方法None なし
Faint フェイント弱い
Medium 中程度
Strong 強い
Very Strong とても強い
プリンセスカットの注意点(衝撃で割れやすい?)
プリンセスカット取り扱い注意点とは?
四角く仕上げたブリリアントが凛とした印象で 人気の高いプリンセスカットですが、その取扱いには注意が必要であるとされています。それは4隅の尖ったエッジは、上品なラインを作り出す反面、衝撃に脆くぶつけた際に割れてしまう事が有るからなのです。弊社以外の多くの宝石を取り扱うWebサイトで【プリンセスカットは割れやすい】と記載しています。確かにエッジ部分は鋭利な分、脆い性質を持っているのですが、最高グレードのプリンセスカットでは、耐久性も考慮される為にエクセレント評価を獲得したBRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーで取り扱うデビアスの正規プリンセスカットについて、本当に割れやすいのかどうかを少し説明したいと思います。
確かにダイヤモンドは”ひっかき傷”に対する耐性、モース硬度10なのですが、割れやすさの耐性、靭性は7.5と宝石の中では並程度の強さです。等軸状に整ったダイヤモンドの結晶には劈開と言う割れやすい結晶目の様な方向が有り、その方向に垂直に衝撃を加えると簡単に割れてしまいます。その強さは7.5と水晶と同程度です。そこまで簡単に割れるわけではないですが、リングにセットして手を激しくぶつけるなどの、強い衝撃には耐えれない事も有る様です。
そして鋭利なファセットを持つ宝石はダイヤモンドに限らずどんな宝石でもそこはウィークポイントに成ります。プリンセスカットでいうと4隅の角ですね。この場所はダイヤモンドの生地も薄くなって強度が担保出来にくい場所です。しかも4隅は鋭利に尖っていますので、衝撃に弱くその場所から割れてしまうリスクがあるのです。
しかし今回デビアスの設計したトリプルエクセレントのプリンセスカット設計図では4隅を丸く仕上げることがルール化されました。この丸いエッジを【スライトリー ブルナット エッジズ(Slighrly Blnut Edges)】と呼びます。直訳では”鈍い角”実態顕微鏡で拡大して観察すると実際に丸く仕上げてあります。これによってプリンセスカットの弱点だった強いエッジの角部分は改善されたのです。
ブルナットエッジで耐久性を改善
デビアスがプリンセスカットを正規に定めるまでフレンチカットコーナーというベゼルファセットを持たないプリンセスカットが多く存在しました。フレンチカットコーナーはベゼルファセットの有るパターンに比べても さらに鋭利にダイヤモンドの4隅を仕上げる仕上です。その為、欠け易くもともと耐久性が疑問視されていました。
2018年にデビアスによってプリンセスカットの定義が決定されるまでにはフレンチカットコーナーの他にも定石とは違うフォルムで仕上げられた多くの【自称プリンセスカット】が市場投入されていました。フレンチカットコーナーの他にもシェブロンファセットの段数が2や4など様々で、その結果プリンセスカットの面数は58~77迄マチマチだったのです。フレンチカットコーナープリンセスやその他の四角いダイヤモンドは鋭利な角ファセットがより美しく見えるように仕上げており大変人気のフォルムだったのですが、耐久性には大きな問題を抱えていました。GIAのカットグレードでもガードル厚が薄すぎて耐久性を伴わないラウンドブリリアントは評価が下がります。宝石は永遠性が有る事が必須なのですが、輝きを優先して引き換えに耐久性を失ってしまったのでは宝石としての評価も下がってしまうのです。
また、もともとの形状自体が4隅を切るエメラルドカットやバケットカット等では通常角を保護するようなセッティングを採用します。デビアスの設計したプリンセスカットではベゼルファセットが設定されて更にブルナットエッジで角を落とし耐久性は飛躍的に向上しています。日常使いにも十分の耐久性を確保しているのです。※ダイヤモンドの靭性は7.5ですので衝撃に対して耐久性が高い訳では在りませんので取り扱いには注意が必要です。
プリンセスカットのセッティングでもヒトくふう。
BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは今までも お客様に確認を取ったうえでプリンセスカットをセッティングする場合は角を若干落として尖ったエッジを独自に解消してセッティングしていました。しかし今回デビアスの設計したプリンセスカットのダイヤモンドでは予め角を丸くして加工する決まりとなりましたので、より安心感が増したのです。そして加工の現場ではお客様のオーダーでプリンセスカットを爪留めする場合に「ふくろ爪」を採用しています。ふくろ爪は正面からは通常爪のような見た目になる為に、一見普通の爪留めの様に見えますが、爪の内部を袋のように加工してダイヤモンドの角に金属が直接干渉しないように加工した高等技法です。鋭利なエッジを保護しながら宝石をセッティングする技法は「ふくろ爪」の他にも【おがみ爪】や【がくぶち留め】なども有りますが、一本の爪でダイヤモンドを留めているように見せたいデザインの場合は【ふくろ爪】を採用します。
【ふくろ爪】はエッジが鋭く強度に心配のある宝石を留める高等技法です。さらにふくろ爪には鋭利なエッジを保護する目的も有ります。しかし小さな貴金属の爪を袋状に仕上げて角が干渉しないようにセッティングするには高い技術が要求されます。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでもこのセッティングが完璧に実践出来る留め職人は上位技術者の中でも一握りです。爪の強度はもちろんですが袋状の形状を壊さないように爪を倒す技術は豊富な経験なくは実現できません。
BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではふくろ爪の他にも2本の爪で角が干渉しないように止める”割り爪”や”がくぶち留め”など角を保護する別のデザインの爪もご希望に沿ってご案内させていただきます。
プリンセスカットはラウンドより安いと聞きました
プリンセスカットは原石ロスが少なく大きなサイズが安価と聞きました。
カットグレードが良くなるとダイヤモンドは原石からのロスト率が上がるために価格が上昇します。質問の答えとしてはカットグレードが下がるとカラットに対して安価になります。一般的にプリンセスカットにはカットグレードが在りませんでしたので”カットの良くないカラットの重い”ダイヤモンドがラウンドブリリアントよりも多かったので「プリンセスカットの方が安い」となったのですが、現在はカットグレードの良いプリンセスカットはラウンドブリリアントと価格は同等です。
以下この項目ではなぜそういう事が起こるのか?を説明いたします。まず最初にプリンセスカットについて調べていると複数のWebサイトで同じような事が書いて有ります。中でも気に成るのか①プリンセスカットは原石のロスが少ないカットなのでラウンドブリリアントよりも安い②繊細なカットなので割れやすいの2点ではないでしょうか?このFAQでは①プリンセスカットは本当にラウンドブリリアントカットよりも安いのか?そしてそれは何故なのか?を解説したいと思います。
一般的なプリンセスカットの紹介サイトで(それなりに専門的で有るはずの)は1.5ctのダイヤモンド原石からラウンドブリリアントなら0.7ctしか取り出せないけど、プリンセスカットなら1ctが取り出せるというような記述をよく見ます。この場合のラウンドブリリアントカットの形状はトリプルエクセレントを想定しているようです。と言うのもトリプルエクセレントは原石からの目減り55%で、45%程度しか研磨済みのダイヤモンドで残らないのです。では1.5ctのダイヤモンド原石からカットグレードに拘らない場合ラウンドブリリアントカットで1ctは取り出す事が出来ないのでしょうか?答えは出来るです。
カットの悪いプリンセスカットは安価
逆説的になってしまいますが、1988年にGIAによって計算されたエクセレントカットダイヤモンドの光の挙動表はダイヤモンドを横から見た図で計算されていました。これはラウンドカットでもオーバルカットでもハートでもスクエアでも横から見てこの比率にカットすれば光の利率は高くなるという計算です。※1919年にマルセル・トルコフスキー氏が発表した旧型の理論でも55%程度をロストします。
このダイヤモンドのカット理論で示された歩留まりは原石から55%ロストするという内容だったため研摩済みダイヤモンドをカラット重視で仕上げる場合には採用される事は在りませんでした。これはプリンセスカットの様な4C評価でカットグレードが無いダイヤモンド全般に言える事ですが、カットグレードが無いので基本的に歩留まり優先で研磨仕上げをするのです。その為上記の1.5ctのダイヤモンド原石から取り出した1ctのプリンセスカットはカットグレードが低くなります。要するに輝かないのです。※歩留り重視とは:ダイヤモンドのカラットを出来るだけ残して重く(大きく)仕上げる事。
1.5ctのダイヤモンド原石からトリプルエクセレントのプリンセスカットを研磨仕上げした場合、仕上がりは0.7ctに成ります。原石のロスト率はラウンドブリリアントとほぼ同じです。これはカットの良いダイヤモンドではどんな形で有っても同じ結果に成ります。結論としてプリンセスカットの説明として”ダイヤモンドの素材を最大限楽しめる”や”歩留まりが良いので安価に手に入る”は大きな間違いなのです。歩留りの良いダイヤモンドはそのサイズはあるモノの輝きは劣りますのでダイヤモンド本来の輝きを楽しむことは出来ないのです。
また1990年まではグリーピングによって失われたダイヤモンド原石の残り55%は別の研磨済みダイヤモンドとして利用できませんでした。実際に1990年まではノミのような加工工具を使って”打撃”でダイヤモンドを叩き割っていました。グリーピングでは本体のダイヤモンドを砕かないように加工するために、ロストする方は本体をグリーピングする際に粉々になってしまいます。”運よく割れず”に残れば、それはラッキーの世界だったのです。1990年以前、加工技術がまだまだ未熟だった時代には、本体のダイヤモンド以外は大きく砕けてしまう為に、一つのダイヤモンド原石から二つの研磨済みダイヤモンドを最初から予定する事は困難でした。またグリーピングでは本体がダメージを負わないように最大限ケアして行われたために小さい方は大きなダメージを避けれず、通常劈開後には使い物に成りませんでした。
1990年レーザーソーイングで歩留まりと言う考え方はあまり使われなくなりました。
左図で見ていただくと判るように上と下では取り出すダイヤモンドの研磨角度が異なります。その為上下二つのダイヤモンド原石から取り出す研磨済み4個のダイヤモンドの内最大サイズは上図のダイヤモンド原石から取り出す下のピーズとなります。カラットサイズは最大となりますが輝きは下の原石から研磨仕上げする2ピースに劣ります。
そしてこのダイヤモンド原石を上で仕上げても下で仕上げてもダイヤモンド原石から研磨仕上げする最終的なダイヤモンドの金額はほとんど同じになるのです。
上図の下、サイズ最大ダイヤモンドと下図の下、ダイヤモンドはカラットサイズで0.7ctのグッドカットと0.5ctのエクセレントで販売価格はほとんど同じとなります。また上図の上のダイヤモンドと下図の上のダイヤモンドも販売価格はほとんど同じとなる為に、ダイヤモンド原石のロスト率と言う概念は現在のレーザーソーイングの技術を使った場合には考える必要が無くなったのです。
それはプリンセスカットでも同様の事が言えるのです。現在プリンセスカットについて説明している多くの記述には、不正確であるとは言いませんが、そうした表現の問題点が有るのではないでしょうか?
これは宝石学のアップグレードが2000年頃からなされていない文献を使って勉強していたり、最新の研磨工場と情報交換していない業者にありがちな事でもあります。
2020年現在の認識として、カットグレードの良いダイヤモンドは総じて元々のダイヤモンド原石からの歩留まりが良くありません。しかし、レーザーソーイングで切り出された小さいダイヤモンドもロスなく仕上げるとが出来るために原石から取り出されえる最終的な研磨済みダイヤモンドの量としては とても効率よく研磨できています。これは大きな本体の研磨済みダイヤモンド単体で考えると55%ロストして歩留まりは良くないとなりますが、ダイヤモンド原石全体で考えると、大小二つのダイヤモンドを取り出す事が出来ているので歩留まりは良いということに成るからなのです。
ベルト氏はダイヤモンドのデザイナーですか?
アントワープブリリアントの専属研磨師”フィリッペンス・ベルト氏”はダイヤモンドのデザインを行いません。ダイヤモンドのデザインはダイヤモンドの光学特性を研究し研磨角度を厳格に数値化できる設計師(ダイヤモンドデザイナー)が行います。現代のダイヤモンドは”その形が他とは変わっている”とか”見た事の無い面数である”だけでは市場に受け入れられません。現在までに多くの多面カットや多面体ダイヤモンドが登場しては消えていっているのです。アントワープブリリアントカットの息をのむような美しさは計算されて導き出されているのです。思い付きでダイヤモンドを加工してもダメという事ですね。
ダイヤモンドには光学特性を理解してダイヤモンドを設計するデザイナーと、デザイナーの思う通りに実際にダイヤモンドを研磨仕上げする職人とがいます。フィリッペンス・ベルト氏は研磨仕上げの職人なのです。ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーで展開するアントワープブリリアントカットやトリプルエクセレントのプリンセス、もっというとエクセレントカットにも設計者は別に居られます。
フィリッペンス・ベルト氏はダイヤモンドカッター(切断者)では在りません。ベルト氏はダイヤモンドのポリシャー(研磨者)です。このFAQでは混同されがちなダイヤモンドのカットとポリッシュ、設計と作業について書いてみます。
【デザイナーとポリシャー】は【建築士と大工さん】
ダイヤモンドに設計と言う概念が加わったのは1600年頃からです。ブリリアントカットの開発者ジュール・マザランはダイヤモンドの輝きを引き出すためにブリリアントファセットを開発しました。さらに1850年には”カール・ツァイス”の光学理論を持ち込んだヘンリーDモース等がいますが、彼らは中でも稀な存在です。と言うのも1900年頃までダイヤモンドは 加工作業を分業するほどの量が産出していなかったからなのです。貴重な地下資源であるダイヤモンドは原石の形を活かして仕上げるのが一般的でしたので、そこには光学理論が入り込む余地が在りませんでした。その為、現存するマザランカットを見てみると設計図の通り仕上げる事が出来れば相当の輝きに成ったであろう事は想像できても、理想と現実では大きくかけ離れた仕上がりとなってしまいます。(※思うようにダイヤモンドを仕上げる事が出来る高動力の加工機材がかなったことも大きな原因です。)
この時代、超希少素材のダイヤモンドでは建築師と加工作業をひとりの人間が兼務する事が一般的だったのです。
因みにアフリカでダイヤモンドの採掘がはじまる1880年頃までにダイヤモンドに係わって歴史に登場する人たちは例外なく各部門のTOPであり、経済的にも(政治力も有る場合が多いです。)作業分野においても大きな力を持っており、世界最高の技術も同時に持ち合わせて居た様な人たちです。ダイヤモンドは年間平均40カラットしか発見されていなかったのです。その為、ダイヤモンドの加工となると一部の特権階級に責任は一任する他なかったと考えられます。
建築士は建築現場の視察をして作業進捗が設計図通りかどうか?を確認します。ダイヤモンドの加工でもデザイナーはダイヤモンドの加工進捗が設計通りに進んでいるのか?は常に注視しているのです。
逆に1900年以降はアフリカで1次鉱床が発見されたことを受けて、安定して大量のダイヤモンドが供給されてきますので、その加工や設計も分業して行う必要が出てきたのです。最初に専業でダイヤモンドを設計者したのは数学者だった”マルセル・トルコフスキー氏”であると考えられています。トルコフスキー氏の設計したダイヤモンドを加工した職人は氏の従兄弟で当時世界最高の技術を持つとされた天才グリーパー”ラザール・キャプラン氏”です。彼らが活躍した1930年頃からトルコフスキー氏とキャプラン氏のように設計者と作業者を分業するケースが流行し業界に浸透していきました。プリンセスカットの原型となった1970年のクァドリリオン等も設計者でダイヤモンド加工にも長けたイスラエル・イツコウイッツ氏が行っています。これらのダイヤモンドも最初の1ピースは設計者が行って、ノウハウが解明されると、それ以降は一般の作業者に作業させるのが一般的です。
その後1980年にはGIAによってラウンドブリリアントの最高グレード”エクセレント”が設計されました。このカットを最初に達成したダイヤモンド研磨師はベルギー・アントワープの”フィリッペンス・ベルト氏”でした。ベルト氏の所属するサイトホルダーはラウンドブリリアントの他にもアントワープ・ブリリアントや専用スコープで覗き込むとサクラなど様々な花の模様が見えるカットを設計しており、フィリッペンス・ベルト氏はその殆どの研磨を担当しています。ベルト氏は数学者では在りませんのでダイヤモンドの設計は出来ません。しかし類稀な研磨の才能を持っており、設計図の通りにダイヤモンドを仕上げる事が出来るのです。
レーザー技術で飛躍的に向上したダイヤモンド加工のノウハウ
2018年にデビアスが発表したトリプルエクセレントのプリンセスカットも”フィリッペンス・ベルト氏”の手で研磨されました。このように光学理論を用いてダイヤモンドの設計をする必要が無かった1900年代前半頃までは”一人親方的”なダイヤモンド設計者と作業者が同一と言うパターンは決して珍しくは無かったのです。
2020年現在ダイヤモンド加工の現場では、プランニングデパートと呼ばれるダイヤモンド設計部署をそれぞれのサイトホルダーが持っており、プランニングデパートで保有するダイヤモンド原石をどんな形に研磨仕上げするのか?を決めています。プランニングデパートの責任者は例外なく光学理論に精通してダイヤモンドの設計について豊富な知識を持つ専門家が割り当てられます。
また1990年以降に急速に発達したレーザー技術を使うとダイヤモンドはへき開を利用してグリーピングする必要もなくなり、むしろレーザーで加工すれば原石のロスは少なく、効率よくダイヤモンド原石を活かせる事が判ったのです。上の写真でもグリーピングを使って青い色のダイヤモンドを取り出すと、グリーピングによって中心以外は大きなダメージを受けてしまい緑と黄色のダイヤモンドを取り出すことは出来ません。ダイヤモンドの成長線がそれを許さないのです。上写真の原石はレーザー技術を使うと大きなメイン1石、中くらい1石、小さい1石の合計3石を取り出せますが、劈開を使ったグリーピング技術で取り出すと大きな一つだけしか取り出せないのです。
話は戻りますが、こうした既存の形のダイヤモンドを原石からどう取り出すか?の設計図を書く仕事は現在AIによって行われており、一つの原石で有効な仕上げパターンは100以上が瞬時に提示されます。その中から最も効率よくダイヤモンドを取り出す方法を原石を所有するサイトホルダー(所有者)のプランニングデパートで決定して、レーザー技術を使ってダイヤモンドをカットして切断します。切断されたダイヤモンドは最終的に研磨師の元へ送られて研磨仕上げを施して仕上げられるのです。多面体や新型のダイヤモンドを開発する場合は通常とは別の作業ラインをつくり研究用のダイヤモンド原石を使って行われています。プロトタイプと量産で作業ラインが変化するのも他の工業製品と同様です。
ダイヤモンドは貴重な地下資源です。2020年現在、世界中で採掘可能な鉱山はほぼすべて稼働しており、現在の採掘技術では50年後には採算が合わなくなり採掘終了している予定の鉱山が殆どです。ダイヤモンドは近い将来枯渇する事が決まっている貴重な資源なのでこんなに慎重に加工しているのです。
ダイヤモンドの輝き測定機について
光のパフォーマンスという幻想
ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーではダイヤモンドの美しさの内最も重要な項目として【原石の良し悪しと研磨者の腕前】に拘っています。しかしダイヤモンドの美しさは其の拘りだけでは説明できるものではありません。
2020年現在世界には様々なダイヤモンドの測定器が有り、中でも美しさを測定したりグレードするような機械がたくさん出回っています。ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーで取り扱っているダイヤモンドをそれらの測定器で測定した場合殆どのケースでは最高グレードとして評価が出ますが、極ごく稀に最高グレードの評価にならない事が有ります。AntwerpBrilliantは世界最高品質のダイヤモンドを取り扱っているにもかかわらず、どうしてそういったことに成るんでしょうか?2020年4月のGIAの考察に参考に成る文章が有ったので、内容を以下に記載します。
https://www.gia.edu/gia-news-research/gia-researchers-evaluate-light-performance-diamond-cut
以下:↓↓内容です。↓↓「光のパフォーマンス」という言葉は、多くのダイヤモンドの取引で使用されています。明るさ、輝き、ファイヤー、シンチレーションなどの用語は、さまざまな宝石鑑別組織および鑑別機材メーカーによって曖昧な基準で明確に説明され定義されています。これらの特性とダイヤモンドのプロポーションの相関関係はかなり広く理解されています。ラウンドブリリアントの「理想的な」カット”エクセレント”は実際にダイヤモンドの見栄えを良くするという具体的な主張もあります。
プロポーションの良し悪しによって生み出されるラウンドブリリアントの外観の主な欠陥は、1世紀にわたって研究され解明されてきました。具体的にはフィッシュアイ、暗い中心部、暗いメインなど、石の端まで伸びるブリリアンスなどの現象は、それぞれ、浅すぎるパビリオン、深すぎるパビリオン、またはクラウンの高さとパビリオンの深さの不一致が原因で有る事が解明されてきました。1900年初頭の理論等75年以上にわたるこの議論は、どのプロポーションが最高の外観を提供するかを「証明する」ことに焦点を当ててきました。
しかし、「光のパフォーマンス」には、プロポーションの良し悪しが影響しているのでしょうか?これ迄のダイヤモンドの外観に関しての議論は、多くの場合、ダイヤモンド内部に入射した光が高い反射率で正面へ返る事が集中して議論されてきました。高い反射率のダイヤモンドは全ての観察者が美しいと感じると想定できます。しかし、研磨されたダイヤモンドの光の性能を評価するためのシステムの開発において、人間が観察して美しいと感じる要素はどの程度役立っているのでしょうか?特に、エンドユーザーは、光のパフォーマンスを評価するためのさまざまな項目で表現される光の種類を視覚的に見分ける事が出来るのでしょうか?
光のパフォーマンスはどのように評価されているのでしょうか?最近数十年で最も広く議論されている光の性能を評価する方法は、いくつかの色の層を備えた、着色されたドームまたは円筒形のビューアを使用して行います。色付きのドームまたは円筒形のビューアーは、ダイヤモンドを表示するデバイスの一部として使用されるか、ダイヤモンドの3D測定(ワイヤーフレーム)を入力して使用するコンピューターモデルで使用されます。このようなアプローチは、色付きのパターン表を上にしてテーブルから垂直に出る光がダイヤモンドに入る角度とどのように関係するかを明らかにする画像を現します。パターンは、ダイヤモンドの比率と対称性の両方が理想的かどうかを判断できます。しかしこの方法ではダイヤモンドのクラウンから出る光の量は測定されません。このように多くの実装では、ファイヤーまたはシンチレーションに特定の評価が採用されるのですが、それは、逆説的にそれ以外の要素が除外された評価となります。各グレードの範囲内で許容されるパターンの違いには、さまざまな基準があります。これらの方法でダイヤモンドを測定する場合に一部の検査機はダイヤモンドを傾けることを含みますが、別の検査機ではフェイスアップ、垂直方向の位置のみで測定します。
そのすべてのバリエーションで、このアプローチは、選択された標準が、ダイヤモンドに望ましい明るさ、ファイヤー、コントラストパターン、および輝きのバランスに関するすべての問題に対処することを前提としています。このアプローチの検査機(測定器)は、結論が視覚的に理解できることを確認するためにいくつかの項目に変換して数値化してダイヤモンドを評価しますが人間の目視による観察結果を査定に含む事は在りません。
別の方法では、イメージング分光光度計を使用して、光源から異なる距離にあるダイヤモンドの5つの画像を取得します。これらの画像は、明るい白色光(ブリリアンス(明るさ)とスパークルして説明)、色のついた光(ファイヤーとして説明)、およびそれらの違いと光の対称性(シンチレーションのシンメトリーして説明)の量について分析されます。このアプローチでは、ダイヤモンドのクラウンから出る光の測定値が得られますが、定量的な結果は示されていません。代わりに、3つの分析された値が、測定する会社が保有する以前に測定された同じ形状の何千ものダイヤモンドのデータベースと比較され、データに対する棒グラフで表示されます。検査機(デバイス)は、光源または検出器のいずれかに対するダイヤモンドの傾斜が無い状態でのみ測定されています。このパターンでも 3つの出力値が人間が見るものと相関していることを確認するために、鑑定士などによる目視の測定は行われていません。
ダイヤモンドの光のパフォーマンスに影響を与える他の要因
上記複数の光のパフォーマンス測定の情報は非常に疑わしいと言わざるを得ません。磨かれたダイヤモンドは、それらの「ほとんど」ではなく、それらに入る光エネルギーの半分未満を返します。明るさは輝きとは異なります。鏡と白い紙の両方が多くの光を返しますが、どちらもダイヤモンドの様なブリリアンスではありません。
人間が輝きをはっきりと強く知覚するには、明るい領域と暗い領域とが十分に分散されたコントラストが必要です。その結果多くの場合でコントラストが高く、光の反射がやや低いダイヤモンドのほうが、光の反射が高く、コントラストがほとんどないダイヤモンドよりも見栄えがよく輝いていると知覚します。当然ですが数値で光の反射だけで測定すれば前者の方が輝いていることに成ります。さらに、ダイヤモンドは正面視だけでなく斜めから見た目や、そもそも動きの中で、揺れているときや傾いているときにも「パフォーマンス」を発揮する必要があります(光のパフォーマンスの動的な側面)。コントラストと明るさの変化は、目に見える美しさ【輝き】の重要な部分であり、光のパフォーマンス評価の一部である必要があります。
また重要な事として知覚される光のパフォーマンスには好みに個人差が有ります。今回の観察実験中に、GIAは、フィッシュアイ、暗い中心部、暗いメインや広い範囲の抜け(暗闇)など、ダイヤモンドの外観の明らかに美しさを損なうと判断される複数のポイントについて幅広い合意を見つけましたが、何をもってその人個人個人にとってより美しいのか?【光のパフォーマンスが高いのか?】については意見の相違があります。ハート&アロー(ハート&キューピッド)などの特定のダイヤモンドの外観に焦点を当てるために、他の輝きの要素すべてを除外することは、結果的に個人的な好みの余地をほとんど残しません。もちろん、GIAは、第三者に提供される情報は、ダイヤモンドの1つの側面だけに焦点を当てるのではなく、複数の要素の複合であるべきで その点については徹底する必要があると感じています。
輝き測定器など他の多くのシステムで測定された光のパフォーマンスには、ダイヤモンドに関する包括的な情報を提供する他の重要な要素の影響が含まれていないことに注意してください。(測定するパフォーマンス数値以外は無視される傾向に有る)重量比(太いガードルなど)、耐久性(欠けのリスク)、職人の技(対称性と光沢の品質を含む)も非常に重要な基準であり、4Cグレードにおけるカットの評価でもそれらは無視することはできません。※そのためエクセレントよりも光ると数値上で結論されたダイヤモンドが存在してしまいます。
本題に戻ります。光のパフォーマンスは実際には何を意味しますか?ダイヤモンドは私たちが他の人に見せるために身につけるものなので、答えはダイヤモンドの視覚的な魅力に結び付けられるべきです。物理学は、特定の条件下で特定のダイヤモンドが別のダイヤモンドよりも多くの光を返す、または別のものより多くのファイヤーを持っている事を証明したがるかもしれませんが、人間の目視で測定器がはじき出した光のパフォーマンスの差異を見抜けますか?光のパフォーマンスとは、特定のダイヤモンドを評価し、値またはグレードを割り当てると主張するコンピューターモデリング、インスツルメンテーションまたはその他の方法で算出したとするならば、実際に目にするものにリンクされている必要が有ります。
そうした光のパフォーマンスに対する曖昧さを使用して商取引がなされるべきではないので、GIAは「ライトパフォーマンス」という用語の使用を避け続けています。
私たちの結論
ダイヤモンドの美しさは様々な光の要素、輝きや明るさ、色温度、モザイクのバランス、全方位からの形の良し悪し、数え上げればきりがない光の複合によって美しさは決まります。それは数値ではないのです。そこでは何が重要でしょうか?【原石の良し悪しと研磨者の腕前】は研磨済みのダイヤモンドを観察しても即座に判断できません、最も重要な基準、それは【パッと見】の美しさです。普遍美ともいうべき美しさは当たり前ですが数値化できません。”いい男”や”いい女”はその定義が画一的なモノではなく単純に”いい男”や”いい女”なのです。
意外に思われるかもしれませんが宝石は”美しい事”が第一の定義です。単純に美しい事はとっても重要な要素なのです。その為に私たちは数多くのダイヤモンドを見て検品してその美しさの判断を磨いています。重ねて原石の選定と研磨師の目利き、そして一つではなく複合する幾つもの光の項目を引き出すべく研磨しダイヤモンドの輝きを引き出していく事こそ数値化された偏った美しさに左右されない普遍美を備える方法なんだと確信しています。現在輝きを数値化して各付けしたい企業が多く 小売店もその意図に振り回されていますが、ダイヤモンドにとって美しいかどうか?は数値化できるものではなく複数の光や輝きの要素の丁度良いバランスなのです。私たちは普遍美を追い求めて日々ダイヤモンドと向き合っていますが、これからもその目を磨き、本当の美しさを追い求めていきます。
エシカルなダイヤモンドが有ると聞きました
二人の愛の象徴と成るダイヤモンドはどんなものであるべきか?
最近何かと話題のエシカルについてエシカルとは?一体何なのか?を少しご紹介したいと思います。
エシカルは倫理的なや道徳的なという意味の形容詞です。つまり、「法律などの縛りがなくても、みんなが正しい、公平だ、と思っていること」を示す言葉です。エシカルとは
①労働環境として児童労働をしていない、労働搾取をしていない、社会の助けを必要とする人を助ける品物である事
②自然環境を損なわず、そして保全出来る事
③地域社会を支援し地域経済を損なわない事の3つの要素がクリアされている品物の事をエシカルな品物と呼びます。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーで取り扱うダイヤモンドはデブスワナと言うボツワナ政府と地下資源採掘企業の合弁会社で50:50出資半官半民の企業です。しかもダイヤモンド業界はそもそもエシカル要素の高いコンプライアンスを遵守するために様々な取り組みをしている業界です。健全な労働環境で、当然ながら未成年の不当労働や奴隷労働などは無い状況で行われます。
ブリッジ銀座はロシア産のダイヤモンドを扱いません
一部ロシアの鉱山ではツンドラと呼ばれる永久凍土を核爆破して穴を空けてその下に眠る地下資源を採掘していることから”環境破壊”に繋がるという指摘が有ります。しかも鉱山が核汚染された事で世界中から非難を浴びています。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではささやかな抵抗ですが、ロシア産ダイヤモンドは取り扱いません。それはデブスワナをはじめとするデビアス系ダイヤモンド鉱山では鉱山は採掘終了後は自然環境を元々の状態に戻すことを約束して採掘しているのですが、ロシアの永久凍土は恐らく元に戻すことは現在のテクノロジーでは不可能であると思っているためです。また永久凍土の氷河の下からは大量の二酸化炭素が噴出しており、核汚染が有るにもかかわらず被ばく量をコントロールしながら行われる労働環境にも疑問があり、環境問題と言うテーマでもCO2の問題や温暖化など無視できない大きな環境問題につながる恐れのあることだと考えているからです。
合成ダイヤモンド(ラボグロウン)等を推進するハリウッドセレブや芸能人の訴えは基本的にロシア産ダイヤモンドに向けられたものだと解釈しています。
ボツワナではこの他にも鉱山と同サイズの森林を出現させる自然保護活動や、その地域に住まう人々の生活インフラの整備、水道やガス電機、道路や学校の整備、病院から商業施設まで、大きな雇用を創出して国策となるような産業を生み出しています。ボツワナにおけるダイヤモンドビジネスはそれを通して生活インフラの整備だけでなく、そのに住み暮らす人々の生活水準向上のために貢献できる産業へと成長しているのです。これこそ正にエシカルな活動と言えるのです。
エシカルは低品質?
エシカル消費で個人的に注意しているのが、エシカルを重視して結果品物が低品質になるという事です。ひと昔前のルビーやサファイヤの非加熱問題の時にも同じような現象が起こりました。それは通常加熱処理して色を整えるルビーやサファイヤですが、採掘された時に既に美しい色を発する大変希少で加熱処理を必要としない”非加熱”宝石が産出する事が有ります。宝石として考えるとこの間違いは起こらないのですが、これを逆手にとって加熱処理の必要も無い様な低品質のルビーやサファイヤ原石を、そのまま粗削りして宝石カットを施して市場に出した場合、その品物を「非加熱ルビー」と名乗って売るのはどうでしょうか?本来高品質中の高品質を現す”非加熱ルビー”という言葉が逆手に取られてルビーと呼べないような低品質ルビーは「クロム含有した酸化アルミニウムの結晶」であって宝石、ルビーではありませんよね?ルビーは宝石の名前なのです。これはダイヤモンドでも同様です。
宝石品質と呼べないような小さな工業用からニアジェムクオリティのダイヤモンドを何とか仕上げて市場に出した場合は、その採掘や製品制作の労働環境は児童労働や労働搾取の無いエシカルなダイヤモンドとなります。しかし、通常のダイヤモンド市場に乗らないような品質のダイヤモンドしか仕上げる事が出来ませんので本来引き出されるべき美しさとはかけ離れた低いクオリティのダイヤモンドしか供給できないという事になります。それは素材ダイヤモンドであって宝石ダイヤモンドではないのではないでしょうか?
先日ご検討いただいたお客様が見ていらっしゃったダイヤモンドは原石品質が低く、宝飾用に採用できないダイヤモンド原石を、研磨技術がまだまだ未熟な職人に磨かせたモノでした。Webサイトも確認しましたが残念ながらお土産品レベルの加工技術で仕上げられたダイヤモンドの様に見えました。それならそれで、見合う価格で販売するべきと思いますが、設定価格はエシカル優先がになる余りに かなり高額に設定されいました。
エシカルは最終消費者から搾取してはならない
上記のダイヤモンドはその上で、安価な価格で提供されているなら話は別なのですが、、、エシカルであることを逆手にとって低品質な品物を高額で販売する事は最終消費者からの搾取に他ならないと私たちは考えます。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーの取り扱うデビアスグループのダイヤモンドは合法に倫理的に輸入したダイヤモンドだけを取り扱います。すべてのダイヤモンドはキンバリープロセスを遵守したエシカルなダイヤモンドです。生産者の顔が見えるから、とか採掘鉱山が判るから、だけではその品物の価値を説明しているとは言えません、その生産者が本当に高い技術を持っているのか?そしてその産地の宝石が一般マーケットでも正しい評価を受けているのか?は品物となる材料選定においてとても大切な事だと考えています。もしも両者が実は低品質であったなら、エシカルである事と高額であることはイコールではありません。市場主義経済だからこそ高品質なものを正しいルートで倫理的に。エシカルな上で最高の品質を提供したい。それが私たちBRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーのポリシーなのです。
BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーの取り扱うデビアスグループのダイヤモンドは合法に倫理的に輸入したダイヤモンドだけを取り扱います。すべてのダイヤモンドはキンバリープロセスを遵守したエシカルなダイヤモンドです。
ラボ・グロウン・ダイヤモンド(Laboratory Grown)の現在
ダイヤモンドの美しさはどうやって判断する?
ダイヤモンドの美しさは原石と研磨者で決まる
先日ご来店されたお客様が仰った言葉で。「ここに来る前に見てきた店のダイヤモンドもD-VS2-EEE/HCだったので美しさは同じですね?」と言うのが有りました。これはキチンとダイヤモンドを説明させていただいた結果ご納得いただいた内容なのですが、結構私たちにとっては大事な内容と思いましたのでココに記載させていただきます。
確かにダイヤモンドの国際的な評価基準である4C(カラット、カラー、クラリティ、カット)は同じです。4Cはダイヤモンドの価値を判断するための基準なのでダイヤモンドの物としての価値としては両店舗に展示してあったダイヤモンドは同じ、もしくは同格という事になります。ここまではお客様の認識は合っていると思います。4Cは価格の判断に使われるものなので、価格の評価としては同じなのです。
しかし、それでもそれぞれのダイヤモンドが持つ美しさは別物です。実際にダイヤモンドの4Cはその価値を見極めるのに現在の指針の中で最も適した基準です。ですのでダイヤモンドの原石ディーラーたちも実際のダイヤモンドを見なくても紙の上の判断でダイヤモンドを取引できます。実際のモノを見なくても4Cだけでダイヤモンドを取引していますのでとても便利な指標です、4Cは非常に優れた基準と言えると思います。しかしラパポートレポートがどんなに頑張っても 今日までアメリカのウォール街で4C評価だけではダイヤモンドを投資家たちが先物として取引する(取引できる)ほどの基準とはなって居ないのです。それはなぜか?4Cグレードが同じでも見た目が個々のダイヤモンドで全て異なるからなのです。
そして実際にダイヤモンドバイヤーの世界でも美しいダイヤモンドとそうではない4C同グレードのダイヤモンドが異なる価格で取引されることは珍しい事ではないのです。それではダイヤモンドの見た目や、美しさは何によって決まるのでしょうか?
それは、、、”ダイヤモンドを仕上げる職人”と”原石の品質”
なのです!
ダイヤモンドを仕上げる職人とは?テクノロジーが進化した現代でそれは”ポリシャー研磨者”の事です。ひと昔前なら”カッター切断者”の事を仕上げる職人として表現していましたが、カッターと言う職業は1990年以降、テクノロジーの進化によって衰退し消滅しました。人の手で行うカット作業は不確実性が高く失敗のリスクも付きまとう為、ほとんど業界内では機能しなくなったのです。現在では現生のカットはレーザーを使って安全に行われます。実際ダイヤモンド・カッターが活躍した1900年代は仕上がりが不確実なカット作業には失敗した場合の為に保険がかけられるほどでした。1900年代のダイヤモンド・カッター達の伝説は多くが失敗の許されない巨大なダイヤモンド原石を”叩き割る(カットする)”作業が「如何に責任と重圧のある仕事であったか?」を記したものが殆どです。もしも当時レーザー技術が有ったなら歴史的なダイヤモンドはもっと大きなサイズの1つ石に仕上がっていた事は想像に難くありません、1988年に世界最大と認定されたゴールデンジュビリーは原石が755カラットで仕上がりは545カラットですので、ほとんど重さを失わず仕上がっているのです。カリナンは原石の時3100カラット以上だたにもかかわらず仕上がりが530カラットと大幅に重さを失っています。当時の最新技術と現在の最新技術、テクノロジーの差と言えばそこ迄ですが、それほどレーザー技術は革新的な事なのです。
では腕の良い研磨者とは?どんな人の事を云うのでしょうか?それは表面研磨と各ファセットの対称性をきちんと合わせて仕上げる事が出来る職人の事を言います。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーで指名する”フィリッペンス・ベルト氏は1960年生まれ、ダイヤモンドは超硬素材でまだまだ加工が思うように出来なかった時代です。動力も馬力が今ほど強力に出力出来なかった時代なので強くダイヤモンドを研磨したりソーイング切断したりが出来ませんでした。力の弱い機械を扱う職人達にはその腕前(機械を扱う技術)が問われたのです。
車の運転なんかでも、当時と比較するとパワーハンドルの有り無しや、ABS等の制動装置の有り無し、そしてミッションの切り替えがアナログがデジタルか?等大きく異なります。そして大きく異なるのはエンジンの性能です。ダイヤモンドの職人たちと異なる話の様ですが、これは技術の進歩で扱う機械の性能が進化する過程がほとんど同じなので例として使わせてもらいます。職人たちはそうした機械操作の上手い下手でその格付けをされていた時代でもあったのです。
そんな中でフィリッペンス・ベルト氏のようなコネや後ろ盾のない一般職人たちは研鑽を積みその技術で周りの評価を得て、難しい原石を次々誰にもできないような美しされ仕上げきる事を積み重ねて信頼を得ていくしかありません。
フィリッペンス・ベルト氏は一部ダイヤモンド一家に生まれて労せずに良い原石を与えられて、その中で頭角を現した人たちとはちょっと違います。一般職人の中で頭角を現し誰もが求めざるを得ない実績を積み上げた職人なのです。
ベルト氏はその手腕を買われて1988年業界の悲願でもあったラウンドブリリアントのカッティングプロポーション最高グレード”エクセレント”を達成するための特別な研磨チーム”topチーム”のリーダーに選出されます。しかも自身がその時所属していたサイトホルダーには2000名の研磨工がいる中で最高の腕前であると認められていたのです。
一般職の中から頭角を現したダイヤモンドカッターとしてラザール・キャプラン氏(1884-1986)が有名ですが、キャプラン氏も最初は高品質とは言えないダイヤモンド原石を与えられ、その中から驚くような美しいダイヤモンドを取り出したと言います。それ迄誰にも出来なかった事を独自の選定眼でカットして名声を得ていったのです。どの時代も「どうしてあいつだけ?」「どうやったらできるんだ?」と言うような事を、事も無げに成してしまう天才は居るのです。
現在、現役で世界最高の技術を持つ研磨職人
そしてそんなベルト氏が手掛けるダイヤモンド原石はどんなものでしょうか?
BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではフィリッペンス・ベルト氏のためにダイヤモンドを用意します。それは超硬ダイヤモンドをして知られるアフリカ大陸のボツワナ産ダイヤモンドです。(※ボツワナ政府と鉱山企業が50%:50%持ち合いの半官半民の地下資源採掘ぎぎょうデブスワナのダイヤモンドです。)しかもボツワナでダイヤモンド原石はデブスワナの事務所で厳しく選定されます。
ダイヤモンド原石には大きく4種類の品質が有ります。宝石用最高グレードの①ソーヤブル、宝飾用中~高グレードの②メイカブル、そして宝飾用ギリギリの低品質③ニアジェム、そして宝飾用には使用できない④工業用です。
私たちが取り扱うダイヤモンド原石はもちろん①のソーヤブルです。①ソーヤブルはソー”のこぎり”エーブル”出来る”切断可能なダイヤモンドの意味を持つ造語です。その昔ダイヤモンドは硬すぎて加工できませんでした。その時代でも切断可能なダイヤモンド原石は結晶の整ったものだけだったのです。結晶系がきちんとしたダイヤモンド原石はノコギリ可能ソーヤブルと呼ばれたのです。
ボツワナ産のソーヤブル原石の中でさらに選定します。ダイヤモンド原石は大きく等軸状の6面、8面、12面とそれらの複合した複雑な結晶系迄様々です。一口にソーヤブルと言ってもどんな結晶系のソーヤブル原石なのか?は重要です。何故なら最も硬度の高い硬い結晶は8面体だからなのです。
下写真は実はすべてソーヤブル原石です。しかし、さまざまな形のソーヤブルが混じっています。中にはマクルと呼ばれる平べったい結晶も見えます。ソーヤブルと言えどマクルはテーブルカットの宝石に向きません、ラウンドブリリアントやプリンセスカット等のテーブルカットのブリリアントに仕上げるには等軸状結晶である必要があるのです。なかでもアントワープブリリアントでは8面の結晶を選定します。そして最終的に0.96%まで絞り込んだ最高グレードの上質なダイヤモンド原石を選び出していくのです。
フィリッペンス・ベルト氏はその中からさらに自身で上位10%だけを厳選(10石あるとベルト氏が選び取るのはわずかに1石のみ)します。フィリッペンス・ベルト氏によって選定されるダイヤモンド原石はベルト氏の審美眼で最終選定されています。宝石の美しさは数値化できません。価格と希少性は国際的な評価基準4Cによって決められていますが、美しさは4Cでは判断できません。ダイヤモンドの美しさは原石の良し悪しと研磨者の腕前で決まると言われますが、BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは原石の美しさを見抜く研磨者の審美眼を大切にしています。フィリッペンス・ベルト氏は「これは美しくなる原石なんだよ」と一言で表現していますが、仕上がったダイヤモンドは例外なく鮮やかな虹色で、ひときわ明るく、そして暖かい輝きを放つのです。それはもともと原石その物の持つ美しさを研磨者の技術で引き出して初めて発輝されるものなのです。
最近銀座の複数の店舗でもソーヤブル原石を使っています。というお店で接客されたというお客様がご来店されます。しかしそこで見せてもらったという写真を拝見すると、原石を荒仕上げして加工された8面結晶の写真を出しているお店が多いようです。ダイヤモンドには劈開という割れやすい方向が有ります。等軸状の結晶ではそれぞれの面を簡単に劈開して原石の形を整えています。
一件ソーヤブルに見えないダイヤモンド原石であってもレーザースキャニングの技術を使えばソーヤブル原石であることを看破できるケースが多いのです。しかも業界で”グラッシー”と呼ぶ、結晶の向こう側がガラス状に透けてみえる原石以上に、ハイカラー(カラーグレード4C評価でH以上の白いダイヤモンド)はグリーンヴェールと呼ばれる緑色の膜に薄く覆われた原石から出現することが多いのです。
グリーンヴェールを纏ったダイヤモンド原石たちです。原石を辞書で調べると”磨けば光る石”の事を指す言葉です。しかし、確かにこの原石たちは磨かなくても既に綺麗だから凄いですよね!存在美(そんざいび)と言う言葉をフィリッペンス・ベルト氏が良く使うのですが、ダイヤモンドは加工しなくても既にその存在だけで美しさを放っているのです。
最高のダイヤモンド原石を最高のダイヤモンド研磨者が仕上げる!それがアントワープブリリアントなのです。かなり話がそれてしまいましたが、ダイヤモンドの美しさは”原石”と”研磨者”で決まり、価格は”4c”で決まるのです。ですので僭越ながら同じ4cグレードであってもBRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーのダイヤモンドと他店のダイヤモンドは美しさが異なるのです。
一生の思い出となるダイヤモンドはぜひ世界最高の輝きを放つダイヤモンドを選んでいただきたいと願っています。
あなたの思い出は最高の輝きと共に
それがBRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーの願いなのです。
デビアス鑑定があると聞きました
国内初ダイヤモンドのエキスパートデビアスの鑑定書を採用しました
ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーではダイヤモンドに鑑定書を付けております。その中で最新のダイヤモンドにはデビアス鑑定(デビアスグループ・インダストリー・サービス)より発行されるダイヤモンドグレーディングレポート通称”鑑定書”が付いていきます。デビアスはダイヤモンドのエキスパート企業で世界で最も革新的にダイヤモンドの研究を行っている企業でもあります。ダイヤモンドの国際的な評価基準4Cはダイヤモンドを原石から取り扱っていたデビアスによって作り出されGIAによって進化した評価基準なのです。
ダイヤモンドの鑑定(グレーディング)は公平性を期す為に第三者によって行われるのが通常でした。しかしデビアスは今回、自社の鉱山から産出したダイヤモンドとその他の鉱山から産出したダイヤモンドを明確に分ける為に自社の鉱山で産出したダイヤモンドのみを鑑定する専門の機関を立ち上げました。それがデビアスグループ・インダストリー・サービスです。
デビアスグループはダイヤモンド業界で120年以上リーディングカンパニーとして業界をけん引していました。世界で産出するダイヤモンドの約40%を自社の鉱山で産出し、実際に採掘から研磨、小売りまで迄行っています。デビアスでは専門性の高いダイヤモンドの検査機などの開発も同時に行っており、2019年には合成ダイヤモンドの研究期間と合成ダイヤモンドの製造も手掛けて、ダイヤモンドのすべてを把握する企業に成長しています。事実2015年にHPHT合成ダイヤモンドの問題が起こった際にもデビアスの協力なく問題を解決する事は困難でした。宝石の検定鑑別機関では研磨済みの宝石の状態を調査して様々を看破するしかない為、情報も限られておりデビアスに比べてダイヤモンドについての専門的に取り扱う事が出来ない部分も持っています。事実デビアスと鑑別鑑定機関は共同で情報交換を行ったり勉強会やセミナーも積極的に開催しています。それは同時にデビアスのダイヤモンドグレーディング及び鑑別検査の技術が世界トップレベルであることの証明でもあるのです。
インスクリプションでダイヤモンドのトレサビリティを管理
またデビアス鑑定ではダイヤモンドのガードル部分にユニークなスタンプでナンバーを施し、鉱山で採掘された時に割り振られたナンバーを刻印されています。これは鑑定書とダイヤモンドの一致という最低限の保証にとどまらず、該当するダイヤモンドがどのような経緯で現在に至ったのか?を追跡する事が出来る唯一のナンバーと言えます。
現在GIAやサリーン社などで産地に関するレポートを付ける動きが起こっていますが、マッチ率は依然100%には程遠い状況です。鑑定鑑別機関とダイヤモンドの原石業者、また鉱山企業など複数の第三者が係わる状況では致し方ない事だと思います。しかしデビアス鑑定では採掘から研磨、鑑定迄をデビアスグループ内で行う為に情報の一元化が可能となり、産地情報についても正確な情報を提供する事が出来るのです。
※テーブルスタンプは35倍拡大でも確認が困難な極小サイズのためクラリティグレードに影響を及ぼしません
世界基準のダイヤモンド鑑定水準
DeBeers Group Industry Services(旧称 IIDGR 国際ダイヤモンドグレーディング&リサーチ研究所)は、2019年にDeBeers Group(デビアスグループ)によって設立されました。プレミアムサービスと独自の機器をダイヤモンド業界に提供しています。 イギリス(ロンドン)、ベルギー(アントワープ)、インド(スラト)にダイヤモンドのを鑑定する専門の拠点を構えています。デビアスグループは世界のトップダイヤモンド専門家によって運営されています。幅広いサポートを提供し、DeBeers Group Technologyと協力して、業界をリードする検証機器の開発も専門的に行います。
インダストリーサービスは、研究能力、未公開の合成物の知識、および専門知識に関する世界的なリーダーです。 デビアスグループでは世界最高の専門知識を活用してダイヤモンドん合成物質、ダイヤモンドの成長方法、そして検出方法、利用可能なツールとサービスに対する認識を構築し世界中のダイヤモンドエキスパートに提供しています。
世界初のプリンセスカットEEEを発表
またデビアスグループでは2018年にはそれまで基準が無かったプリンセスカットにカットグレード操業評価を制定しました。これは他のどの鑑定鑑別機関にも出来なかったことです。ファンシーカットのダイヤモンドは総合評価が無く、表面研磨と対称性の2項目だけの評価でした。その為、ラウンドブリリアントでは重要視されていたカット項目が丸ごとあまり気にされない状況でダイヤモンドの選定が行われていた現状が在ります。これに対して総合評価を制定する事でデビアスが光学理論上最も輝きの強くなる形について独自の基準で発表したのです。これによってそれ迄様々なタイプが出回っていたプリンセスカットでもラウンドブリリアント同様にカットの基準が明確となりました。カットコーナーもベゼルコーナータイプやフレンチコーナータイプ、2~4段まで定まらなかったシェブロンファセットも3段に決められました。
デビアスグループではこの他にもファンシーシェイプとして表記できなかったダイヤモンドのカット形状についても登録を進めています。アントワープブリリアントもその一つでグレーディングレポートでもカット形状に”アントワープブリリアント”と記載されます。
CGLやGIAもお選びいただけます
またBRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではデビアス鑑定の他に日本の中央宝石研究所(CGL)やアメリカのGIAのダイヤモンドグレーディングレポートをお付けする事も可能です。ご希望があればダブルソーティングと呼ばれる複数の鑑定機関で同じダイヤモンドを鑑定させて2枚の鑑定書を取得する事も可能です。一部オークションハウスなどで取引される歴史的なダイヤモンドなどは複数の鑑定鑑別機関でそれぞれどのような評価となったのか?を開示して販売されることも有ります。
プリンセスカットダイヤモンドを選ぶ時の注意点は在りますか?
プリンセスカットを選ぶ時の注意点
本来プリンセスカットはシャープなファセットコーナーとモダンな形が魅力的で特別な輝きを放ちますが、実は欠点がありました。鋭利に四隅のコーナーを研磨したある形状の為に欠けたり割れたりしやすかったのです。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではカットコーナーを僅かに研磨したブルナットエッジを採用したトリプルエクセレント評価のプリンセスカットしか取り扱っていませんの安心です。四隅が鋭利で耐久性に問題が有るのは従来型のプリンセスカットの話でトリプルエクセレントに磨き上げたプリンセスカットの話ではありません。
とは言っても尖った角を強打するのはプリンセスカットをご使用になる際は避けたい事でもあります。万が一に起こりえるダイヤモンドの破損(エッジの欠け)からダイヤモンドを守るための注意も必要です。プリンセスカットに限らずダイヤモンドの指輪を身につけているときは、強くぶつけたりしないように注意することが大切ですが、プリンセスカットのダイヤモンドは特に注意が必要です。プリンセスを包むふくろ爪は熟練職人の技が光る彫金技法
通常プリンセスカットをセッティングするプロングは4つのV字型プロング(ふくろ爪)や、それぞれの角に2つずつプロングがある8つのプロング(スプリットプロング割爪と呼ばれる)でセッティングします。またベゼルセッティング(覆輪留め)を選ぶ事で、全体を覆い角に傷がつく事を避ける事も出来ます。プロングとはダイヤモンドを固定している爪部分を指す業界用語です。※BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではふくろ爪を多く採用しています。ご希望によってはスプリットプロングに加工する事も出来ますのでお問い合わせください。
また、定期的にリングのチェックを兼ねてプロングも検査する事が大切です。プロングが緩んでいるとダイヤモンドが僅かに動いてしまって割れや欠けに繋がるリスクが高まってしまいます。プリンセスカットのリングを購入した場合はお求めの宝石店などで定期的にチェックするのがおススメです。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではお求めいただいたリングのメンテナンスは無料で行っていますのでお気軽にお持ちください。
カラット優先で選ばない方が良い
プリンセスカットに限らずダイヤモンドはカットグレードを良くしようとすると(輝かせようとすると)一定の深さが必要になってきます。しかしその深さは深すぎても浅すぎても良くありません。有名なラウンドブリリアントカットダイヤモンドでは最も輝く形に研磨仕上げした場合に原石からの目減り率は半分以下の55%にも上ります。これはすべてのダイヤモンドに該当する事です。しかしカットグレードの導入されていないラウンドブリリアントカット以外の変形カットではカットグレードが無い為になるべく原石からの目減りを少なく仕上げるのがセオリーです。その方が原石の価格をロストせずに販売する事が出来るからなのです。ダイヤモンドはカットグレード落とせばカラットは重くなり輝きは落ちてしまいます。しかしカラットが重いために”ラウンドブリリアントカットよりも同じカラット数なら安く買える”と宣伝される事が有ります。例えば0.5カラットでカットの悪い50万円のダイヤモンドと0.3カラットでカットの良い50万円のダイヤモンドが有るとします。どちらがお買い得かと言うのは余りにもナンセンスです。
このパターンでは同じ品質のダイヤモンド原石を使っている場合に原石のロストの少ない0.5カラットの方が原石の持ち主は儲かるのです。0.5カラットのダイヤモンドは最高グレードまで仕上げれば0.3カラットになってしまうからです。
プリンセスカットも同様です。カットグレードの低いプリンセスカットは安価です。しかし美しさにかけるのです。最高グレードにダイヤモンドを仕上げればどうしても原石からの目減り率が大きくなり販売価格は使用する原石の価格に比例して上昇してしまうのです。プリンセスカットはチャンネルセッティングのために開発された特別な形
プリンセスカットを1979年に開発したダイヤモンドクリエイターはイスラエル・イツコウィッツというマスターカッターです。彼はレール留めのダイヤモンドリングにおいてラウンドブリリアントカットを連続させた場合に石と石の間に僅かにできる隙間が無い方が美しいと感じていました。この隙間を0に出来るような研磨のダイヤモンドで且つ、ラウンドブリリアントカットと同等の輝きを放つ形状のダイヤモンドを求めていたのです。イツコウイッツ氏はプリンセスカットを使ったミステリーセッティング技法のリングでデビアスのダイヤモンドデザインアワードを獲得しました。
しかし、当時90度の直線的な研磨角度のダイヤモンドに放射状の研磨面を付けることは物理的に出来ませんでした。それは超硬素材であるダイヤモンドゆえの問題点でもありました。イツコウイッツは様々な研磨方法を試す中で、ついにプリンセスカットの形状を考え出し研磨に成功したのです。
プリンセスカットは世界の花嫁30%に選ばれている
レール留めのダイヤモンドラインリングを創るために開発されたプリンセスカットは凛とした輝きを放っていました。ソリテールとして使った場合にもラウンドカットにも負けない強いブリリアンスとファイヤーを発揮していたため瞬く間に人気となり世界中に浸透していったのです。その人気は現在ではエンゲージリング全体の30%にも上ります。
日本国内では婚約指輪のセンターストーンにはラウンドブリリアントカットが選ばれることが圧倒的に多いのですが、世界の花嫁の間では実に30%もえらばれているのです。ラウンドブリリアントに次ぐ人気の形状がプリンセスカットなのです。
そんなプリンセスカットですが、エンゲージリングでは選ばなかったがマリッジリングでお選びになる方も増えています。もともとチャンネルセッティングのために開発されたカット形状ですから、そのチャンネルセッティングのリングを選ぶのも楽しい選択です。ダイヤモンドラインのリングお探しならプリンセスカットのエタニティーリングも検討してみてはいかがでしょうか?
プリンセスカットの取り扱いはしていますか?
ブリッジは正規プリンセスカットの代理店です
プリンセスカットのダイヤモンドも取り扱っております。しかも2019年11月以降BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではダイヤモンドのエキスパートであるデビアスグループによってトリプルエクセレントの評価を獲得したプリンセスカットを取り扱いしています。
2019年11月現在ではトリプルエクセレント評価のプリンセスカットは全国で私たちだけの取り扱いの様です。
プリンセスカットの輝きは、知性と気品ある高貴なプリンセスのような女性にふさわしい、というのがこのカット名前の由来とされています。プリンセスカットのダイヤモンドは直線的な研磨ラインが凛としており、その輝きが目を引く結婚指輪と言えます。
プリンセスカットの誕生は1979年とダイヤモンドの形状の中では比較的新しくプリンセスカットの正方形に現れる美しさの秘密”白銀比”
プリンセスカットは90度のカットコーナーを持つ四角いフォルムのブリリアントカットとして世界的にも大変人気の高いダイヤモンド形状です。日本国内ではエンゲージリングの定番と言えばラウンドブリリアントカットです。しかも10組中8~9組はラウンドブリリアントカットを選んでおられるのではないでしょうか?しかしプリンセスカットは世界の統計で見るとエンゲージリング全体の30%も選ばれている人気の形なのです。(※第一位はラウンドブリリアント約50%、2位プリンセスカット約30%、3位:オーバル他)
プリンセスカットはシャープな見た目が人気です。正方形は古来日本で愛された白銀比にも通じる形で、世界中で人気が在ります。人とは違う、特別な輝きを身に着けたいと思う花嫁から絶大な人気を誇っています。
しかもダイヤモンドの仕上げはフィリッペンス・ベルト氏が行いますので仕上がりの美しさは格別です。
BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは裸石(ルース)の取り扱いもしており、プリンセスカット用に開発したデザイン枠も多数よご用意しております。石とデザインを組み合わせて自分だけのオリジナルデザインを完成させる事が出来ます。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは専属ダイヤモンド研磨師の”フィリッペンス・ベルト氏”の手で2019年以降トリプルエクセレントのプリンセスカットの取り扱いを開始しました。トリプルエクセレントではそれ迄、長辺と短辺の差異が5%まで認められていましたが、エクセレント評価では1%以内の誤差までと言う狭い範囲内に仕上げる必要が在ります。縦横の差異が5%程度ある今までのプリンセスカットでは上写真の様な四隅に爪を置くスタイルが主流でしたが縦横の差異が1%以内のエクセレントカットでは上下左右にプロングを配置した上写真の様なデザインも綺麗です。特別なダイヤモンドをお探しでしたら、プリンセスカットのエンゲージメントリングはこの上なく素晴らしい輝きと美しさと言いえます。
希少性・美しさ、共にパーフェクトなダイヤモンドとは?
ダイヤモンドの美しさは【原石】と【カッター】によって決まり、希少性は国際的な評価基準【4C】によって決まっています。人生の節目に贈られたり想いと閉じ込めるタイムカプセルや記念として選ばれることの多いダイヤモンドですが、結婚のタイミングでも多くのカップルの記念の品物として婚約指輪が選ばれています。
結婚しようという決意と共に贈られるダイヤモンドは男性にとっては永遠の輝きの中に今の想いを閉じ込める品物として、ダイヤモンドを贈られる女性にとっては決意の言葉と共に忘れられない人生のワンシーンを永遠の輝きの中に記憶する品物となるでしょう。
そんなダイヤモンドだからこそ間違いない物を送りたいと思うのは男性女性問わずとも皆、同じなのではないかと思います。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではそうした記念に相応しいダイヤモンドを多く品ぞろえしていますが、その中で最も記念のダイヤモンドに相応しいのは一体どういったダイヤモンドなのか?をご案内しようと思います。
Dカラー、VVS1(IF&FL)の魅力
研磨済みダイヤモンドのグレードとしてのDカラーVVS1(IF&FL)はまさに比類なき希少性のダイヤモンドと言えます。ダイヤモンドの評価基準はGIAによって定められた国際的基準4Cで評価されます。GIA等の鑑定鑑別機関で鑑定したダイヤモンドにはグレーディングレポートが発行され その価値が担保されます。ブリッジ銀座ではGIAに加えてIIDGR、CGLの国際的に信頼度の高い二つの鑑定観月期間を採用しています。
Dカラーの出現確率は一説には2万分の1とも言われます。ダイヤモンドのカラーグレードでも説明している通り、ダイヤモンドに色がつく原因は窒素の含有や結晶格子の歪みの中に起こる光の吸収がと言われています。Dカラーのダイヤモンドは、窒素含有は在るものの炭素のスポットと置き換わって色原因と成る事が無かった希少なパターンである事が判ります。しかも原石が通常持つ成長線の歪みや 光の吸収になるような部分を一切持っていない とても希少でピュアな結晶であったことが推測されます。
ブライダルの記念品としてお選びいただくダイヤモンドは「何色にも染められていない、無色、純白」がピッタリです。ダイヤモンドの輝きは表面で強く跳ね返る光と内部に入射して分解された光から構成されています。ボディーカラーがそれらの光を最も美しく演出する事が出来るカラーグレードこそDカラーなのです。しかも光の吸収が一切なく、すべての色が満遍なく強く発揮されるDカラーのダイヤモンドは【無限の光彩・ダイヤモンド色】を表現するのに最も適したグレードでもあるのです。
そしてクラリティグレードVVS1(IF&FL)も天然石の希少性として最高レベルです。天然石であるダイヤモンド、ダイヤモンドに内包される不純物は多くの場合が本体のダイヤモンドよりも古い時代に結晶したダイヤモンドであると考えられています。しかもダイヤモンドが結晶する地下150キロ~650キロの地底は上部マントルと言われ、地層学者の間でも謎の解明が待たれる未知の領域。未知の領域からもたらされたダイヤモンドは最大で24万気圧、約5000℃程度まであると推測される 非常に過酷な条件下で結晶しています。マントル層はきわめてゆるやかに流れる性質も持ち合わせている為、ダイヤモンドは結晶→融解、を繰り返していると考えられています。ダイヤモンドか結晶していると考えられている上部マントルのソリスフェア層は比較的流れにくい地層と言われます。その中で結晶し、地上まで運ばれる間に様々な不純物がダイヤモンドに混入します。また融解→結晶を繰り返す間に様々な別の結晶を取り込んでしまう事もあるのですが、クラリティグレードVVS1(IF&FL)は10倍の拡大鏡で発見できない、若しくは発見困難な微小な不純物しか含まない本当にピュアな結晶なのです。
アントワープブリリアントギャラリーで選定している原石は、原石品質が世界最高と評されるジュワネング鉱山を中心としたボツワナサイトのダイヤモンドのみから選び出されています。不純物の無いピュアなダイヤモンドに迷いのないピュアな想いを込める事が出来るのです。
※ダイヤモンドが地上まで運ばれる仕組みに関しては別コラムを参照ください。
存在美を発揮する原石をマスターカッターが最終選定
ボツワナで0.96%まで絞り込まれたダイヤモンド原石はベルギー・アントワープのダイヤモンド研磨師フィリッペンス・ベルト氏のアトリエに直送されます。アントワープブリリアントは鉱山会社と協力して行うプロモーションなのでボツワナ国内の中間マージンなどが一切ない状態で研磨師の手元に届けられます。フィリッペンス・ベルト氏の元に届けられたダイヤモンド原石はベルト氏の審美眼で最終選定されています。宝石の美しさは数値化できません。価格と希少性は国際的な評価基準4Cによって決められていますが、美しさは4Cでは判断できません。ダイヤモンドの美しさは原石の良し悪しと研磨者の腕前で決まると言われますが、BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは原石の美しさを見抜く研磨者の審美眼を大切にしています。フィリッペンス・ベルト氏は「これは美しくなる原石なんだよ」と一言で表現していますが、仕上がったダイヤモンドは例外なく鮮やかな虹色で、ひときわ明るく、そして暖かい輝きを放つのです。それは原石その物の持つ美しさなのです。
フィリッペンス・ベルト氏とは
フィリッペンス・ベルト氏は1990年にそれ迄誰にも達成されていなかったダイヤモンドの最高カットグレード「エクセレントEXCELLENT」を世界で初めて達成した研磨職人です。その活躍はそれだけに留まらず1993年にはハート&キューピッドを完成させてダイヤモンドを最も輝かせるという 長く続いた議論に終止符を打った男として業界に知られています。その後ベルト氏は世界中に技術指導して周り、エクセレントカットやハート&キューピッドはダイヤモンド業界のスタンダードへと成長していきました。
そして2018年デビアスグループによって定められたプリンセスカットダイヤモンドのカットグレード、最高グレード・エクセレントを世界で初めて研磨・達成しました。
フィリッペンス・ベルト氏は自身で研磨するダイヤモンド原石をその中から10%だけを選び取ります。その基準は「存在美」。原石とは磨けば光る石の事、ベルト氏は原石の持つ美しさを最大限まで引き出し輝かせる事に特化した研磨職人。現在のダイヤモンド研磨界では世界で唯一の存在なのです。
ベルト氏は2ct以下のダイヤモンド専門の研磨師
ダイヤモンドは10ct以上、5ct以上、2ct以上、2ct以下で研磨のノウハウが大きく変わります。ダイヤモンドの輝きは他の宝石とは異なり強く特殊な為、サイズによって輝かせ方や光らせ方、光の取り扱いを考える必要があるからなのです。フィリッペンス・ベルト氏は2ct以下、中でも特に1ct以下のダイヤモンドの研磨が専門です。ベルト氏の専門とするサイズのダイヤモンド2ct以下、特に1ct以下のサイズでは光の調節は不要です。大粒のダイヤモンドで有効な虹色だけを引き出したり、白い色だけを際立たせる引き算のノウハウは似合わないのです。
1ct以下のダイヤモンドでは、すべての光を余すところなく完全に輝かせる事が求められる為、ベルト氏はダイヤモンド表面に当たって跳ね返る「ホワイトライト」や「シンチレーション」と呼ばれる星のきらめきの様な白い光、石内部に入射して分解される虹色の光「ディスパージョン」、そして全体の輝き「ブリリアンス」が、それぞれ最高に発揮される様にダイヤモンドと向き合って研磨していきます。アントワープブリリアントではそれら3つの輝きが最高に揃った時に発輝されるファイヤーに注目してダイヤモンドを仕上げています。
これは是非とも店頭でご確認いただきたいのですが、ブリッジ銀座で展開するアントワープブリリアントのダイヤモンドは表面の空気が超高温で蜃気楼のように揺らめいて見えるようなファイヤー(輝き)を発揮するダイヤモンドを選定しています。大切な想いを込めて贈る(贈られる)最高のダイヤモンドに想いを込めてみてはいかがでしょうか。
BRIDGEでは希少性・美しさ共にパーフェクトなダイヤモンドをお届けいたします。
合成ダイヤモンド(ラボグロウン)の取り扱いは在りますか?
環境問題をクリアした話題の宝石「合成ダイヤモンド」
BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは合成ダイヤモンド(ラボグロウン)の取り扱いをしておりません。結婚指輪や婚約指輪は人生の大切な記念のタイミングに決意を込めたり、お互いの思いを込めて贈りあったりする特別なものであると思います。ブリッジではそうした記念の品物に工業製品の様な人口の製造物で希少性と宝石として価値の無い合成ダイヤモンドはふさわしくないと考えています。
まず大前提として合成ダイヤモンド(ラボグロウン)は宝石ではありません、合成石とは天然、自然界に対応物がある宝石鉱物を指す言葉です。合成ダイヤモンド(ラボグロウン)はダイヤモンドの鉱物学的特性を全てそろえた物質を人工的に結晶させたモノです。シンセチック ダイヤモンド、ラボラトリーグロウン ダイヤモンド、ラボラトリークリエイテッド ダイヤモンド、等名称を略さず言うことが2019年の宝飾業界のルールとしても議論されています。そのルールを守らないと天然石と勘違いして購入するなどのトラブルを招く可能性があるからです。現在国内の基準としては宝石鑑別団体協議会で定める宝石などの種類の定義は①天然②人工・合成③人造④模造の4パターンが表現方法として定義されています。
合成ダイヤモンドを含む合成宝石は宝石の持つ鉱物的特性を工業に生かして活用するために研究され生産されます。表記として人工ダイヤモンドと表現されることもあるようです。身近な所では腕時計のガラスなどは合成のサファイヤを使っています。
人造石は天然に無い物質を新たに生み出したもので、CZ(キュービック)、YAG(ヤグ)、GGG(スリージー)等です。これらは天然に対応物のない研究所生まれの宝石で人造石と呼びます。人造石は宝飾用に製造されるケースはまれで工業用に宝石の性質を利用して作られた物質を用いて作られます。その物質をカットしたら綺麗だったものが人造石です。
それに対して天然宝石の条件とは、①美しい事②希少性が高い事③永遠性が有る事。の3項目を満たすモノを宝石と呼びます。合成ダイヤモンドは人造ですので希少性は在りません。また宝石と呼ばれるものの中にも3項目をすべて満たす宝石は意外と少なく、ダイヤモンド、ルビー・サファイヤ、エメラルド、クリソベリル以外は3項目中どれかが完全では無いため半分貴石の意味で半貴石と呼ばれます。例えば満天の星が煌めくアフリカの夜空の様だと形容されるタンザナイト、非常に希少で比類なき美しさを備えたこの宝石はゾイサイトの仲間ですのでモース硬度は6.5です。これは地上に多く存在する水晶よりも柔らかい数値で通常使用で空気中の塵に摩耗してしまうため、永遠性があるとは言い切れません。
天然ダイヤモンドは高硬度から発輝される表面反射、石内部で光を無限の色合いに発色させる屈折、何者にも征服されない硬さ、そして何億年もかけて地上へやってきた希少性のすべてを持つ宝石なのです。
BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは人生の節目に特別な思いを込めて贈るダイヤモンドはやはり天然の宝石、宝石の王であるダイヤモンドこそふさわしいと考えています。
ダイヤモンドの美しさは原石の良し悪しと研磨者の腕前で決まる
以上の観点で合成ダイヤモンドと上質なダイヤモンドは何方が美しいのか?をご説明いたします。ダイヤモンド原石はへき開と言う研磨可能な方向を持っています。それは等軸に螺旋状に原子が結合して結晶している天然ダイヤモンドと、層状に積みあがる形で人為的に結晶させている合成ダイヤモンドでは結晶の在り様が違います。そして天然には25種類のダイヤモンド以外の物質が内包されています。ダイヤモンドの輝きはこの25種類の内包物の影響をそれぞれ微妙に受けて変化します。その組み合わせは無限です。天然ダイヤモンドは4Cグレードや形が同一でも、それぞれに見た目が異なり二度と同じものは在りません。ダイヤモンドの輝度や彩度、明るさと色温度は合成ダイヤモンドでは表現できないのです。
そしてコストパフォーマンスを求められる合成ダイヤモンドはレーザーカットと機械研磨で仕上げられます。繊細な研磨職人の手で仕上げられることは在りません。天然の様に此処それぞれの原石の個性を見抜いて仕上げる事は在りません、それは究極的な表面研磨や内部反射を求めるのではなく、合成ダイヤモンドはラボグロウン(研究室育ち)と言うように画一的な仕上がりを求める工業製品的な側面を持っているからなのです。
ダイヤモンドの加工の歴史は等軸状の八面結晶を美しく仕上げるために考案されています。※ダイヤモンドの合成方法は現在大きく2パターンの製造方法があります。詳しくは合成ダイヤモンドの用語を参照ください。合成石はダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、エメラルドEMERALD、アレキサンドライト、スピネル、クォーツ、等など様々な宝石で行われております。
※BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは合成ダイヤモンドを取り扱いませんのでご安心ください。
カットがダイヤモンドの美しさを決める?
原石品質は研磨済みダイヤモンドの美しさを大きく左右します
ダイヤモンドの美しさは【原石の品質】と【研磨者の腕前】で決まります。カットグレードはダイヤモンドの品質基準4Cの中でその形(プロポーション)の良し悪しを評価する項目です。形(なり)の美しさはダイヤモンドを選ぶ際には確かに重要な項目です。しかし近年の技術革新により長年にわたって達成が難しいといわれて来たエクセレントカットでさえも、唯々エクセレントで良いならば、実は狙って研磨できるようになってきました。すなわちカット最高グレードは希少ではなくなっているのです。※あくまで歩留まりを考えない場合です。
ダイヤモンドの4Cは美しさの指標としてよりも”希少さ”の指標としてお役立てください。ダイヤモンドは天然の鉱物です。原石の形も一つ一つ異なり、実は完璧な結晶は存在していません。宝石はもともと【不完全な中に美しさを見る】ものなのです。例えクラリティグレードFLフローレス評価のダイヤモンドでも電子顕微鏡で50~100倍に拡大すると天然の証で有る内包物(インクリュージョン)は確認することができます。あくまでも10倍の倍率での評価基準なのです。
ですのでカットグレードについてもカット高評価のダイヤモンドは確かに一定の美しさは担保するものの、ダイヤモンドの輝きを構成する要素は多彩で複雑です。しかもカットグレードではトラフィックするファセットラインの一致や一つ一つのファセットの表面仕上げなど美しさに少なからず影響を及ぼす細かな項目でさえも程度によってはカウントされないため、完全に美しさの基準としては機能しないのです。
そこで重要なのがダイヤモンドを仕上げた作業者の【想い】や【拘り】、何よりそれを体現できる【技術力】なのです。宝石の美しさは数値化できません。異なる複数の要素をブラックボックスにして美しさの基準を作っても、基準の形にダイヤモンドを仕上げることは現在の技術では容易い事なのです。
アントワープブリリアントでは専属研磨師にフィリッペンス・ベルト氏を指名しています。ベルト氏の審美眼は世界最高レベル。そしてダイヤモンドを研磨する技術も2ct以下のレンジにおいては、おそらく世界最高ではないかと思います。そのベルト氏がトリプルエクセレントの基準値の中でそれぞれ異なる個性を持つダイヤモンド原石から最も最適な美しさを引き出して行きます。しかも選定しているダイヤモンド原石は最高品質のボツワナサイトのダイヤモンド原石のみ!「最高の原石を最高の研磨者が仕上げる」それがアントワープブリリアントなのです。
価値の高い仕上げトリプルエクセレント
ダイヤモンドの国際的な評価機関ラパポートレポートでもラウンドカットダイヤモンドの場合、エクセレントカットまでのダイヤモンドとトリプルエクセレントでは評価に差があることをご存知でしょうか?プロのバイヤーの間でもトリプルエクセレントだけは特別な価値のあるカット、形で仕上がったダイヤモンドであると評価されているのです。
アントワープブリリアントでは最高評価トリプルエクセレントのダイヤモンドに仕上げるという最低条件を枠組にしてフィリッペンス・ベルト氏による最終仕上げを施しています。ダイヤモンド選びの際に美しいダイヤモンドを選びたいと思う気持ちはみんな同じであるように、ものつくりをする職人にとって自分の分身であるダイヤモンドという作品を本当に美しく仕上げたいという気持ちは同じなのです。
フィリッペンス・ベルト氏が思いを込めての仕上げたダイヤモンドをぜひ店頭でご覧ください。
アントワープブリリアントと他のダイヤモンドブランドの違いは?
アントワープブリリアントはマスターカッターに専属研磨師のフィリッペンス・ベルト氏を指名しています。現在も現役で毎日ダイヤモンド研磨の現場に立つマスターカッターが実際に研磨したダイヤモンドを提供しています。
ダイヤモンドカッターと言う職業は既に存在しません
文字通りダイヤモンドを切断する人をカッターと業界で呼びます。ではこのダイヤモンドカッターとブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーの専属ダイヤモンド研磨師フィリッペンス・ベルト氏との違いは何でしょうか?同じダイヤモンドを仕上げる職人っぽい響きですが、両社には決定的な違いが有ります。それにについて少し説明したいと思います。
ベルト氏はダイヤモンドを仕上げる研磨職人です。業界内でベルト氏のような仕事をしている職人を”ポリシャー”と呼びます。そしてダイヤモンドを割ったり鋸引きして切断する作業をする職人をカッターと呼びます。ダイヤモンドの切断はクリーピングという劈開に沿ってダイヤモンドを割るというのが一般的でした。鋸引きでは膨大な時間がかかって失敗するリスクも高かったからです。
ポリシャーとカッターは作業内容にどの様な違いがあるのでしょうか?作業工程を時系列で簡単にご案内します。ダイヤモンドの加工は1980年代を境に劇的に進化しました。現在ではレーザースキャンの技術を使ってダイヤモンド原石をスキャン、何処にどの様な内包物があるのか?やダイヤモンドの成長線が何方の方向に在り、切断可能な方向は何方か等、ダイヤモンド内部の情報が加工前に完全に看破出来るようになったのです。そして、レーザースキャンしたダイヤモンド原石は強振度レーザーで思う方向に焼き切って切断します。このレーザー切断の作業が出来るまでは、クリーピング職人たちの技術が必要でした。レーザー技術が開発されていなかった1980年代までは ダイヤモンドの成長線やグレイン、加工の妨げとなる内包物の位置を”経験と勘”で看破して【叩き割】って除去する必要がありました。
ダイヤモンドの加工は原石が出現したら、まずはどの様に加工するか(最終的にどの形のダイヤモンドに仕上げるのか?)の計画を立てて、その計画通りに仕上げる事が出来る形まで切断(カット)します。カットして仕上(研磨)できるサイズや形にしたら、それをポリッシュして仕上げます。ダイヤモンドを仕上げる職人をポリッシャーと呼びます。ではカッターとは?どんな職業なんでしょうか?カッターはダイヤモンドを切断して仕上げ工程が出来るような形にダイヤモンド原石を整える事が仕事の主です。ダイヤモンドカッターとは研磨ポリッシュできる形までダイヤモンドを切断する作業をする職人の事なのです。
レーザーソーイングによって進化したカット技術
前述のとおり1980年代にレーザー技術が登場するまで、ダイヤモンド原石が透明な場合は良いのですが不透明な場合やコーテッドやフロステッドなど表面の曇った原石の場合は一部ダイヤモンドを研磨して内部を覗き込むウインドウを作り、そこからダイヤモンドを覗き込んで成長線の入り方や内包物のある場所を目視で検査して、どの方向に【叩き割れば】よいのか?を推測していました。
この作業は熟練の技と経験が重要でした。この【叩き割る】作業を担当していた職人をダイヤモンドカッターと呼びます。有名なダイヤモンドカッターと言えばカットの魔術師と呼ばれた【ラザール・キャプラン氏】や【ジョセフ・アッシャー氏】が挙げられます。
2人が活躍したのは第一次世界大戦前の1900年代から世界大戦が終戦する1950年頃でした。当時レーザー技術は在りませんでしたのでダイヤモンドの成長線を見抜いて鋸引きしたり【クリーピング・叩き割る】カットする作業は一握りの職人だけが担当する作業だったのです。一回勝負のダイヤモンドカットは大変なプレッシャーのかかる作業であったと推測されます。またダイヤモンドを研磨(ポリッシュ)する作業も研磨に使う工具の動力が今と比べて弱かった事で研磨技術が確立されておらずカットと研磨は同じ職人が兼務するケースが殆どでした。※蒸気機関や電力などで稼働させる場合も馬力が弱くなかな現在の様な強い力で鋸引き(ソーイング)したり研磨することは出来ませんでした。
そもそもダイヤモンドの原石の産出数が少なかったので、ダイヤモンドを仕上げる仕事の件数は少なく、カットとポリッシュの両方を担当するのが通常だったそうです。現在はポリッシュする職人とレーザーで作業する職人は使う技術もノウハウも全く別物ですので、別の人物が担当するケースが通常です。
しかもレーザーでダイヤモンドを切断する場合はカットに失敗するリスクは非常に少なく、安全にダイヤモンドを仕上げる事が出来る様になってきたのです。その効果は一目瞭然で1900年代にジョセフ・アッシャー氏がカットした世界最大のダイヤモンド原石カリナン(The Cullinan) は発見された当初3106カラットでしたがそこから研磨できるサイズまで【叩き割って】9つの大きな石と96個の小さなダイヤモンドにクリーピング(割られた)されました。そこから仕上がった最も大きなダイヤモンドはカリナン1の530.2ctでした。原石からの目減り率は実に83%と膨大でした。
これは近年、”最後のダイヤモンドカッター”と呼ばれる”ガビ・トルコフスキー氏”によって仕上げられたゴールデン・ジュビリーと比較すると、すごい差異です。ゴールデン・ジュビリーは発見された際の原石サイズが755カラット、しかしそこから仕上げられた研磨済みダイヤモンドのサイズは545.67カラットでした。レーザー技術の進化によって世界最大の研磨済みダイヤモンドの称号を獲得したのです。
もしもカリナンが産出した1900年当時にレーザー技術があったら、どんなサイズのどれほど美しいダイヤモンドがそこから削り出されていたのでしょうか?興味は尽きませんね!ダイヤモンドを仕上げる作業において重要な事は仕上です。ダイヤモンドを仕上げる、研磨する事をポリッシュと呼びますが、ダイヤモンドの研磨職人こそ、現在ダイヤモンドが美しく仕上がるかどうか?のカギを握る職人なのです。
現役のマスターカッター(ポリシャー)
他ブランドさんでもマスターカッター(ポリシャー)を指名しているブランドはあるとしても、現在も現役であることは稀のようです。それだけで無くアントワープブリリアントにはもっと特別な違いがあるのです。それはフィリッペンス・ベルト氏は主に2ct以下のダイヤモンド研磨において技術ノウハウ共に世界トップレベルだと言う事です。
ダイヤモンドは+10.8すなわち研磨済み5ct以上のダイヤモンドと、研磨済み2ctまでのダイヤモンド、そして2ct以下のダイヤモンドでは研磨のノウハウが大幅に違うのです。ダイヤモンドのエキスパートデビアスグループではダイヤモンド原石の仕分けデパートも原石サイズで2カラット以下、2カラット以上と5カラット以上と品質がどうであれダイヤモンドは産出した時のサイズでその後の流通ルートそのものが決定される仕組みになっているのです。その為、ダイヤモンド原石を加工するサイトホルダーも得意のサイズが2カラット以下、2カラット以上、5カラット以上と得意の範囲がそれぞれ決まっていて得意以外のダイヤモンドを加工しなくても良い様に業界の仕組みが組まれているのです。
通常ダイヤモンドカッターとして有名になる為には、10ct以上の100ct等の特別な原石から研磨する有名な大きなダイヤモンドを切断(カット)した実績などが重要です。前述の通り現行のシステムではカッターが所属するサイトがそうした大粒専門のサイトホルダーでないと歴史的なサイズを研磨する事は在りえません。大粒に特化したサイトホルダーにはジョセフ・アッシャー氏、ラザール・キャプラン氏等の様にクリーニング技術に秀でたカッターが在籍していました。カット職人として二人は有名ですが、研磨仕上げで有名な職人はベルト氏以外ではあまり名前を聞いた事は在りません。
大きなダイヤモンドのマスターカッターは原石の研磨依頼を受けると、何年もかかってダイヤモンド原石の中から最高の輝きを導き出すために日夜研究し考えてそれぞれのダイヤモンド原石に最適なカット・研磨の作業に入ります。世界に一つしかない大変貴重なダイヤモンド原石をカット研磨することは当代一の実力と見識がなければ出来ない事でしょう。
大きなサイズの(2ct以上の)ダイヤモンドは単純に”輝くこと”よりも”どんな輝き方をするのか?”が重要だといわれています。そのためラウンドブリリアント以外のプロポーションが主流となります。また輝きを最優先にラウンドブリリアントカットに研磨した場合には歩留まりが悪く同じカラット数に対して価格が割高になりすぎる事も原因のようです。研磨済み10ctを超える場合などは特にその傾向が強くなります。
100ct等の歴史的サイズのダイヤモンドは、その原石が産出した時にラージストーンのカッターとしての実力が最高潮に達していることがカッターに指名される要因となるでしょう。そうした名のあるダイヤモンドをカット・プランニングから実際に仕上げた功績をフィリッペンス・ベルト氏は持っていません。
また、この後も大きなサイズのダイヤモンド研磨を手掛けることは無いと思います。それはフィリッペンス・ベルト氏が2ct以下のダイヤモンドを専門に研磨する職人だからです。例えるならオリンピックの陸上競技で100mの選手がマラソンに出場しないのと同じです。それぞれ求められる技術やノウハウが異なるのです。
今まで有名になることが難しい小さいサイズ(2ct以下)のダイヤモンド研磨では世界的な名声を得ているフィリッペンス・ベルト氏。ですが、ラージストーンの研磨実績は無いので一般的にその名が知られることはありませんでした。しかしダイヤモンド研磨界の鬼才と呼ばれるベルト氏の研磨技術は実際に突出しており、そこには大きなダイヤモンドをカット・研磨するカッターには必要の無い繊細で特別な研磨の技術とノウハウがあるのです。
ベルト氏は2ct以下のサイズに特化した全く違う技術とノウハウをもった稀有な職人なのです。ひとつひとつ原石に合わせて歩留まりを考えながら最適な形にカット・研磨する大きなダイヤモンドと、そこまで神経質に歩留まりを考えずにトリプルエクセレントを狙って美しい原石から出していく作業、両者には共通する部分もありつつ、一方で全く異なる技術とノウハウが必要なのです。
両者は似て非なるものなのです。2ctを境に異なるダイヤモンド研磨のノウハウ
輝きはダイヤモンドを選ぶ際にとって最も重要な要素と言えるかもしれません。しかしそのカット・研磨のノウハウは2ct以上と以下では大きく異なる事をご存知でしょうか?
ダイヤモンドのカットで最も人気の高いラウンドブリリアントカットも2ct以上のサイズのダイヤモンドにはほとんど採用されません。
仮に5ctの研磨済みダイヤモンドルースが10個あるとするとラウンドブリリアントカットはその中で僅かに1~2個なのではないでしょうか?逆に0.5ctでは10個中7~8個はラウンドブリリアントカットのはずです。
カットしすぎる事で原石の歩留まりが悪くなってしまう事も一因ではあります。では何故ラウンドブリリアントカットに比べて光の利率は低下し輝きは落ちる他のファンシーシェイプを採用するのでしょうか?
その理由は、、、なんと大きなサイズのラウンドブリリアントカットは「輝きすぎるから!」
不思議に思われるかもしれませんがジュエリーデザイナーや多くの世界的ジュエラーの見解としても2ctを境にラウンドブリリアントはダイヤモンドのカット形状としては例外を除き一般的にはそぐわないと判断されているのです。当然もう一方でラウンドブリリアントカットは原石から仕上がりまでに多くのカラットを削り落としてしまう、いわゆる歩留まりの悪いカットだと言う事も大きな原因の一つです。
そのため大粒のダイヤモンドのほとんどは産出した原石の形に添ってファンシーシェイプと呼ばれる変形型のシェイプに仕上げられます。
2ct以上のダイヤモンドの場合、ダイヤモンドの直径は8ミリを超えてもしかしたら1センチ(10ミリ)にも達します。この大きさでダイヤモンド内部に入射した全ての光を余すところなく反射させたのではギラギラしすぎて下品になると評価する専門家が多く、また実際に需要と供給のバランスにおいてもラウンドカットの需要がこのサイズではあまりなくなってしまうのです。
「光過ぎるのであれば光を抑えれば良い」となり、虹色の分散光を抑えて白い光を上品に反射させる事に注力したダイヤモンドや、ベースカラーを引き立たせるような虹色の輝きの中で”ある色”だけを重点的に反射するよう設計したダイヤモンドなど魅力的で個性的なダイヤモンドがたくさん揃うのがラージストーンの世界です。
世界一つだけの宝物は本当のダイヤモンドの世界と言えるのかもしれません。それに対してフィリッペンス・ベルト氏は2ct以下、特に1ct以下の直径約6.5㎜よりも小さなダイヤモンドの専門家なのです。ダイヤモンドのファセット面に当たった光を余すところなく完全に反射させて、ダイヤモンド内部に入射した光、全色を失う事無く反射させることに全神経を集中していきます。
原石の発する「存在美」にこだわっています
原石という言葉は「磨けば光る」状態の事を言います。一口にダイヤモンドの原石と言っても様々な原石品質が有ります。アントワープブリリアントでは原石の品質をダイヤモンド選定において最も重要に考えています。私たちはフィリッペンス・ベルト氏の為に原石の段階で既に美しい上質なダイヤモンド原石のTOP0.96%を鉱山のあるボツワナの地で選びだします。
フィリッペンス・ベルト氏はその中からさらに自身で上位10%だけを厳選(10石あるとベルト氏が選び取るのはわずかに1石のみ)します。フィリッペンス・ベルト氏によって選定されるダイヤモンド原石はベルト氏の審美眼で最終選定されています。宝石の美しさは数値化できません。価格と希少性は国際的な評価基準4Cによって決められていますが、美しさは4Cでは判断できません。ダイヤモンドの美しさは原石の良し悪しと研磨者の腕前で決まると言われますが、BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは原石の美しさを見抜く研磨者の審美眼を大切にしています。フィリッペンス・ベルト氏は「これは美しくなる原石なんだよ」と一言で表現していますが、仕上がったダイヤモンドは例外なく鮮やかな虹色で、ひときわ明るく、そして暖かい輝きを放つのです。それはもともと原石その物の持つ美しさを研磨者の技術で引き出して初めて発輝されるものなのです。
世界最高本質のボツワナ・ジュワネング産を中心にTOPTOPの0.096%を厳選しています。
⇒ダイヤモンドの原石について選定の必要のない隠しきれない究極の美しさ
以上の選定方法で選びだされた原石は世界最高のダイヤモンド研磨師の手で最高グレードのカットトリプルエクセレントに仕上げられます。2ct以下のサイズの研磨ではフィリッペンス・ベルト氏は世界トップレベルの技術を持っています。
そうして仕上がったダイヤモンドは4Cグレードでは様々な等級に振り分けされますが、美しさはどれも最高に仕上げられています。ご予算に合わせてカラットサイズをお選びいただくだけで究極の美しさが手に入るのです。
ソーヤブル原石のダイヤモンドはもともと高品質で有る事だけでなく原石の持つ美しさをそのまま引き出せば究極の美しさに仕上がるのです。
※アントワープブリリアントではニアジェム・メイカブル原石から出現する4C高評価のダイヤモンドを取扱いません。もしもご検討のダイヤモンドのサイズが2ct以下の場合はダイヤモンドのカット・研磨の技術・ノウハウにおいてアントワープブリリアントが展開する特別なダイヤモンドはお探しのダイヤモンドにピッタリ該当するのではないかと思います。この機会にぜひご検討いただければと思います。
ダイヤモンドのシェイプ・カットはどんなものがある?
98%の花嫁がラウンドブリリアントを選んでいる
婚約指輪にセットするダイヤモンドのカットは何でも自由に選べるのですか? どんなカットやシェイプが人気なのか、カットごとの特徴もご案内させていただきます。
最も人気の高いダイヤモンドのカットは「ラウンドブリリアントカット」です。ラウンドブリリアントカットは正面から見て丸の58面に研磨されます。18世紀の初頭に登場したラウンドブリリアントは、19世紀に数学者でダイヤモンド研磨師だったマルセル・トルコフスキー氏によって最も最適な形が計算されました。しかし、100年前のこの数学理論には様々な不完全部分が有ったために、その設計図の通りに研磨してもダイヤモンドは最高グレードを獲得する事は在りませんでした。
GIAによって定められたエクセレントカット
そこで国際的なダイヤモンドの評価を決めているGIAでは1988年にラウンドブリリアントダイヤモンドのカット最高グレードの設計図を独自に再計算し直ししてエクセレントカットを定めました。この最高のカット達成は困難を極め誰にも仕上げきる事は出来ませんでした。しかし1990年ベルギー・アントワープのダイヤモンド研磨師フィリッペンス・ベルト氏の手で達成されます。エクセレントカットを達成しダイヤモンドから最高の輝きを引き出したベルト氏は1993年にはハート&キューピッドパターンも完成させます。輝くことがダイヤモンドの宿命、美しく強い輝きを放つエクセレントカットのダイヤモンドは人気となり今ではダイヤモンドのスタンダードへと進化しています。※トルコフスキー理論で仕上げたダイヤモンドはモディファイテッドラウンドブリリアントととして評価され最高グレードにはなりません。
世界の花嫁の30%はプリンセスカットを選択
トリプルエクセレント・プリンセスカット日本国内では98パーセントの支持のあるラウンドブリリアントですが世界の花嫁の間ではその支持率は50パーセントになります。これはエンゲージリングの文化が古い欧米では既にラウンドブリリアントのダイヤモンドを持っている方も多く、少し違った形のダイヤモンドの需要が高まります。そこで最も人気のある形は正方形です。正方形のブリリアントカットはプリンセスカットと呼ばれとても人気が有ります。日本では殆どの花嫁がラウンドブリリアントをエンゲージリングに選ぶために「人と違う、個性を出したい」と思う花嫁に支持のある形がプリンセスカットなのです。
また2018年にはダイヤモンドのエキスパートデビアスグループによってプリンセスカットのカットグレードが設定され、それまで重さ重視で仕上げられてあまり輝かないプリンセスカットが多く市場に出回っていましたが、本来の輝きを手に入れたプリンセスカットが世界に紹介されるようになりました。これによって重さ重視のプリンセスカットはカットグレードが悪いことに成り美しさと価格のバランスが整理されたのです。個人的には日本人の最も好きな図形でもある”正方形”とその対角線と一片の比率が1:1.41という”白銀比”で作り出されるプリンセスカットの凛とした輝きは婚約指輪にもお勧めです。個性を出したハートやオーバルなどのシェイプも人気
その他ダイヤモンドには様々な形に仕上げたものがあります。ハートやオーバル、スクエアや船形のマーキース等、です。ダイヤモンド上級者にはこれらのカットも人気があります。それらの特殊な形のダイヤモンドは輝きはラウンドブリリアントカットに劣りますが上品な輝きを放ち周りの人と同じくはならず、自分らしさを演出してくれるでしょう。
また、エクセレントカット登場から約30年、ダイヤモンド研磨の現場では次のスタンダードカットを模索する動きも出て生きています。ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーではフィリッペンス・ベルト氏考案のアントワープブリリアントカットをお勧めいたします。アントワープブリリアントカットはエクセレントカットと同等の輝きを持つ多面カットダイヤモンドです。ダイヤモンド研磨の聖地の名を冠し正面から見て8面体(オクタゴン)に仕上げられています。しかもラウンドブリリアントカットの3倍のファセットからは特別なブリリアンスを発揮します。ぜひ店頭でアントワープブリリアントカットの輝きをお確かめください。
ダイヤモンドのフローレッセンス(蛍光性)について
蛍光性は天然ダイヤモンドの証し
天然の多くのダイヤモンドは紫外線に対して蛍光反応を示します。そしてこの蛍光性があまりにも強すぎるダイヤモンドは4Cグレードが高く評価されても白熱灯や太陽の光(自然光)では白く濁ったような見た目の印象になってしまい美しさを損なうとされていました。しかし近年カットグレードエクセレントに仕上げられたラウンドブリリアントのダイヤモンドでは、たとえ強蛍光であっても白く濁った様な見た目に必ずしも成らない事も報告されています。
また元々の色に対してプラスになる蛍光色とマイナスになる蛍光色とがありますので、蛍光性はそれぞれのダイヤモンドの魅力になったり欠点になったりする重要な項目と言えるのです。
BRIDGEでは4Cグレードはもちろんの事、このフローレッセンス(蛍光性)にも注意してダイヤモンドの選定を行っております。蛍光性とグレーディングレポート
Fluorescence(フローレッセンス)はダイヤモンドの見た目を大きく左右しますのでダイヤモンドの鑑定書にも表示項目として記載されています。
BRIDGE Antwerp Brilliant GALLERYでは蛍光性によってダイヤモンドの美しさを損なうような、見た目を左右する蛍光性を持つダイヤモンドは取扱いませんのでご安心ください。デビアスやCGL中央宝石研究所、IIDGR(インターナショナル インスティテュート オブ ダイヤモンド グレーディング アンド リサーチ)のダイヤモンドグレーディングレポートはダイヤモンドサマリーの中に記載されます。IIDGRでは紫外線照射した場合のダイヤモンドの反応をマスターストーンとの比較で行い蛍光の強さを4段階で表記します。
Strong ストロング 強い
Medium ミディアム 中程度
Slight スライト わずかな
Negligible ネグリジブル 無視して良いような ←基本的にBRIDGE Antwerp Brilliant GALLERY で取扱うグレードCGL中央宝石研究所のダイヤモンドグレーディングレポートでは表記方法は強さを5段階で表し、その後に蛍光の色調を加えて表現します。蛍光性の強さは以下の5段階で更にその後ろに色表記が記載されます。
写真のダイヤモンド鑑定書は通常BRIDEGで取扱う”蛍光性なし”のダイヤモンドです。
VeryStrong ベリーストロング とても強い
Strong ストロング 強い
Medium ミディアム 中程度
Feint フェイント 僅かな
None ノン なし
色表記は様々存在しますので代表的な色を上げておきます。
Blue ブルー 青 内包する窒素の影響で蛍光性を持つダイヤモンドのほとんどが青色蛍光、
Yellow イエロー 黄色
Green グリーン 緑
等です。鑑定書表記として注意したいのは”Very Strong Blue”や”Strong Yellow”等です。メレダイヤモンドなどのサイド石をわざと強い蛍光性のダイヤモンドを使用して個性的な仕上がりにするなどは面白いアレンジかもしれません。何か青いものをお守りに
マザーグースの詩の中に登場する花嫁のお守り”サムシングフォー”その中の”何か青いモノ”として人気なのがリング内径のシークレットストーンです。
サムシングフォーはどれも”人に気が付かれないように身に着けなければならない”ので目につきにくい場所や見えない所に使用します。強い蛍光性のダイヤモンドはそうしたおまじないの品物としてはとってもお勧めです。ベルト氏のお任せグレードには稀に強蛍光のダイヤモンドが!?
ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーで人気のフィリッペンス・ベルト氏お任せグレードでは、ボツワナ産高品質ダイヤモンド原石の内、元石の段階で既に4Cハイグレードに成らない事や強蛍光性の為アントワープブリリアントギャラリーで取り扱わないダイヤモンド原石が含まれます。しかし稀にフィリッペンス・ベルト氏の目に留まり研磨され最終仕上げを施されるダイヤモンドもあるようです。今まで日本に送られてきたそうしたダイヤモンドの多くは理屈を超えて美しく、魅力的な輝きを持っている場合が少なくありません。
写真のダイヤモンドはストロングブルーの蛍光を持つ0.5ctサイズのトリプルエクセレント&ハートアンドキューピッド、しかも色グレードはVery Light Yellow(ベリー ライト イエロー)の個性的なダイヤモンドです。左が通常時、右は長波紫外線を照射した際の青色反応を示している写真です。同じダイヤモンドでもこんなに表情が変化するのはとても面白いですね!しかも黄色のダイヤモンドなのですが最高グレードカットの影響で
ピンクダイヤモンドは青色蛍光!?
あまり知られてませんがオーストラリア・アーガイル産のピンクダイヤモンドはもれなく青色蛍光、という事でピンク色のダイヤモンドは太陽光の下では青く蛍光します。通常ピンク色のダイヤモンドが紫外線に対しては青色反応なんて面白いですよね!
ダイヤモンドの鑑定書は必要ですか?
ダイヤモンドには品質基準を記載したレポートが付いて来ます
ダイヤモンドの鑑定書は国際的な評価機関GIAの定めるグレードを記載される書類で、お求めになったダイヤモンドがどの様な価値のダイヤモンドなのか?をお知りになりたい場合には必要です。また、クラリティ―グレードやカラーグレードなどで最高評価のダイヤモンドに拘ってお探しの場合も同様に鑑定書はあった方が良いと思います。その場合は信用の高いGIA、IIDGRやCGL、HRD等の国際的にも正確性が認められている鑑定鑑別機関を選ぶ事をお勧めします。
なんとなくハードカバーの書面がカッコいいので取得したいという御客様も多くいらっしゃいます。特に一生の記念品としてお求めになる場合は付けれるモノは付けておいても良いのだと思います。
ダイヤモンドの鑑定書は誰でも鑑定鑑別機関にダイヤモンドを持ち込めば、どんなタイミングでも取得可能です。ダイヤモンドの鑑定書を発行してくれるサービスを行っているのは日本国内では宝石団体協議会に加盟する鑑定鑑別機関であればどこでも受けてくれます。しかも宝石鑑別団体協議会のような組織に加盟している鑑定鑑別機関は一様に専門性が高く正確な鑑定をすることで定評がありますので安心して任せる事が出来ます。ダイヤモンドの鑑定書は販売店でなければ取得できないものではないのです。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは販売するダイヤモンドにデビアスグループの鑑定鑑別機期間IIDGRもしくはCGL、GIAの鑑定書(グレーディングレポート)をお付けしております。
ダイヤモンドの希少性を示す鑑定書
ダイヤモンドの鑑定書には4Cグレードがそれぞれ細かく鑑定されて記載されています。カラット重さ、カラー色、クラリティ透明度、カット形の4項目が大きな項目として記載され、その他に縦横高さのサイズやダイヤモンドの蛍光性、注意するべき外観の特徴も記載されます。ダイヤモンドの価格はラパポートダイヤモンドレポートによって毎週発行される価格表を参考に決められています。その項目に4Cは深くかかわっていますので4Cのハイレベルなダイヤモンドは価値が高いダイヤモンドと言えます。4Cハイグレードは需要と供給のバランスにおいて希少で高価値なのです。
一生の記念に思いを込めて贈られるダイヤモンドが高価値であるべきかどうか?はお客様のご判断となりますが、一般的にDカラーやVVS1、IF、FLは人気も高いことから高額で取引されます。またラパポートレポート上でもエクセレントカットとトリプルエクセレントカットでは5%価格が異なりトリプルエクセレントの方が高額で取引されます。
ダイヤモンドの美しさだけにフォーカスしてお使いいただく場合は鑑定書は必要ないかもしれません、通常鑑定鑑別は第三者機関を使う事を考えると必ずそこにはコストが発生し、鑑定書発行のダイヤモンドとそうではないダイヤモンドではコストに差が出ます。ダイヤモンドの希少性は【4C】で評価され、美しさは【原石とカッター】で決まっています。アントワープブリリアントギャラリーではフィリッペンス・ベルト氏のお任せグレードとして美しさは劣らないが4C上はカラーグレード、クラリティグレード共に店頭の選択基準をわずかに下回るグレード評価となるダイヤモンドをセレクトしています。
これらのダイヤモンドは鑑定済み鑑定書見発行の状態です。店頭ではグレードを口頭でお伝えさせていただきます。またダイヤモンドの鑑定書はお任せグレードであってもご希望により取得できますのでお気軽にお問い合わせください。
4Cが同じなのにお店によってダイヤの価格が違うのはなぜ
原石の品質が違います
最も大きな価格の違いは使用するダイヤモンド原石の価格の違いです。日本国内の研磨済みダイヤモンドでは4Cグレードで価格が決定してしまう為にあまり注目されませんが、ダイヤモンドは原石の段階で価値のある宝石として価格が設定されています。価値ある原石からは美しいダイヤモンドが出現するのです。しかし、研磨済みダイヤモンドをみて原石の状態での価格を想像する事はダイヤモンド取引のプロでなければ容易ではありません。
その為、一般的にダイヤモンドの価格は仕入れはどんな方法で行われているか?や、仕入先は何処か?によって大きく左右され、店頭販売価格に転嫁されます。さらには仕入れたタイミングでの円相場の問題やダイヤモンドのグレード毎の需要と供給のバランスなどいくつもの要因が在るので一概に何故かは説明できませんのでご了承ください。
鉱山会社のプロモーション原石を研磨して直接お届けします
ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーではデビアスグループの鉱山会社デブスワナから供給されるボツワナ産を中心とする最高品質ダイヤモンド原石を直接買い付けしています。しかもそのダイヤモンド原石は直接研磨を担当するフィリッペンス・ベルト氏の下へ送られて仕上げます。
その後、そのまま日本へ輸入されますので、鉱山会社から研磨から店頭までに通常かかる、ブローカーの手数料や原石ソースを仕分ける手間に加えて輸入業者や石屋さん、メーカー等の中間マージンが一切かからず直接お客様にダイヤモンドをお届けできるのです。ブリッジ銀座のダイヤモンドはしばしば「価格が安い」と言われるの理由はここにあります。一般的なダイヤモンド流通とブリッジ銀座の比較
一般的には(弊社もそうでした)ダイヤモンドの原石マーケットには立ち入る事が出来ません。ダイヤモンドの原石の取引はキンバリープロセスなどで厳しく管理されておりマネーロンダリングや紛争の資金にされないように管理されています。原石マーケットはダイヤモンドを加工する業者でない場合は出入りが非常に難しいのです。
サイトホルダーなど限られたグローバル企業のみ参入することのできるマーケットなのです。サイトホルダーによって売り買いされるダイヤモンドはサイトホルダー同士でも売り買いされるようです。原石のままでは研磨業者以下には販売できませんので、最終的には研磨されてダイヤモンド取引所で販売されます。
ダイヤモンドは出荷時にある程度仕上げて出荷されていますが、それを自社内で自分たちのオリジナルカットにリカットして販売するブランドも多いようです。研磨に二重のコストはかかりますが原石マーケットへ入り込むことは出来ませんので、リカットという手法を選択すれば独自固有の品物を展開することは出来るようになります。
輸出入に強い商社やメーカー、もしかしたら大規模に展開する小売チェーン店もダイヤモンド取引所に入って売買できるところもあるかもしれません。しかし販売ノルマや取引額の問題で小さな取引しかできない小売店などには厳しいマーケットです。大きく商売をしている商社や卸売りの業者などがここからダイヤモンドを手に入れ日本国内に輸入してきます。
小売店や国内ブランドの直営企業などはこの段階でダイヤモンドを仕入れます。(私達も数年前までこのタイミングでダイヤモンドを仕入れていました。)鉱山プロモなので高品質なのにリーズナブルなブリッジ銀座のダイヤモンド
このように鉱山直接のプロモーションなのでブリッジ銀座では超高品質のダイヤモンドをお求めやすい価格で提供させていただく事が出来るのです。
また近年は日本国内の質屋さん(リサイクルショップ)で買取されたダイヤモンドを仕上げ直して販売するケースも増えており、鉱山から買い付けたダイヤモンドなのか?質屋さんから買い受けたダイヤモンドなのか?でも価格に差が出るという事があるようです。
近年のリサイクルショップの活躍で業界内で日本は世界でも有数のダイヤモンド鉱山である!と言われています。原石の研磨をする会社も日本国内のマーケットに買いに入っています。ダイヤモンドに限らず品物の価格は需要と供給のバランスで決定されます。通常ダイヤモンドの原石品質に差がある場合は原石の時は低価格だったダイヤモンドが4Cハイグレードに鑑定されて高値に取引されたり、逆に原石高品質でも4Cで低評価のために美しいダイヤモンドなのに価格が抑えられていることなどはあるようです。リサイクルショップから来たダイヤモンドはもっと安価に取引されますのでダイヤモンド全体の価格に影響を与えている一因となっています。
ダイヤモンドの原石品質の内「メイカブル原石」からは4CグレードD-VVS1も出現します。この場合、原石の段階では安価で取引されいた、にもかかわらず研磨済みの状態では高額に取引されます。研磨されて価値が上昇するパターンです。
複雑化するダイヤモンドの流通
上記の様に様々なダイヤモンドが店頭に並んでしまう昨今です。しかもリサイクルショップから買い上げられたダイヤモンドは再研磨され新品として再流通してきた場合、新品なのか中古なのか?はダイヤモンドマーケットではなかなか見分ける事が困難です。4Cや価格だけでダイヤモンドを探したいという場合にはこうしたダイヤモンドの需要は近年高まっているのは事実です。
しかし、せっかくの記念のダイヤモンドが二次流通品であってはならない!とブリッジ銀座では考えています。採掘されて研磨され、まだ誰の手にもわたっていないピュアなダイヤモンドをお届けするのがブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーのポリシーです。
ダイヤモンドの産地についてロシア・カナダ・アフリカと産地で迷っています。
ランオブマイン産地によって異なるダイヤモンドの特性
婚約指輪エンゲージリング選びで大切なダイヤモンドの選定。エンゲージリングのセンターにセッティングされるダイヤモンドはなるべく美しく輝くダイヤモンドを選びたいですよね!?
ちなみにダイヤモンドの品質を定めるGIAによる国際基準4Cでは、研磨済みダイヤモンドは産地による価格の差が無い事に成っています。お店単位でも「○○産なので高額です」とは成っていないのではないかと思います。研磨済みダイヤモンドの価格は産地毎ではなく国際的な評価基準4Cによってその価値が決められているからなのです。ですから今の所ダイヤモンドを産地で選ぶという概念は一般的ではないのではないでしょうか?また産地オリジンは鑑定鑑別機関では特定できませんので、鉱山会社と直接的に取引している場合の除き産地を特定して販売することが現在のルールではとても難しいことではあります。
グリーンベールに覆われた8面ソーヤブル
しかしダイヤモンドは地上に運ばれてから発見されるの長い時間を過ごしている土地の影響を少なからず受けています。二次鉱床のダイヤモンドは浸食され角が丸く結晶形が判りません、また一次鉱床のダイヤモンドも地上に上がってきてから炭素の表層部分に別結晶が被膜を作って特徴的な見た目になっているものも少なくありません、ボツワナ産のダイヤモンドで言えば産出中最も多い結晶形は6面でアフリカ産特有の黄色の原石では無く緑色の被膜に覆われた結晶が含まれます。ダイヤモンド原石のディーラーはこうした特徴を見て産地を言い当てる事が出来ます。この外部特徴をランオブマインと呼びます。ランオブマインではボツワナの8面結晶でグリーンベールに覆われたダイヤモンド原石は特に上質で高品質である事が知られています。
一部GIAやその下部組織で産地オリジンを鑑定して記載する動きも有りますが、そのマッチ率は100%ではありません(最大で90%、GIA以外では60%程度、、、とも)ダイヤモンドのエキスパートデビアスグループでは2030年までにダイヤモンドの産地証明をすると表明しています。トレーサビリティは生産者しか最終的に証明できません。生産者方直接買い付ける以外で第三者の入れる余地は少ないのです。2025年までにデビアスでは原産地を明確にしたダイヤモンドの取引を完成させると発表していましたのでそれに期待した方が良いかもしれませんね、GIAの産地オリジンサービスはカナダ、ボツワナ、ナミビア、南アフリカの4カ国産に限って展開されているのですが、これはデビアス管轄のダイヤモンド鉱山の情報をGIAラボが解析して行うサービスでもあり、精度が上がってくれば第三者サービスではなく原産地を管理する鉱山企業であるデビアスその物が産地を証明する方が話が早いですね。BRIDGEではデビアス鑑定を取り扱っていますので恐らくそこが最初のオリジンレポート付として発表される筈です。
それでもダイヤモンドの美しさは原石と研磨者で決まる!
ダイヤモンドが最も産出している国がロシア産ですので市場に最も多く出回っているダイヤモンドがロシア産と言えます。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではボツワナを中心としたアフリカ産を取扱います。それはダイヤモンドの原石品質においてボツワナをはじめとするアフリカが良いとされているからです。ダイヤモンドの業界の格言で「美しい物はアフリカから」有名な言葉です。
ダイヤモンド業界内で有名な話として、ロシア産等の産地不明とアフリカ産のダイヤモンドを同じ袋に入れておいた場合にアフリカ産が一方的にロシア産などの産地不明ダイヤモンドを傷つけていきます。これは結晶の密度の問題なのか?アフリカ産(南アフリカ、ボツワナ、ナミビア、ジンバブエ、コンゴ等)の方が実際の硬度が”硬い”ことを現しています。
加えてオーストラリア・アーガイル鉱山産のダイヤモンドも硬いことで有名です。アーガイル鉱山創業当初、オーストラリア産のダイヤモンドを研磨できるサイトホルダーは少なく、アーガイル産ダイヤモンドは他産地に比べても硬すぎる為、加工が出来ず宝石として流通させる事が出来ませんでした。その為オーストラリア産は宝石品質では無い低品質である等ど言われていた時期が有るほどです。オーストラリア産で有名な稀少なピンクダイヤモンドも硬くて研磨が難しいのです。南半球と北半球ではダイヤモンドの硬さに明確な差が有る様なのです。
エシカルで倫理的なダイヤモンド採掘とは
※ダイヤモンドの鉱山は採掘終了後に鉱山を元の自然環境に戻す約束で掘っています。ロシア(サハ共和国産)のダイヤモンド鉱山は永久凍土(ツンドラ)を核爆破してその下に眠る地下資源を採掘しています。1980年代に行われた平和的な核発破の幾つかは逆火(失敗)し周辺地域を放射能汚染してしまいました。汚染は同地域の水源にも広がり鉱山で働く工夫や周辺住民の環境は劣悪となってしまったのです。そしてその直後ソビエト連邦は崩壊し連邦から解放された小さな国々が突然小さな後進国として国際社会に出現したのです。外貨獲得手段として地下資源を掘り進めるほか手段の無いサハ共和国へ私たち先進国はの支援を受けながら地下資源採掘を継続、現在に至っています。しかし倫理的に地球温暖化と自然破壊に配慮しないこの採掘方法には世界中から疑問が投げかけられています。しかし、生活の糧を失えない現地では今も被ばく量をコントロールしながらの採掘が進められているのです。
私たちはツンドラの永久凍土を元に戻すことは現在の技術ではできない事と、放射能汚染しても経済活動を止めない非民主主義的な考え方、また永久凍土を核爆破したツンドラの下からは大量の温室効果ガスが発生している事から、小さな抵抗とは思いつつロシア産ダイヤモンドを採用していません。こうした理由でデビアスも1997年以降ロシア産ダイヤモンドを取り扱いませんし西側諸国のセレブや知識人、王侯貴族はエシカルでクリーンな産地のダイヤモンドを選ぶのです。フィリッペンス・ベルト氏の感覚
ダイヤモンド研磨の現場ではどのようなイメージなのかをフィリッペンス・ベルト氏にインタビューしてみると、ロシア産やカナダ産のダイヤモンドを研磨する場合に、「スル~スル~」と研磨できる印象だそうです。対してアフリカ大陸産のダイヤモンドは「ギシギシ」していて総じて「硬い」と言います。研磨者のイメージでも容易に研磨できないアフリカ産と比較的容易に研磨できるロシア、カナダというイメージがあるようです。実際にフルカット58面体のダイヤモンドを研磨するのに2~3倍の時間がかかります。
これはロシアやカナダのダイヤモンドの方が結晶が整列していて素直で研磨しやすいと言う事だそうです。対してアフリカ大陸産は結晶がそれに比べて密度か高いのか感覚として研磨しにくいのだそうです。原石の品質が並同士のロシア・カナダ産とアフリカ産とではロシア・カナダの方が「美しく仕上げやすい」と言います。しかしTOP品質で比較した場合はアフリカ産のダイヤモンドの美しさは頭一つ抜け出してきます。
※あくまでダイヤモンド研磨を担当するベルト氏の感覚値での話です。しかし「美しいものはアフリカから」という格言がダイヤモンド業界にあることも事実です。
そうしてもう一つ注目すべき点はベルト氏の選定するダイヤモンド原石は”美しい”という事です。ダイヤモンドを含む宝石類の”光や輝き”とは何でしょうか?それは宝石の彩度、明度、そして輝きの温度の3つの要素で決まります。ベルト氏は原石選定をパッと見た美しさで決めています。そして仕上がってくるダイヤモンドは総じて彩度が高く鮮やかな虹色で、ダイヤモンドの輝きのモザイクは明るく、暖かい光を放つ、様に仕上がっています。ダイヤモンドを選別する仕事をしたことある人なら誰もが「綺麗だ」と感じるダイヤモンドを仕上げて来るのです。フィリッペンス・ベルト氏の原石を見抜く審美眼はあくまでもベルト氏の感覚なのですが、絶対的に美しいダイヤモンドを無抜く目は世界中の誰より優れていると言っても過言ではないのです。
【希少性=4C】【美しさ=原石と研磨】
「硬いとは?」いったいどういう事なんでしょうか?これは一般的に結晶の整ているロシアやカナダ産と比較してアフリカ産が結晶の歪みが多い事が原因ではないかと思われていたのですが、ベルト氏のイメージでは粒子の細かさの問題ではないか?と考えているようでした。
低品質の原石ではこのセオリーは通用しないのですが、結婚指輪用等の高品質ダイヤモンド原石ではボツワナ産も一般的なロシアやカナダのダイヤモンド同様に結晶は美しく整っていて素直に整列しています。その上で硬いという事はそれだけ炭素原子の距離が近く高密度で結晶していると言い換える事が出来ると思います。
ベルト氏はまさにこの事を指摘しているようでした。高密度の物質を研磨した場合、表面の滑らかさは高密度であれば高密度であるほど”平ら”になり、それはダイヤモンド表面に当たって跳ね返るシンチレーションにおいてより強い光を跳ね返すと言う事です。ダイヤモンドの美しさはその”硬さ”から発揮されるので、より硬い高品質のボツワナ産ダイヤモンドが最も美しいと評価され、原石の価値が高い理由はそうした部分にあるのかもしれません。
アフリカ産=南アフリカ、ボツワナ、ナミビア、ジンバブエ、コンゴ等
ベルト氏のお任せグレードダイヤモンドについて
BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーにはタイミングによってはフィリッペンス・ベルト氏の「お任せグレード」というダイヤモンドを実際に店頭で取り扱う場合があります。このお任せグレードのダイヤモンドは実際に店頭で通常展開されているダイヤモンドとはどのような違いが有るのか?御案内しようと思います。
フィリッペンス・ベルト氏のお任せグレード
端的に言うとベルト氏が研磨したダイヤモンドの内、原石の検査の段階でFカラー以上VSクラス以上の評価にならない事がわかっていた原石から研磨されたダイヤモンドの事をお任せグレードと呼びます。お任せグレードでは使用するダイヤモンドの原石品質はTOP of TOPの0.096%から厳選しています。しかし最終グレードはF以下、もしくはVS以下のグレードの成るであろうことが”事前にわかっている原石をベルト氏が選びだした場合のみ”お任せグレードとして販売しています。
つまり美しさは通常のグレードのダイヤモンドから見て殆ど損なわれませんが、4Cグレードにおいて低品質と判断されるダイヤモンドを”お任せグレード”として販売しています。実はフィリッペンス・ベルト氏の為に私たちが選定しているダイヤモンド原石の中にも研磨後4C評価をするとカラーグレードがFカラー以下若しくはクラリティグレードがVS2以下の評価となるダイヤモンドが存在します。どうして事前に判るのか?と言うとダイヤモンド原石は最も経済的なカット方法はどれであるか?を事前に計算されています。現行の最新レーザーでのスキャニングではその研磨パターンは100以上が提示されます。その中で最も経済的に有利な形にダイヤモンド原石を加工するのですが
4Cは希少性と価格を決める大切な要素である事はもちろんなのですが、この事からも4Cグレードが美しいかどうか?の指針に必ずしもなるわけではないという事がお分かりいただけると思います。
以下に価格の目安を表記しておきますので参考にしてください。
0.2ctサイズ(H以上SI以上)120,000税別
0.25ctサイズ(H以上SI以上)165,000税別
0.3ctサイズ(H以上SI以上)200,000税別
0.4ctサイズ(H以上SI以上)400,000税別
0.5ctサイズ(H以上SI以上)500,000税別
※価格は予告なく変更する場合があります、予めご了承ください。現在の価格については店頭スタッフまでお問い合わせください。お任せグレードは日本国内のCGLなどの鑑定鑑別機関に鑑定させていますが鑑定書は未発行の状態です。ご希望により鑑定書を発行する事も出来ますのでおき月に店頭スタッフまでお問い合わせください。上記価格もあくまで基準です、中には極端に黄色の強いダイヤモンドを研磨するケースや、変形カットなどの特殊な形に仕上げる事もあります。特にアントワープブリリアントで取り組むボツワナを含むアフリカのダイヤモンドは超高硬度から発揮される表面反射(シンチレーション)や産地の特性でケープと呼ばれる黄色系のダイヤモンドの中にも魅力的な原石が多数存在しています。そうしたダイヤモンドの魅力をお伝えするのもお任せグレードの楽しさかもしれません。
また、そんな魅力ある原石を見つけた場合ベルト氏は積極的にそうしたダイヤモンド原石を研磨して仕上げていくのです。お任せグレードは鑑定されている?
写真の品物はお任せグレード0.3ctとして届いたダイヤモンドです。ベルト氏の研磨したお任せグレードのダイヤモンドは鑑定されています。すでにグレードのわかっている(確定している)状態で輸入されます。しかし本来このグレードのダイヤモンドに鑑定書(グレーディングレポート)を発行していませんでしたのでIIDGRやCGL(中央宝石研究所)で発行された鑑定書を添付していません。
鑑定済み鑑定書未発行なのです。(写真のダイヤモンドは鑑定した場合のグレードは0.315ct Gカラー VS2 3EX/HCです)
代わりにBRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではAGL鑑別団体協議会加盟の鑑定機関でもう一度鑑定させた内容をジュエリーの品質保証書内に記載してお客様へダイヤモンドをお渡しさせていただきます。その際”鑑定ナンバー”も同時にお渡ししますので、鑑定書(グレーディングレポート)が必要な場合はそのナンバーでいつでも鑑定を取得していただけます。またご希望により有料にて鑑定書をお出しすることもできますのでその場合はお問い合わせください。
ご結納やお顔合わせで婚約記念品としてのお披露目の機会があり婚約リングを、皆さんの前にお披露目したり飾る場合にはダイヤモンドの鑑定書が一緒に飾られる方がより形式的になり「キチンと感」演出という面でも良いかもしれません
またお任せグレードのダイヤモンドの中にはイレギュラーですが中には強い蛍光性を発揮するダイヤモンドを選ぶケースなどもあるようです。そうした場合はダイヤモンドそれぞれの持つ魅力と特徴について店頭で詳しくご案内させていただいたうえで販売させていただきますのでご安心ください。
フィリッペンスベルトのお任せグレードSi1サンプル
以下の写真はボツワナ産最高グレードのダイヤモンド原石から研磨されたクラリティグレードSI1評価のダイヤモンドを拡大した写真です。ご覧いただくをわかる通りに肉眼で内包物を発見するのは非常に困難です。美しさは原石とカッターで決まると言います。腕の良い研磨師はダイヤモンド内部の内包物の位置を注意深く確認して耐久性に影響を及ぼさないと判断すれば、欠点ではなく特徴としてとらえてダイヤモンドを仕上げていくのです。
上写真のダイヤモンドの内包物はクリスタルやノット、ピンポイント、フェザーなど様々な内包物が散見されます。しかしこれらが美しさを損なうかどうかは別問題です。最高クラスの原石から出現したSi1グレードの内包物はほとんどの場合ダイヤモンドです。(ダイヤモンドの内部に別の結晶のダイヤモンドが結晶して不純物となっている)例えるなら氷の中に別の氷の結晶が入っているようなイメージです。光のレリーフが同一の場合は内包物がクリアな場合、その輪郭しか確認できない場合もあります。内包物は天然の証でもあります。結婚婚約では無傷欠点も重要なポイントですのでハイグレードの人気が高いことはもちろんですが、一概にどのグレードが良いか?は大変難しい問題です。希少性で選べばグレード優先、美しさで選ぶ場合は、そのダイヤモンドを実際に見て「美しい」と実感できるものを選ぶことをお勧めいたします。
フィリッペンス・ベルト氏はベルト氏用に私たちが用意したデブスワナ(デビアスグループのボツワナサイト)の上質ダイヤモンド原石の中からさらに自身で上位10%だけを厳選(10石あるとベルト氏が選び取るのはわずかに1石のみ)します。フィリッペンス・ベルト氏によって選定されるダイヤモンド原石はベルト氏の審美眼で最終選定されています。宝石の美しさは数値化できません。
価格と希少性は国際的な評価基準4Cによって決められていますが、美しさは4Cでは判断できません。ダイヤモンドの美しさは原石の良し悪しと研磨者の腕前で決まると言われますが、BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは原石の美しさを見抜く研磨者の審美眼を大切にしています。
フィリッペンス・ベルト氏は「これは美しくなる原石なんだよ」と一言で表現していますが、仕上がったダイヤモンドは例外なく鮮やかな虹色で、ひときわ明るく、そして暖かい輝きを放つのです。それはもともと原石その物の持つ美しさを研磨者の技術で引き出して初めて発輝されるものなのです。※お任せグレードは常時店頭に在庫しているわけではありません詳しくは店頭販売スタッフまでお問い合わせください。
ダイヤモンドに鑑定書は付きますか?
ダイヤモンドの国際的な評価基準4Cを記載するレポート
ブリッジ銀座で取り扱うダイヤモンドには鑑定書、鑑別所、またはダイヤモンド証明書をお付けしております。アントワープブリリアントではデビアスグループの鑑定鑑別機関IIDGRの鑑定をお選びいただくこともできます。またブリッジでは2019年には日本国内で初めてデビアスグループのダイヤモンド鑑定書を採用しました。その他にも中央宝石研究所(CGL)発行のダイヤモンド鑑定書をお付けする場合もあります。ご希望がございましたら店頭スタッフまでお伝えください。ダイヤモンドの鑑定書グレーディングレポートには国際的な評価基準となる重さ・色・透明度・形の4つの項目が記載されています。それぞれの項目は希少性に直結する為にお求めになるダイヤモンドの価値判断にお役立ていただけます。またダイヤモンドのグレーディングレポート(鑑定書)はダイヤモンドの美しさを現す物では在りませんのでご注意ください。
ダイヤモンドの美しさは原石の品質とその原石をどんな職人が仕上げしたか?で決まり、鑑定書に記載される4C評価で価格と希少性が決まります。希少で美しいダイヤモンドをお求めの場合、原石の品質と研磨者そして4Cでダイヤモンドをお探しに成る事が大事なのです。
→DeBeersGroupについて詳しく
⇒IIDGRについて詳しく
⇒CGLについてもっと詳しく
ダイヤモンドの鑑定書は販売する店舗では無く公平性を担保するために信頼ある第三者に行わせるのが通常です。ブリッジ銀座では上記3つのダイヤモンド鑑定機関の他にもご指定の鑑定鑑別機関がおありの場合はその鑑定機関へダイヤモンドを鑑定だしする事も出来ますのでお気軽にお問い合わせください。フィリッペンス・ベルト氏のお任せグレード
ブリッジ銀座ではダイヤモンドの鑑定書に拘りが無いお客様のためにフィリッペンス・ベルト氏お任せグレードのダイヤモンドもご用意しております。このダイヤモンドにはダイヤモンド証明書が付いてきます。(ご希望により鑑定取得することもできます。別途費用が発生します。)ダイヤモンドの美しさは「原石の良し悪し」と「カッター(ポリシャー)の腕前」で決まります。お任せグレードではデビアスグループの鉱山(主にボツワナ産)のTOP原石からベルト氏自らが厳選した僅か0.096%の最高品質を使用し研磨を施します。お任せグレードは「最高の原石」を「最高の職人」が仕上げますので、美しさは比類なき美しさを誇るアントワープブリリアントのダイヤモンドでありながら、鑑定鑑別を第三者に委託しないことで、原石の段階から手間と費用を抑えて作り出されるます。リーズナブルな価格でご案内する事が出来るのです。
お任せグレードではおおよそのカラットサイズでオーダーいただきますので明確なカラットサイズの指定が出来ませんので予めご了承ください。なお4Cの内カラーはG以上、クラリティ―はSI1以上でカットグレードは3EX/HCをご用意します。ダイヤモンド証明書内にはグレードの記載がされます。上の3つのダイヤモンドはすべてベルト氏のお任せグレードダイヤモンドがセッティングされています。アントワープブリリアントを名乗るに美しさは申し分なく気品・存在美のあるダイヤモンドを使用しています。
お任せグレード価格(2020・1)Gup-SI1up-3EX
0.15ct ~ 0.19ct: \ 99,000
0.20ct ~ 0.24ct: \ 132,000
0.25ct ~ 0.29ct: \ 176,000
0.30ct ~ 0.39ct: \ 209,000
0.40ct ~ 0.49ct: \ 386,000
0.50ct ~ 0.59ct: \ 580,000
以下続く・・・
紛争(コンフリクト)ダイヤモンドとは何ですか
紛争ダイヤモンドは販売しません
紛争コンフリクトダイヤモンドとはダイヤモンド産出国が紛争地域である場合に、紛争を起こしている当事者の資金源に成っているダイヤモンドを指します。2006年にレオナルド・ディカプリオ主演の紛争ダイヤモンドを題材にした映画「ブラッドダイヤモンド」が上映されるなど社会的にも注目を集めています。この作品ではアフリカのシエラレオネ共和国での内戦(1991年 – 2002年)での、「ブラッド・ ダイヤモンド」(紛争の資金調達のため不法に取引されるダイヤモンド、いわゆる紛争ダイヤモンド)を取り上げていました。
主演がレオナルド・ディカプリオだったのでご覧になった方も多かったのではないかと思います。
ブリッジ銀座では紛争と関係のないダイヤモンドのみを取り扱ており、独自の証明書を発行しています。紛争(コンフリクト)無関係(フリー)ダイヤモンドやエシカルダイヤモンドと呼ばれます。当時シエラレオネの他にアンゴラ・リベリア・コートジボワール・コンゴ民主共和国・コンゴ共和国等多くのアフリカ諸国で内紛が起こり、無辜の住民が奴隷としてダイヤモンド採掘を強いられたといわれています。実際的な資金源としてではなく住民に対するそうした非人道的な行為が横行することが最も大きな問題とされました。
こうした事態をを重く見た国連は1998年にこのことをダイヤモンド業界に指摘、これを受けてダイヤモンド業界は2000年に南アフリカのキンバリーで会合を開き、紛争ダイヤモンドの取引を停止でき、ダイヤモンドを購入する人が、そのダイヤが暴力に加担していないものかを確かめることができる方法を策定することで一致、これによりワールドダイヤモンドカウンシルが発足、2002年にはキンバリープロセス認証制度(KPCS)が制定されました。
キンバリープロセス認証制度(KPCS)
キンバリー・プロセスとは、ダイヤモンドを紛争に資金を提供する可能性を減らす事を目的にキンバリー・プロセスに参入した国にダイヤモンド原石を取引する際、原産地証明書(キンバリー・プロセス証明書)の添付を義務付ける制度である。同時にそれまで実現しなかったダイヤモンドのトレサビリティを明確にし、産地証明ができるダイヤモンドが市場に登場するきっかけともなりました。
ブリッジ銀座ではいち早くキンバリープロセスを取り入れ、お客様とのお約束として紛争ダイヤモンドを取り扱わないこととしました。
キンバリープロセス公式HP
ダイヤモンドの価値を決める4Cそして次のCはCONFLICT(コンフリクト)のCであるといわれた。現在では54の国がキンバリープロセスに加盟、クリーンなダイヤモンドビジネスを業界を挙げて目指しています。エシカルでサスティナブルな婚約ダイヤモンドをお届けします
二人の大切な記念の瞬間を閉じ込めて宝物となるダイヤモンドの婚約指輪、プロポーズの瞬間は二人にとって忘れられない人生の掛け替えのないタイミングとなると思います。そんなダイヤモンドが倫理的で自然環境に配慮されCSRを意識していない企業が採掘していたりエシカルとは程遠い状況で採掘されたダイヤモンドであるべきではありません。ダイヤモンドは嗜好品の側面も持っている事から社会的な規範を守る事は重要な宝石としての責任だと考えているのです。
その為、私たちはキンバリープロセス非加盟国のダイヤモンドを扱いません。また自然環境への配慮と人道的・倫理的な観点からロシア産ダイヤモンドも取り扱いません、(※ロシア産ダイヤモンドについての見解)ダイヤモンドは平和的に採掘され、採掘地域の発展に貢献し世界を平和にする宝石でなければならないです。
ハートアンドキューピッド(H&C)とは?
完璧な対称性を目視できるハートアンドキューピッド
ダイヤモンドのモザイク模様の内、光のコントラストが鮮明に成る事で美しさは確実に上がるハートアンドキューピッドは研磨の対称性とファセットラインの一致と言うそれ迄、誰も気に留めていなかったダイヤモンド加工の基本的な要素を整える事で出現しました。ダイヤモンドの美しさの内、光のパフォーマンスでコントラストは非常に大切なテーマです。コントラストが下がるとダイヤモンド全体の明るさは上がっていきますが人間の目は単純に明るさがあかったから美しくなったとは感じないようにできています。ハートアンドキューピッドは輝きに強い濃淡を生み出し美しさを向上させる重要な要素なのです。
ハートアンドキューピッド(H&C)は1993年に登場したダイヤモンドの対称性を見るために有効な検査方法です。ダイヤモンドを専用のスコープで観察するとフェイスアップ(正面)からは8本の矢模様がフェイスダウン(裏面)からは8個のハートが出現するとっても幻想的な光のパターンの事です。
開発者はアントワープブリリアントの専属研磨氏「フィリッペンス・ベルト氏」達のチームです。H&Cは1990年に誕生したエクセレントカットのダイヤモンドを数多く検査していく中で偶然発見された模様で、ダイヤモンドに優れた研磨技術を施して初めて出現する模様です。
H&Cはそれまで研磨の世界で誰も気に留めていなかったガードルを挟んだクラウンとパビリオンファセットの連続性を重視した研磨法から発見されました。そして正確無比な各ファセットエッジの対象と合同、まさに研磨職人の技術の結晶なのです。恋のキューピッドに射抜かれた8個のハート
ハートアンドキューピッドのダイヤモンドを中央宝石研究所で鑑定した場合は専用のレポートが添付されます。一生の思い出の品物に恋のキューピッドが射止めたハートが隠されているなんてとってもロマンチックですね!IIDGR鑑定書には添付されていませんでしたが2020年以降のデビアス鑑定ではハートアンドキューピッドがレポートされるようになりました。
ハートアンドキューピッド(H&C)を創り出した鬼才”フィリッペンス・ベルト氏”
1990年にエクセレントカット1993年にハートアンドキューピッドを立て続けに達成したダイヤモンド研磨界の天才「フィリッペンス・ベルト氏」1919年にダイヤモンドデザインの中で発表されたトルコフスキー案の図面にはパビリオンファセットやクラウンファセットの一致などの条件はなかったため、(そもそもスターファセットやベゼルファセットの役割については、あまり触れられておらず、不完全な理論だったが光の反射という光学的な発表はダイヤモンドの輝きを考えるうえで当時としては非常に重要だった。)しかも1988年にGIAの発表したダイヤモンドの最高グレードエクセレントにもその条件は盛り込まれませんでした。それまで誰もダイヤモンドの対称性やクラウン部分とパビリオン部分のガードルを挟んだファセット稜線の一致や連続性などに気を留めていなかったのです。
そもそもGIAのエクセレントカットを達成した時にハートと矢の模様が後から発見されたのですから当たり前と言えば当り前ですね。現在も現役でダイヤモンド研磨に携わるベルト氏、開発者本人の研磨したハートアンドキューピッドを記念のダイヤモンドにしてみてはいかがでしょうか?
※フィリッペンス・ベルト氏の開発したハートと矢模様のモザイクパターンは当初別の名前で呼ばれていましたが、現在は商標の問題でハートアンドキューピッドと呼びます。ハートアンドキューピッドは中央宝石研究所の登録商標です。
※優れた研磨技術の結晶であり、愛の逸話をいくつも持つハートアンドキューピッドパターンですが、ダイヤモンドのカットグレードの内シンメトリー(対称性)が特に優れていれば、G.I.A.カットグレードがエクセレント以下のベリーグットでも、クラウンとパビリオンのファセットの先端が一致している事や、複数存在する同種のファセットの形が合同一致している状況であれば実はハートアンドキューピッドパターンは出現することが分かっています。
婚約指輪のダイヤモンドは美しさと希少性どちらを優先で選べばいい?
ダイヤモンドの美しさは原石の良し悪しと研磨師の腕前によって決まる
美しさは原石と研磨で、しかしダイヤモンドの稀少性は品質基準4Cによって決まります。価格も4Cで評価される為にダイヤモンドを購入する際に避けて通れないのが4C評価であると言えます。一生の記念に選ぶダイヤモンドにおいて4C評価が何でもよいとはなりにくい物です。4Cによって決まる価値が有る以上其処は見逃せないでしょう、しかし、多くの宝石店が4Cだけではダイヤモンドの美しさを評価できないと異口同音に発信している通りダイヤモンドの美しさは4Cだけでは測りきれないのです。
写真のダイヤモンドはフィリッペンス・ベルト氏が選びだしたボツワナ産高品質ダイヤモンド原石をラウンドブリリアントカットに仕上げたダイヤモンドです。国際的な評価基準4Cで評価しますと0.328ct、Gカラー、SI1、3EX/HCです。4C評価上は決してハイグレードとは言えませんが、その美しさは格別です。なぜなら高品質な原石を世界最高の研磨師の手で仕上げ手られているからです。ダイヤモンドの希少性は【4C】で、美しさは【原石とカッター】で決まるのです。婚約指輪のセンターストーンにお二人の記念となるダイヤモンドを選ぶ際に”大事にしてほしいこと”を記載しますので是非参考になさってください。
一般的にダイヤモンドの価格(価値)を大きく左右するのは4Cと呼ばれる国際基準があります。これはGIAと言うアメリカの鑑定鑑別機関が定めた国際基準の様なもので、ブリッジ銀座でもダイヤモンドをお選びになる際の指針の一つとして4Cの内容は詳しくご案内させていただきます。お気軽にお申し付けください。
通常宝石店ではダイヤモンドをお求めのお客様に品質基準4Cの説明を通してダイヤモンドの選び方を詳しくご案内いたします。また以下にダイヤモンド選びのポイントを記載しますのでご参考になさってください。
ダイヤモンドの4Cは希少性の指標として最適
ダイヤモンドの希少性は、他のどの宝石をも凌駕しており、すべての宝石の中で最も希少性の高いと言えます。一部専門家の中には特別な色石は「ダイヤモンドを上回る稀少性が有る」という方もありますが、鉱山の規模や需要と供給のバランス、各宝石種ごとの市場規模で考えればダイヤモンドを超える希少宝石が無い事は明白です。
そんなダイヤモンドの中で更に希少性に優劣を付けるとすれば4Cで見ていくのが最もわかりやすいのではないかと思います。
ダイヤモンドの4Cは色の等級、透明度の等級、カタチの等級、重さ、サイズ、蛍光性に処理の有無がそれぞれレポートとして情報開示されます。そのなかで比較的カラット、カットは美しさ、カラーとクラリティは希少性の項目と言えます。希少なダイヤモンドをお求めであればカラーとクラリティに拘って探す事をお勧めしますし、美しさに拘ってお探しならカットとカラットに拘って探すことをお勧めいたします。
一生に一回しか贈らない(貰わない)ので両方の項目を拘りたいという場合は4項目とも妥協無く探すことをお勧めします。
(1~3カラットサイズの無処理ピジョンブラッドルビーや2~5カラットサイズの無含侵エメラルドのトッピンは希少という点でダイヤモンドに唯一肩を並べる宝石です。しかし白いダイヤモンドでは供給量が多く価格が追いつかない場合があると思いますが、カラーダイヤモンドで考えれば、やはりダイヤモンドが上ではないかと思います。希少宝石の世界は奥が深すぎるのであくまで一般的な宝石の話として。)
選ぶなら希少性?美しさ?それとも価格?
ダイヤモンドに限らず、全ての宝石を選ぶ際に私達が一番大切にしているのは「パッと見の美しさ」です。天然石であるダイヤモンドはそれぞれ異なる魅力を持っています。それこそ同じものは世界に一つとないのかもしれません、それほど個性的でそれぞれ異なる魅力と美しさを持っています。それは4Cが同グレードで同じ価格であっても同じことです。ですので世界中のダイヤモンドバイヤーがいまだに4Cだけの評価でダイヤモンドを売買しないのです。
ダイヤモンドを比較検討していくと以下のようなケースで悩むお客様を多数見かけます。
同一グレードで価格の異なるこの二つのダイヤモンドの場合、ソーヤブル原石から出現したD-VS1とメイカブル原石から出現したD-VS1はグレードは同じなのに価格はメイカブル原石から出現したD-VS1の方が低いのです。なぜか?それは原石の段階での取引価格が低いからです。ソーヤブル原石のダイヤモンドは値段では高くなりますが「パッと見の美しさ」はソーヤブル原石から研磨されたD-VS1の方が明らかに美しいのです。
価格重視の4Cだけでダイヤモンドを選べばメイカブル原石から出現したD-VS1の方がお買い得に思われるかもしれません、研磨済みダイヤモンドの希少性というテーマでは二つのダイヤモンドは同一で、価格面で低い方がリーズナブルと言う事に一見なるからです。
しかし、メイカブル原石から研磨したダイヤモンドはどこかにグレインが残っていたり、直径5ミクロン以下の内包物を多数内包していたり、よくよく見ないとわからない欠点を多数抱えています。そうしたグレードでは表面化しない特徴が多ければ多いほど「ぱっと見」の見た目が今一つ冴えないダイヤモンドになってしまいます。そういう意味でも”パッと見の美しさ”を基準にすると、価格はごまかす事が出来ないのです。
アントワープブリリアントでは原石の品質にこだわってソーヤブル原石を選定しています。サイトホルダーが厳選したTOP品質の原石からさらに上位10%を専属研磨師のフィリッペンス・ベルト氏が選定してカット・研磨して仕上げますので、美しさという観点ではこれ以上ない最高のダイヤモンドをだけを品揃えしているのです。人生の節目にお求めになるダイヤモンドとして相応しい美しい品物だけをご案内させていただきます。
ワインで例えるなら私たちはソムリエではなくワイナリー
またメイカブル原石から研磨したD-VS1と同価格にサイズを変えずに、カラーとクラリティ―を調整して、より美しいダイヤモンドをご案内する事も可能です。上記のようなグレードが異なる場合も同様です。そういう意味ではブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーはワインで例えるところのワイナリーのような存在なのです。
鑑定鑑別機関含め多くのバイヤーや業界人は取り扱う宝石の研磨済みの状態を検査してグレードや価格を決定していきます。それはまさにビン詰め後のワインの味を確かめ評価するソムリエの様です。張られたラベルやブランド名で価格が決まるワインの世界。高い評価を受けるにはそれなりのワインであることは重要です。価格に応じて味わいや趣、深みが増していくのは言うまでもないでしょう。しかし、今の段階ではまだ世間で高評価をけてはいないが、豊かな畑で高品質なブドウを栽培するワイナリーが上等な醸造スタイルで作り上げるワインの中には、高額なワインを上回るおいしさのワインも存在すると言われています。一般的にワインの価値を判断する際に、ソムリエはメーカーとラベル、ワイナリーは畑と醸造施設を一つの基準として判断するのです。
これをダイヤモンドに置き替えると私たちはそんなワイナリーのような存在なのです。私たちはソムリエ(4C評価でダイヤモンドの価値判断)の様な事も出来ますが、実際にどんな畑で取れたブドウで、どのような醸造方法をしているか?を見てどのくらい美味(美しい)しいのか?を判断できるのです。ダイヤモンドはブランドや価格で美しさが決まるものではありません。
ですから畑(原石の産地)と醸造所(研磨者と研磨所)を見ればどのくらい美味しいワイン(どんなダイヤモンド)なのか?は判断できるというわけです。
宝石は(ダイヤモンド)は何を買うか?よりも何処で(誰から)買うか?が重要と言われる所以ではないでしょうか。
ダイヤモンド原石の厳選について
上質なダイヤモンド原石のみを使用できる訳
ブリッジ銀座アントワープブリリアントでは、研磨済みダイヤモンドの選定は行っておりません。なぜなら私たちが目にするダイヤモンドは一般的に市場に流通するダイヤモンドとは大きく異なり選定する必要がない上質な仕上がりのダイヤモンドだけだからです。
ブリッジ銀座アントワープブリリアントで取り扱うダイヤモンドは原石の段階で厳しく選定されており、その選定基準は極限まで美しいものにこだわっています。しかも原石の持つ『存在美』に着目していますので、最終的には全産出量の0.096%まで絞り込まれているのです。⇒ダイヤモンドの原石
その原石の選定は地下資源採掘企業デビアスグループのデブスワナが行っています。デビアスでは毎月サイト会が開かれそこで原石の買い付けを行う権利を持つ企業サイトホルダーへダイヤモンド原石を供給しています。その供給元ではダイヤモンド原石を最初の段階で色や内包物の割合で24段階のグレードに仕分けします。そのトップ品質の原石からさらに絞り込まれた上質なダイヤモンド原石私たちに供給されている原石なのです。原石は鉱山企業もあるデビアスグループが選定してアントワープブリリアントへ供給しているのです。そのため私たちは一般的なダイヤモンドマーケットで仕入れるバイヤー様やブランド、メーカ―とは異なり研磨済みダイヤモンド裸石を厳選する必要がないのです。
ダイヤモンド原石は厳しく厳選しています。
フィリッペンス・ベルト氏はその中からさらに自身で上位10%だけを厳選(10石あるとベルト氏が選び取るのはわずかに1石のみ)します。フィリッペンス・ベルト氏によって選定されるダイヤモンド原石はベルト氏の審美眼で最終選定されています。宝石の美しさは数値化できません。
価格と希少性は国際的な評価基準4Cによって決められていますが、美しさは4Cでは判断できません。ダイヤモンドの美しさは原石の良し悪しと研磨者の腕前で決まると言われますが、BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは原石の美しさを見抜く研磨者の審美眼を大切にしています。フィリッペンス・ベルト氏は「これは美しくなる原石なんだよ」と一言で表現していますが、仕上がったダイヤモンドは例外なく鮮やかな虹色で、ひときわ明るく、そして暖かい輝きを放つのです。それはもともと原石その物の持つ美しさを研磨者の技術で引き出して初めて発輝されるものなのです。※ダイヤモンドの品質基準4cではハイグレードに評価される低品質原石は最初から排除されています。ダイヤモンドバイヤーの多くはそうしたダイヤモンドを選定してより有利な仕入れを展開するのですがアントワープブリリアントでは原石の段階で選定された高品質ダイヤモンドだけをお届けいたします。
ダイヤモンドの4C と美しさの関係
ダイヤモンドの美しさは【原石の良し悪し】と【研磨者(ポリシャー)の腕前】で決まります。ソーヤブルで存在美ある原石を研磨した場合、実は4Cグレード(カラーやクラリティ)は全て最高に揃うわけではありません。D-FL以下様々なグレードが出現します。
しかしブリッジ銀座で取り扱うダイヤモンドは4Cグレードが、異なっても現実的な美しさは大きく異なりません。何故なら最高品質の原石を選定しているからなのです。4Cグレードはそのダイヤモンドの稀少性を表すレポートとして活用ください。⇒ダイヤモンドの鑑定書
ブリッジ銀座のセンターダイヤモンドはフィリッペンス・ベルト氏が研磨したダイヤモンドのみを使用、フィリッペンス・ベルト氏は現在も現役で活躍しており、2ct以下特にポインターと呼ばれる1ct以下のサイズのダイヤモンド研磨に特化した世界最高のダイヤモンドポリシャーの一人なのです。
ダイヤモンドをバイヤーが厳選しなければならないケースとは?
ダイヤモンドの4Cはハイグレード同士を比較する場合には希少性を示すレポートとしてとても有効です。しかし美しさを示す基準としてはあまり機能してい無い場合もあるようです。
ダイヤモンド原石の内”メイカブル原石”から削り出された4C高評価のダイヤモンドは市場で高値で取引されます。
原石の段階ではソーヤブル原石に美しさが劣る為に高値で取引されないメイカブルですが、研磨して4c評価に変わったとたん高価値のダイヤモンドの仲間入りを果たすのです。こうした原石の時は安価で研磨済みの状態で高価に変化する宝石を業界で”化け石”と呼びます。化け石(ダイヤモンド)が混ざった市場で仕入れする場合はバイヤーの目や経験値は非常に大きな武器となります。しかし、メイカブル原石から出現した4C高品質ダイヤモンドをそもそも取り扱わないアントワープブリリアントではそうした審美眼は必要ないのです。そもそもメイカブル原石から出た4C高品質の”化け石”は何処か美しさに劣るのではないか?とブリッジ銀座では考えています。
私たちはフィリッペンス・ベルト氏の研磨の腕前はもちろんの事、高品質ソーヤブル原石のみを厳選し原石の時から研磨済みダイヤモンドに受け継がれる「存在美」を重要視しているのです。
この存在美こそTOP fo TOPのダイヤモンドで美しさを競う場合に重要なのだと考えています。
例えるなら一口に”プロスポーツ選手”とまとめるだけでなく、その中でも原石の様な選手を最高に磨き上げたトップクラスの選手を探しているのです。
ブリッジ銀座ではプロポーズ用の一生に一回だけ男性から女性に思いを込めて贈るダイヤモンドには特別な想いを持っています。その宝石選びは妥協せず本当に美しいものを選んでほしいと願っています。そのためのお手伝いは全力で取り組ませていただきます。
ブリッジ銀座で是非その輝きを実際にお確かめください。⇒ダイヤモンド採掘から研磨まで
ダイヤモンドは男の宝石?
婚約指輪や結婚指輪を店頭でお選びになる多くの男性は『女性のために』リングやダイヤモンドを用意してあげようとしてご来店されます。男性から女性へ送られるダイヤモンド、しかし結婚指輪はともかくとしても少なくともエンゲージリングのダイヤモンドは男性の宝石なのです。
男性から愛する女性へ贈られる想い
ペアジュエリーでもある結婚指輪はそもそもお互いの分身を身に着け合うという意味があります。有名なところではプロスポーツ選手が試合に勝ったり何か成功した際に”リングにキスする”シーンをご覧になったことの有る方も多いのではないかと思います。(ヨーロッパのプロサッカー選手がゴールを決めてリングにキスのパフォーマンスは有名ですよね!?)あのキスは分身となった女性の助けがあってこの成功がある事への感謝のキスだといわれています。婚約指輪にはそこにさらにダイヤモンドがセッティングされています。男性の想いの込められたダイヤモンドが何時も男性の代わりに女性を守るという意味も込められています。
さらにダイヤモンドは二人の間に生まれてきて想いを受け継ぐ人に、二人から最初に選ぶ贈り物として受け継がれることが既に決まっています。ファーストジュエリーとしてベビーリングやSweet10などもありますが、実はプロポーズの時に贈るダイヤモンドこそ真のファーストジュエリーなのです。
どうして男性の宝石と呼ばれるのか?
ダイヤモンドが結晶したのは少なくとも9億年以上前と言われ、古いものは45億年前のものも存在します。そしてダイヤモンドはその比類なき性質から『宝石の王』といわれ、人類はその永遠の輝きに”想い”や”夢”、”愛”や”人生”を託してきました。45億年というダイヤモンドが積み重ねた時間に比べると人間の人生なんて”ほんの一瞬”です。だからこそ”征服されざる永遠”に託すのではないでしょうか。
BRIDGEでは大切な人に想いを託してダイヤモンド(宝石)を贈るのは、とても素敵なことだと考えています。そしてそんなステキなことが広がって、ダイヤモンドを使う人の周りに多くの笑顔や笑いが有れば良いですよね。
歴史を振り返ってみてもダイヤモンドの持ち主はほとんどが男性です。有名なダイヤモンドは特にそうですが権力の象徴だったり力の象徴として用いられたことから時の権力者が所有者だったケースがほとんどでした。結婚の記念品としてエンゲージリングのダイヤモンドはも1900年代前半まで王侯貴族等の上流階級だけの特別な文化でした。しかしその後、地下資源の採掘技術が飛躍的に上昇しダイヤモンドを多くの人に届けれるようになったことや、世界が平和で豊かになったことで多くの方がダイヤモンドを楽しむことができるようになると一般的にも婚約の記念品としてダイヤモンドを贈るようになっていったのです。
プリンセスマリーとマクシミリアン大公
人類で最初にダイヤモンドを贈られた女性はブルゴーニュ公国の公女マリーであったとされています。婚約者だったハプスブルグ家のマクシミリアン大公はマリー公女にプロポーズする時に、マリーの父であったシャルル突進公へのオマージュとしてダイヤモンドを贈ったとされています。1470年代はダイヤモンドが大変珍しい宝石であったことや研磨できる職人が極端に限られており宝石としてのダイヤモンドを手にできたのは王侯貴族の中でもトップクラスの要人だけでした。
ちなみにこの時ダイヤモンドの研磨を担当したであろう職人はブルージュのルドウィック・ヴァン・ベルケムでした。当時ベルケムはローズカットなどのダイヤモンドの新しい研磨方法を開発した第一人者でした。マリーの父シャルルがベルケムに支払ったダイヤモンド研磨の報酬は3,000ダカットだったとか、1ダカットはベニスで発行された純金の金貨。重さ約3.5gですから3,000ダカットは。。。。ざっと純金10,500gです。金1グラム2017年現在約5,000円とすると・・莫大な金額です。
ベルケムの「ダイヤモンドとプロポーズ物語」
そんなベルケムにまつわる言い伝えで、ベルケム自身が婚約したいと願った女性に求婚したときのエピソードが残っています。
宝石研磨師の道を志したばかりの若かりしベルケムは研磨師の親方(師匠)の娘に恋をします。そして二人はいつしか愛し合うようになりベルケムはプロポーズします。しかしまだ駆け出しだったベルケムとは身分が違った親方(師匠)はベルケムに”ある事”が出来たらお前を一人前と認め結婚を許すと言います。親方(師匠)は暗に無理難題を出してベルケムに娘との結婚を諦めさせようとしたのでした。そのお題とは・・・【ダイヤモンドを磨く】というものでした。当時ダイヤモンドは切断したり割ったりすり事は出来ましたが研磨して光らせる事が出来ませんでした。そのためルビーやサファイヤに比べてもダイヤモンドの宝石としての重要度は低く宝石としても注目を集めていませんでした。そのため当時の宝石研磨と言えば色石が中心で、ダイヤモンドは石にも字を書いたりする道具として使われていたのです。ダイヤモンドを磨く、それは長年ダイヤモンドなどの宝石を取扱っていた親方(師匠)を含め名売ての研磨者にもなしえなかったことだったのです。
諦めきれないベルケムは寝る間も惜しんでダイヤモンドを磨くことに没頭します。しかし・・・数多の先人が挑んで出来なかったことが、いきなりベルケムにできるはずもありません。何年もの間 試行錯誤を繰り返し挑戦しましたが、ダイヤモンドを磨く事はどうしても出来ない!ついに投げ出してしまったベルケムは研磨しなければならないダイヤを放り出してしまいました。
その時です。
ベルケムの投げたダイヤモンドが何かに当たって火花を散らしました。「?」その火花を見逃さなかったベルケム、それまでベルケムがどんなに頑張って試行錯誤して様々挑んでもビクともしなかったダイヤモンドが火花を出した・・・何に当たったのだろうか?ベルケムが自分で投げたダイヤモンドのところまで行ってみるとそこには偶然にも別のダイヤモンドが在ったのでした。ベルケムはこの事をヒントにダイヤモンドをダイヤモンドで磨くという全く新しい研磨法を編み出し見事に親方(師匠)のダイヤモンドを磨き上げました。
それを見た親方(師匠)は娘との結婚を承諾し、晴れて二人は結ばれたと言いう事です。
その後のベルケムは大活躍し稀代の宝石研磨師へと昇り詰め幸せな結婚生活を送るのです。
ダイヤモンドの鑑定鑑別機関、中央宝石研究所とは?
日本国内では最も大きなダイヤモンドのラボ
中央宝石研究所(CGL Central Gem Laboratory)は日本を代表する宝石鑑別機関です。日本国内の婚約指輪などに使用する宝石品質ダイヤモンドの大部分を鑑定鑑別する権威と信用ある第三者鑑定機関です。常に最新の宝石研究に取り組み教育プログラムなども充実しており、業界内におけるダイヤモンド鑑別の第一人者というべき存在です。 ダイヤモンド鑑別用機材一つ一つが専門的で高額な為、最新鋭を揃えることは何処でも出来る事ではなく、本当に一握りの限られた鑑定鑑別機関でなければ設備すらできないのが現状です。CGLではこのほかにもAntwerp Brilliant でご案内して婚約指輪、結婚指輪で絶大な人気を誇る『ハートアンドキューピッド』パターンのレポートを世界に先駆けて導入しており、宝石鑑別と鑑定に対して非常に積極的で革新的な研究所なのです。
CGL中央宝石研究所は社団法人日本ジュエリー協会に加盟しており、国内唯一の国際的な宝石学をリードする団体LMHC(Laboratory Manual Harmonisation Committee)のメンバー企業でもあります。LMHCでは各国を代表する先進的な研究所と情報を共有し常に最新の宝石学的な知識を備えています。
以下LMHC加盟企業
イタリアのミラノにあるCISGEM研究所。
ドイツのイーダーオーバーシュタインのにあるDSEF German Gem Lab。
GIA研究所(ダイヤモンドの4C 等はGIA方式を採用しています。)
タイのバンコクにあるGIT-Gem Testing Laboratory
スイスのルツェルンにあるギュベリン宝石研究所(GübelinGem Lab Ltd.)
スイスの宝石学研究所 – スイスのバーゼルにあるSSEF。
CGLでは最新の検査機器を駆使し各種の合成ダイヤモンドや再結晶ダイヤモンドなどの人口石などあらゆるタイプの処理と改変を看破し正確な検査結果を提供し続けています。ハートアンドキューピッドはCGLの登録商標
ブリッジ銀座Antwerp Brilliant GALLERYで取扱うセンターダイヤモンドは研磨師フィリッペンス・ベルト氏によって完全に仕上げられたるのですが、このフィリッペンス・ベルト氏研磨のラウンドカット、ダイヤモンドは正面から8本の矢模様と裏面から8個のハート模様の見える『ハートアンドキューピッド』に磨き上げられています。CGLではこの『ハートアンドキューピッド』のレポートも世界に先駆けて導入しています。CGL発行のダイヤモンドグレーディングレポートには上写真の様なハートアンドキューピッドを実際のダイヤモンドを撮影したレポート写真が添付されます。
婚約指輪にセッティングするセンターダイヤモンドはぜひハートアンドキューピッドパターンのダイヤモンドを贈られてはいかがでしょうか?
ダイヤモンドのガードル刻印で輝きや透明度は変化する?
トレーサビリティを確立するナンバー管理されたダイヤモンド
BRIDGE Antwerp Brilliant GALLERYのダイヤモンドにはガードル部分にインスクリプションナンバーを刻印しています。このインスクリプションナンバーでダイヤモンドの流通過程をしっかりと把握することで従来供給者の倫理観に頼ってしか担保出来なかった鑑定書とダイヤモンドの完全な一致と原産地や研磨者のトレサビリティーなどのコンプライアンスクリアを実現しています。
※2017年以降、婚約指輪のセンター宝石はキチンとしたダイヤモンドを選んでほしいとの思いで全てのダイヤモンドに採用しています。ガードルにレーザー彫刻してもクラリティに影響は有りません!
IIDGR(デビアスグループの鑑定機関)及びCGL中央宝石研究所のガードル刻印でクラリティグレード(透明度)に影響を与えない事は各鑑定機関でも既に証明されており調査結果は世界中のダイヤモンド業界関係各社と宝石鑑定鑑別団体や各種関連機関で共有されていますのでご安心ください。
CGL中央宝石研究所のダイヤモンドに刻印するレーザーは4文字程度のオリジナル刻印サービスも行っておりますのでお求めの際はぜひご利用下さい。
しかもダイヤモンドのガードル部分へのレーザー彫刻は輝きに全く影響を与えない事も同時に確認されております。カットグレード(輝き)についてもダイヤモンド研磨界の巨匠フィリッペンス・ベルト氏研磨の最高の輝きが少しも損なわれることはないのです。婚約指輪にシークレットメッセージを刻印してみてはいかがでしょうか?婚約リングの内径にはメッセージ彫刻を無料で承っておりますが、ダイヤモンドのガードル部分にもオリジナルメッセージを刻印する事も出来ます。
新郎から新婦へ想いを込めて贈るダイヤモンドが特別なものになる様にスタッフ一同精一杯ご案内させていただきます。
※文字数に制限がございますので店頭スタッフまで事前にご確認ください。2020年以降はテーブルスタンプをナンバー管理に採用
ガードルに刻印されていたインスクリプションは2020年以降テーブルスタンプに変更になりました。テーブルスタンプは20倍の拡大境では発見困難な非常に小さいスタンプで本当に小さな凹凸のような模様です。そしてその内容はデビアスグループの鑑定書に切り替わったタイミングのダイヤモンドから採用されています。デビアスは2035年までにダイヤモンドの産地証明をすべてのダイヤモンドにする予定にしていてその第一段階のダイヤモンドと思われます。
BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーのダイヤモンドはボツワナの地下資源採掘王手デブスワナのサイトで販売されたダイヤモンドだけを採用しています。デブスワナにはデビアスの中央販売体制が2013年以降に移転していてエキスパートデビアスの本拠地となっています。その為、カナダ、ナミビア、南アフリカの鉱山で産出して高品質なダイヤモンド原石もこの地に集められています。
またガードル刻印同様にテーブルスタンプもクラリティーグレードに影響を与えませんのでご安心ください。
ガードル、インスクリプションナンバーとは?
徹底されたダイヤモンドの品質管理
インスクリプションナンバーとはダイヤモンドのガードル部分にレーザーで刻印する個体ナンバーです。(デビアスグループの鑑定ダイヤモンドに与えられるナンバーです)※2018年以降ダイヤモンドのテーブル部分にスタンプされる仕様を併用しています。
アントワープブリリアントではダイヤモンド個体のナンバーをデビアスグループの鉱山で原石採掘された際につけています。この固有ナンバーでダイヤモンドの流通過程をしっかりと把握することで従来供給者の倫理観に頼ってしか担保出来なかった鑑定書とダイヤモンドの完全な一致と原産地や研磨者のトレサビリティーなどのコンプライアンスクリアを実現しています。
そして発行されるデビアスグループの鑑定機関「IIDGR(International Institute of Diamond Grading & Research)」で鑑定されるダイヤモンドはインスクリプションナンバーを鑑定書にも記載して徹底した流通と品質の管理を行っております。
※AGL宝石鑑別別団体協議会会員の「CGL中央宝石研究所」発行の鑑定書ダイヤモンドにもガードル部分にインスクリプションナンバーのレーザ刻印が入ります。
実際にインスクリプションナンバーを見てみましょう!
インスクリプションナンバーはダイヤモンドのテーブル部分もしくはガードル部分にレーザーマークの機械を使って刻印されています。ダイヤモンドアントワープブリリアントに届くときはレーザーマークのナンバーが判り易いように色が入れて有り比較的読みやすいのですが製品になって店頭に並んだり、お客様の元へ届く際にはレーザーマークの色は綺麗に拭き取られていますので透明で小さな小さな凹凸でしかなくなっています。ガードル部分は宝石商の七つ道具の一つ「10倍のルーペ」では色が有る場合は見つけやすく色が拭き取られてからはかなり発見が困難になります。テーブル刻印は10倍ルーペでは熟練の鑑定師でも発見困難なサイズです。
今回は製品のリングに刻印してあるナンバーを見てみようと思います。ナンバーの確認には専用のガードルビューアーを使います。
IIDGRのダイヤモンドグレーディングレポート。ダイヤモンドSummaryの一番上の項目がGirdle Inscription Numberです。今回探すナンバーは9601013です。果たして見えるでしょうか?
専用ガードルビューアーでインスクリプションナンバーを探します。
あらかじめガードル部分に焦点が合うように設置された25倍の高性能レンズで見ていきます。※お求め頂いたリングの刻印も納品時にこのスコープでご確認いただきます。ご希望により販売する事も出来ますのでお気軽に問い合わせください。
25倍拡大の世界。アントワープブリリアント”シリウス(Sirius Engagement Ring)”にセッティングされたダイヤモンド。この時点でかなり綺麗です。シリウスはダイヤモンドの輝きを最大限引き出すように設計されており小さなプロング4本でダイヤモンドを支えるデザインです。横からはダイヤモンドの美しいプロポーションがいつでも観賞して頂けます。
丁度写真の真中にあらかじめ位置を確認したインスクリプションナンバーが来るようにセッティングしましたが、この写真では全く分かりません、、、製品になった際にレーザーマークが美しさに影響してはいけないとの配慮で極小かつ無色での刻印が施されているのです。※出荷時は文字を読みやすいように染料を入れている場合があります。
高性能レンズの性能いっぱいいっぱいまで拡大してみます。正面に見える大きなプロング(ダイヤモンドを留める爪)の右側ガードル部分に何やら文字のようなものが見えてきました。インスクリプションナンバーなのでしょうか?さらに寄って拡大してみます。
実際にガードルビューアーを肉眼で覗き込んで見るレベルだとはっきりと9601013の文字が見えるのですが、それをカメラに写そうと思うとこれが限界でした。それでも何とか文字は読めるのではないでしょうか?少しだけ染料の色が残っていたので何とか写真に収める事が出来ました。
インスクリプション・テーブルスタンプ
IIDGRではガードルの他にテーブルファセットに極小のスタンプナンバーを刻印する場合もあります。ガードル刻印の場合はガードルインスクリプション、テーブルスタンプはそのままインスクリプションナンバーという記載でグレーディングレポートに記載されいます。
専用の拡大鏡でナンバーをご確認いただけますのでご安心ください。ちなみにガードルインスクリプションナンバーに比べても彫りも浅く発見は困難です。10倍の拡大鏡ではナンバーを追えませんので専用の30倍拡大を使って写真を撮ってみました。ガードル部分のほんの浅い場所に刻印されていますので、焦点距離が合っている時だけかすかに確認できます。した写真ではIIDGR6897371という刻印が何とか見えると思います。
コンフリクトフリー非紛争ダイヤモンドの証
グレーディングレポートとダイヤモンドのインスクリプションナンバーが一致しました。BRIDGE銀座アントワープブリリアントで取扱うIIDGR、CGLのセンターダイヤモンドは全てデビアスグループの鉱山で産出した高品質ダイヤモンド原石にナンバーを付けています。しかも流通過程おいてキンバリープロセスを遵守したダイヤモンドだけを取扱いますので、このナンバーは単純に鑑定書とダイヤモンド個体の一致を示すだけでなく、キンバリープロセスを遵守したコンフリクトフリー(非紛争ダイヤ)であることも同時に証明されるのです。
店頭で実際にガードルビューアーを使ってはっきりとしたナンバーの確認をしていただけますのでご安心ください。
ダイヤモンドの内包物にはどんなものが有りますか?
ダイヤモンドと一緒に成長し取り込まれた鉱物
炭素の結晶体であるダイヤモンドには結晶化しなかった炭素や結晶化した際の不純物がかすかに内包されている場合があります。この内包物をインクリュージョンと呼びます。ダイヤモンドの4Cの内透明度グレードのClarity(クラリティ)はインクリュージョンの程度を判定しさらに透明度を妨げるキズ等を合わせて、価値を判断します。Antwerp Brilliant のダイヤモンドではIIDGRにて鑑定されるダイヤモンドが有りこれらは鑑定書にも詳しく記載されていますので、鑑定書の表記と共に説明します。ダイヤモンドはアメリカのダイヤモンド等の教育機関GIAの定める国際的な評価基準”4C”を用いてその品質を判定します。
ダイヤモンドのエキスパートデビアスグループの鑑定鑑別機関IIDGRのグレーディングレポート3枚で見ていきます。IIDGRのグレーディングレポートはダイヤモンドのフェイスアップ(正面)とフェイスダウン(裏向き)で観察した場合に「何処に?」「どんな?」インクリュージョンが有るのか?を実際のダイヤモンドに記入して表示していますのでとても分かりやすいです。
①のダイヤモンドにはCrystal(クリスタル)、Knot(ノット)、Needle(ニードル)
②のダイヤモンドにはCloud(クラウド)、Crystal(クリスタル)、Feather(フェザー)、Knot(ノット)
③のダイヤモンドにはCloud(クラウド)、Crystal(クリスタル)
とそれぞれ表記されています。Crystal (クリスタル)
ダイヤモンド内部に無色透明な結晶から色付き不透明の結晶まで様々な別の鉱物結晶がある状態のことを言います。中にはダイヤモンド内部ガーネットや別の宝石類が美しさを発揮できる状態で内包されている特別珍しい物も有ります。内包物がダイヤモンドの場合はKnot(ノット)と呼びます。Cloud(クラウド)
ごく微小の白色のインクルージョンが多数集合して雲状にみえる内包物の事をクラウドと呼びます。顕微鏡でも小さすぎて良く判らないよな小さなCrystal(クリスタル)の集合をさします。②や③のダイヤモンドに赤字で記載された部分を見ても一つ一つのCrystal(クリスタル)と同程度の大きさの小さな内包物の集合ですので、非常に微細です。Knot(ノット)
ダイヤモンド内部に別のダイヤモンドが結晶し内包物化したもの。ダイヤモンド同士の場合光のレリーフが同じなので輪郭しかわからないや見えない場合もあります。多くの場合は本体が結晶するよりも前に結晶して出来たダイヤモンドが内包していると考えられます。Feather(フェザー)
ダイヤモンドの結晶の配列に対して平行な割れやヒビが半透明に近い”白い羽”に見える内包物を差します。石の亀裂や欠け部分など大きすぎなければほとんどの場合にフェザーと呼ばれます。この他にも内包物の表記にはいろいろな物が有ります。
Pinpoint(ピンポイント)
針で衝いた跡のようなとても小さい内包物。点のような見た目なのでピンポイントと呼ばれます。現代ならドットだったかもしれませんCleavage(クリベージ)
割れや欠けの比較的に大きなものを指します。鑑定書記載にこれは無いほうが良いですね。Dark Inclusion(ダーク インクリュージョン)
黒いカーボン結晶です。ダイヤモンドに成りきれなかった硫化炭素や石墨等です。黒い見た目なので比較的発見しやすい内包物といえます。見た目に美しさを損なうようなサイズのものは避けたほうが良いかもしれませんね、BRIDGEではもともと大きなブラックカーボンが有るダイヤモンドは取扱いませんのでご安心ください。この他にもクラリティグレードではブレミッシュと呼ぶ外部の特徴を記載する場合があります。(ベアディング、ピットやスクラッチ等)多くはカットや研磨の際にダイヤモンドについてしまったり不用意に内包物まで届くようにカットしてしまうなどの人為的な傷です。BRIDGEではダイヤモンドのカットから研磨まで一流の職人が担当していますのでその様なダイヤモンドを取扱いませんのでご安心ください。
内包物は欠点?それとも個性?
ダイヤモンドの内包物は傷と表現されることが有ります。しかしダイヤモンドの内包物は何も傷のようなモノばかりでは在りません。そもそもその成り立ちもダイヤモンドが地下150キロ以上で結晶する際に元の結晶と同じようなタイミングに誕生してダイヤモンドの中に取り込まれた別の鉱物である事が殆どです。内包物の代表格はオリビン、ガーネット、スピネルとダイヤモンドです。これらの鉱物には入り方と変質条件によっては美しさに影響を与える物も有れば、さほど内包していても美しさには影響を与えない物もあります。一概に内包物が欠点であるとは宝石を見る私たちは考えていないのです。そして美しさを妨げない内包物はむしろダイヤモンドの個性として考える事も出来ます。仮にクラリティグレードがVVSなどの超硬品質を選ぶ場合は別ですが、VSやSIを選ぶ場合はどんな内包物がどんな入り方をしているのか?は店頭で確認してみる事をお勧めいたします。もしかしたら内包物の在り様に想いを寄せる事が出来るダイヤモンドであるかもしれないのです。
コンフリクトフリーダイヤモンド(キンバリープロセス)
ダイヤモンドは倫理的で安全な方法で採掘されています
私たちは産出国より正規に輸入された新品(未使用)ダイヤモンドをのみを使用します。
BRIDGEではそれらのダイヤモンドを「バージンなダイヤモンド」と呼び、さらに紛争地域から供給された、紛争ダイヤモンド(いわゆるブラッドダイヤモンド)ではない、コンフリクト(紛争)フリー(無縁)なダイヤモンドをコンフリクトフリーダイヤモンドと呼びます。
また最近ではエシカルなダイヤモンドなどとも呼ばれ一層の注目を集めています。実際のKimberley Process Certificationダイヤモンドの原石を国際間取引する際にそのダイヤモンド原石が反政府系武装組織が資金源として採掘しているものではないという事を証明するために提出を義務付けている書類です。
キンバリープロセス、システムオブワランティ
System of Warranties Statement& Kimberley Process Certification Schemeそんなコンフリクトフリーダイヤモンドであることを証明する規格として存在するのがキンバリープロセスとシステムオブワランティです。ダイヤモンドの鑑定書や製品の保証書と共に発行される書類には以下の内容が記載されます。
「この鑑定書に記載されるダイヤモンドは、国際連合決議を尊守し紛争への資金供与に関与しない供給先より購入されたものです。ダイヤモンドの販売者として、Antwerp Brilliant (D.A.P.T.株式会社)が承知している限り、且つまた、供給者からの書面による保証により、当該ダイヤモンドが紛争に関係のないダイヤモンドで有る事を保証します。また、当該ダイヤモンドは紛争地域外から輸入されベルギー・アントワープにてフィリッペンス・ベルトの手によって研磨が施されたことを証明します。」
(コンフリクト・フリー・ダイヤモンド、フィリッペンス・ベルトによるポリッシュダイヤモンド)バージンなダイヤモンド、フィリッペンス・ベルトによる研摩証明書
COMPLETE VIRGIN DIAMOND PHILIPPES HERBERT POLISHING CERTIFICATE
BRIDGEでは販売するすべての鑑定書発行ダイヤモンドにキンバリープロセスに上記内容が記されたシステムオブワランティと共にバージン・ダイヤモンド証明書、フィリッペンス・ベルトによる研磨証明書(Complete Virgin Diamond Certificate + PHILIPPES HERBERT Polishing Certificate)を発行してお渡ししております。また鑑定書の発行が無いダイヤモンドについて保証書内にダイヤモンドグレードを表示する場合がありますが、ダイヤモンドを供給する研磨会社ユーロスターの鑑定者による鑑定証明も同時に発行しております。
システムオブワランティは収益の一部で原産国に病院や道路などの生活インフラを整える活動を支援するだけでなく地下資源採掘の為に破壊された自然を回復し保全する活動を支援します。
この事は産出国に雇用を創出し国の発展と安全を守る事に繋がっています。
また、貴金属買取り専門店や質流れのダイヤモンドを二次加工したものではなく正規に輸入された商品であり、国内の二次市場からの還流品ではない(バージンなダイヤモンド)という証明書でもあります。キンバリープロセスの歴史
紛争ダイヤモンドという言葉を聞いた事が有るかと思います。ダイヤモンドは携帯性のある資産として古代から認識されていました。世界で横行するテロなどの反社会勢力、反政府勢力など武装勢力による紛争が各地で起っています。
こうした紛争市域であってもダイヤモンドは貴重な外貨取得資源となってしまいます。ダイヤモンドなどの宝石類で獲得した外貨は残念ながら武器の購入に充てられるため、内戦が長期化したり、原産国では無辜(むこ)の人々がその中でダイヤモンドの採掘現場などで奴隷労働させられる事が大きな社会問題となりました。
2000年に南アフリカのキンバリーで開催され発足した国際的な取り組みでは紛争地域で取得され武装勢力の資金源となる紛争ダイヤモンドを厳しく規制してその資金源を断つことを目的に”キンバリープロセス認証制度”を制定しました。
その後2003年には輸出入されるダイヤモンド原石には原産地証明を付ける事を義務付ける認証制度になりました。
現在世界で産出されるダイヤモンドの99.8%までがこのキンバリープロセス認証制度を受けておりますが、未だ武装勢力の資金源を100%断ち切るには至っていません。
BRIDGEでは紛争ダイヤモンドを取扱わない事をお約束いたします。
ダイヤモンドの4Cカット(Cut)とは
ダイヤモンドを形状評価したものがカットグレード
ダイヤモンドの輝きを決める最も重要な要素にカットがあります。カラーやクラリティ、カラットの様に、その石そのものの質によるものではなくダイヤモンド研磨職人の腕前でその価値を高める事ができる部分でもあります。
光の反射を決めるプロポーションと研磨によって引き出される輝きがダイヤモンドの良さを一層引き立たせます。ラウンドブリリアントカットはダイヤモンドを最も輝かせるかっと方法として15世紀に開発されました。その後、ダイヤモンド研磨業界の偉人たちによって試行錯誤され1850年には凡その研磨方法の概要が発見され、最終的に1988年にアメリカの鑑別機関GIAよりガイドラインが発表されました。
正面から見て丸型のラウンドブリリアントカットはダイヤモンドの美しさを最大限引き出すカタチと呼ばれ、最も人気の高いものです。ダイヤモンドのグレーディングレポートにはラウンドブリリアントカットのみ総合評価としてグレード記載が行われます。その他、オーバル(小判型)、ハートシェイプ、マーキーズ(ボート型)、プリンセス(四角)等様々なカット形状が存在しますが、これらの変形カットには対称性と表面研磨の2項目が表記されます。
ダイヤモンドの品質は国際基準で評価されます
ダイヤモンドの評価基準である4C、Carat(カラット)ダイヤモンドの重さ、Collar(カラー)ダイヤモンドの色、Clarity(クラリティ)ダイヤモンドの10倍拡大での透明度、Cut(カット)輝きの4項目で評価されます。
この内ダイヤモンドの美しさを決める一番重要な要素がカット(Cut)です。ダイヤモンドのグレード評価はG.I.A.ジェモロジカル・インスティテュート・オブ・アメリカ (Gemological Institute of America)の定めるダイヤモンド評価の国際基準で行います。
G.I.A.方式は世界的に使われているダイヤモンド評価の基準として最も一般的です。G.I.A.カットグレードの評価項目の内鑑定書記載は以下の三つ
➀カットの総合評価(プロポーション)
②表面研磨(ポリッシュ)
③カットの対称性(シンメトリー)
以上3項目をそれぞれエクセレントからプアの5段階で評価します。全ての項目でエクセレント評価のダイヤモンドをトリプルエクセレントと呼びます。
BRIDGEではカット最高級エクセレントの内DOUBLE EXCELLENT以上の超ハイグレードのみを取扱っています。
トリプルとはカットの総合評価に表面の研磨状態ポリッシュと研磨済みダイヤモンドの対称性の3項目の評価が全て最高のエクセレントの場合、そのダイヤモンドをトリプルエクセレントカットと呼びます。
ダイヤモンドの輝はブリリアンス、ディスパージョン、シンチレーションの3要素で構成されています。
簡単に言うとブリリアンスは全体の輝き、ディスパージョンは光の分散、シンチレーションは鏡面反射、この3要素のバランスがダイヤモンドの輝きを決めており、そのすべてが最高評価の事を指します。ダイヤモンドのプロポーションは理想的な形状が既に判っていてダイヤモンドカッター、ポリシャーは思想的な形を目指して、研磨を施していきます。しかしダイヤモンドは自然の産物ですので、研磨することで内包物が研磨面表面に現れてしまったり、目に見えない結晶格子が表面化して美しく仕上げる事が出来ない面が露出する可能性も、さらには磨きすぎる事で極端に軽くなってカラットを失う事につながる事もあります。一概に最高のプロポーションに仕上げればよいと言う訳でもないのがダイヤモンド研磨のおもしろさでもあるのです。
フィリッペンス・ベルト氏率いるダイヤモンド研磨のトップチームは一つ一つ異なる個性を持つダイヤモンド原石と向き合い、その原石にとって最適な仕上がりに成るように細心の注意を払ってダイヤモンドを仕上げていくのです。
ダイヤモンドを横から見た場合の一番広い部分を100%と基準にした場合にどの部位をどのサイズに研磨すると高い評価となるのか?をG.I.A.では定めています。Cutによってダイヤモンドの美しさは決まる?
ダイヤモンドの輝きは原石の品質とカット研磨、仕上げによって決定されます。
ダイヤモンドの美しい輝きは正確無比なカット技術と研磨職人の審美眼によって引き出されます。婚約指輪のメインストーンとして人気のカット形状は”ラウンドブリリアントカット”正面から見て丸い形状の58面に磨き揉まれたカット形状です。
原石の品膣が高くカットの良いダイヤモンドは光のモザイクが均等で無限に広がるスペクトルへの光の分散が女性の手元を美しく彩ります。少し髪の毛を触るしぐさや携帯電話やカバンを持った時など左手が動くたびにキラキラとします。
何気ない毎日が楽しくなってしまいそうです。
ダイヤモンドは太陽の宝石、自然の太陽光の下が最も強い輝きを発します。しかもその輝きが永遠に続きます。
G.I.A.ではダイヤモンドの輝きを7つの要素の評価で決定しています。
先ずは見た目の係る要素(外観)の特徴3つを検査していきます。1・全体の輝き、輝度、明るさ、ブリリアンス、ダイヤモンドから反射される光
2・ファイヤー、ディスパージョン、スペクトルへの光の分散
3・シンチレーション、光のパターン、光のモザイク、ダイヤモンドを動かしたときの煌めきその後さらに4要素
4・比重比率
5・耐久性
6・ポリッシュ、表面研磨
7・シンメトリー
以上7項目はダイヤモンドの研磨で最初にプランニングデパートで決定されるデザインと、原石をカットする職人、研磨する職人個々の技術レベルが仕上がりに大きく影響を及ぼします。カットの項目が人の手によって決められる所以です。
この7項目をそれぞれエクセレントからプアまでの5段階で評価します。
そこから個々のダイヤモンドの正面からの見た目に対してそれぞれの要素がどの程度影響しているのかを総合的に評価判断して、カットグレードを決めています。
この評価項目の組み合わせの分だけ個性的なダイヤモンドが生まれるとも言えます。
このうち鑑定書に記載されるグレードはカットの総合評価、6・ポリッシュ、7・シンメトリーの合計3項目です。
トリプルエクセレントのトリプルとは、総合評価、ポリッシュ、シンメトリーの3項目が最高評価のエクセレントのダイヤモンドの事を指します。
BRIDGE Antwerp Brilliant GALLERY でメインストーンに使うダイヤモンドは全て専属カッター、フィリッペンス・ベルトの手によって仕上げられており至高の輝きを放つ逸品なのです。
ダイヤモンドの輝きは全体の輝きブリリアンス3項目の輝き、明るさ、ブリリアンス、ダイヤモンドから反射される光、ファイヤー、ディスパージョン、スペクトルへの光の分散、シンチレーション、光のパターン、モザイク、ダイヤモンドを動かした時の煌めき、重量比重、耐久性は全て世界最高の技術で世界最高の審美眼で原石を見抜き、向き合い、研磨してきた男の手によって個々のダイヤモンドが持つ最高の状態まで引き出されたものを提供させていただきます。ダイヤモンドの輝きを最高まで引き出したフィリッペンス・ベルト氏
ラウンドブリリアントダイヤモンドのプロポーションは1919年に数学者のマルセル・トルコフスキーによって光学上多くの部分が解明されました。マルセル・トルコフスキーは自身の著書「ダイヤモンドデザイン」の中で現在のベリーグッド(アイディアル)カットを発表したのです。しかし著書の中で発表されたこのカットが実現してもGIAでは理想のカットとして採用しカット技術の優劣を定める事はしませんでした。実はトルコフスキー理論の通りにダイヤモンドを仕上げきっても最高のカットグレードには到達出来ていなかったのです。どうして最高グレードを獲得できないのか?それはトルコフスキー理論には欠陥が有ったのです。この事には多くの指摘が有り、ダイヤモンドの理想的なカット形状として教科書に採用していたGIAは1980年から8年の歳月をかけて理想的なダイヤモンド確度の再計算を行い、最高グレードをエクセレントを設定。同時に欠陥が判明したトルコフスキー理論を教科書から外しました。
※最高グレードカットを設計したGIAですがダイヤモンドの光のパフォーマンスについての言及は現在まで避けており、複数あるダイヤモンドの輝きの要素、種類すべてをカバーできないとしています。美しさ単一呈なモノではなく複数の要素が相まって生まれるという理解です。すなわちカットだけで決定されるものではない、という立場を取っています。その為、研磨者の審美眼はダイヤモンドの美しさにおいて非常に重要な要素と言えるのです。
そして1990年アントワープの研磨職人フィリッペンス・ベルトの手でついに初めてのエクセレントカットが達成されます。ダイヤモンド検品するベルト氏、エクセレントカットをベースに研磨を担当しているベルト氏のダイヤモンドの仕上げは手作業とは思えない正確無比の精度を誇る。
同サイズ0.30ctのダイヤモンド3ピースの形状詳細を比較してみると・・・ほとんど同じサイズにフィニッシュされています。
詳細な違いは原石の形状を見定めより美しく輝きを増すように調整している事に起因しています。
フィリッペンス・ベルト氏の手によって行われる0.1%台の微調整がダイヤモンドから比類なき輝きを引きだしてゆきます。最終仕上げの段階ではベルト氏の手先に伝わる僅かな振動を頼りにダイヤモンドを研摩していきます。
少しづつ研磨してチェック、少しづつ研磨してチェックを繰り返す最終仕上げは僅か1/100㎜の世界!その中でそれぞれのダイヤモンドに最適な形状を導き出してゆく作業はフィリッペンス・ベルト氏にしか成し得ない究極の作業なのです。ダイヤモンドの永遠の輝きに記憶や夢を託して
ダイヤモンドはその不変性から「征服されざる者」という異名をっ持っています。
ダイヤモンドの語源もギリシャ語のアダマスに由来していてアダマスは征服されざる者という意味を持っています。
もともとダイヤモンドの変わりゆく世の中で不変である事に古来人々は夢や希望を託し畏怖の念をもって接してきた歴史があります。
「結婚しよう!」という言葉と共に渡されるダイヤモンドは二人の「結婚しよう」とおもったその瞬間すべてを永遠の輝きの中に守っておけるのです。
「二人の誓いの絆になる」それがダイヤモンドなのです。圧倒的なブリリアンスに出現するファイヤーとは?
1980年ころ大手サイトホルダーへ移籍してダイヤモンド研磨に打ち込んでいた当時からフィリッペンス・ベルト氏はダイヤモンドのファイヤーに注目していました。
ファイヤーはその表現の示す通りダイヤモンド全体から発揮される輝きによって、ダイヤモンドの色温度が超高温になったて揺らめくように見える事を指します。ダイヤモンド全体の輝きを最大限に引き出した時だけ出現するファイヤーを持つダイヤモンドは特別な記念品となるに相応しいと私たちは考えています。
フィリッペンス・ベルト氏は毎日毎日ダイヤモンドと向き合い、磨いて磨いて磨きぬく作業の中で究極の平面を目指し研磨しています。
すべては星が煌めきく様な一瞬の強い表面反射を生み出すためなのですが、ダイヤモンドを固定したドープが研磨版スカイフとこすれ合って摩擦するときに僅かに手先に伝わってくる振動を頼りに研磨していきます。
ベルト氏は同時にに研磨しすぎては失われてしまう光を意識し必要な分だけを磨き上げていきます、より多くの色をダイヤモンドの中からストレートに呼び覚ます為に。
研磨角度の追求と一つ一つのファセット面の一致。ダイヤモンドが輝く為に存在する複数の要素を加味しながら仕上げていきます。
ダイヤモンドを仕上げる作業は時に矛盾し合う要素を同時にいくつも追いかける作業なのです。
そうして各項目を最高に仕上げた時に全体の輝きの中に「まるでダイヤモンド表面温度が数千℃にでもなっているかのような揺らめくような煌めき」「ファイヤー」が出現します。
これはフィリッペンス・ベルト氏によって研磨フィニッシュされたダイヤモンドのもつ特別な輝きといわれています。
ダイヤモンドの新しい形アントワープブリリアントカットとは?
聖地の名前を冠する究極のダイヤモンド
ダイヤモンド研磨の聖地アントワープでこの度、長年にわたるダイヤモンド研磨技術の積み重ねと研究により比類なき美しさを誇るダイヤモンドが誕生しました。
聖地アントワープの名前を冠したダイヤモンドは、ダイヤモンドのエキスパート”デビアス”グループに承認され鑑定書表記上もアントワープブリリアントカットを公称として登録されるほどです。アントワープブリリアントカットは計算しつくされた美しい97の面で構成され、あふれ出す光の輝きを生かす為に設計されたシンプルなクラウンと複雑にデザインされたパビリオンが醸し出す煌めきは特別なシンチレーションとディスパージョンを実現しています。
ラウンドブリリアントカットの3倍の面数を持ち高い研磨技術と完璧なシンメトリー(対称性)を要求されるパビリオン部分では、わずかな光もキラキラと眩しいほどに輝くように設計されています。
アントワープで生まれた完全にオリジナルで新しいカットのダイヤモンドは高いオリジナリティーを発揮しています。このダイヤモンドの研磨を担当したのはもちろんフィリッペンス・ベルト氏、多面体のダイヤモンドは対称性と一つ一つのファセットを同一に研磨できる技術が必須です。ベルト氏が生み出す究極の美しさをぜひ店頭でご確認ください。アントワープブリリアントはエクセレントカットをベースに開発
アントワープブリリアントカットのダイアモンドはエクセレントカットをもとに設計されています。
1919年にマルセル・トルコフスキ-のダイヤモンドデザインで発表されたアイディアルカットは1988年にG.I.A.によって完全な形に書き換えられて現在のエクセレントカットの設計図が出来上がりました。
※マルセル・トルコフスキーの理論は不完全だったため多くのダイヤモンド加工業者が取り組みましたが最高グレードを獲得することは出来ませんでした。その不完全性は1980年まで公には認められておらず、GIAでもダイヤモンドの教科書に記載しているほどでした。不完全性が完全に指定されるとGIAはトルコフスキー理論を教科書から外し独自にダイヤモンドの設計図を再計算して作成したのです。その完全な設計図がエクセレントの設計図なのです。このタイミングにGIA考案のラウンドブリリアント以外をモディファイテッドラウンドブリリアントと定義した為に1988年以前のラウンドブリリアントブリリアントは全てカットグレードの評価のできない亜型となったのです。
エクセレントカットを最も得意とするフィリッペンス・ベルト氏はクラウンから入射した光を余すところなく反射するエクセレントカットの形状を生かして新しい輝きを作り出しました。
フェイスアップではラウンドではなく八角形(オクタゴン)シェイプに。しかもファセットの配列はラウンドブリリアントカットそのままに 形状だけを変化させています。ラウンドブリリアントカット理論でも重要だったパビリオンの角度は光を最も跳ね返すエクセレントの考え方を踏襲しつつラウンドブリリアントカットの3倍ものファセットを研磨していきます。
ダイヤモンドの小さなパビリオンの中に展開される究極の対称美はフィリッペンス・ベルト氏だけが表現できる究極の世界なのです。計算しつくされた97面体
アントワープブリリアントカットの計算しつくされたダイヤモンドをハートアンドキューピッドスコープでのぞき込んでみると・・・パビリオン部分からはまるで花火の様な美しい放射線状の模様が、クラウン部分からはまるで雪の結晶の様な模様が観察できます。
アントワープブリリアントの専属カッターのフィリッペンス・ベルト氏の手で生み出されるハートアンドキューピッドとのモザイクの差は歴然です。
58面のラウンドブリリアントと97面のアントワープブリリアント石全体に広がる白い部分(光の部分)の大きさの差が大きいのが見て頂けると思います。
全体にキラキラ広がる光のモザイクを楽しむアントワープブリリアントか8本のアローを中心に大きな濃淡とモザイクを楽しむラウンドブリリアントどちらも最高の原石を最高のダイヤモンドカッターの手で仕上げた逸品です。IIDGRではアントワープブリリアントの名前でダイヤモンドを鑑定します。
通常ダイヤモンドの鑑定書のカット項目においてラウンドブリリアントカット以外の多面多はその見た目のカタチをカット名として記載します。
ハートやオーバルなども見た目のカタチを元にダイヤモンドの鑑定書記載名を決めるのが基本です。
しかしアントワープブリリアントカットダイヤモンドはデビアスグループの鑑定機関IIDGRで鑑定する際にはアントワープブリリアントをカット名に使用します。これはデビアスグループ(IIDGR)ではダイヤモンドの聖地の名前を冠するこの特殊なダイヤモンドに特別に名前を与えています。2020年以降IIDGRはデビアス鑑定に変更と成りました。伴ってアントワープブリリアントカットもデビアス鑑定で評価されるようになりました。IIDGRの考えを継承する形でアントワープブリリアントカットに関してはカット表記名がそのままアントワープブリリアントを記載されます。ダイヤモンドのエキスパートをしてオリジナルのダイヤモンドカットと認定されているのです。さらにアントワープブリリアントダイヤモンドにはキンバリープロセスも担保し由緒正しいダイヤモンドであることを証明する員スクリプションナンバーもダイヤモンドのガードル部分に特殊なレーザーで刻印されます。
アントワープブリリアントはエクセレントカットを元に作られた
97面のアントワープブリリアントカットはエクセレントカット用の原石を原型に作り出されています。
1919年にマルセル・トルコフスキー氏によって考案されフィリッペンス・ベルトの手によって達成された理想的なダイヤモンドのプロポーションがラウンドブリリアントカット・エクセレントです。
エクセレントカットの他にも数多くのファンシーシェイプを多く世に送り出したベルト氏はダイヤモンドが輝くことを優先にファンシーシェイプを考案していきます。
アントワープブリリアントカットはブリリアンシー(光のモザイク)が均等に広がりダイヤモンド中心部のファイヤーが特に強く出るように計算して研磨されています。
その輝きの基本はエクセレントカットのダイヤモンドを基に設計されたプロポーションにあるのです。上品な白を基調のとする凛とした輝き
アントワープブリリアントカットは同サイズのラウンドブリリアントカット(トリプルエクセレント)と比較した場合、明らかに白い光のモザイクが多く飛びます。
強くギラギラしたラウンドブリリアントの様な力強い虹色の輝きではなく、白く凛とした優しい光がダイヤモンド全体から発揮されます。
シンプルな設計のクラウン部分からは想像できないような繊細な光のモザイクがあふれます。
これらは通常の3倍もの面数で研磨されるパビリオン部分でより微細な光のスペクトルとなり、その輝きが響き合うことで凛とした白い輝きが発揮されるのです。
ダイヤモンドの4Cカラー(Collar)とは
最上の無色Dを筆頭に、徐々に黄色味を帯びていくのがダイヤモンドの色の特徴です。無色のダイヤモンドほど光を通過させ、ダイヤモンド特有の虹色の輝きを放ちます。ただし、ピンクやブルー、パープル、グリーン、オレンジと言ったファンシーカラーは希少な為、別の評価となり価値が高いものも存在します。
ダイヤモンドの評価基準である4C、Carat(カラット)ダイヤモンドの重さ、Collar(カラー)ダイヤモンドの色、Clarity(クラリティ)ダイヤモンドの10倍拡大での透明度、Cut(カット)輝きの4項目でダイヤモンドのグレード評価をします。
※国際的な評価基準4Cを定めるアメリカのGIAの見解としてもカラーグレードは美しさの基準ではなく希少性の機銃という見解が示されています。Dカラーだから美しいと言う事ではなく、Dカラーだから希少である。となる。究極の希少性Dカラー
その中で色の等級を表す項目をカラーと呼びます。Diamondの頭文字Dから始まってZまでの23段階で色の等級を表します。ほとんどの宝飾用ダイヤモンドの場合は無色の範囲内での評価になります。
日常の中でD~Fカラーのダイヤモンドを見比べてもなかなかその色の差異は確認が難しくほとんど違いが目に入ってこないかもしれません、しかしダイヤモンドを鑑定するときと同じような状況にして観察するとプロでなくても色の差は確認できるようになります。実は人間の目の性能は物凄く1説には60億色以上の色の違いを見抜いてしまうのだとか・・・!4Cは希少性を示す指針としてご活用ください。
その観点で最高評価Dカラー(Collarless)その出現確率は2万分の1とも言われる超希少レベル、一生の思い出のダイヤモンドです。ご予算が許せばハイグレードを贈るのも楽しい思い出となるのではないでしょうか?(D出現確率はアフリカ産での話です。ロシアやカナダでは比較的多く出現します。)
※G.I.A.ではABCや123はその文字の持つ意味そのものが等級と勘違いされる為、Dを最高グレードとしています。仮にダイヤモンドが構造上完璧な成り立ちをした完全な結晶の場合、不純物のない水滴の様に色相がありません、結果無色となるのですが自然界において構造上完璧なダイヤモンドが出現(結晶)する確率は非常に低く、希少性がとても高くなります。ダイヤモンドのカラーグレードは午後3時までの北向きの窓の光源に近い状況を人工的に作り、色のない白い壁の部屋で行われます。当然グレーダーも白衣を着て色がダイヤモンドに映り込む事の無い徹底した条件下で行われます。
そしてダイヤモンドグレーダーは検査石をマスターストーンと呼ばれる色サンプルのダイヤモンドと比較してどの程度無色か?を検査していきます。
ただしこれはアフリカ産に限っての話でロシアやカナダのダイヤモンドにおけるDカラーの出現はそこ迄希少なモノでは無いようで比較的多く出現します。しかし現行の4CではDに近づくにしたがって高値で取引されますのでダイヤモンドの色と産地の関係は今後重要になる可能性が有ります。
どうしてダイヤモンドに色が付くのか?
ダイヤモンドは殆ど純粋な炭素の結晶なのですが、窒素や水素、ホウ素などの元素が結晶格子に入っていたり、中には炭素原子の抜けのある場所のある結晶を持ってたり、若しくは外からの圧力で結晶に歪みの有る場合があります。
ダイヤモンドの色はこうした欠陥部分を光(白色光)が通った場合に、特定の波長の光だけがダイヤモンドの中で反射して通り抜ける事が原因です。特定の波長の光を失った光は色がついて見えます。例えば青色だけ吸収された場合は赤い光線と緑の光線だけが残るのでダイヤモンドは黄色く見えます。残像色がダイヤモンドの色の正体なのです!
D・E・Fは無色最高グレード?違いはないの?
D、E、Fカラーは無色Collarlessグレードの範疇です。無色と一括りのグレードなのになぜ等級が違うのでしょうか?それはやはり人間の目の性能の良さに原因が有ると思います。60億色以上を見分ける人間の目、いくつもいくつもダイヤモンドを検品していると飛びぬけて綺麗なダイヤモンドに出会う事が有ります。それが完全無色のDカラーダイヤモンドです。非常に微妙な色の差異なのですが微妙であるからこそ、そこには大きな差が有るとも言えます。
リオデジャネイロ・オリンピックの男士100M 決勝でジャマイカのウサイン・ボルト選手が金メダルを取りましたが、あの時決勝に残った8名はいわば最高グレードの範囲内のEカラーやFカラーと同じではないかと思います。
アメリカのジャスティン・ガトリン(銀メダル)選手から6位のコートジボワールの選手まで9秒台で走っていて、激烈なスピードの持ち主たちです、ですがそれほど力の差はないと思いますか?それともこのレベルまで来ると0.01秒がものすごい実力差になるのと思われますか?ダイヤモンドのカラーグレードは希少性の項目ですのでどう感じるか?がダイヤモンドを選ぶ際に大切な事なのではないかと思います。ダイヤモンドは実際に裸石(ルース)を見て美しいと思う(感じる)モノを選ぶのが基本です。
実はダイヤモンドに無い色はない?
イエローダイヤモンド(Yellow Diamond)ダイヤモンドは一般的に黄色系統が多く(全体の97%以上)結晶中にある窒素原子が原因で黄色く見えるダイヤモンドの事です。
ピンクダイヤモンド(Pink Diamond)オーストラリアでその98%までを産出している、オーストラリア産は結晶格子の歪みが色原因だがそれ以外の産地は窒素原子と空孔の結び付いた特殊な欠陥が原因となるため希少性が激烈に高くなる。どちらも青い蛍光性。
ブルーダイヤモンド(Blue Diamond)近年オーストラリア産のグレーブルー系やバイオレット系水素を含む窒素含有タイプや自然界で放射線を照射された淡いグリーンブルー系などが有ります。宝石学で有名なのは微量のホウ素が色原因となるタイプ。有名なブルーホープなどもこのタイプです。
他にもグリーン(Green)ブラウン(Brown)レッド(red)バイオレット(Violet)などカラーバリエーションは豊富でそれぞれの中間色のダイヤモンドも稀に出現したりする。
※ダイヤモンドをの色を判別する際に使用する光源はデイライトを呼ばれる専用の蛍光灯を使用します。
カラースペクトル:CIED55~D65・色温度6,500K・演色指数90%以上
ダイヤモンドの4C カラット(Carat)とは?
カラットはダイヤモンドの重さの単位をあらわし、1カラットは0.2gに相当します。語源はBC500~BC600年ごろインドのトラヴィダ人がダイヤモンドを量るのに使用していた錘用の豆「カラブ」からだと言われています。実際その豆の一粒の重さはほぼ0.2gという事で、どの豆の値をとっても均一な事が、目方を量る錘に非常に適していたとされています。今日使用されている0.2gという定義がこんなに古い時代の名残を留めているというのは、ダイヤモンドと人のかかわりの深さ、歴史を感じさせてくれます。
ダイヤモンドのカラット
ダイヤモンドの評価基準である4C、Carat(カラット)ダイヤモンドの重さ、Collar(カラー)ダイヤモンドの色、Clarity(クラリティ)ダイヤモンドの10倍拡大での透明度、Cut(カット)輝きの4項目でダイヤモンドのグレード評価をします。
その中の重さの単位をカラットと呼びます。カラットは4Cの中でも肉眼でその差がはっきりとわかる項目と言えます。カラットは大きさの単位と思われがちなのですが、実は重さの単位です。ダイヤモンド以外の宝石も通常カラットで重さの単位とします。
1カラットは0.2グラムと定められています。1ct=0.2ℊ表記はctを使います。※1907年に国際度量衡総会の緊急集会にて宝石の質量を表す単位として1カラット=200ミリグラムとメートル法によって定めた、金の金称品位を表す単位もカラット(Karat)で発音が同じですので混同されるケースが有りますがこちらは表記K 18金=18K
実際に1907年時点では世界に様々な”カラブの実”が存在してしまい、一説には20種類0.9~1.2ctの様々な重さのカラブの実が存在したとも、、、ダイヤモンド取引に大きな死守をきたしていた事からその不平等取引を是正するために緊急決定した経緯があります。ダイヤモンドのカラットは重くなるほど希少性は高くなります。見た目の大きさが大きくなるので実際のキラキラや魅力も上がります。婚約用のダイヤモンド選びの中でカラットサイズは見た目にも一番わかりやすくダイヤモンドの大小が指にしたときの印象も一番変える事から最も判り易い項目と言えるかもしれません。
カラットは重さですが大きさと思って頂いても間違いではない?
ダイヤモンドの重さの単位であるカラットですが、多くの客様は大きさと思われているケースが殆どです。ルパン三世等の映画の影響でしょうか?しかしブライダル用のダイヤモンドにおいてカラット=大きさはそこまで間違った考えでもありません、エクセレントカットに研磨されたダイヤモンドはカラットに対して比例して大きさが大きくなるからです。
同様に決められた基準の範囲内で研磨される全てのダイヤモンドにこの考えかたは当てはまります。97面に磨き込まれたアントワープブリリアントカットもエクセレントカットを基準に磨かれてますのでカラットの単位(重さ)が大きくなると比例して大きさが大きくなります。以下ラウンドブリリアントカットの場合のカラットと大きさのイメージです。
0.10ct=約3.0㎜
0.20ct=約3.7㎜
0.30ct=約4.3㎜
0.50ct=約5.2㎜
1.00ct=約6.5㎜
3.00ct=約9.3㎜
一般的に宝石は原石の重さを損なわないように”なるべく重く(大きく)”カットして研磨します。カット技術が未熟だった頃は平べったくカットされた”見た目の大きなダイヤモンド”やお尻が深く正面から見たらそれほど大きさを感じないのに”カラットは重いダイヤモンド”等いろいろな物が有りましたがBRIDGE Antwerp Brilliant GALLERYで取扱うダイヤモンドは殆どがトリプルエクセレント・ハートアンドキューピッド、最低でもエクセレントカット以上ですカラットサイズと大きさの差異が大きなダイヤモンドは取扱いませんのご安心ください。
エクセレントカットは原石からの歩留まりが悪くカット研磨の段階でその半分以上が失われてしまいます。0.3ctのダイヤモンドは原石の時は0.6ct以上の原石だったことになります。ダイヤモンドを含む宝石にとって大きさは見た目を左右する大きな要素で有り、大きなダイヤモンドはそれだけ大きな輝きを放ち魅力的です、そして希少で貴重です。
BRIDGE Antwerp Brilliant GALLERYでおススメするダイヤモンドは
ダイヤモンドは想いを寄せ合う大切な方から贈られて、人生を共にし記憶と思い出を永遠の輝きの中に閉じ込めてお使いいただく一生の宝物です。BRIDGE Antwerp Briiliant GALLERYでは同グレードのダイヤモンドであれば見た目の華やかなカラットの重いダイヤモンドをお勧めしています。大きさの有るダイヤモンドは後にネックレスやほかのデザインにリフォームを検討される際にも汎用性が高くだけでなく、年齢を重ねて何時までもお使いいただくにふさわしい品格を備えています。
ダイヤモンドは受け継がれて伝説となる
”物”より”思い出”これは現代を表す言葉として耳にされた方も多いのではないかと思います。もの消費より事消費も同じですね。宝飾品やダイヤモンドはそもそも嗜好品であり、品質が上がっていくと動産資産としてお持ちになる方も有るのではないでしょうか。
宝石の持つ永遠性はこれまでも人類にとって何かを託す象徴として用いられていきました。母から子へ、そして子から孫へ、宝石類は受け継がれる度にその宝物しての価値を増していきます。フィリッペンス・ベルト氏率いるダイヤモンド研磨のトップチームが手掛けるダイヤモンドは多くがポインターと呼ばれる1カラット以下。資産価値とは少し違うダイヤモンドをこれまでも多く手掛けてきました。結婚の記念に思いを込めて贈るダイヤモンドは夫婦の結婚生活を見守りその役目を終えると、その子たちへと受け継がれていきます。フィリッペンス・ベルト氏は『だからこそそれに見合う輝きをダイヤモンドの中から引き出す。』といいます。
おばあちゃんがプロポーズされたダイヤモンド、幸せな夫婦の絆を見守ったダイヤモンドは今度はその子供の夢を守るお守りとして、もしくはもう一度婚約の記念品として、それともリモデルやリメイクを経て普段用のジュエリーとして・・・いくら時代を経ても何度でも輝きを取り戻します。”その輝きに思い出を閉じ込める”ダイヤモンドは永遠という名前のお守りなのです。
ダイヤモンドの4C(よんしー)とは
4Cはダイヤモンドの品質等を評価する4つの国際的な評価基準
以上4要素の頭文字が「C」から始まる事で「ダイヤモンドの4C(よんしー)」と呼ばれています。
4Cは、米国宝石学会G.I.A.が定めるダイヤモンドの国際的な評価基準で”G.I.A.方式”などとも呼ばれます。
世界中のダイヤモンドジュエラーがこの基準にのっとってダイヤモンドの品質を表記しています。
BRIDGE Antwerp Brilliant GALLERYで使用する2つの鑑定鑑別機関「IIDGR」「デビアス」「CGL」共にG.I.A.方式を採用しています。写真左)IIDGRの鑑定書 写真右)CGL中央宝石研究所の鑑定書、ハートアンドキューピッドレポート
ダイヤモンドの美しさに関わるのは2つのC
基本的にダイヤモンドの美しさは【原石】とそれを【カットする職人の腕前】によって決まります。ではダイヤモンドの4Cで美しさを考えた場合はどうでしょうか?4Cの内、ある程度のグレードの範囲内なら肉眼で美しさにそれほど差が出ない項目が有ります。
カラーとクラリティは厳密にはグレードに差が有るダイヤモンドを、多くのお客様にご案内する中で感じる事なのですが、そのグレードの差異を実際に肉眼で比較して頂くことが困難なグレードといえます。
原石の良し悪しを除けば、具体的にカラーグレードF(G)以上、クラリティグレードVS2(Si1)以上のグレードについて美しさの比較をする事は困難です。カラーグレードとクラリティグレードは美しさというよりも希少性の項目と言えます。
色、透明度グレードが高いと、ダイヤモンドの希少性はとても高くなり価格も高価になります。それだけ希少なグレードなのです。
それとは反対に重さの等級カラットと形の等級カットは肉眼でも判り易く見た目の美しさを左右します。
カラットの大きなダイヤモンドは見た目のサイズが大きくなり存在感が出てくるだけでなく、ファセット一つ一つがはっきりすることで輝きが断然強くなります。ダイヤモンドのカットは言うまでもなく輝きに直結する項目ですので上位グレードなほど美しく輝きます。
カットが良く光を余すところなく反射しダイヤモンド特有の虹色の光の分散と鋭い表面反射が大きな面積に成れば成る程美しくなると言えます。ダイヤモンドの希少性に係るグレード
- ①透明度クラリティ
- ②色カラー・重さカラット
- ③形カット
ダイヤモンドの美しさに係るグレード
- ①形カット
- ②重さカラット
- ③色カラー・透明度クラリティ
以上の組み合わせでダイヤモンドを選ぶと少し選びやすいかもしれません。
4Cについては店頭ではさらに詳しくご案内させていただきますのでご安心下さい。ダイヤモンドのカラットと見た目の違い
カラットの重い軽いは見た目にもはっきりとした違いとして見て取れます。0.2ctのダイヤモンドと0.3ctのダイヤモンドでは見た目の大きさの違いは明らかです。また0.3ctと0.5ctはもっとはっきり違いが出てきます。0.2ctと0.5ctは輝きも見た目大きく異なります。
ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドは通常58面に研磨されています。カラットが増えるからと言ってその面数が増えるわけではありません、したがってカラットサイズの大きなダイヤモンドはそれだけ一つ一つの面(ファセット)が大きく見えます。すなわちカラットサイズが上がる事で輝きがはっきりとして迫力が増していくのです。
カラットを4Cの中で優先して選ぶポイント
カラットは4Cの中で一番有名な項目です。
女子会などで「そのダイヤモンド何カラットあるの?」と聞かれるシチュエーションも多いのではないかと思います。
・ダイヤモンドの価値を一番わかりやすく表現しているのがカラット、単純に存在感のあるリングはそれだけで魅力的です。
・カラットサイズの大きなダイヤモンドは一定以上のグレード範囲の中では輝きが強く華やか、例えば0.2ctのカラー&クラリティ最高グレードと0.3ctのF-VS2というグレードは価格差が殆ど無い場合があります。
需要と供給のバランスが似ているからです。
しかしこの2つのダイヤモンドはグレードの内容と見た目の個性に大きな違いのあるダイヤモンドです。
0.2ctは希少性重視、0.3ctは見た目、輝き重視で選択する事が出来ます。
どちらもステキな選択ですが0.2ctなら最高グレードの優越感と特別感を、0.3ctを選んだ場合は着けて楽しくより華やかにお使いいただけます。
・今の自分には少し大きいかな?というサイズこそ年齢を重ねても楽しむ事が出来るダイヤモンドとなります。
ダイヤモンドとリング枠はいわば”土地と建物”のような関係で土地さえあれば後はどんな建物にも後で建て替える事が出来るようにダイヤモンドさえ持っていれば後でネックレスに加工したり、ファッション用の少し華やかなダイヤモンドリングに加工する個が可能です。
その時カラットは少しでも大きいほうが汎用性が高く様々なデザインに生まれ変わりやすいと言えます。4Cの中でカットを優先して選ぶポイント
カットは4Cの中で唯一人間の手が介在するポイントです。
そしてカラット同様見た目を左右することから美しさを左右するグレード言えます。ブリッジ銀座ではカットグレード最高グレードのエクセレントのみを拘って取扱っております。
ダイヤモンドの美しい輝きは正確無比なカット技術によって引き出されます。
様々なカット形状が有りますが、中でも代表的なラウンドブリリアントカットにだけはカットの評価グレードが付きます。BRIDGEでは「4C」グレードのカットが最高グレードのエクセレントのみを取扱います。
しかもカットグレードの評価3項目が全て最高位のダイヤモンド「トリプルエクセレント」のみを取扱います。カットの良いダイヤモンドは光のモザイクが均等で無限に広がる光のスペクトル、分散光が女性の手元を美しく彩ります。少し髪の毛を触るしぐさや携帯電話やカバンを持った時など左手が動くたびにキラキラとします。
自分の動きに合わせてダイヤモンドが指先でキラキラと輝く、とっても素敵ですよね。エンゲージリングを着けたら「何気ない毎日が楽しくなった!」という女性は案外多いのです。
ダイヤモンドは太陽の宝石、自然の太陽光の下が最も強い輝きを発します。しかもその輝きが永遠に続きます。ダイヤモンドの永遠の輝きに記憶や夢を託して
ダイヤモンドはその不変性から「征服されざる者」という異名をっ持っています。ダイヤモンドの語源もギリシャ語のアダマスに由来していてアダマスは征服されざる者という意味なのです。
もともと変わりゆく人の世で、経年変化せず傷もつかず不変である事に古来人々は夢や希望を託し畏怖の念をもってダイヤモンドを取扱い接してきた歴史があります。
「結婚しよう!」という言葉と共に渡されるダイヤモンドは二人の「結婚しよう」と思ったその瞬間すべてを永遠の輝きの中に閉じ込めて守っておける、お守りのような宝石なのです。
「二人の誓いの絆になる」それがダイヤモンドなのです。カットグレードの評価項目は以下の三つ
- ①カットの総合評価(プロポーション)
- ②表面研磨(ポリッシュ)
- ③カットの対称性(シンメトリー)
以上3項目をそれぞれエクセレントからプアの5段階で評価します。全ての項目でエクセレント評価のダイヤモンドをトリプルエクセレントと呼びます。
ダイヤモンドの輝はブリリアンス、ディスパージョン、シンチレーションの3要素で構成されています。簡単に言うとブリリアンスは全体の輝き、ディスパージョンは光の分散、シンチレーションは鏡面反射、この3要素のバランスがダイヤモンドの輝きを決めています。フィリッペンス・ベルト氏の手で生み出されたトリプルエクセレント ダイヤモンドの輝きをぜひ店頭でご確認ください。
トリプルエクセレントカットについてもっと詳しく
IIDGR・デビアス鑑定とは?
ダイヤモンドのエキスパートによる鑑定書
IIDGRとは? International Institute of Diamond Grading & Research(インターナショナル インスティテュート オブ ダイヤモンド グレーディング アンド リサーチ)の頭文字をとって呼ばれる名前です。
De Beers Group(デビアス グループ)によって設立されたダイヤモンド専門研究機関です。現在、アントワープ(ベルギー)、に研究室を持ち、ダイヤモンドに関する専門的な研究や鑑定を行う研究機関なのです。IIDGRは世界基準のダイヤモンド評価と専門的な取り組みに正確性を備えており、ダイヤモンドの評価、鑑定及びカットにおいて古くから世界中のエキスパートたちが集まる「ベルギー・アントワープ」の他にスーラット(インド)、メイデンヘッド(英国)にも研究室ラボトリーを構えます。IIDGRでは、120年以上にわたるダイヤモンドの専門知識、ならびに最先端の鑑定技術を活用し、あらゆるサイズと品質のダイヤモンドを評価しています。評価システムは国際監査機関SocieteGenerale de Surveillance(SGS)より認可が与えられており、世界でも限られたダイヤモンドにしか発行されていません。
ガードル(デビアスグループの鑑定ダイヤモンドに与えられるナンバーです)に、ダイヤモンドの個体ナンバーをレーザーで刻印する事で、従来供給者の倫理観に頼ってしか担保出来なかった鑑定書とダイヤモンドの完全な一致とコンプライアンスを実現しています。ANTWERP BRILLIANTでは、キンバリープロセスを完全に担保したデビアス・グループの鉱山から供給された高品質なダイヤモンドを厳選しております。
https://www.iidgr.com/
IIDGRのダイヤモンド鑑定書、ページ左にはダイヤモンドのサマリーが記載されています。はじめにダイヤモンドの鑑定ナンバー(your Grading Report number )が記載されます。そして囲みの中にはガードル刻印ナンバー(Girdle Inscription Number)形状(Shape)寸法フェイスアップでのベースサイズ最大・最小・高さがmm表記で小数点第二位まで(Measurements)そして重量(Carat)色(Colour)透明度(Clarity)カット(Cut)表面研磨(Polish)対称性(Symmetry)蛍光性(Fluorescence)備考(Comments)の12項目について注意深く検査されます。
クラリティグレードの項目では実際のインクリュージョンの位置とサイズを赤いポイントで記載します。上写真のダイヤモンドではCloudとCrystalがダイヤモンド中心付近に記されています。ご自身のダイヤモンドを宝飾用ルーペなどでのぞき込むのも楽しくなりそうですよね!ダイヤモンドが結晶した遥か古代に思いをはせる事が出来る楽しい内包物です。
IIDGEにも認められた特別なダイヤモンド、アントワープブリリアント
そして写真の鑑定書はベルギー・アントワープ、ダイヤモンドの聖地の中を冠した特別なダイヤモンド、アントワープブリリアントカットの鑑定書です。形状を見るとAntwerpBrilliantDiamondの文字が記載されています。通常ダイヤモンドの鑑定書には見た目の形状が記載されるのですがデビアスグループの鑑定機関IIDGEではアントワープブリリアントカットのダイヤモンド鑑定書には形状の表記にアントワープの名前を記載します。AntwerpBrilliantダイヤモンドはデビアスグループにも認められたダイヤモンドなのです。
プリンセスカットの最高グレードを発表
そして2018年IIDGRデビアス鑑定では、それまでカットグレードの無かった四角のブリリアントカット通称”プリンセスカット”にカットグレードを設定して発表しました。これはラウンドブリリアントに次いで人気の高いプリンセスカットにもカットグレードを付けるという画期的な取り組みでした。
プリンセスカットのダイヤモンドの設計図が仕上がりましたが、ステップカットとブリリアントカットのハイブリットカットだったプリンセスは非常に高い研磨の技術を要求するカットでした。その為誰でもその設計図通りに研磨仕上げ出来るものでは在りませんでした。そこでデビアスは2018年アントワーププブリリアントの専属研磨師で1990年にラウンドブリリアント93年にハート&キューピッドを作り出したダイヤモンド研磨師フィリッペンス・ベルト氏を指名してプリンセスカットの最高グレードを達成したのです。
デビアスグループはダイヤモンドのエキスパートであり、原石を採掘し評価基準である4Cの考案者でもあり、1888年からダイヤモンド業界をけん引するリーディングカンパニーなのです。
ダイヤモンドの4Cクラリティ(Clarity)とは
宝石の透明度トランスペアレンシーとは?
炭素の多重結晶体であるダイヤモンドには結晶化しなかった炭素や結晶化した際に僅かにダイヤモンドに取り込まれた不純物がかすかに内包されている場合があります。
この内包物をインクリュージョンと呼び、さらに透明度を妨げるキズ・ブレミッシュ等を合わせて、価値を判断します。これらが少ないほどダイヤモンドの価値は高くなります。
大半は肉眼で発見できないものばかりですので10倍の拡大鏡(ルーペ)や宝石用の顕微鏡を用いて鑑定することが通例です。
全くの無傷でインクリュージョンが無いダイヤモンドが最高とされ、内包物の量が増すにつれて価値が低くなります。
ランクは11段階で評価されます。
ダイヤモンドの評価基準は国際的にGIAによって定められており、Carat(カラット)ダイヤモンドの重さ、Collar(カラー)ダイヤモンドの色、Clarity(クラリティ)ダイヤモンドの10倍拡大での透明度、Cut(カット)輝きの4項目でダイヤモンドのグレード評価をします。その中の透明度グレードをクラリティと呼びます。BRIDGE銀座 Antwerp brilliant GALLERYでは10倍の顕微鏡では内包物の発見が困難とされるVS2(エスアイツー)以上のグレードでご案内しております。
※ご希望によりSi1グレードも用意しておりますので店頭スタッフまでお問い合わせください。宝石は本来的には不完全
ダイヤモンドを含む天然石は”不完全な中に美しさを見出す”のが通常です。しかしご婚約用のダイヤモンドは無傷、無欠点、無垢等、結婚を連想させるイメージが大切であるとされるため、一般的な宝石とは違う部分を求められる場合が多いようです。
ダイヤモンドは地中深く地球内部の非常に高温高圧な条件下で生成されます。ダイヤモンドの正しい形は6面8面12面等の等軸状正結晶なのですが、当然ながら過酷な環境で生成されるダイヤモンドは均一な形で産出してくれません、多くの場合はダイヤモンド以外の物質を含んだりダイヤモンドの中に別のダイヤモンド結晶が入り込むなど様々な不純物(インクリュージョン)を含みます。
また過酷な条件下ですので成長線がゆがんだり結晶構造が曲がってしまう事も、伴って出来る亀裂や結晶の不足等が有る場合もあります。それら不完全部分がどの程度あるのか?を測定するのがクラリティグレードです。
宝石学では専用の顕微鏡でそれらを観察しダイヤモンド結晶した時代や、内部に残った僅かな情報を頼りに産地や産状を想像したり想いを馳せるのはとてもロマンティックです。グレードとしてのクラリティ
4Cの評価基準では10倍の拡大鏡で観察してどの程度の割合で不純物や不完全部分が有るのか?を測定します。
無欠点フローレス(Frawless)からインクルーデット3(Included3)の11段階に評価されます。上に行くに従って希少性が高まりVVS1以上のグレードは本当に中々出現しない超希少石と言っても過言ではありません!
FL フローレス 内外部無欠点
IF インターナリーフローレス 内部無欠点
VVS1 ブイブイエスワン とてもとても微細な内包物あり、熟練のグレーダーでも10倍率の拡大鏡で内包物の発見困難。
VVS2 ブイブイエスツー とてもとても微細な内包物あり2、内包物は非常にすくなく発見困難。
VS1 ブイエスワン とても微細な内包物あり、10倍の倍率でがなんとか確認可能
VS2 ブイエスツー とても微細な内包物あり2、10倍で確認できるが微細
SI1 エスアイワン 微細な内包物あり、10倍率で確認可能
SI2 エスアイツー 現在取り扱い無し、10倍率で確認できる
I1 アイワン 現在取り扱い無し。透明度や輝きに影響を与える可能性あり
I2 アイツー 現在取り扱い無し。透明度や輝きに影響を与える可能性あり
I3 アイスリー 現在取り扱い無し。透明度や輝きに影響を与える可能性ありクラリティグレードで避けるべきは割れや欠けに繋がるかもしれないインクルージョンを持つダイヤモンドですがあらかじめその様なダイヤモンドは店頭に並びませんのでご安心ください。
無傷無欠点は婚約のイメージにピッタリ!
ご結婚、ご婚約のイメージとして無傷無欠点無垢などが有り透明で透き通たダイヤモンドのイメージにピッタリです。
そなんな事からブライダル用のダイヤモンドグレードとしてはクラリティーを重要視して選ぶカップルが多いです。
人気のグレードはVVS1(ブイブイエスワン)そしてVS2(ブイエスツー)次いでVS1(ブイエスワン)VVS2ブイブイエスツーと続きます。事実上の最高グレードVVS1が人気なのは判るとしても多くのカップルが2番にVS2を挙げるのは不思議ですよね?
これはVS2(ブイエスツー)までは肉眼で見ても不純物が見えないことが原因なのではないかと思います。顕微鏡を使ってダイヤモンド鑑定士が丹念に見れば不純物を発見できるレベルがVS2ですので実際の美しさはVS2とVVS1ではそこまで大きな差は感じることが難しことが原因なのではないかと思われます。
ある程度以上の透明度で比較する場合はクラリティグレードは美しさというよりも希少性の等級といえます。あえて低グレードのクラリティを選ぶメリットとは?
中には特殊かもしれませんが、Si1等の美しさを損なわないがグレードとしては控えめなダイヤモンドで内部に特徴的な内包物があるダイヤモンドを選ばれる場合も・・・
美しさを損なわないSi1、ダイヤモンドの内包物はよく人の顔の中にある”ほくろ”に例えられる場合があります。上写真のダイヤモンドは鑑定機関IIDGRにてSI1評価を受けたアントワープブリリアントのダイヤモンドです。写真のダイヤモンドの9時方向(8:30頃)の外側、アッパーガードルファセットに二つのクリスタルインクリュージョンが見えます。これは40億年前にダイヤモンドが結晶した際にダイヤモンド内部に取り込まれた別の結晶のダイヤモンドです。デザイン枠にセットすると、爪の下に隠れて見えなくなてしまいます。欠点と見れば欠点に、特徴とみれば特徴となる内包物です。人の顔で例えると”ホクロ”等もそうですがサイズと場所によっては欠点ではなく魅力的な場合が稀に有ります。
上写真のダイヤモンドは中心付近にフェザーインクリュージョンが見えます。40億年前ダイヤモンドが結晶する際に外部的な何らかの圧力を受けて出来たインクリュージョンです。一見”タツノオトシゴ”のようにも見える内包物、特別な模様の付いたダイヤモンドと思えば特徴ですが、傷と思えば欠点となります。
ダイヤモンドの内包物は美しさを損なわない大きさと色で、且つ特徴としてプラスにとらえる事が出来れば”魅力的な欠点”になるかもしれません!?
確かにダイヤモンドの中に世界に一つだけの印が付いているなんて素敵ですよね?※非常に特殊ですのでいつもでもご案内できる訳ではありませんのであらかじめご了承ください。例外を除きクラリティ―グレードはVS2以上で比較する場合、美しさの基準ではなく希少性の基準であることを頭に入れて選ばれるのが良いでしょう。
→ダイヤモンドに内包されている不純物には何があるのか?気になる方はこちらグレード以外で注意する点それは・・・
BRIDGE銀座Antwerp brilliant GALLERYではダイヤモンドを選定する際にグレードの他にいくつか注意している点が有ります。
4Cグレードのクラリティ―ではクラウドと呼ばれる微細なダイヤモンドの結晶の集合が有る場合です。クラウドはその程度にもよりますが、あまりにも多くのクラウドを内包したダイヤモンドは「透明な水に牛乳を垂らした」ような見た目になってしまい美しさを損ないます。それだけではなくダイヤモンド内部に入射した光は微細な内包物ぶつかると、そこで乱反射したり不要な光の屈折を起こしたりして、ラウンドブリリアントカットダイヤモンド本来の輝きからは程遠い輝きになってしまう事も・・・
更にはこうしたクラウドインクリューションの中に有るクラリティグレードでは判別しない超超微細なサイズも問題です。一般に鑑定鑑別機関では5ミクロン以下の内包物は内包物としてカウントしないためクラウド状態にまで密集していない微細な内包物が点在している状況のダイヤモンドは評価は高くとも輝きはそこまででは無いという状態になります。
中にはクラリティ―評価最高グレードのFLフローレスが出ているのに超微細インクリュージョンの分布度合いで輝きが今ひとつ なんてこともあるかもしれません。
ブリッジ銀座Antwerp brilliant GALLERYではそうしたダイヤモンドを排除して行きます。その方法は単純と思われるかもしれませんが、鉱山での原石選定です。ダイヤモンドに原石マーケットが存在しています。研磨済みダイヤモンドの美しさは【原石の良し悪しとカッターの腕前】で決まると言われているからなのです。
ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーのダイヤモンドはボツワナ・ジュワネング鉱山を中心に操業されるデブスワナ(デビアスグループ)の原石をメインに取り扱います。デブスワナでは採掘されたダイヤモンド原石を選定しますが、アントワープブリリアント用に選定している原石はその品質がTOP0.96%以内と上位1%の高品質だけを選び出しています。
どんな原石からどんな研磨済みダイヤモンドを切り出す事が出来るのか?この作業は人間の審美眼で行わなければならないので熟練のダイヤモンド選定技術を必要とする作業です。ブリッジ銀座では鉱山企業で上質な原石だけを選定します。
そしてフィリッペンス・ベルト氏によって選定されるダイヤモンド原石はベルト氏の審美眼で最終選定されています。宝石の美しさは数値化できません。価格と希少性は国際的な評価基準4Cによって決められていますが、美しさは4Cでは判断できません。ダイヤモンドの美しさは原石の良し悪しと研磨者の腕前で決まると言われますが、BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーでは原石の美しさを見抜く研磨者の審美眼を大切にしています。フィリッペンス・ベルト氏は「これは美しくなる原石なんだよ」と一言で表現していますが、仕上がったダイヤモンドは例外なく鮮やかな虹色で、ひときわ明るく、そして暖かい輝きを放つのです。それは原石その物の持つ美しさなのです。
原石のグレードは高くない場合でも4Cハイグレードは出現してきてしまいます。グレードだけでダイヤモンドを取扱おうとすると、希少性とお値段は整合性が取れるのですが、美しさはバラバラになってしまうのです。
アントワープブリリアントでは鉱山会社、と最終研磨者であるベルト氏以外にもサイトホルダーのグレーダーで熟練のダイヤモンド選定師を専属でこの作業にあたらせており、「グレードは高いが輝かない」ダイヤモンドを徹底的に排除しているのです。ビックリするかもしれませんが私たち宝石商は宝石を選ぶ際に大事にしているのは「ぱっと見!」パッと見てキレイだと感じたものを選んでいきます。
ルーペや宝石の鑑定鑑別用の機材もパッと見て美しいと感じた宝石にしか使いません。
パッと見て美しさが足りない、何か違和感のある宝石は その原因を突き止める為に使う事が有りますが稀ですね、そうしたグレード以外の宝石の品質管理を徹底しているのです。
トリプルエクセレント(3EX)とは何ですか
ダイヤモンドカットグレード最高評価トリプルエクセレント
ダイヤモンドのカットは唯一人の手によって決められる項目です。ダイヤモンドの美しい輝きは正確無比なカット技術によって引き出されるのです。その中でも代表的なラウンドブリリアントカットにはカットの評価が付きます。BRIDGEでは「4C」グレードの中で「カット」評価の3項目が全て最高位のダイヤモンド「トリプルエクセレント」のみを取扱います。
カットグレードの評価項目は以下の3項目をエクセレント、ベリーグット、グット、フェア、プアの5段階で評価します。
➀カットの総合評価(プロポーション)
②表面研磨(ポリッシュ)
③カットの対称性(シンメトリー)IIDGRのダイヤモンドグレーディングレポート、レポート左にダイヤモンドのサマリーが記載され、右側に詳細情報が記載される。トリプルエクセレントはサマリー、詳細情報両方で確認いただけます。
CGL中央宝石研究所のダイヤモンドグレーディングレポートはダイヤモンドのグレードを簡潔に記載してあります。フィリッペンス・ベルト氏の手で生み出されたトリプルエクセレント ダイヤモンドの輝きをぜひ店頭でご確認ください。
美しい輝きは正確無比な熟練研磨師の手で生み出されます
カットの品質は、ダイヤモンドのファイアー、きらめき、および輝きを増幅させる要因です。 際立つダイヤモンドの美しさや魅力は、何よりもカットの品質に左右されます。カットグレードを管理するGIAではダイヤモンドの輝きを7つの要素の評価で決定しています。
先ずは見た目の係る要素(外観)の特徴3つを検査していきます。
1・全体の輝き、輝度、明るさ、ブリリアンス、ダイヤモンドから反射される光
2・ファイヤー、ディスパージョン、スペクトルへの光の分散
3・シンチレーション、光のパターン、光のモザイク、ダイヤモンドを動かしたときの煌めきその後さらに4要素
4・比重比率
5・耐久性
6・ポリッシュ、表面研磨
7・シンメトリー以上7項目はダイヤモンドの研磨で最初にプランニングデパートで決定されるデザインと、原石をカットする職人、研磨する職人個々の技術レベルが仕上がりに大きく影響を及ぼします。カットの項目が人の手によって決められる所以です。
この7項目をそれぞれエクセレントからプアまでの5段階で評価します。そこから個々のダイヤモンドの正面からの見た目に対してそれぞれの要素がどの程度影響しているのかを総合的に評価判断して、カットグレードを決めています。この評価項目の組み合わせの分だけ個性的なダイヤモンドが生まれるとも言えます。
このうち鑑定書に記載されるグレードはカットの総合評価、6・ポリッシュ、7・シンメトリーの合計3項目です。トリプルエクセレントのトリプルとは、総合評価、ポリッシュ、シンメトリーの3項目が最高評価のエクセレントのダイヤモンドの事を指します。BRIDGE Antwerp Brilliant GALLERY でメインストーンに使うダイヤモンドは全て専属カッター、フィリッペンス・ベルトの手によって仕上げられており至高の輝きを放つ逸品なのです。
3項目の輝き、明るさ、ブリリアンス、ダイヤモンドから反射される光、ファイヤー、ディスパージョン、スペクトルへの光の分散、シンチレーション、光のパターン、モザイク、ダイヤモンドを動かした時の煌めき、重量比重、耐久性は全て世界最高の技術で世界最高の審美眼で原石を見抜き、向き合い、研磨してきた男の手によって個々のダイヤモンドが持つ最高の状態まで引き出されたものを提供させていただきます。
フィリッペンス・ベルトの手で生み出されるプラスワン
ベルト氏の手で歪みなく究極の直線に仕上げられたファセットは個々の接点も完全に一致して完璧なポイントマッチから生み出されるプロポーションは正に芸術品レベルです。正確無比な研磨技術を持つベルトに手先は最終的な仕上げ段階では100分の1ミクロンの誤差修正を可能にします。ダイヤモンドのカットグレードの内シンメトリー(対称性)を究極まで仕上げクラウンとパビリオンのファセットの先端が一致している事や、複数存在する同種のファセットの形が合同一致している状況を目指して研磨を進めます。
フィリッペンス・ベルトとは?
そうして仕上げられたダイヤモンドにはハートアンドキューピッドパターンと呼ばれる美しい鏃とハートの模様が浮かび上がります。「恋の天使が射貫いたハート」であるとも言われるこの美しい模様をぜひ店頭でもご確認ください。写真はフィリッペンス・ベルトの手によって仕上げられたハートアンドキューピッドを鑑定鑑別機関、中央宝石研究所にてレポートにまとめた書類です。1988年に誕生したダイヤモンドの理想的な形
ダイヤモンドはそれ迄どれを取って最良の形とるするか?議論の分かれるところでした。ダイヤモンド輝きは数値化できず、どれかを上げればどれかが下がり、また数値を上げれば美しくなると言うものでありませんでした。人間の目で見た時の主観的美しさには非常に大切な別の要素が有ったからなのです。その為GIAではダイヤモンドの美しさとしての指標として4Cを評価していませんでした。それは現在でも同じで光のパフォーマンスと言う考え方をしていません。ダイヤモンドの輝きを測定しようとする様々な測定器は世の中に存在しています輝きを数値化して可視化しようとする動きが有る事も事実ですが、現在の所ダイヤモンドの輝きを数値化する事が本当の美しさに繋がると考えている世界的な機関は在りません、狭義にそうした数値化を行う機関は在りますがアントワープブリリアントを含めた世界的なブランドでそれらを導入してダイヤモンドを評価しているブランドは在りません。ダイヤモンドの輝きや光は数値化しても意味が無いのです。
ダイヤモンドのカットグレードはそうした考え方との間で制定に多くの時間をかけてきました。GIAでは現在ダイヤモンドの4Cの内カットに関しては情緒的な項目として目視判断による美しさ判定をグレードに盛り込んでいます。しかし灰汁迄も4Cは美しさの判断基準で使われているわけでは無いのです。カットグレードが高い事は希少性と研磨者の作業の正確性が主であり、美しさの判断はその中のほんの一部なのです。
こうして古くは1850年にアメリカのダイヤモンド加工業ヘンリーDモース氏に始まり、1919年のマルセル・トルコフスキー氏の理論、その後さまざまな研究者、数学者、研磨者によって発表されたダイヤモンドカット理論、そしてそれら(トルコフスキー理論を含む)を改善して新たに作られたGIAのエクセレント理論とダイヤモンドの輝きを追求する考え方は進化してきたのです。そして1988年にGIAによってエクセレントが発表されて以降、それ以上のダイヤモンドの輝きについての考察は生まれていません、ここにダイヤモンドの輝きを求める道は一旦の終着を見たのです。
※1988年にGIAによってエクセレントカットが発表された時、ラウンドブリリアントカットは58(57)面と正式に定義され、GIA基準以外のラウンドブリリアントカットはモディファイテッドラウンドブリリアント(改良された丸型のブリリアントダイヤモンド)丸型の亜型ダイヤモンドとして分類されたのです。
アントワープブリリアントで使用されるダイヤモンド原石とは
AntwrepBrilliantではダイヤモンド原石に対して非常に厳しい選別基準を設けています。写真はメイカブル品質のダイヤモンド原石達、実はアントワープブリリアントではこのクラスのダイヤモンドからは 例え研磨後に4Cで高評価を得たとしても選定すらしないのです。
現在世界中で産出するダイヤモンド原石のうち宝飾用に使用できるダイヤモンドは全体の約40%、残りの約60%は工業用ダイヤモンドとしてダイヤモンドの持つ特異な性質、主に超硬素材として工業用の役割で使用されます。
宝飾用に選別できるダイヤモンドは約40%、その宝飾用ダイヤモンド原石にも先ずは大きくソーヤブル・メイカブル・ニアジェムと3つのグレードが有ります。⇒ダイヤモンドの原石1%以下の出現確立TOP-TOPダイヤモンド原石
宝飾用ダイヤモンドとして選ばれた原石の内、ソーヤブル原石の比率はダイヤモンド全体の約15%で、残り85%はメイカブル(準宝飾品質)、ニアジェム(低品質宝飾用)として使われます。
ダイヤモンド原石を供給するデビアスグループではソーヤブル原石の中でTOP‐TOP原石(トップトップ)を最先端技術を駆使し原石の状態で研磨後に得られる最高のグレードとダイヤモンドの状態を検査します。
ここでは最終的にダイヤモンドをどの形で仕上げるか?は決まっていませんが原石に対して最も有益な価値の高いカット方法などもこの段階で看破されます。
ダイヤモンドのリーディングカンパニーであるデビアスグループだからこそ実現する検査手法です。そうして調べ上げたダイヤモンドのTOP-TOPの割合は超高品質ソーヤブル原石中約16%!
ダイヤモンドの総産出量に対してたったの0.96%なんと1%以下の出現確立なのです。0.1%以下のフィリッペンス・ベルト氏のダイヤモンド原石
Antwerp Brilliantではデビアスグループから供給されたTOP-TOP超高品質ソーヤブル・ダイヤモンド原石を使用しダイヤモンドを研磨していくのですが、フィリッペンス・ベルト氏はにさらにこの中から超良質の上位10%の原石だけを選定しカット、研磨します。
デビアスグループの鉱山で選定されサイトホルダーでさらに上位10%までを選び抜く。アントワープブリリアントのダイヤモンドとして選びだされるダイヤモンド原石は0.096%と0.1%以下の本当に選び抜かれた原石だけを使用しているのです。
ダイヤモンド原石はボツワナのジュワンネングを中心に採掘る鉱山企業デブスワナの事務所に集められます。ダイヤモンドの原石は鉱山毎にそれぞれ特徴があり原石のエキスパートは原石の集合を見ただけである程度どの国のダイヤモンドであるのか?を看破出来ます。これはランオブマインと呼ばれる原石の特徴を見抜く技術で原石ディーラーだけの選定技術です。究極まで厳選に源泉を重ね選び出された原石だけがBRIDGE Antwerp Brilliant GALLERYで使用されるダイヤモンドとなるのです。
☛アントワープブリリアントのダイヤモンド原石についてもっと詳しく
ソーヤブルダイヤモンド原石とメイカブルダイヤモンド原石が混ざった原石たち、ダイヤモンド原石は鉱山会社の原石選定機で23段階の品質に自動で振り分けられます。レーザー技術を駆使してダイヤモンド内部の成分などを看破したAI判断で行われます。
選び出されたソーヤブルダイヤモンド原石、見事なグリーンベールに包まれている。
原石の選定に立ち会わせて頂いた時の写真です。アソーターは毎日ダイヤモンド原石と向き合って品質を次々目視で看破していきます。グリーンベール高品質ダイヤモンドの被膜
ダイヤモンドの目利きによって厳選された原石。ダイヤモンドは結晶して地上へ運ばれた後数億年から数千万年の間に表面に何らかの別結晶の被膜を成長させることが有ります。アフリカ産ダイヤモンドの中でグリーンベールと呼ばれる緑色の被膜に覆われたダイヤモンドからは美しい色のダイヤモンドが磨きだされることが多く、関係者の間でグリーンベールは高品質の証として知られています。被膜の種類は多岐にわたる為に中には外見からは高品質と解らないようなダイヤモンドが含まれていることも。
完全な等軸状八面結晶のソーヤブル・ダイヤモンド原石、ピラミッドを二つ重ねたような形をしています。4Cグレードでハイカラ―(Fカラー以上)になるダイヤモンド原石は写真のような薄いグリーン色をしています。
BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではこの様なソーヤブル原石だけを厳選してカット、研磨の作業工程をフィリッペンス・ベルト氏の手で施します。ベルト氏は1990年にそれ迄誰にも達成できなかったダイヤモンドの最高カットグレードエクセレントを人類で初めて達成した研磨師なのです。
最高のダイヤモンド原石を最高の研磨職人の手で仕上げる。全てはダイヤモンドから妥協無く最高の輝きを引きだすために。
フィリッペンス・ベルト(philippens herbert)とは誰ですか?
ダイヤモンドの最高グレード”エクセレント”を達成した研磨師
フィリッペンス・ベルト氏はGIAによって開発されたダイヤモンドの最高グレードカット”エクセレント”を人類で初めて達成したダイヤモンドの研磨師です。1990年それまで誰も成し得なかったダイヤモンド業界の悲願でもあったエクセレントカットのダイヤモンドを最初に研磨した職人がフィリッペンス・ベルト(philippens herbert)です。
最初のエクセレントカットが達成された後も90年代は、ダイヤモンドのエクセレントカットは成功することが非常に難しくコンスタントな生産が出来ませんでした。そんな中、徐々に成功率を上げて行き独自のノウハウで次々とエクセレントカット研磨に成功するベルト氏は、その後世界各国で技術指導するなどダイヤモンド業界内でエクセレントカットのスタンダード化に貢献していきます。
フィリッペンス・ベルトはエクセレントカットをこの世に生み出した凄腕のダイヤモンド研磨師なのです。エクセレントカット達成の3年後1993年ハートアンドキューピッド パターンを完成
またエクセレントカットのダイヤモンドを多く仕上げる中で、不思議な模様「ハート アンド キューピッド パターン」が浮かび上がることが分かってきました。発見当初は別の名前でプロモーションされていましたが、商標の問題で現在はハートアンドキューピッドと呼ばれとても高い人気を誇ります。フィリッペンス・ベルト氏はその発見から開発にも携わります。
BRIDGEで取扱う鑑定書付センターダイヤモンドには必ずカットグレードが最高であるだけでなくハートとアローの模様が浮かび上がる「ハートアンドキューピッド」を採用しています。デビアス鑑定やCGL中央宝石研究所のグレーディングレポートにはハートアンドキューピッドの証明書も添付されます。
マルセル・トルコフスキー氏の理論を修正・改善して発表されたGIAのエクセレント
マーセル・トルコフスキー氏(Marcel Tolkowsky)が1919年光学理論と数学によってダイヤモンドの理想的な形を著書「ダイヤモンドデザイン」の中で発表してから実に61年もの間、ダイヤモンドの理想的なプロポーションはこの時発表された形だと思われていました。しかし、今から約100年前の数学理論なので不完全な部分も多く1970年代には市で弐その不完全性が指摘されていました。実際にトルコフスキー理論の通りにダイヤモンドを研磨しても最高の輝きを得ることは出来なかったのです。
ダイヤモンドのグレードを定めるGIAでは独自にダイヤモンドの理想的なプロポーションを再計算し直しし1988年にエクセレントとして発表しました。超硬素材でもあるダイヤモンドは設計図が示されたらすぎその通りに研磨できるかと言えばそうでは在りません、グレインと言う成長線に沿ってのみ加工する事が出来るダイヤモンドは加工できない方向や角度を持っており、GIAの発表した最高グレード”エクセレント”も例外なく達成困難な研磨角度が盛り込まれるなど難易度の高い研磨を要求していました。その為、発表当初は達成は不可能だとも言われていました。しかし、発表から2年後の1990年にベルギーアントワープの研磨職人の手で達成されます。誰にも達成できなかった理想のカタチをこの世に出現させた職人がフィリッペンス・ベルト氏なのです。
→フィリッペンスベルト氏についてもっと詳しくそして2013年Antwerp Brilliantのマスタカッターに就任
フィリッペンスベルト氏はダイヤモンド研磨の聖地の名前を冠したダイヤモンドブランド、Antwerp Brilliantの専属となりブランドのデビューに合わせて美しい97面のダイヤモンドを発表しました。キラキラ輝くように設計された97面体はパビリオン部分にはラウンドブリリアントカットの3倍もの面数が有り左右対称に研磨する究極の技術が求められます。世界中でベルト氏にしか生み出せない美しさと言えるでしょう。
2018年プリンセスカットの最高グレードを研磨・達成
2018年ダイヤモンドのエキスパートであるデビアスグループにおいてプリンセスカットのカットグレードを決める事となりました。最新の研究によってプリンセスカットダイヤモンドが最も美しく輝くための設計図が完成しました。しかし、この設計図の通りにダイヤモンドを研磨しきる事の出来る職人は中々居ませんでした。そこで、担当したプリンセスカット最大のサプライヤーでもあったサイトホルダーは1990年にTOPチームを率いてラウンドブリリアントカットをエクセレントに研磨したポリシャー”フィリッペンス・ベルト氏”にプリンセスカットの最高グレード研磨の依頼したのです。
プリンセスカットは1980年にダイヤモンドクリエイターのイスラエル・イツコウイッツ氏によって開発されたブリリアントカットファセットにステップカットを組み合わせたハイブリットカットをベースにしています。しかし、現在市場には様々亜型なプリンセスカットが出回り混乱していましたが、今回プリンセスカットの正式が決定された事で解決したのです。
ダイヤモンドの仕上げにおいて最も重要な作業であるポリッシュ(研磨)フィリッペンス・ベルト氏は現役で活躍する世界最高の研磨職人なのです。
ダイヤモンドの産地を教えてください。
産出量が多い順に並べると
- 1・ロシア Russia
- 2・ボツワナ Botswana
- 3・コンゴ民主共和国 Democratic Republic of the Congo
- 4・オーストラリア Australia
- 5・南アフリカ South Africa Republic
- 6・カナダ Canada
となります。
この中で原石の品質が比較的高いとされているのがロシア、ボツワナ、カナダです。なかでもボツワナ産は原石の品質が世界最高とされています。BRIDGE、Antwerp Brilliant GALLERYでメインストーンとして使用するほとんどのダイヤモンドがボツワナ産出の原石を使用しています。※最も多くのダイヤモンドが産出しているロシア産では環境問題が有る為、でびあす私たちは取り扱いません。
ボツワナ・ジュワネング鉱山 (Jwaneng Mine)
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BRIDGE銀座Antwerp Brilliant GALLERYではデビアスグループから供給されるダイヤモンド高品質原石を厳選して使用しています。デビアスグループのみならず世界のダイヤモンド鉱山の中でボツワナ産ダイヤモンドはその品質が最も高いと言われる注目の産地なのです。
1972年に鉱脈が発見され1982年より本格操業したこの鉱山は、2017年までに地上から地下670Mまで露天掘りを進める予定です。複数のパイプ鉱床が交差する大規模な鉱山はダイヤモンドの原鉱石「キンバーライト」が多く確認されており、少なくとも2032年まで安定的な高品質ダイヤモンドの産出を見込んでいます。
光の王子 ジュワネング鉱山(Jwaneng)
ジュワネングはその産出量の多さと品質の高さで管理するデブスワナ(デビアスグループとボツワナ政府の合弁企業)では「PRINCE OF MINES(光の王子)」と呼ばれています。この鉱山はパイプ鉱床と呼ばれる一時鉱床です。マグマの通り道だったパイプに沿って地下資源を採掘する露天堀りで約2億4500万年前に噴火した火山の跡地を掘り進みます。写真ではその規模の大きさが見ていただけるのではないかと思います。
ジュワネングでは太古の地層に眠る永遠の輝きを注意深く掘り進めています。ジュワネングはこの後約20年かけて地下850mまで採掘される予定です。その間にも独自の生産向上プロジェクトを展開しより多くの地下資源をより長く稼働させるための研究も進められております。
また自然保護の観点から敷地内の「ジュワナ・ゲームパーク(Jwana Game Park)」では野生のチーターや白サイなどの保護動物の保全にも力を入れております。※ゲームとは車やボートに乗って野生動物を見学する事、ボツワナは豊かな自然を生かしてこうしたゲームパークを多く展開していおり、パーク内は人工物は無く極力自然のままに保護されています。ボツワナやアフリカなどに旅行される際は是非予定してみてください。
ダイヤモンドは限りある地下資源
ダイヤモンドには一次鉱床と二次鉱床とが有ります。二次鉱床は一次鉱床から運ばれた土泥が堆積して出来た鉱床です。ダイヤモンド等を含むキンバーライトは大変脆い為に風雨に晒されると簡単に崩れて流されます。ダイヤモンド等も一緒にこの時流されるのです。しかしこの方法で堆積した土泥は実際の量としてはそこ迄多くない為に二次鉱床での採掘は基本的に短期間で終了してしまいます。ダイヤモンド等を含む一次鉱床はキンバーライトパイプと呼ばれるマグマの通り道だった場所です。
規模は大きく長期間にわたって安定的に採掘できるのが魅力なのですが、現在の採掘技術で掘り進めた場合におおよそ30年で鉱山の寿命を迎えます。現在稼働中の鉱山も2040年にはすべて閉山していることが予想されています。
これはあくまでも商業ベースに乗せて大規模に採掘する場合を指しています。仮に数人で小型重機を使っての規模で採掘する場合は、まだまだ採掘は続けることが可能です。しかし現在のような安定的な採掘見込めません。ダイヤモンドのエキスパートデビアスの試算でも2032年には天然ダイヤモンドの採掘量は現在の50%程度まで落ち込むことが予想されています。そして最終的には枯渇する事が決まっているのです。ダイヤモンドは有限な地下資源なのです。ダイヤモンドはその産地に限らず有限な地下資源である事は言う迄も有ありません、新品のダイヤモンドに拘って探す場合現在の様に潤沢に新品ダイヤモンドが市場に出るタイミングは今が最後なのかもしれません。
※JJF調べでは、現在も一定量の二次流通品がダイヤモンドが市場に混入していると言われています。BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーではお求めになったダイヤモンドがどんなものであるのか?私たちの知りえる限りの情報を開示していくことにしています。
ダイヤモンド(Diamond)は貴石?貴石と半貴石の違いは何ですか?
意外とシンプル「宝石の条件」
貴石と半貴石の違いを説明します。一口に宝石といっても、ではその条件は何なのか?色、輝き、透明度、模様、形などが美しいものを人は長く愛好しています、その中で実は宝石には宝石と呼ぶための条件が3つ存在します。
①美しい事、普遍的な美しさを持っている事、世界中だれが見ても美しいと感じる事ができる事
②永遠性が有る事、長く使っても、壊れたり変色しない永遠性を持っている事。固くて傷が付かない事や、紫外線や酸に強く経年変化しない事
③希少性が有る事、そうざらにあるものではない事、希少性がある事※世界中で産出したりしない珍しい宝石である事
番外編④携帯性があって持ち運べる資産である事これらの事から、宝石は権威やステイタスあるいはグループの象徴となったり、護身符や祭祀用に使われてきました。人類がなぜ宝石を身に着け始めたのか?その起源については・・・長くなるので別の機会に書きます。
ちなみに上記の3つを満たす宝石貴石は・Diamond(ダイヤモンド)・ruby(ルビー)・sapphire(サファイヤ)・chrysoberyl(クリソベリル)等でそれ以外の宝石の中で上記の2個以上を満たす宝石を半分貴石と言う事から半貴石と呼びます、emerald(エメラルド)やaquamarine(アクアマリン)・garnet(ガーネット)・amethyst(アメシスト)などです。以上は宝石学で定められています。
永遠性のある宝石は受け継がれて伝説となります
BRIDGEで扱うご婚約指輪のダイヤモンドもこういった定義にならって品揃えしています。Antwerp Brilliantのダイヤモンドは
美しく、耐久性があり不変で、大切な方と選ぶ唯一の物で、身につけている限り、住まいや年代を超えてずっと共に出来る逸品です。
そう考えると婚約指輪は相手との深い絆と時間を身につけているのと同じ事なんですね。
婚約指輪エンゲージリングにダイヤモンドが選ばれる理由
誰にも征服されない不屈の宝石ダイヤモンド
結婚の時、エンゲージリングとしてダイヤモンドを贈る理由には、色々な言い伝えが有りますが、その中の一つを紹介します!ダイヤモンドの語源は、『アダマス:何者にも征服されざる物』。古いギリシャ語で『鉄』と言う意味の言葉が語源です。その語源が示す通り、地上最高の耐久性と強さに永遠性が備わった正に『何者にも征服されざる物』です。ご主人様から奥様にダイヤモンドを贈るのは、奥様を”耐久性と永遠性を兼ね備えた光のお守り”が『ご主人様に代わって守る』という意味もあるようです。
例えば教会式で、『病める時も富める時も、健やかなるときも…』と聞かれて、『はい!』とお答になると思うのですが、健康や愛情や情熱・夢や希望などの事全てが含まれていると言われています。
それら全てが、病める時も富める時も…最初の気持ちを忘れずに愛する事を誓いますか?という質問なので、征服されざる宝石『ダイヤモンド』はその輝きが『結婚しよう!』と思った時と変わらない輝きで永遠に2人の気持ちを守ると言われています!
ダイヤモンドが不変の宝石であるのはそうした思いや夢を何時の日も変わらない輝きで『守る』事に有ると言う事なんです、それに宝石であるという事はダイヤモンドは『受け継がれて伝説となる』と言う事です!サファイアはダイヤモンドに次いで人気の宝石です
最近の有名な話で、エリザベス女王からダイアナ元妃そして今回ウイリアム王子の婚約者ケイト・ミドルトンさんへ婚約リングとしてブルーサファイヤのリングを贈ったとニュースなどで大きく報道されていました。ブルーサファイヤの色はイギリス王室の公式カラー”ロイヤルブルー”としても有名ですよね
エンゲージストーンはその家の正当な継承者に受け継がれる宝石。ダイアナ元妃とチャールズ皇太子の離婚が正式に決定した時にすでにウイリアム王子の元にサファイヤは渡っていたと推測されます。正にあのブルーサファイヤこそイギリス王室のエンゲージストーンであり、受け継がれて伝説となる宝石です。
このように婚約のタイミングに男性から女性を贈る宝石(ダイヤモンドやサファイア)はその永遠性に結婚の決意を込めて贈るものです。そして最終的に将来2人の間に生まれてきて『名前を受け継ぐ人』に受け継がれる宝石なんです。家庭を持ち新しい生活をスタートする結婚のタイミングこそ記憶と夢を詰め込む最高のタイミングなのですから、金額の高いや低い、また周りの平均など気にせず、ご自分たちに合うと思う永遠性のある宝石(ダイヤモンドやサファイア)を選ぶのが良いのではないでしょうか?