ピンクダイヤモンド(PinkDiamond)は有りますか?
はいございます。エンゲージリングのメインストーンはもちろんのこと両サイドにセッティングする小さなダイヤモンドをピンクやブルーに変更するアレンジも大変人気がございます。BRIDGE Antwerp Brilliant GALLERYではピンクダイヤモンドを常時様々なサイズでご案内させていただきます。店内に展開しているすべてのダイヤモンドの色をピンクに変更できます。変更のアレンジをご希望の場合はお気軽に店頭スタッフまでお問い合わせください。
↑BRIDGEのRose GARDEN(薔薇のアーチ)
またセンターダイヤモンドをピンクダイヤモンドに変更する事も出来ますので合わせてご検討ください。ピンクダイヤモンドは純色のピンクを使用します。
一口にピンクダイヤモンドと言いいましても実は様々な”色調”や”濃さ”が有ります。天然ピンクダイヤモンドは色の濃淡と色調の組み合わせでグレードを評価します。ピンクダイヤモンドの色の濃淡は、丁度透明な水に赤い絵の具を溶かしていき、赤色が薄くなっていく途中の色合いに似ています。ダイヤモンドの鑑定基準を定めているG.I.A.ではその濃淡の段階を細かにグレーディングしています。
BRIDGEでは以下のグレードの中でファンシーピンクを使用します。
カラーダイヤモンドの世界はなかなか奥が深いです。通常カラーグレードはD~Zカラーの23段階評価なのですが、実はZ以降も続きがあるのです!Z以上に色の濃い(Z以上に色のある)ダイヤモンドは通称”カラーダイヤモンド”と呼ばれます。例えばNカラーのダイヤモンドはVery light pink(Yellow)と呼ばれ見た目にも黄色いダイヤモンドなのですが厳密にはカラーダイヤモンドとは言いません。
Z以上のカラーの中でFancy(ファンシー)Collarと呼ばれるグレード以上はファンシーカラーと呼ばれ希少性がとても高くなります。ファンシーは直訳すると幻想的なという意味で正にダイヤモンドの色があるなんて幻想的な事が起こっているとしか言いようのない希少価値となります。
ファンシーカラーのグレードを解説してみます。
- ファンシー ヴィヴィッド(Fancy-Vivid):鮮やかな色、明度が明るい~中程度、彩度が非常に高い色を示す。
- ファンシー インテンス(Fancy-Intense):強く強調された色、明度が明るい~中程度、彩度が高い色を示す。
- ファンシー ディープ(Fancy-Deep):濃い色、明度が中程度~暗く、彩度が中程度~高い色を示す。
- ファンシー ダーク(Fancy-Dark)濃くやや深みのある色、明度が非常に暗く、彩度が非常に低い色を示す。
- ファンシー:(Fancy)ファンシーな色(幻想的な色)明度が中程度、彩度が中程度。BRIDGEのピンクダイヤモンドです。
- ファンシー ライト(Fancy-light)やや淡い色明度が中程度~非常に明るい、彩度が低い色を示す。
濃淡の他にピンクダイヤモンドの色合いを大きく左右するのが色調です。茶色や黄色系の色が入るピンクダイヤモンドはブラウニッシュピンクやシャンパンピンクと呼ばれます。青みが入るとパープル紫系のパープリッシュピンクダイヤモンドとなります。紫系のパープリッシュの中には”純色のピンク”を上回る評価を受けるダイヤモンドも少なくありません。一般的にはブラウン系やシャンパン系は純色のピンクに比べて評価が下がる傾向にあります。そしてVIVID(ヴィヴィット)以上のピンクは色の名前が変わってRED(レッド)赤いダイヤモンドに成ります。
恐らく宝石と呼ばれる鉱物全ての中で最も希少性が高いのは赤いダイヤモンド(Red Diamond)ではないか?と思われます。(次いで天然のブルーダイヤモンド・オレンジダイヤモンド・ピンクやグリーン等のカラーダイヤモンドが上位を占めます。)事実1カラット当りの売買代金としては2013年にオーストラリアのアーガイル鉱山産出の1.56ctのレッドダイヤモンド「アーガイル・フェニックス(Argyle・Phoenix)」は1カラット当り2億円以上で売買されており(顧客情報の守秘義務で正確には公表されていません)希少性というテーマでは群を抜いています。ピンクダイヤモンドはそうした最高の希少性の系譜の中にあるダイヤモンドなのです。
オーストラリア・アーガイル鉱山産ピンクダイヤモンドを使用します
BRIDGEのピンクダイヤモンドはオーストラリアのアーガイル鉱山産出のダイヤモンドを使用します。実は天然ピンクダイヤモンドの98%までがこの鉱山で産出しています!(2017年現在)ピンクダイヤモンドはほかの産地からは極端に産出量が無くほとんど産出していません。しかもアーガイル鉱山は2020年に閉山が決定しており、それ以降は新品のピンクダイヤモンドが市場に出回る事は無くなるか極端に少なくなる予定なのです。希少宝石は数あれど無くなる事が近々で決まってる宝石はこのピンクダイヤモンドなのではないでしょうか!?ぜひこの機会にピンクダイヤモンドの変更アレンジもご検討下さい。
今後ロシア・ロモノーソフ産ピンクダイヤモンドに注目か
2017年7月にフィンランドにほど近いロシアのロモノーソフ鉱山でピンクダイヤモンドの産出が確認されたとのニュースが発表されました。通常ロシア産ダイヤモンドは東ヨーロッパのクラトン(古生代の地層)安定陸塊から産出していますがこのロモノーソフ鉱床は原生代の地層らしくこうした活発な変動によってピンクダイヤモンドの結晶が生成されたのではないかと考えられる注目のダイヤモンド鉱床です。ロモノーソフ鉱床は以外にもヨーロッパ初のダイヤモンド鉱山。鉱山は鉱脈の発見から操業までそれなりの時間を要しますのでアーガイル産出のピンクダイヤモンドが枯渇しそうなタイミングでロモノーソフ鉱山からピンクダイヤモンドの産出が安定して行われれば、ピンクダイヤモンドが市場から姿を消すことはなんとか避けれるかもしれません。
でもその場合はアーガイル産のプレミアが上がるんでしょうか?注目です。ピンクダイヤモンドはまるで庶民の中から現れた姫
ピンクダイヤモンドの色原因は結晶構造の中にある特殊な結晶構造の歪み、実はこの歪みに色原因の秘密が隠されています。ピンクダイヤモンドの色は光の吸収によって失われず残った色、「残像色」と呼ばれています。
ダイヤモンドの中に入った光の内「ピンク色」以外の色が吸収されて見えなくなってしまい、残ったピンク色だけが見えるという不思議な原理なんですね、ちなみにピンクの反対色は緑色系統の光、赤と青の中間がピンクなので光3元素の表でご存知の方も多いのではないかと思います。
アーガイル鉱山産出のダイヤモンドは結晶構造が歪んでいますので結晶構造の目に沿って研磨する劈開やグレインが複雑で通常ダイヤモンドが持つ研磨しやすい結晶方向が複雑になっており研磨が極端に難しいのです。しかも色原因である結晶の歪みの為に不純物も多く不透明で”茶色”や”黒いダイヤモンド”等の工業用ダイヤモンド(ニアジェム以下の品質)も多く産出します。このためアーガイル鉱山の開設当初は、宝飾用というよりも工業用の超低品質のダイヤモンドの鉱山として認知されていたようです。
アーガイルはボツワナなどの宝飾用高品質ダイヤモンド原石が産出する鉱山とは根本的な違いがあったのです。そんな中1990年代にはインドの研磨業者がオーストラリア産のダイヤモンドの研磨に成功すると、低品質だと思っていたブラウン系のダイヤモンドの中に桜色の可愛いピンクダイヤモンドが有る事が分かってきました。その外にもグレー系のブルーダイヤモンドやパープルダイヤモンド、イエロー、グリーンダイヤモンドなど様々なカラーダイヤモンドが次々発見されカラーダイヤモンドの一大産地として注目を集めるようになったのです。
婚約用のセンターダイヤモンドは無色のD~Fカラーが人気です。それらのハイクラスダイヤモンドはもともと結晶構造の整ったエリートの様なダイヤモンド結晶。しかしピンクダイヤモンドは結晶の歪みという一見欠点と思うような部分が原因でその魅力につながっていたのです。もともとエリート(貴族)だったのではなく、まるで一般庶民の中から突如として現れた美しいお姫様の様なダイヤモンドこそピンクダイヤモンドなのです。