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よくある質問

ラボ・グロウン・ダイヤモンド(Laboratory Grown)の現在

ラボグロウンダイヤモンド(合成ダイヤモンド)は宝石では在りません

ダイヤモンドの原産地情報をデビアスがブロックチェーンを用いて保護するトレイサー
現在国内の様々なメディアでも目にすることが有る合成ダイヤモンドですが、一口に合成ダイヤモンドと言っても様々な合成ダイヤモンドが有ります。代表格はCVDダイヤモンド、CVDの他にもHPHT合成等もあります。合成ダイヤモンドの歴史は意外と古く1955年にアメリカゼネラル・エレクトリック社によって完成し、50年以上の歴史があります。当時は黄色いダイヤモンドしか作れなかったのですが、色の無いDカラーなども生成可能なCVD合成が2015年に登場すると一気にダイヤモンドマーケットにも広がってきたのです。
合成宝石なので、そもそも価値は無いのですが、天然ダイヤモンドと同一の生成条件で研究所内(ラボ)で作られる為に天然ダイヤモンドと同じ価値があると誤解するような売り方で問題になる事もシバシバでした。
そして、近年では2023年1月のラパポートレポートの記事でもラボ・グロウン・ダイヤモンドを天然石と同等の価値があると誤解して購入する事への警鐘を鳴らす記事が出て、再度合成ダイヤモンドの問題点として提起されています。
 そもそも宝石ではないラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドと根本的に異なります。長期にわたって価値を維持することがで出来ない事を公表せずに販売されることは問題であり、この事が市場の混乱を招いているというものでした。実際にはラボグロウンダイヤモンド(人造ダイヤモンド)の価格が時間の経過とともに著しく低下することを示す十分な情報とデータが存在しており、ダイヤモンド業界の多くの小売業者は価格が落ち着くのを静観している状況ですが、一部新興業者の中には合成ダイヤモンド・ラボグロウンが将来大きく価格下落する事が決定しているにも拘わらず、その事を伏せて販売し大きな問題となっているのです。

また、ラパポートレポートでは合成ダイヤモンドを正しい情報開示無しに このまま販売し続ける事は長期的に天然ダイヤモンドの価値の大幅な下落につながる事だとして警告も発しています。

その解決策は、小売業者が積極的に対策を講じ、人工ダイヤモンドの価格が今後数年間で大幅に下落する可能性が高いことを消費者に認識させることである。RJC(Responsible Jewellery Council:責任あるジュエリー協議会)を含むダイヤモンドに関わる全ての業者がこの事を認識する必要があります。

またラパポートレポートやGIA 、RJCではアメリカのダイヤモンド小売王手ゼール・Zalesジェームス アレン・James Allen,ブリリアントアース・Brilliant Earthダイヤモンド ダイレクト・Diamonds Direct等、天然ダイヤモンドとラボ・グロウン・ダイヤモンドが同一の物であるかのような虚偽の説明をする業者を名指しで批判しており、これは今後消費者との間で何らかのトラブルに発展する事は必定の様です。

現在既に大きく価格下落している合成ラボグロウンダイヤモンドですが、今後も値下がりし続けて行くことは既に周知の事なのです。しかし、2023年現在日本国内では正しい情報が殆ど開示されておらず、ダイヤモンド小売商であってもその内容をほとんど知らないのが実情かもしれません。2022年末の段階で合成ダイヤモンドの流通量は天然ダイヤモンドの約10分の1まで広がってきています。

ラボグロウンダイヤモンドの価格推移

上写真のグラフはラパポートレポートWebサイトから引用

多くの専門家の意見は以下の通りです。”天然ダイヤモンドは、自然がダイヤモンドを生み出すのに何十億年もかかるため、供給量に限りがあります。しかし、人工ダイヤモンドの場合、供給量に上限がないため、供給量が増えれば増えるほど、価格はどんどん下がっていきます。ラボグロウンダイヤモンドの価格は最初にCVDが発表された2016年から驚くべき速さで年々下落しており、止まる気配も反転する気配もない」

ラボグロウンダイヤモンド価格は驚くべき速さで年々下落、下げ止まりも反転も気配ない

実際2016年の3Qの約5100から21年の3Qで約1700と比較しても約77%の値下がりを起こしています。
繰り返しますが、合成ダイヤモンドは宝石は在りません。工業製品である以上、生産コストの下落と生産量の増大によって価格は下がり続けるのです。合成ダイヤモンド、ラボグロウンダイヤモンドには天然ダイヤモンドのような価値は無いのです。

デビアスグループの南アフリカの鉱山で稼働するトラック
上写真はキンバーライト鉱石を運び出すトラックです。天然ダイヤモンドは長い年月をかけて地球が作り出した宝石。それに対してラボ・グロウン・ダイヤモンドは生成方法を人工的に再現して地上で作った工業製品です。
ダイヤモンドと同様の化学式で作られていますが、成長線や強度、美しさには大きな差があり、そもそも限りある天然資源であるダイヤモンドと無尽蔵に作り出せる合成ダイヤモンドでは希少性に大きな差が有る事は明白です。

引用:ラパポートレポートのラボグロウンダイヤモンド警鐘記事
https://rapaport.com/news/rapaport-consultation-to-the-rjc-regarding-new-laboratory-grown-material-standards/

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