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銀座の結婚指輪BRIDGEのブログ

皆さんこんにちは!BRIDGE銀座アントワープブリリアントギャラリーです。

今日は1866年にアフリカでダイヤモンドが見つかった当時のアフリカの情勢と、伴って金(ゴールド)が見つかってゴールドラッシュ、ダイヤモンドラッシュが起こった結果、地下資源をめぐる大国の動きについて少し解説したいと思います。下写真は現在のアフリカの地図にダイヤモンドの鉱山位置を記しています。南アフリカの内陸部キンバリー(Kimberley)近郊にダイヤモンド鉱山が集中していてるのが見ていただけると思います。此処からオレンジ川を西に流れたあたりでアフリカ最初のダイヤモンド”ユーレカ”が発見されます。

デビアスのダイヤモンド鉱山

1850年当時のアフリカは金鉱脈もダイヤモンド鉱脈も見つかっていませんでしたので喜望峰(ホープ岬)航路を拠点に抑えるケープタウン(Cape Town)の覇権を握る事がヨーロッパ列強にとって最重要事項でした。この時代蒸気機関で運航できる大型船が登場し、大きな波を超えて航行できるようになってきたのです。

ケープタウンは1652年に東アフリカ・インド・東アジア貿易に携わるオランダ船の食料基地として建設されました。ケープタウン(喜望峰)を補給拠点とする海運事業がオランダによって盛んにおこなわれ始めた時代でした。この時代にオランダから移り住んだ白人層とそのまま土着となり現地の黒人との混血として生まれたオランダ人ハーフなどを含むオランダ系の人種をボーア人と呼びます。

ケープタウンは長らくボーア人によって統治されましたが、1795年、フランス革命の余波を受けイギリス艦隊がケープタウンに上陸し、ケープタウンはイギリスの占領下に置かれます。1803年には一時的にボーア人の手に自治権が戻りますが、わずか3年後の1806年1月には再びイギリス軍がケープを占領し、1815年のウィーン議定書によってケープタウンは正式にイギリス領となります。そして1850年ごろ蒸気機関船の登場でケープタウンの重要性が一層高まったのです。

この地を追われたボーア人はアフリカ内部へ移り住み、それぞれオレンジ自由国とトランバール共和国を建国します。喜望峰とケープタウンを抑えたイギリスはアフリカを南北に横断する大帝国建国を試みて様々な調略でアフリカの支配権を拡大していきます。デビアスの創始者でケープタウンの支配権を持っていたイギリス人のセシルローズはエジプトからケープタウン迄を鉄道で繋ごうとしていたそうです。欧州の列強はイギリスのこの動きに後れを取らないようにそれぞれの支配権を拡大していきます。現在のナミビアはドイツが支配権を持ち、モザンビークはポルトガルが、ジンバブエとボツワナはイギリスの保護区と成っていました。

当時の勢力図を上写真に重ねて見るとこんな感じです。

オランダ系ボーア人の治めるオレンジ自由国とトランスバール共和国、そしてイギリス、ドイツ、ポルトガルによって争われます。アフリカの覇権は実際現地で戦争などに成るよりもヨーロッパ本国での各国の動きに応じて変化していきます。本国の戦勝や敗戦によって租借地となったりなどが主です。そんな折にダイヤモンドの鉱脈と金の鉱脈が殆ど同時期にアフリカ内部で発見されたため、その地下資源をめぐってオランダ系ボーア人の治めるトランスバール共和国とオレンジ自由国はイギリスとの軋轢に巻き込まれていくことに成るのです。

オレンジ川を挟んで東側にダイヤモンド鉱脈が多かった事もオレンジ自由国にとって不運だったかもしれないです。この地下資源に目を付けたイギリスによってオレンジ自由国(ボーア人)とイギリスが戦争状態となりますが、戦力に勝るイギリスがオレンジ自由国(ボーア人)を1902年に降伏させ戦争が終結します。その後トランスバールも降伏させ、この地域一帯がイギリス領となります。4植民地(トランスバール、オレンジ、ケープ、ナダル)はイギリス主導で再編成され、1910年にはイギリスの自治領である南アフリカ連邦へが誕生します。

イギリスの元々の本拠地で有ったケープタウンには南アフリカ連邦の議会が設置されますが、豊富な地下資源開発が活発さを増すと、行政首都は旧トランスヴァールの首都であるプレトリアに、司法首都は旧オレンジ自由国の首都であるブルームフォンテーンに置かれることとになります。オレンジ自由国とトランスバールの金鉱による豊富な地下資源を原資に中心地となったハウテン州の州都であるヨハネスブルグなども経済は次第にケープタウンをしのぐようになります。その為現在も南アフリカは首都機能をプレトリア(行政府)、ケープタウン(立法府)、ブルームフォンテーン(司法府)に分散させています。各国の大使館はプレトリアに立地していることから国を代表する首都はプレトリアと認知されています。

 

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