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非加熱サファイアは価値のある宝石?

みずがめ座の守護宝石サファイアの青はサムシングブルーサファイアは、その美しい青色と耐久性の高さから、長い歴史を持つ宝石のひとつです。しかし、サファイアの価値を決める要素の一つに「加熱処理の有無」があります。市場には、「通常加熱のサファイア」「非加熱サファイア」と「加熱が不要だった低品質サファイア」の3つが存在しますが、これらは見た目や価値が大きく異なります。ブリッジ銀座店では通常加熱のサファイアと非加熱サファイアを取り扱っていますが、それら宝石としての美しさの有るサファイアと「加熱が不要だった低品質サファイア」では美しさはもとより価値のにおいても大きな差が有りますので以下でご紹介します。

非加熱サファイアとは

非加熱サファイアとは、天然の状態で美しい色と透明度を持ち、人工的な加熱処理を施さなくても高品質と認められるサファイアのことを指します。サファイアの大半は採掘された段階では色が薄かったり、不純物が多かったりするため、熱処理によってその美しさを引き出します。しかし、ごく稀に、自然のままで美しい色合いと透明感を持つサファイアが存在し、これが「非加熱」として評価されます。

非加熱サファイアは、地中で長い時間をかけて形成される過程で、自然に理想的な状態になったものです。そのため、非常に希少であり、コレクターや宝石愛好家の間で高く評価されます。鑑別書にも「非加熱」と明記され、市場価格は通常の加熱処理済みサファイアよりも大幅に高くなります。

原産地では採掘されたサファイア原石を数段化で選別しますが、そのトップランクの原石の中から目視で加熱の必要のない原石を選び出しカット研磨の作業へ別ルートで回します。その比率は1つの鉱山で月間数ピースという出現確立です。

低品質で加熱の必要がなかったサファイアとは

一方で、「加熱が不要だったサファイア」とは、加熱処理を施しても改善が見込めない、つまり、そもそも低品質な原石から生まれたものを指すことがあります。例えば、くすんだ色や濁りのあるサファイアは、加熱処理を行っても劇的な美しさを得られない場合があります。このようなサファイアは、加熱処理がされていないという点では非加熱サファイアと共通しますが、価値は大きく異なります。

現残地では加熱の必要のない極端に美しい原石と、加熱しても改善の余地がなさそうな低品質の原石以外はいったんすべて加熱作業に回されます。一般的にサファイアが加熱処理済みなのはそうした理由からです。

市場では「非加熱」という言葉だけに注目する消費者もいますが、「非加熱であること」よりも「美しさ」が重要な価値基準です。非加熱サファイアは、美しさと希少性の両方を兼ね備えているため高額ですが、低品質な未加熱サファイアは、たとえ加熱されていなくても、それ自体の美しさが不足しているため、市場価値は低くなりますので両者を同列に扱うのは間違いです。

美しさと市場価値の違い

非加熱サファイアは、加熱せずに最高の色と透明度を持っているため、その美しさが市場での価値を大きく左右します。美しい非加熱サファイアは、コレクターズアイテムとしても評価され、資産価値も高まります。一方で、低品質な加熱不要サファイアは、非加熱であっても色が濁っていたり、透明度が低かったりするため、高い評価を受けにくいのです。一部業者の中にはそうした低品質の色むらや内包物を唯一無二として逆に価値があるような説明をする場合が有りますが、一般的な取引の場や、オークションハウス、果てはリセールの現場でもそうしたサファイアが高評価されることはありません。

また、非加熱サファイアには鑑別書で「非加熱」と明記されることが一般的ですが、低品質なサファイアの場合、そもそも鑑別を取らないケースもあります。たとえ「非加熱」と記載されていたとしても、それだけで価値があるわけではない点を理解することが重要です。

サファイアを探すときに気を付けてほしいポイント

  1. 「非加熱」という言葉だけに惑わされない
    「非加熱」と書かれているからといって、そのサファイアが必ずしも高品質であるとは限りません。色の美しさ、透明度、内包物の有無など、総合的な品質を見極めることが重要です。

  2. 実際に宝石を見て判断する
    購入前に、実物を確認し、色の深みや透明感、輝きをチェックしましょう。特に、低品質な未加熱サファイアは、くすんだ色をしていることが多いので注意が必要です。美しくないと感じたら避けるべきですね。

  3. 鑑別書の内容を確認する
    信頼できる鑑別機関の鑑別書が望ましく国内であればCGL、海外の鑑別ではGIA、GRS、AGLなどの鑑別書を確認し、非加熱であることだけでなく、品質の評価も考慮することが大切です。

  4. 価格の相場を理解する
    非加熱サファイアは、通常の加熱処理済みサファイアよりも価格が高くなります。しかし、あまりにも安価な非加熱サファイアがあれば、それは品質が低い可能性が高いため、慎重に判断する必要があります。

さらに気を付けることとして

非加熱サファイアと、低品質で加熱の必要がなかったサファイアは、同じ「非加熱」というカテゴリに属していても、価値は大きく異なります。前者は美しさと希少性を兼ね備え、高額で取引される一方、後者はたとえ加熱されていなくても、美しさが不足しているため市場価値は低くなります。

サファイアを探す場合は、「非加熱」という言葉だけに惑わされず、宝石の美しさ、品質、鑑別書の内容をしっかりと確認することが大切です。サファイアを選ぶ際には、信頼できる宝石商から購入し、適切な知識を持って判断することで、後悔のない買い物ができるはずです。
宝石はいつの日か購入者から思いを託され誰かに受け継がれるものです。価値あるものを選ぶことに間違いはありません。

① 発色の質

  • 非加熱サファイアは、自然な状態で美しい色を持つため、色に深みや奥行きがあり、独特の透明感や輝きを持つことが多いです。
  • 通常加熱サファイアは、原石中に眠っていた美しい発色のポテンシャルを人工的に引き出したもので一般的なサファイアを指す。
  • 低品質で加熱されなかったサファイアは、加熱しても改善が見込めないほど色がくすんでいたり、ムラがあったりすることが多く、美しさに欠ける場合があります。

② 透明度・クラリティ

  • 非加熱サファイアは、加熱されていないため、内部のインクルージョン(内包物)が自然なままですが、高品質なものは透明度が高いです。
  • 通常加熱サファイアは、加熱により液膜などが焼失するなど美しさも改善されることが有ります。
  • 低品質で加熱されなかったサファイアは、内包物が多く、透明度が低いことが多いため、輝きが抑えられてしまうことがあります。

③ 希少性と価値

  • 非加熱サファイアは非常に希少で、特に美しいものは市場価値が高くなります。
  • 通常加熱サファイアは、一般的に宝石店の店頭に並ぶ品物は通常加熱して色を改善したものであり、特に美しいものは市場価値が高くなります。
  • 低品質で加熱されなかったサファイアは、市場価値が低く、宝飾品としての評価もあまり高くありません。

結論:見た目の美しさの違い

非加熱サファイアは、色の深みや透明度が高く、自然のままで美しいものが多いですが、低品質で加熱の必要がなかったサファイアは、色が薄かったり、濁っていたりして美しさに欠けることがほとんどです。つまり、「非加熱だから美しい」というわけではなく、「非加熱でも美しく価値のあるもの」が特に珍重される、ということになります。

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