インタビュアー：「婚約指輪や結婚指輪を選ぶ際の基準について、スタッフNさんの視点ではどう考えますか？」
スタッフN：まず、”高価”であるか“いわゆるブランド”であるかとか、そういう分類自体にあまり意味はないと思うんです。
「大事なのは、指輪がその人にとってどれだけ必然性（自分的な上質さ）を持っているか。それがすべてです。また指輪を選ぶという行為は、ただのモノを選ぶことではなく、人生の中で非常に重要な意味を持つ瞬間だと思うんです。だから、高価とかブランドという分類にこだわるのではなく、その選び方が心にどれだけ響くかが大事です。」
インタビュアー：「必然性（自分的な上質さ）や心に響くとはどういうこと？」
スタッフN：たとえば、ブランドでダイヤモンドを選ぶことが”上質”なのではなく、それを選ぶ理由が明確であるかどうか。
「誰かに見せるためとか、”普通はこうするべき”という考えで選ぶなら、それは本当の意味での”上質”ではない。むしろ、自分にとって本当に意味のあるものを選ぶこと。それが”上質”だと思います。たとえば、指輪そのものの価値というよりも、その指輪がどういう経緯で選ばれたのか、どれだけ自分たちにとって特別な意味があるのか。それが本当の価値だと思うんです。『これを選んだ理由がある』という思いが込められていれば、それが“上質”になるんじゃないでしょうか。」
インタビュアー：「それでは、結婚指輪に関しては？」
スタッフN：結婚指輪は”毎日身につけるもの”という前提がある。でも、それをどう捉えるかも人それぞれです。
「たとえば、デザインが極限まで削ぎ落とされたものが”上質”と感じる人もいれば、あえて崩したデザインや非伝統的な素材を選ぶことで、自分らしさを表現できる人もいる。”高価”とか”ブランドだから””見栄え”という言葉は、どこか既存の価値観に縛られているように感じます。」
インタビュアー：「では、指輪を選ぶ人へのアドバイスは？」
スタッフN：”正解”を求めないこと。
「ブランドとか価格とか、そういう表面的な価値に縛られないこと。むしろ、”自分にとって何が本当に大切か”を徹底的に考える。その結果として選んだ指輪が、その人にとっての”上質”なんじゃないでしょうか。私は、物を選ぶときに、シンプルでありながら、使い込むほどに味わいが出てくるものが好きです。結婚指輪は一生使うものですから、例えば素材の選び方やデザインが長く飽きないもの、そして時間を経ても愛着が湧いてくるようなものが理想です。最初は気づかなかった良さに後から気づく、そういうものに価値があると思っています。」
インタビュアー：「既存の枠にとらわれないことが大切、ということですね。」
スタッフN：そうですね。既存の”上質”に迎合するのではなく、自分の”上質”をつくること。
「それが本当の選択だと思います。そうですね。“上質”は、流行や世間の評価に依存するものではなく、自分が使い続けることで感じられる深い価値にこそあると思います。『これを選んだ自分を大切にする』という気持ちがあれば、それが一番の上質です。」
インタビュアー：「他の人に見せるためではなく、あくまで自分のために選ぶことが重要だと。」
スタッフN：その通りです。物の価値というのは、他の人の評価ではない。
「自分がそれにどれだけ心を込められるか、どれだけ愛着を持てるかにかかっている。選び方に悩んでいるのであれば、まずは『自分がこれを大切にできるか』ということを軸に考えるといいと思います。」
インタビュアー：「シンプルですが深いお話ですね。ありがとうございました。」
スタッフN：「こちらこそ。物を選ぶことは、人生を選ぶことでもあると思っています。」
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