ダイヤモンドの輝きには3つの種類が有る
まるで虹で出来た星の様に美しい輝きを放つ宝石ダイヤモンド。ダイヤモンドは何故美しく輝くのでしょうか?ダイヤモンドには他の宝石には無い特別な特徴が有り、それによって特別な輝きを放っているのです。そしてその特徴の最適なバランスを保つ事で美しい輝きを放ちます。
他の宝石には無いダイヤモンドの特徴的な輝き
ダイヤモンドの特徴的な輝きは大きく分類すると3つの要素にする事が出来ます。【ブリリアンス】【ディスパージョン】【シンチレーション】。一見難しい専門用語ですが、これらの輝きの種類は目で見て確認する事が出来ます。ダイヤモンドの美しさは3つの輝きの要素で決まりますが、そのどれが強すぎても弱すぎても美しさを失ってしまう為に最適なバランスが大切です。
ブリリアンスはダイヤモンド全体の輝きの事
ブリリアンスは、研磨済みダイヤモンドの輝きの種類のうち”ダイヤモンド全体の輝き”の事です。ダイヤモンドの内部で反射する強い輝きと内部反射の虹色と外部反射の白い輝きが混じった光でブライトネスと呼ばれることもあります。カットグレードの良し悪しで、ある程度ブリリアンスの強さは判断できます。ダイヤモンドの国際的な評価基準4Cを定めるGIAではブリリアンスを含めたダイヤモンドの輝きを官能度合いで目視判断してカットグレードを定めています。ダイヤモンドの加工技術が確立されていなかった1990年以前のヨーロッパ系ブランドではブリリアンスを重視したダイヤモンドブランドが多数存在しています。また、特にブリリアンスを重視してダイヤモンドを選ぶならラウンドブリリアントよりも歴史的なステップカットは最適です。
②ディスパージョンは虹色の輝きを放つ内部反射の事
ダイヤモンドのブリリアンスには虹の閃光を放つ内部反射と白い閃光を放つ外部反射の2種類が大きくあり、その輝きにそれぞれ名前が付けれれています。ブリリアンスはその二種類の光と全体の明るさを総合的に評価して表現されます。そのうち、虹の光を放つ内部反射はディスパージョンやファイヤーと呼ばれます。ダイヤモンド内部で反射するので虹色のプリズムの様な輝きの事です。
③シンチレーションは星のように瞬くダイヤモンドの表面反射の事
ダイヤモンドの外部反射(外部反射)はシンチレーションやラスターと呼ばれます。アメリカ系のブランドではホワイトライトと表現され、「キラッ」と一瞬強く輝くので星の瞬きから名前が取られています。ダイヤモンドの指輪を着けて手元を動かすとキラキラ点滅するように動きの中で輝く印象的な光でもあります。ダイヤモンドの表面に当たって跳ね返る強い光を指す言葉なので、ダイヤモンドを美しく研磨しているブランドでは強いシンチレーションを発揮します。
ダイヤモンドの輝きは緻密に設計されている
ブリリアンスを構成するシンチレーションとディスパージョンの2種類の光はそれぞれ白い光と虹色の光に分類されされていますが、その光はそれぞれ独立しているものでは無く、隣り合って影響し合う関係が有ります。加工技術の大革新が起った1990年以降、現代のダイヤモンド加工ではそれらの光をどう発揮させるかを計算してダイヤモンドを仕上げます。シンチレーションに拘って探すならステップカットのダイヤモンド、ディスパージョンに拘って探すならオーバルやクッションといったオールドカット、等、ダイヤモンドの輝き特性に合わせてお好みの形を探してみてはいかがでしょうか。