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皆さんこんにちは!ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーです。

今日はダイヤモンドの色因検査で用いられるPL分析についてお客様から質問が有ったので回答します。PL分析はphoto luminescenceの頭文字を取ってPLと略されることが多いです。【ふぉとるみねっせんすぶんせき】と読みます。フォトルミネッセンス法とは、物質に光を照射し、励起された電子が基底状態に戻る際に発生する光を観測する方法です。得られる発光スペクトルから、様々な情報を得ることが可能なのです。。。。。難しいなと思いますよね????確かに難しく書くと難しいので簡単に書くと【物質が光を吸収し再放射するプロセスを測定する】検査方法です。

が、これを書く場合はどうしても専門的になってしまいますし、専門用語も避けて通れないので一旦その内容を記載します。フォトルミネッセンス分析ではダイヤモンドの成長線を見出す事が出来ます。これによりダイヤモンドの結晶の形が看破出来る事が有ります。さらに原子空孔や原子置換などの結晶欠陥を調べることができます。これは、ダイヤモンドや炭化ケイ素(SiC)のような材料に特に重要です。欠陥を識別できるだけでなく、結晶に内部応力が存在するかどうかも確認することができます。

原子空孔や原子の配列を知れるという事はダイヤモンドのタイプについても看破できるという事です。PL解析の応用で近年話題のラボグロウンダイヤモンドについても看破できるようになりました。天然のダイヤモンドと比較してラボグロウンは層状の成長線をしていますので、明らかに天然とは違う波形を観察する事が出来るのです。

タイプⅡのダイヤモンドは色原因をPL解析している?

今回お客様にお求めいただいたダイヤモンドはブルーダイヤモンド(ファンシーライトブルー)でした。ブルーダイヤモンドは通常タイプⅡbという大変希少なタイプに分類されます。ホウ素を含有しそれが青色の原因となると考えられているブルーダイヤモンドですが、PL色因検査をした場合にタイプⅡ以外だった場合は天然石ではない可能性(疑い)が出てきてしまいます。そこで天然合成の看破の為にPL色因検査を行います。タイプⅡの中でもホウ素を含有するダイヤモンドをタイプⅡbに分類します。窒素をほとんど含有せず導電性を持つ半導体ダイヤモンドのタイプⅡbは非常に希少です。

今回のお客様のご質問はタイプⅡだからこういう検査を行うのですか?でした。現在ダイヤモンド業界ではラボグロウン合成ダイヤモンドが話題に成っています。このラボグロウン合成ダイヤモンドはCVD合成と言う方法で人為的にダイヤモンドを結晶させています。ガスの中で合成させるために従来の超高温高圧で炭素を圧縮していく方法では難しかった窒素の排除が起こります。逆説的に起こるこの窒素排除によってCVD合成ダやモンドは必ずタイプⅡに分類されるのです。鑑定鑑別機関では合成を天然と判断しない為にタイプⅡのダイヤモンドの天然合成の判断を慎重にしています。そう言った経緯からホウ素含有タイプのブルーダイヤモンドも合成ダイヤモンドではないという事を証明する必要があるのです。そこで有効なのがPL色因検査なのです。

以前ブリッジ銀座アントワープブリリアントギャラリーで販売したオーストラリア・アーガイル鉱山産出のピンクダイヤモンドも鑑定鑑別にかけた際にPL色因検査が必要だとされた場合が有ります。実はオーストラリア産ピンクダイヤモンドの色原因は結晶格子の欠陥、その欠陥部分を光が透過すると青色系統が吸収されて赤色系統の輝き高が反射、残像する色としてピンクに見えるというメカニズムです。そしてそれは例外なくタイプ1aに分類されるのです。しかしブリッジ銀座で保有していたピンクダイヤモンドはタイプⅡだったのです。その為、ブルーとは逆の意味でPL色因検査をしたという事子が有りました。

ダイヤモンドのタイプⅡ型だから行うと言う訳でもないようです。

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