BRIDGE ANTWERP > スタッフブログ > 30日後に成功するサプライズプロポーズ:第14話「応援チーム結成」
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サプライズプロポーズ応援チーム結成

大也は銀座の落ち着いた和食店で、茜と古田と向かい合っていた。薄暗い照明が柔らかく食卓を包み込み、静かに流れるジャズが心地よい空間を演出している。カウンター越しに板前が刺身を盛り付ける様子を眺めながら、大也は改めて古田に向き合った。

「初めまして、大越大也です。先日はお世話になりました」

古田は軽く会釈し、「こちらこそ、お店でのご縁に驚きました」と笑顔を見せた。

「まさか茜ちゃんの紹介したいって言ってた人が、すでにうちの店に来てたとはね。運命ってあるもんですね」

「ホントびっくりですよね、どうなることかと思いましたよ。まさか自分が買った店が茜の紹介しようとしていたお店だったなんて。」大也も苦笑する。

茜はニヤリと笑いながらワイングラスをくるくる回した。「運命ってやつじゃない?それにしても、大也がちゃんと決断できるとは思わなかったわ。」

「おいおい、俺そんなに優柔不断か?」

「だって、今までの大也だったら、考えすぎて結局買わずに帰るパターンでしょ?まったく普段イケイケなのに買い物だけは優柔不断だよね?」

「……まあ、否定はしない。」

「でも、その決断が瑞樹ちゃんのためってのがカッコいいですよね。」古田が優しくフォローする。

茜は楽しげに頷きながら、「ほんと、それ! でも、肝心のプロポーズのプランはまだ決まってないんでしょ?」と、大也を鋭く見つめた。

大也は少し考え込むように湯飲みを手に取り、一口すすった。「そうなんだよね……いろいろ考えてはいるんだけど、まぁ瑞樹が喜ぶような形になれば何でもいいかなと、、、」

「それなら!」と茜が勢いよく箸を置き、少し身を乗り出して言った。「瑞樹が好きなシチュエーション、ちゃんとリサーチ済みだからね。彼女、温泉旅館でのプロポーズが理想って言ってたよ」

「温泉……?」

「そう、古き良き日本の情緒が感じられる場所で、しっとりした雰囲気の中でってことみたい」と古田が説明を補足する。

大也は少し驚いたように考え込んだ。確かに瑞樹は落ち着いた雰囲気が好きだし、華やかすぎる演出よりも、どこか静かで温かみのあるシチュエーションのほうが彼女らしい。

「じゃあ、温泉宿の夕食後、部屋で二人きりになったタイミングでプロポーズ、なんてどう?」

茜が提案すると、古田が「いや、それは普通すぎる、せっかくだから少し妄想と想像を~」と首を振る。

「例えば、貸切の露天風呂で、月明かりの下なんてどうでしょう? 湯煙が立ち込める中で、指輪の箱をパカッと……」

「おいおい、それは まっ裸でプロポーズか?」大也が冗談混じりにツッコむと、茜が大笑いしながら「それは流石にムードも何もないわ!」と肩を叩いた。

「じゃあ風呂上がりに、浴衣姿のまま、縁側で静かに話してる時にプロポーズってのは?」

「お、いいじゃん! 温泉の後ならリラックスしてるし、旅館の雰囲気もロマンチックだしね、、、でも普通過ぎるか」

「じゃあ、旅館の夕食で仲居さんが懐石料理を運んできたときに一緒に指輪を出してもらう?」

「それはプロポーズじゃなくてサプライズ過ぎる!」

茜が楽しそうに冗談を飛ばす一方で、古田は真剣な表情で考え込んでいた。「和の雰囲気で、かつロマンチック……温泉宿から少し散策して、縁結びの寺社仏閣があるような場所がいいんじゃないかな?」

「縁結びの神社か……なるほど、そういう場所なら、瑞樹も喜びそうだな。」

「じゃあ、関東で温泉もあって縁結びの神社やお寺があるところ……」古田はスマホを取り出し、検索を始めた。

縁結びのパワースポットで有名なのは、、、伊香保温泉とか?」茜が覗き込む。

「箱根温泉もありじゃない?箱根神社の境内社、「九頭龍神社新宮」には、神聖な「龍神水」が湧き出ており、恋愛運アップの霊水として話題になっています」か、、、スマホを見ながら古田がつぶやく

「どっちもいいな……。少し観光できるところもあるし、瑞樹も楽しめそうだ。」

「だったら、旅行に誘う理由を自然に作るのも大事ね。誕生日とか、何か記念日を理由にする?」

大也は考え込む。そしてふと、思い出したように口を開く。「4月で俺たち、ちょうど付き合って3年なんだ。」

「それだ!3周年記念旅行ってことで温泉に誘えばいいじゃん!」茜が乗り気になる。

「確かに、そのタイミングはいいかもしれないね。」古田も頷いた。

「よし、最高のプロポーズプラン、一緒に考えましょ!」

茜と古田が声を合わせるように言うと、大也もゆっくりと頷いた。

「こりゃ二人に頼む事になるか、よろしくお願いいたします。二人とも。」

30日後に成功するサプライズプロポーズ:第14話

「じゃあ、応援チーム結成を祝して、乾杯!」茜がグラスを持ち上げ、三人はワイングラスを軽く合わせた。

乾杯を終えたあと、ふと茜が大也をじっと見つめながら聞いた。「ねえ、大也。結婚の覚悟が決まったってことだよね?そのきっかけって何だったの?」

大也は一瞬グラスを見つめ、それからゆっくりと口を開いた。「瑞樹と一緒に時計を選んでるときに思ったんだ。結婚って、価値観のすり合わせなのかもしれないって。金銭感覚や物を選ぶ基準が違うこともある。でも、それをすり合わせて、一緒に考えていけるのが夫婦なんじゃないかなって。」
「そもそも瑞樹が居ないとダメだしな俺」

古田が静かに頷く。「なるほどね。結婚って、ただ好きなだけじゃなくて、一緒に歩んでいく覚悟なんですね。私全力で応援します。」

「そう。俺、瑞樹とならやっていけるって、そう思えたんだ。」

茜が微笑みながら聞いていたが、ふいに口を開いた。「そっか……うん、ハイ!おのろけありがとうございました!」

「おい!」大也が苦笑しながら突っ込むと、茜と古田は笑いながらグラスを鳴らした。

「冗談冗談じゃあ、最高のプロポーズ、しっかり成功させないとね!」

「頼むよ、二人とも。」こうして、大也のサプライズプロポーズ作戦が本格的に始動することになった。


第1話「休日のカフェ、揺れる想い」

登場人物:大越大也(おおこしだいや)埼玉県大宮市出身の30歳、趣味はドライブと釣り、行動力が有り何事もまずはやってみるタイプ。
松本瑞樹(まつもとみずき)神奈川県出身29歳、高校時代は名門野球部のマネージャーだったお姫様キャラ。慎重派でよく考えてから行動するタイプ。
瑞樹の友人の茜(あかね)29歳、瑞樹とは高校時代からの地元の友人で気心が知れている。大也とも面識が有り
茜の友人古田あやか(ふるたあやか)茜の大学時代の友人、ブリッジ銀座のスタッフでJJA公認ジュエリーコーディネーター年間100組以上のサプライズプロポーズをプロデュースしている。
山本健司(やまもとけんじ)大也の会社で同期の同僚、同期の中でいち早く結婚に踏み切った。お相手は高校時代からの彼女。

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